もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!

ゆるり

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12章 美味しいもの大好き!

540.わちゃわちゃ

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 ヤナとぷる君の漫才(?)は抜粋でお届けします。

「マントの代わりにスライムを纏うの、最高にイケてるよね。コーディネートはこーでねーと!」
「略して最コサイコですね!」

 骨ぷるの姿は、確かに見てる方もサイコに精神がおかしくなりそうだよ。

「ぷる君、最近寒さが身に染みない? コート買っちゃおうかな」
「ヤナさん、寒さが染みるような身がありましたっけ?」
「おっと、うっかり。身なしの身に身だしなみの話は意味なしだー」
「早口言葉ですね! 僕も言えるかなー」
「イエティなら言えるってぃ」
「イエティ・プラトン、早口言葉に挑戦します! 応援してください!」

 ボケにボケを返してツッコまないスタイルなの? ボケが飽和しちゃうよ?
 ぷる君はいつ、ファーストネームをイエティにしたの。

「フレー、フレー、ぷ・る・君!」
「僕に触れフレるのはご遠慮ください」
「急に冷められて、ヒエヒエを超えてピエピエになった……ぴえんぴえん」
「フリーザースライムに進化しましたー。もっとぴえんぴえんにしてあげます。どうぞ」
「これ、ぴえん(絵文字)の被り物じゃないかーい。……あったかいなりー」
「あっためてしまった! 代わりに、そこにあったお稲荷いなりさんを冷やしておきますねー」

 ぷる君の体内にいなり寿司が透けて見える。それ、冷やしてるって言えるの?
 ヤナはぴえん(絵文字)の着ぐるみ(頭部のみ)を被ってるし……なんだかカオスになってるよ。

 なにはともあれ。
 ギャグでカオスになった空間は、もはや笑うしかない状況で、そこそこ盛り上がったんじゃないかな。
 ヤナとぷる君、よかったね。この感じだと、グルメ大会委員さんたちに怒られることはなさそうだよ。

「あはは、おもしろかったー」
「アリスちゃんが楽しめたならよかったよ。ちょっとギャグに毒されてないか気になるけど」
「ぴえんのかぶりもの、ほしいなー」
「違う意味で毒されてるーっ!」

 ヒエッとして、アイテムボックスから取り出した【うさ耳付きニット帽】を渡した。
 これで勘弁してください。ぴえん(絵文字)を被ったアリスちゃんの姿は見たくないよ。

「はぁ……あいつらのギャグはともかく、飯は一通り食ったよな」

 ルトがステージから離れるために歩きながら、ため息まじりに呟いた。
 それに対し、僕は「うん」と頷く。

「たくさん食べられて満足!」
「モモはどれに票を入れるつもり?」

 微笑んだリリに聞かれて「うーん……」と悩む。
 どれも美味しかったんだよなぁ。みんな食材にこだわって、調理も丁寧にしてるのが伝わってきたし。
 判断基準はもはや、自分の好物かどうかくらいしかなくない?

「……桃スイーツ推し!」

 たくさんスイーツを食べたけど、一番印象に残っているのは、やっぱりマルが作ったケーキだ。
 一番綺麗で味のバランスがよく、そして僕の好物の桃がふんだんに使われてたからね。

「モモならそうだよねー。私もマルちゃんのスイーツがイチオシかな」
「リリも桃スイーツが好きだったっけ?」
「それも好きだけど、猫が好きだから」

 ニコッと笑って答えるリリを見てから、ルトに視線を移す。

「……グルメ、関係なくない?」
「……屋台の見た目と店主の魅力も判断基準に入れていいんじゃねーか?」
「ルトはリリに甘々だよね」
「……うるせぇよ」

 友だちと巡るグルメ大会、楽しーい♪

◇◆◇ 

 異世界の住人NPCのお店も巡って投票先を決めたり、もふもふ教のみんなとワイワイ過ごした後は、ついに結果発表の時間だ。

 といっても、僕はもう特別賞が決まってるから、緊張することもない。
 こうしてのほほんと発表を見守れるのは、よかったかな。

旅人プレイヤーの皆様の食事部門、第一位は──!」

 ステージ上に立つ司会者さんが、ドラムの音と共にしっかりと間を置いた後、ステージ近くにいたナディアを指した。

「モフ猫屋台の【至極牛プレミアムビーフのチーズハンバーガーセット】です!」

 お、ナディアが一位だったんだね。僕も一票入れたよ。

 歓声に合わせて、「ナディア、おめでとー!」と叫び拍手する。
 そんな僕に気づいたナディアが、嬉しそうに満面の笑みを見せた。

 続いて、スイーツ部門の発表。
 三位から順に名前が呼ばれて、最後──

「第一位は…………白猫パティスリーの【トロ桃ケーキタルト】です!」

 マルが受賞だ! おめでとー!
 わーい、と拍手して見守っていると、涙を目に浮かべたマルが司会者に呼ばれてステージに立ち、「皆様投票ありがとうございました! でも、もふもふ神さまに喜んでもらえたのが一番の光栄です!」とスピーチした。

 僕に一斉に視線が集まったよ。
 もふもふ教の神兼アイドルとして、これを無視するわけにはいかない!

 フワッと飛んでターンして、とどめにウィンク☆
 僕のアイドルスマイルを食らえ~!

「きゃあ、もふもふ神さまー!」
「かわゆいー!」
「もふもふ神……? え、あの子、神さまなの?」
「もふもふ神さまを知らないとは、さては貴様、この街の者ではないな!?」
「第五の街から来ました」
「それならしかたない。帰ったら、街でもふもふ神さまの可愛らしさと尊さを布教しておいてね」

 歓声に紛れて、気になる会話が聞こえるような? 第五の街って、まだまだ行けないところだよね?

 話してる人を見つけようと探したけど、人が多すぎてわからない。ざんねーん。

「では、最後に──今回のグルメ大会に大きな興奮と混乱をもたらしてくださったもふもふ神さまに、特別賞を授与いたします!」

 司会者さんが宣言したら、これまでで一番の歓声が上がった。
 興奮はともかく混乱をもたらした覚えはないんだけど? 信じられないくらい美味しいだけでしょ!

 ちょっぴり不満はあるけど、司会者に呼ばれてステージに向かった。
 スピーチって、ちょっと緊張するよねー。
 熱い視線を向けてくるみんなを見回して、ニッコリと笑う。

「僕の料理は楽しんでくれたかなー?」

 問いかけると「はーい!」という喜びに溢れた声と、「食べてなーい……」という悲しみに溢れた声が聞こえる。

 ちなみにタマモは後者だったよ。
 整理券配布者としての優遇はなかったみたいだね。今度労いとして料理をプレゼントしてあげよう。

「今日のグルメ大会、僕もすっごく楽しかったよ! またできるといいねー。みんなが作る美味しいもの、まだまだ楽しみにしてるよ!」

 微笑みながら言葉を続ける。

「──この後は僕のコンサートがあるから、みんな楽しんでね!」

 わあっ、と大きな歓声が上がった。
 みんなの笑顔がいっぱいでテンション上がる~。
 グルメ大会をたっぷり楽しんだし、あとは一緒にたくさん歌って踊ろうね♪

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