不倫の偽装に使われて、どうして私が隣国に嫁ぐことに?

柏木

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7話:

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 私は王女・ブリジット(偽)として用意された邸宅で生活している。

 改めて邸宅を外からじっくり観察すると、手間ひまのかかったそれなりの物件であることがわかる。まず全体イメージとしては、時間を超えたかのように悠然とそびえ立っている伝統的な石造りの家ということだ。大げさなヒュ押弦に聞こえるが、実際にそうであるとしか言えない。外壁は淡いクリーム色の石材でできており、日差しを受けて優雅に輝いている。装飾された窓枠には繊細な彫刻が施され、各窓からは温かい光が漏れ出し、まるで中から生命があふれているかのようだった。重厚な木製の扉は、金色の取っ手に飾られ、その存在感は一目で人々を惹きつける。扉の上には、家紋が彫り込まれた大きなアーチがあり、歴史の重みを感じさせる。屋根は、赤褐色の瓦で覆われ、優雅に曲線を描いていた。この演出にはかなりの技術が必要で、そのためにいくらの予算だったのかも知りたくないほどだ。

 気になる庭のほうも手入れが行き届いており、美しいバラや色とりどりの花々が咲き誇る。緑の芝生は絨毯のように広がり、そこにはいくつかの石造りの彫刻が配置され、訪れる者に幻想的な雰囲気を与えた。小道は、優雅にカーブしながら屋敷へと続き、その先には、果樹の木々が青空に向かって枝を広げている。もし外からの物資流入が災害や戦争などで途絶えたとしても、この家のものは果樹園の果実で一週間は食うに困らないだろう。まるで夢の中の風景のようなこの屋敷は、見る者を惹きつけ、この壮麗な場所にふさわしい運命を背負わせているような錯覚さえ呼び起こした。




 三日目以降も、時々来る王子様方や高官の来客を相手にしながら過ごした。
 意外だったのは、皆が結婚相手に興味津々だったことだ。
 高官は、公務などの予定を伝えに来たのだからわかる。
 だが、当の夫で第一王子のスタルクよりも、第二王子以下の弟たちがなぜか頻繁に見に来たのである。特にルドルフェンの頻度は非常に高い。
 なぜそんなに会いに来るのか気になったため、聞いてみた。すると、

「え、ああ、何故会いに来るのかって? それはあの奇特なスタルク兄さんが初めて妻を娶ったからだよ」

「ん? 待って下さい。スタルク様は妻がいらっしゃらなかったのですか?」

「あれ? 知らずに嫁いだのかい? たぶん王女様である君のことをお見合い資料で気に入ったんだと思うよ」

 ごめんなさい。私はその王女ですらなく、ただの偽物です。
 結婚というか婚姻はした形になっているけど、国内の正式発表と結婚のお披露目はまだだから、正式には内縁に近い形式的な婚姻状態ということになるらしい。私はすでに妻ということで間違いはないようだ。

「初耳でした。むしろ、何人もの女性を囲っていると聞きました」

「ああ、そういうことか。うん、それ間違いだね」

「そうでしたか。お国柄ということで噂を真に受け、偏見があったかもしれません」

 その言葉にルドルフェン王子が首を振った。

「違う違う、『スタルク兄さんが』というだけで、僕には愛妾となる内縁の妻がすでに六人いるから、その噂も間違いではないよ」

 その発言に、私はびっくりしすぎて叫び声を上げそうになった。口を思わず塞いだ。
 ただの王子様違いで、このとても女性に優しく紳士的な第二王子様は、噂通りの人だということだ。通りで女性と話すのも慣れているように感じたわけだ。

 そこで一つ疑問に感じた。そんなたくさんの妻を持つ彼が、なぜわざわざ兄嫁の私に頻繁に会いに来るのか(?)である。

 あの噂が本当だったとなると、彼の目的がよくわからなくなった。
 少し警戒が必要かしら?
 この第二王子に対して、最初の印象とはガラッと変わってしまった。
 
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