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第4話
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「おい裕樹、大変だぞ」
「ん?いきなりどうした」
教室に入るなり田島がやけに真面目な顔で近づいてくる。
「落ち着いて聞け。実は昨日、三組の木元が和泉に告ッたらしい」
一瞬で頭が真っ白になった。
「……は?どういうこと?」
誰が・誰に・何をした?
「どうもこうも言葉の通りだ。和泉が男に告白されたんだよ。昨日の放課後だとよ」
「え……マジかよ」
何か、重い物が圧し掛かるような感覚に襲われる。
「どうやらマジらしいぞ。もう結構噂になってる」
噂ってどういうこと?
「ちょっと待てよ、それって昨日の放課後の話なんだろ?それが何で次の日の朝にはもう噂になってるんだ?」
「あれ、お前ってまさか三組の木元知らないのか?」
「誰だそれ?」
「木元靖だよ。運動できて頭も良くて背も高いイケメンで、前にモデルにスカウトされたことがあるとか言われてる。結構告白とかされてるみたいなのに誰とも付き合わないから、一時期ホモ疑惑が出たりした、何かと話題な人間の事知らないか」
「初耳。最後はともかく、とりあえずイケメンだって認識でいいんだな」
「だからその木元が告白したのがある意味一つの事件になってるんだよ。結構狙ってた女子とかいたからそこからどんどん広がった感じだな」
「そいつが……和泉に……?」
田島の言葉が本当ならば、その木元の男としてのスペックはかなりのものなのだろう。それはつまり、和泉にとっても懇意に感じても可笑しくない位に。つまり、そういうことなんだろう。
「と、ここまで言っておいてなんだが、別に二人が付き合うとかそういう話じゃないんだよ」
「は?」
「確かに木元は告白したが、まだ誰も和泉がOKしたとは……」
「……」
「どうした?」
「お前なんか楽しんでない?」
「スゲー美味しい状況だとは思ってるよ!」
「どっちでも意味一緒だろ!」
ようはこの話を聞いて慌てる俺を見たかったって事か。性格の悪さがにじみ出てやがる。
「それで、もう頼むから回りくどいこと言わないでさっさと言ってくれよ!」
「木元と和泉が今度の日曜に映画見に行く」
「直球過ぎる!?」
クリティカルヒットですよ。致命傷です。
「言えと言ったのはお前だろうに」
「とりあえず、一体どんな経緯でそうなったんだ?」
「詳しく話すと、告白はしたがお互いよく知らない関係だから今度遊びに行きませんか?って感じで木元が誘ったらしい。あの今やってる小説原作のやつある」
咄嗟に意識がその原作が入っているカバンに向いてしまう。
「和泉って本かなり読むんだろ? だから木元的には結構誘いやすかったんじゃないか」
「そう……だな」
「お、おいおい。そんな深刻そうな顔するなよ。さっきも言ったがまだ二人が付き合うと決まった訳じゃないんだから」
「いや、うん。それは……分かってる」
自分がまったくの空返事をしている事は分かった。頭がまったく回らない。状況をよく読みこめない。いや読み込みたくないんだ。
この今の気持ちは覆しようがなかった。
『とりあえず本を読み終わってから映画に誘おう』
自覚して、そして後悔が込み上げてくる。別に早い者勝ちとか、そういうことでないのは分かる。
木元は行動に移した。俺は行動に移せなかった。
その差は一目瞭然だ。
俺は一体……何をやっているんだ。
「ん?いきなりどうした」
教室に入るなり田島がやけに真面目な顔で近づいてくる。
「落ち着いて聞け。実は昨日、三組の木元が和泉に告ッたらしい」
一瞬で頭が真っ白になった。
「……は?どういうこと?」
誰が・誰に・何をした?
「どうもこうも言葉の通りだ。和泉が男に告白されたんだよ。昨日の放課後だとよ」
「え……マジかよ」
何か、重い物が圧し掛かるような感覚に襲われる。
「どうやらマジらしいぞ。もう結構噂になってる」
噂ってどういうこと?
「ちょっと待てよ、それって昨日の放課後の話なんだろ?それが何で次の日の朝にはもう噂になってるんだ?」
「あれ、お前ってまさか三組の木元知らないのか?」
「誰だそれ?」
「木元靖だよ。運動できて頭も良くて背も高いイケメンで、前にモデルにスカウトされたことがあるとか言われてる。結構告白とかされてるみたいなのに誰とも付き合わないから、一時期ホモ疑惑が出たりした、何かと話題な人間の事知らないか」
「初耳。最後はともかく、とりあえずイケメンだって認識でいいんだな」
「だからその木元が告白したのがある意味一つの事件になってるんだよ。結構狙ってた女子とかいたからそこからどんどん広がった感じだな」
「そいつが……和泉に……?」
田島の言葉が本当ならば、その木元の男としてのスペックはかなりのものなのだろう。それはつまり、和泉にとっても懇意に感じても可笑しくない位に。つまり、そういうことなんだろう。
「と、ここまで言っておいてなんだが、別に二人が付き合うとかそういう話じゃないんだよ」
「は?」
「確かに木元は告白したが、まだ誰も和泉がOKしたとは……」
「……」
「どうした?」
「お前なんか楽しんでない?」
「スゲー美味しい状況だとは思ってるよ!」
「どっちでも意味一緒だろ!」
ようはこの話を聞いて慌てる俺を見たかったって事か。性格の悪さがにじみ出てやがる。
「それで、もう頼むから回りくどいこと言わないでさっさと言ってくれよ!」
「木元と和泉が今度の日曜に映画見に行く」
「直球過ぎる!?」
クリティカルヒットですよ。致命傷です。
「言えと言ったのはお前だろうに」
「とりあえず、一体どんな経緯でそうなったんだ?」
「詳しく話すと、告白はしたがお互いよく知らない関係だから今度遊びに行きませんか?って感じで木元が誘ったらしい。あの今やってる小説原作のやつある」
咄嗟に意識がその原作が入っているカバンに向いてしまう。
「和泉って本かなり読むんだろ? だから木元的には結構誘いやすかったんじゃないか」
「そう……だな」
「お、おいおい。そんな深刻そうな顔するなよ。さっきも言ったがまだ二人が付き合うと決まった訳じゃないんだから」
「いや、うん。それは……分かってる」
自分がまったくの空返事をしている事は分かった。頭がまったく回らない。状況をよく読みこめない。いや読み込みたくないんだ。
この今の気持ちは覆しようがなかった。
『とりあえず本を読み終わってから映画に誘おう』
自覚して、そして後悔が込み上げてくる。別に早い者勝ちとか、そういうことでないのは分かる。
木元は行動に移した。俺は行動に移せなかった。
その差は一目瞭然だ。
俺は一体……何をやっているんだ。
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