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明かされる真実 王太子side
僕はイライラしながらも王宮へと戻っていた。
クソッ・・・!
エレンもモーガン公爵令息も僕が国王になったら見ていろ!
王宮についた僕を待っていたのは前に追い出した侍従だった。
「殿下、どちらへ行かれていたのですか?」
侍従は頭を下げてから僕に尋ねた。
「ローラン公爵邸だ。」
侍従は驚いたように僕を見た。
「・・・え?何故公爵邸へ?」
「エレンはリサに嫌がらせをしていたんだ。僕のいない間に。リサが平民であることを理由にかなりやっていたみたいだ。だから抗議しに行ったんだ。本当、エレンには失望したよ。」
そう言い終わる頃には侍従がプルプルと震えていた。
「?おい、何でそんなー」
「殿下はっ!馬鹿なんですかっ!?」
侍従は僕の言葉を遮り、声を荒げた。
「エレン様がそんなことをするはずがないでしょう!?」
いつもと違う様子の侍従に僕は慌てた。
「おい、何でそんなに怒っているんだ・・・。」
「殿下。思い出してみてください。殿下は幼い頃王宮の使用人達に冷遇されていましたね?そしてそれがある日を境に突然無くなったのを覚えていますか?」
侍従は僕をじっと見据えて尋ねる。
「あ、あぁ・・・だけどその話と今回の話何の関係があるんだ。」
「殿下・・・あなたは本当に何も知らないのですね。」
侍従は憐みを含んだ目で僕を見た後、驚きの事実を告げたのだ。
「あれが無くなったのはエレン様が王宮の使用人達に直接注意したからです。エレン様は筆頭公爵家のご令嬢。そして王宮の使用人達のほとんどは下位貴族の者です。おそらくその使用人たちは公爵家を敵に回すのは避けたいから従ったのでしょう。その時にエレン様は言っておられました。血筋がどうであれ殿下はこの国の王族に変わりはないのだと。そんな方が平民だということを理由に嫌がらせをすると思いますか?」
僕は言葉が出なかった。
「なん・・・だと・・・?」
あれは・・・エレンのおかげだったのか・・・!?
「だ、だけどエレンは僕とリサを暗殺しようとしたんだ!部屋にいたら突然矢が飛んできて・・・」
侍従はそんな僕を哀れんだ目で見つめる。
「はぁ・・・それはおそらく第二王子殿下の母君である側妃様からの刺客でしょう。あの方は本当に懲りないですね・・・。」
側妃からの刺客だと!?
「ま、待て!シャルルは僕が国王になることに賛成していたぞ!王位に興味がないとも言っていたし!」
「シャルル殿下はそうでも、母君である側妃様はそうではありません。あの方は昔からずっと殿下の命を狙っていたのですよ。」
昔から!?
「僕は一度も命を狙われたことなんてないぞ!」
「ここまで言ってまだ分かりませんか?」
も、もしかして・・・。
「エレン様が殿下を守っていたのですよ。長年、その刺客から。」
そう、だったのか・・・・・
僕はがっくりと膝をついた。
僕はエレンにも公爵令息にもひどいことを言ってしまった。
俯く僕に侍従が声をかける。
「・・・殿下、これからどうなさるおつもりですか?」
「・・・。」
僕は答えなかったが侍従が淡々と告げる。
「おそらく殿下は、王太子の地位からおろされるでしょう。」
!?
「なっ、何故だ!?」
「考えればすぐにわかることです。殿下の母君である王妃陛下も婚約者であるリサ様も平民。後ろ盾もない王子が国王になれるわけがないでしょう。」
「だっ、だけど父上は平民だった母上を王妃にしたではないか!」
「あれは当時国王陛下が絶大な権力を誇っていたからです。何度も戦争で武功を立て、父や兄、王族の血筋の者を全て殺し王位についたのですから。逆らえる者など誰もおりません。」
何だと!?父上はそんなに残虐な人間だったのか!?
次々と明らかになる事実に僕はしばらく言葉が出なかった。
「殿下・・・これからのことをご自身でよくお考え下さい。」
そう言うと侍従は背を向けて去っていった。
クソッ・・・!
エレンもモーガン公爵令息も僕が国王になったら見ていろ!
王宮についた僕を待っていたのは前に追い出した侍従だった。
「殿下、どちらへ行かれていたのですか?」
侍従は頭を下げてから僕に尋ねた。
「ローラン公爵邸だ。」
侍従は驚いたように僕を見た。
「・・・え?何故公爵邸へ?」
「エレンはリサに嫌がらせをしていたんだ。僕のいない間に。リサが平民であることを理由にかなりやっていたみたいだ。だから抗議しに行ったんだ。本当、エレンには失望したよ。」
そう言い終わる頃には侍従がプルプルと震えていた。
「?おい、何でそんなー」
「殿下はっ!馬鹿なんですかっ!?」
侍従は僕の言葉を遮り、声を荒げた。
「エレン様がそんなことをするはずがないでしょう!?」
いつもと違う様子の侍従に僕は慌てた。
「おい、何でそんなに怒っているんだ・・・。」
「殿下。思い出してみてください。殿下は幼い頃王宮の使用人達に冷遇されていましたね?そしてそれがある日を境に突然無くなったのを覚えていますか?」
侍従は僕をじっと見据えて尋ねる。
「あ、あぁ・・・だけどその話と今回の話何の関係があるんだ。」
「殿下・・・あなたは本当に何も知らないのですね。」
侍従は憐みを含んだ目で僕を見た後、驚きの事実を告げたのだ。
「あれが無くなったのはエレン様が王宮の使用人達に直接注意したからです。エレン様は筆頭公爵家のご令嬢。そして王宮の使用人達のほとんどは下位貴族の者です。おそらくその使用人たちは公爵家を敵に回すのは避けたいから従ったのでしょう。その時にエレン様は言っておられました。血筋がどうであれ殿下はこの国の王族に変わりはないのだと。そんな方が平民だということを理由に嫌がらせをすると思いますか?」
僕は言葉が出なかった。
「なん・・・だと・・・?」
あれは・・・エレンのおかげだったのか・・・!?
「だ、だけどエレンは僕とリサを暗殺しようとしたんだ!部屋にいたら突然矢が飛んできて・・・」
侍従はそんな僕を哀れんだ目で見つめる。
「はぁ・・・それはおそらく第二王子殿下の母君である側妃様からの刺客でしょう。あの方は本当に懲りないですね・・・。」
側妃からの刺客だと!?
「ま、待て!シャルルは僕が国王になることに賛成していたぞ!王位に興味がないとも言っていたし!」
「シャルル殿下はそうでも、母君である側妃様はそうではありません。あの方は昔からずっと殿下の命を狙っていたのですよ。」
昔から!?
「僕は一度も命を狙われたことなんてないぞ!」
「ここまで言ってまだ分かりませんか?」
も、もしかして・・・。
「エレン様が殿下を守っていたのですよ。長年、その刺客から。」
そう、だったのか・・・・・
僕はがっくりと膝をついた。
僕はエレンにも公爵令息にもひどいことを言ってしまった。
俯く僕に侍従が声をかける。
「・・・殿下、これからどうなさるおつもりですか?」
「・・・。」
僕は答えなかったが侍従が淡々と告げる。
「おそらく殿下は、王太子の地位からおろされるでしょう。」
!?
「なっ、何故だ!?」
「考えればすぐにわかることです。殿下の母君である王妃陛下も婚約者であるリサ様も平民。後ろ盾もない王子が国王になれるわけがないでしょう。」
「だっ、だけど父上は平民だった母上を王妃にしたではないか!」
「あれは当時国王陛下が絶大な権力を誇っていたからです。何度も戦争で武功を立て、父や兄、王族の血筋の者を全て殺し王位についたのですから。逆らえる者など誰もおりません。」
何だと!?父上はそんなに残虐な人間だったのか!?
次々と明らかになる事実に僕はしばらく言葉が出なかった。
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そう言うと侍従は背を向けて去っていった。
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