37 / 555
設定集&1章番外編
(番外編)運営ちゃんの日常1
しおりを挟む
とあるビルの一室。
今日も今日とて仕事は山積みだ。
フルダイブ型VRMMOゲーム『Different World Trip RPG』通称DWTのサービスを開始してからずっと、残業続き。
……いや、サービス開始前から結構残業してたな。
「山倉、ゲームの不具合はどうだ?」
「修正完了しましたー。最終チェック後、明日早朝のアップデートで反映させます」
「うん、よくやった。これからも頼んだぞ」
去っていく外神課長の背を見送り、ぐっと背筋を伸ばす。
致命的な不具合の調整は終わったけど、ちょこちょことゲーム利用者から要望がきてるから、それをどうにかしないといけないんだよなぁ。
マジで、東の草原エリアが大混雑で苦情殺到した時は死ぬかと思った……。
徹夜で調整させた俺も、手伝ってくれた同僚も、すげぇがんばった!
科学が進歩しても、結局マンパワーが大切なんだ。AIがやってくれたらいいなって思うけど、そうしたら俺の仕事なくなるしな……。
「真希、第二の街はどんな感じ?」
隣で作業中の同僚に聞く。
彼女は第二の街に関する作業を担当してる。
「第二の街の最終確認は終わり! 開放ミッションについては、今、NPCが動いてるよー」
真希がニコッと笑う。
可愛いなぁ。飯誘う余裕がないのが、ほんと残念。
「第二の街を開放するミッションって、確か、チュートリアルの指南役たちとプレイヤーが協力してレイドボスを倒すんだっけ? レイドバトルのチュートリアルも兼ねてる感じで」
はじまりの街にたくさんのNPC冒険者が来てたのも、このミッションのためだった、っていうことのはず。
街で指南役をみつけて、交流を深めたら、共闘の依頼がプレイヤーに来るんだよな。
「うん、そう。そろそろ、共闘の依頼が出されるプレイヤーが現れそうだよ」
「ようやくレイドイベントが始まるのか」
ホッと息をつく。
最近、『あのモンスターは倒せるのか?』とか『序盤のモンスターにしては強すぎる。調整希望』とか、苦情じみた意見がたくさん届いてたんだよなぁ。しんどい。
ちゃんとクリアできるから、レベリングだけやってるなよ。もっと隠し要素みつけて工夫してくれ。『力こそパワー』は脳筋しか言っちゃダメだし、このゲーム、脳筋だとクリアできねぇから。
「一応、正規ルート以外にもクリアできる方法はあるんだけどねぇ」
「あぁ……火のドラゴンな……」
ノース街道のモンスターの鑑定結果に『聖なる地』って説明いれたけど、これでそこに辿り着けるやついるか?
「——モンスの鑑定結果以外にヒントあったっけ?」
記憶を掘り起こすのも面倒くさい。今、脳が休息と甘味を求めてる。
……そういや、冷蔵庫にコーラをいれてたはず。取ってこようかな。——あ、引き出しに板チョコの残りがあった。ラッキー。
「いいもの食べてるね」
「真希も食う? いつ開けたか覚えてないけど」
パキッと割ったチョコレートを差し出したら、引き攣った顔で遠慮された。
チョコレートで腹壊したやつなんていないだろ? 気にせず食えばいいのに。
「ヒントは街中に転がってるよ。サクノ山とか街の歴史を異世界の住人に尋ねたら、火のドラゴンと王様の伝承を聞けるようになってるはず」
真希は「そっちの隠しルートは戸刈さんが担当してるから、細かいことは把握してないけど」と言いながら作業を再開してる。仕事熱心だねぇ。
俺も、仕事に戻るか……。
ため息をつきながらパソコンに向き合ったところで、部屋の奥の方からガタッと椅子を倒す音がした。
「うっそだろ! モフちゃん、やりやがった!」
それ、非難してんの? 喜んでんの?
よくわからん声を上げてる同僚庄條さんに視線を向ける。真希も不思議そうに見てた。
「『モフちゃん』って、希少種ガチャで天兎を当てたプレイヤーのことだよね?」
「確かそう」
ゲームシステム開発・運営を担当してる職員は、目立つプレイヤーを把握してる。さすがにプレイヤー名で呼ぶと、個人情報漏えいになりかねないから、あだ名をつけてるんだけど。
さっき庄條さんが言った『モフちゃん』っていうのは、天兎を当てたプレイヤー。マイペースにゲームを楽しんでくれてて、作った側としても、見てて嬉しくなるっていうか……癒やされるんだよなぁ。
というわけで、プライバシー侵害にならない程度に、功績とかを時々確認してる。
「モフちゃんが、何をやったって?」
外神課長がいそいそと庄條さんのところに近づいた。
……この部屋の中で一番、外神課長がモフちゃんのファンなのだ。あんな叫び声が聞こえたら、そりゃ気になるよな。
「火のドラゴンと会ったんですよ!」
「え、本当に?」
外神課長の反応と同時に、部屋の中が一気にザワッとなった。
火のドラゴンに会った? それ、ワールドミッションが進んでるってことか?
「……火のドラゴンと会うには狭い道をモンスターとバトルしながら進まないといけないし、古墳がある広場では、モンスとバトルするのも、採掘ポイントを掘るのも、古墳を触るのもダメっていう条件をクリアしないといけなくて……結構厳しかったと思うんだけどな……」
戸刈さんが呆然とした感じで呟いてる。
火のドラゴンルートは戸刈さんが担当してたんだったな。
「ちょっと見に行こう」
「私も」
気になって仕方なくて、庄條さんのところに行ってみる。みんなも同じ気持ちなのか、局所的にすごい人口密度になってた。
「おお……ストーリー進行してる……」
外神課長がワクワクとした表情で、ログ——ゲームの進行状況を文字で記録したもの——を追っている。さすがに映像を見るのは、プライバシーの侵害だからな。文字で我慢だ。
「モフちゃん、当たり前のように、流通の妨げになってるレイドボスの話を火のドラゴンにしてる……」
「それもトリガーなんですか?」
戸刈さんの呟きを拾って尋ねる。俺、マジでこの隠しルートのこと、全然把握してなかったや。
「そうなの。この情報を火のドラゴンに伝えたら、レイドボス討伐に繋がるっていう……」
呆然とした感じの戸刈さんの言葉に頷く。
つまり、これ、ワールドミッション達成が確定された感じ? レイドイベント始まってもないのに?
しばらく黙り込んでモフちゃんのログを追った。すると突然、部屋の隅の方で、バンッとデスクを叩く音がする。
「ちょっと! この隠しルート作ったの誰!? 火のドラゴンの攻撃が、環境破壊値に達しちゃってるんだけど! なんで序盤でマグマエリア作るような攻撃を設定してるの!?」
ゲーム内環境構築・管理を担当してる佐江木さんが悲鳴を上げた。
……環境破壊されてるって何事?
戸刈さんを見たら、サッと視線を逸らされた。
「だ、だって……このルート、たぶん使われないと思ったから……。それなら、ちょっと派手な感じに演出入れておきたいなっていう……遊び心? ……ごめん」
「ごめんで済んだら、俺らの仕事なくなります」
思わず表情を落として言葉を返した。すっげぇ嫌な予感がするんだけど……。
「ちょっと、山倉! 環境を再構築する作業、手伝って! 次のアップデートまでに直しとかないと、プレイヤーが来ても通れないって不具合が出る!」
「……まじかぁ」
思わず額を押さえて目を瞑る。なんか頭痛がしてきた気がするぞ? 有給もらっちゃ駄目っすか?
「山倉!」
「今行きます!」
やるしかねぇか。はぁ……。
静かに徹夜の覚悟を決めた俺の横で、真希がガックリと肩を落とした。
「待って……これ、正規ルートが活用されないパターン……? 私がしたことって……?」
うわっ。すげぇダメージ負ってるな。疲労感が漂ってる。
「どんまい。たぶん、別サーバーは普通に正規ルートが進むはずだって」
「そ、そうだよね! 私がしたこと、無駄じゃないよね!」
回復しきってはなさそうだけど、大丈夫だろ。
むしろ、徹夜確定の俺の方がヤバイ。
これ、俺が、モフちゃんのサーバーに、レイドイベント未達の補填作業もしないといけないんじゃないか?
もう誰かやってくれてたりしねぇ? 隠しルート作ってんだから、やってくれてるよな!?
「やーまーくーらーっ!」
「すぐ行きます!」
超怖い佐江木女史の怒鳴り声に、慌てて身を翻した。
……まぁ、モフちゃん、すっごく楽しんでくれてるみたいだし、このくらいのトラブルは許容範囲か。
どっちかっていうと、これは戸刈さんが戦犯だしな!
******
この章はここまでです。
次章もぜひ引き続きお楽しみくださいませ。
今日も今日とて仕事は山積みだ。
フルダイブ型VRMMOゲーム『Different World Trip RPG』通称DWTのサービスを開始してからずっと、残業続き。
……いや、サービス開始前から結構残業してたな。
「山倉、ゲームの不具合はどうだ?」
「修正完了しましたー。最終チェック後、明日早朝のアップデートで反映させます」
「うん、よくやった。これからも頼んだぞ」
去っていく外神課長の背を見送り、ぐっと背筋を伸ばす。
致命的な不具合の調整は終わったけど、ちょこちょことゲーム利用者から要望がきてるから、それをどうにかしないといけないんだよなぁ。
マジで、東の草原エリアが大混雑で苦情殺到した時は死ぬかと思った……。
徹夜で調整させた俺も、手伝ってくれた同僚も、すげぇがんばった!
科学が進歩しても、結局マンパワーが大切なんだ。AIがやってくれたらいいなって思うけど、そうしたら俺の仕事なくなるしな……。
「真希、第二の街はどんな感じ?」
隣で作業中の同僚に聞く。
彼女は第二の街に関する作業を担当してる。
「第二の街の最終確認は終わり! 開放ミッションについては、今、NPCが動いてるよー」
真希がニコッと笑う。
可愛いなぁ。飯誘う余裕がないのが、ほんと残念。
「第二の街を開放するミッションって、確か、チュートリアルの指南役たちとプレイヤーが協力してレイドボスを倒すんだっけ? レイドバトルのチュートリアルも兼ねてる感じで」
はじまりの街にたくさんのNPC冒険者が来てたのも、このミッションのためだった、っていうことのはず。
街で指南役をみつけて、交流を深めたら、共闘の依頼がプレイヤーに来るんだよな。
「うん、そう。そろそろ、共闘の依頼が出されるプレイヤーが現れそうだよ」
「ようやくレイドイベントが始まるのか」
ホッと息をつく。
最近、『あのモンスターは倒せるのか?』とか『序盤のモンスターにしては強すぎる。調整希望』とか、苦情じみた意見がたくさん届いてたんだよなぁ。しんどい。
ちゃんとクリアできるから、レベリングだけやってるなよ。もっと隠し要素みつけて工夫してくれ。『力こそパワー』は脳筋しか言っちゃダメだし、このゲーム、脳筋だとクリアできねぇから。
「一応、正規ルート以外にもクリアできる方法はあるんだけどねぇ」
「あぁ……火のドラゴンな……」
ノース街道のモンスターの鑑定結果に『聖なる地』って説明いれたけど、これでそこに辿り着けるやついるか?
「——モンスの鑑定結果以外にヒントあったっけ?」
記憶を掘り起こすのも面倒くさい。今、脳が休息と甘味を求めてる。
……そういや、冷蔵庫にコーラをいれてたはず。取ってこようかな。——あ、引き出しに板チョコの残りがあった。ラッキー。
「いいもの食べてるね」
「真希も食う? いつ開けたか覚えてないけど」
パキッと割ったチョコレートを差し出したら、引き攣った顔で遠慮された。
チョコレートで腹壊したやつなんていないだろ? 気にせず食えばいいのに。
「ヒントは街中に転がってるよ。サクノ山とか街の歴史を異世界の住人に尋ねたら、火のドラゴンと王様の伝承を聞けるようになってるはず」
真希は「そっちの隠しルートは戸刈さんが担当してるから、細かいことは把握してないけど」と言いながら作業を再開してる。仕事熱心だねぇ。
俺も、仕事に戻るか……。
ため息をつきながらパソコンに向き合ったところで、部屋の奥の方からガタッと椅子を倒す音がした。
「うっそだろ! モフちゃん、やりやがった!」
それ、非難してんの? 喜んでんの?
よくわからん声を上げてる同僚庄條さんに視線を向ける。真希も不思議そうに見てた。
「『モフちゃん』って、希少種ガチャで天兎を当てたプレイヤーのことだよね?」
「確かそう」
ゲームシステム開発・運営を担当してる職員は、目立つプレイヤーを把握してる。さすがにプレイヤー名で呼ぶと、個人情報漏えいになりかねないから、あだ名をつけてるんだけど。
さっき庄條さんが言った『モフちゃん』っていうのは、天兎を当てたプレイヤー。マイペースにゲームを楽しんでくれてて、作った側としても、見てて嬉しくなるっていうか……癒やされるんだよなぁ。
というわけで、プライバシー侵害にならない程度に、功績とかを時々確認してる。
「モフちゃんが、何をやったって?」
外神課長がいそいそと庄條さんのところに近づいた。
……この部屋の中で一番、外神課長がモフちゃんのファンなのだ。あんな叫び声が聞こえたら、そりゃ気になるよな。
「火のドラゴンと会ったんですよ!」
「え、本当に?」
外神課長の反応と同時に、部屋の中が一気にザワッとなった。
火のドラゴンに会った? それ、ワールドミッションが進んでるってことか?
「……火のドラゴンと会うには狭い道をモンスターとバトルしながら進まないといけないし、古墳がある広場では、モンスとバトルするのも、採掘ポイントを掘るのも、古墳を触るのもダメっていう条件をクリアしないといけなくて……結構厳しかったと思うんだけどな……」
戸刈さんが呆然とした感じで呟いてる。
火のドラゴンルートは戸刈さんが担当してたんだったな。
「ちょっと見に行こう」
「私も」
気になって仕方なくて、庄條さんのところに行ってみる。みんなも同じ気持ちなのか、局所的にすごい人口密度になってた。
「おお……ストーリー進行してる……」
外神課長がワクワクとした表情で、ログ——ゲームの進行状況を文字で記録したもの——を追っている。さすがに映像を見るのは、プライバシーの侵害だからな。文字で我慢だ。
「モフちゃん、当たり前のように、流通の妨げになってるレイドボスの話を火のドラゴンにしてる……」
「それもトリガーなんですか?」
戸刈さんの呟きを拾って尋ねる。俺、マジでこの隠しルートのこと、全然把握してなかったや。
「そうなの。この情報を火のドラゴンに伝えたら、レイドボス討伐に繋がるっていう……」
呆然とした感じの戸刈さんの言葉に頷く。
つまり、これ、ワールドミッション達成が確定された感じ? レイドイベント始まってもないのに?
しばらく黙り込んでモフちゃんのログを追った。すると突然、部屋の隅の方で、バンッとデスクを叩く音がする。
「ちょっと! この隠しルート作ったの誰!? 火のドラゴンの攻撃が、環境破壊値に達しちゃってるんだけど! なんで序盤でマグマエリア作るような攻撃を設定してるの!?」
ゲーム内環境構築・管理を担当してる佐江木さんが悲鳴を上げた。
……環境破壊されてるって何事?
戸刈さんを見たら、サッと視線を逸らされた。
「だ、だって……このルート、たぶん使われないと思ったから……。それなら、ちょっと派手な感じに演出入れておきたいなっていう……遊び心? ……ごめん」
「ごめんで済んだら、俺らの仕事なくなります」
思わず表情を落として言葉を返した。すっげぇ嫌な予感がするんだけど……。
「ちょっと、山倉! 環境を再構築する作業、手伝って! 次のアップデートまでに直しとかないと、プレイヤーが来ても通れないって不具合が出る!」
「……まじかぁ」
思わず額を押さえて目を瞑る。なんか頭痛がしてきた気がするぞ? 有給もらっちゃ駄目っすか?
「山倉!」
「今行きます!」
やるしかねぇか。はぁ……。
静かに徹夜の覚悟を決めた俺の横で、真希がガックリと肩を落とした。
「待って……これ、正規ルートが活用されないパターン……? 私がしたことって……?」
うわっ。すげぇダメージ負ってるな。疲労感が漂ってる。
「どんまい。たぶん、別サーバーは普通に正規ルートが進むはずだって」
「そ、そうだよね! 私がしたこと、無駄じゃないよね!」
回復しきってはなさそうだけど、大丈夫だろ。
むしろ、徹夜確定の俺の方がヤバイ。
これ、俺が、モフちゃんのサーバーに、レイドイベント未達の補填作業もしないといけないんじゃないか?
もう誰かやってくれてたりしねぇ? 隠しルート作ってんだから、やってくれてるよな!?
「やーまーくーらーっ!」
「すぐ行きます!」
超怖い佐江木女史の怒鳴り声に、慌てて身を翻した。
……まぁ、モフちゃん、すっごく楽しんでくれてるみたいだし、このくらいのトラブルは許容範囲か。
どっちかっていうと、これは戸刈さんが戦犯だしな!
******
この章はここまでです。
次章もぜひ引き続きお楽しみくださいませ。
2,198
あなたにおすすめの小説
もふもふと味わうVRグルメ冒険記 〜遅れて始めたけど、料理だけは最前線でした〜
きっこ
ファンタジー
五感完全再現のフルダイブVRMMO《リアルコード・アース》。
遅れてゲームを始めた童顔ちびっ子キャラの主人公・蓮は、戦うことより“料理”を選んだ。
作るたびに懐いてくるもふもふ、微笑むNPC、ほっこりする食卓――
今日も炊事場でクッキーを焼けば、なぜか神様にまで目をつけられて!?
ただ料理しているだけなのに、気づけば伝説級。
癒しと美味しさが詰まった、もふもふ×グルメなスローゲームライフ、ここに開幕!
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜
るあか
ファンタジー
僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。
でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。
どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。
そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。
家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。
異世界に召喚されたけど、戦えないので牧場経営します~勝手に集まってくる動物達が、みんな普通じゃないんだけど!?~
黒蓬
ファンタジー
白石悠真は、ある日突然異世界へ召喚される。しかし、特別なスキルとして授かったのは「牧場経営」。戦えない彼は、与えられた土地で牧場を経営し、食料面での貢献を望まれる。ところが、彼の牧場には不思議な動物たちが次々と集まってきて――!? 異世界でのんびり牧場ライフ、始まります!
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
嘘つきと呼ばれた精霊使いの私
ゆるぽ
ファンタジー
私の村には精霊の愛し子がいた、私にも精霊使いとしての才能があったのに誰も信じてくれなかった。愛し子についている精霊王さえも。真実を述べたのに信じてもらえず嘘つきと呼ばれた少女が幸せになるまでの物語。
異世界で焼肉屋を始めたら、美食家エルフと凄腕冒険者が常連になりました ~定休日にはレア食材を求めてダンジョンへ~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
辺境の町バラムに暮らす青年マルク。
子どもの頃から繰り返し見る夢の影響で、自分が日本(地球)から転生したことを知る。
マルクは日本にいた時、カフェを経営していたが、同業者からの嫌がらせ、客からの理不尽なクレーム、従業員の裏切りで店は閉店に追い込まれた。
その後、悲嘆に暮れた彼は酒浸りになり、階段を踏み外して命を落とした。
当時の記憶が復活した結果、マルクは今度こそ店を経営して成功することを誓う。
そんな彼が思いついたのが焼肉屋だった。
マルクは冒険者をして資金を集めて、念願の店をオープンする。
焼肉をする文化がないため、その斬新さから店は繁盛していった。
やがて、物珍しさに惹かれた美食家エルフや凄腕冒険者が店を訪れる。
HOTランキング1位になることができました!
皆さま、ありがとうございます。
他社の投稿サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。