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5章 もふもふいっぱい?
159.テイマーさんとはじめまして
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以前はじまりの街で釣り人のおじいさんからもらった情報を頼りに、第三の街を進む。
やって来たのは北区域だよ。テイマーのモンハさんはこのあたりに住んでるはずなんだけどなぁ。
「あ、あれかな?」
通りの先に大きな家があった。そこにテイムモンスターを連れた人が出入りしてる。
近づいてみたら『テイマー修行所』という看板があった。開け放たれてる玄関から中を覗く。
「こんにちは~」
「あら、モンスターが一人でやって来たわ」
お姉さんが不思議そうな顔で近づいてきた。
「モンスターだけど、異世界からの旅人っていうやつなんだよ~。僕はモモ。テイマーさんのお話を聞きたいなって思って来たんだ!」
自己紹介して、ペコリと頭を下げる。
「あらまぁ、ご丁寧にどうも。私はレアナよ。テイマーをしているモンハの妻なの」
「国一番のテイマーさんの!」
「ええ、そう。ふふ、異世界の方にも評判が届いているなんて嬉しいわ」
レアナさんが微笑んで手招きをする。
「――今はお弟子さんたちとの授業が終わったところなの。モンハを呼んでくるから、中で待っていて」
「いいの?」
応接間に上がり込んだら、お茶とお菓子まで用意してもらった。緑茶だー。この街、コーヒーだけじゃなくて緑茶もあるんだね!
「遠慮なく召し上がってね」
「うん、ありがとう。――美味しい……」
緑茶でホッと心が安らぐのは日本人だからかな? コーヒーも美味しいけど、緑茶は心の栄養って気がする。
モンハさんを呼びに行ったレアナさんの帰りを待つ間、パクパクとお菓子も口に運ぶ。たまごボーロみたいな優しい甘さとホロホロとした口当たりで食べやすい。緑茶ともよく合うー。
和んでたら、スッと襖が開いた。男の人が僕を見下ろして目を丸くしてる。
「おっ、ほんとに天兎が来てる……。しかもすげぇ寛いでる……」
「私は嘘を言わないわよ」
「そうだけど、嘘だと思っちまうだろ」
レアナさんに腕を抓られて「いてぇ」と言いながら、男の人が僕の対面に腰を下ろした。
「――俺はモンハだ。国一番のテイマーなんて呼ばれることもある。まぁ、好きに呼んでくれ」
「モンちゃん?」
「距離感の詰め方おかしいって言われねぇか?」
好きに、って言われたからあだ名にしたのに。「なんだこいつ」と言いたげの目をされたのはなんでー?
モンちゃんの横に座ったレアナさんが、口元を手で押さえてうずくまった。笑ってもらえて嬉しいです!
「言われる気もするねー。僕はモモだよ。モモちゃんって呼んでね。モンちゃんモモちゃんって、コンビ感があって良くない?」
「良くねぇわ」
「っ、は、ふふっ、売れない漫才師っ……ふはっ」
「漫才師じゃねぇんだわ」
笑ってるせいで苦しそうなレアナさんをモンちゃんが呆れた感じで見下ろす。仲良さそうでなにより。
「――そんで、お前はなにしに来たんだ?」
「テイマーについて知りたくて。あと、モンちゃんのパパっちのことを伝えようと思って?」
僕がそう言った途端、モンちゃんの目が丸くなった。口を引き結んで、ジロッと僕を見据える。
レアナさんも笑いの衝動がおさまったみたいで、目の端の涙を拭いながら「お義父さん?」と呟いた。というか、売れない漫才師コンビは泣くほど面白かったの?
「モンちゃんのパパっちは、釣り人でしょ?」
「……パパっちって言い方やめろ。なんか気が抜ける」
「父ちゃん?」
「なんで可愛い感じの呼び方ばっかりチョイスすんだよ」
モンちゃんが「はあー……」と大きくため息をつく。ガリガリと頭をかいた後、「そんで、親父がなんだって?」と聞いてきた。
「モンちゃんの父ちゃんが『たまには会えたらいいなー』って言ってたよ」
「……まぁ、長く会ってねぇけど」
複雑な表情のモンちゃんを眺める。
おじいさんを嫌ってる感じはしない。過去に大喧嘩をして家を出てたとしても、時間が感情を鎮めてくれるものだよね。
「会いに行かないの?」
「遠いものねぇ。今はこの街の周辺の状況が厳しいし、遠出はできないのよ」
答えたのはレアナさんだった。続けてモンちゃんも口を開く。
「俺はテイムモンスターを使って、この街を守護する役目を担ってるんだ。長期間離れるのは無理だな」
「あー、そうなんだぁ……」
そういう事情があるなら仕方ない。この街の状況はガントさんに聞いてるし、宿の熊おじさんも言ってたから、だいぶ厳しい感じなんだと思う。
モンちゃんが街を離れてる間になんかあったら困るもんねぇ。
「――状況が落ち着いたら、会いに行く?」
「それは、まぁ、親父がそうしてほしいって言うんなら、してやらなくもねぇけど。親父もいい年だし、死ぬ前に顔は見ておかなきゃなぁとは思ってた」
肩をすくめるモンちゃんは、ちょっと後悔した表情だ。モンちゃんのお母さんは亡くなってるみたいだし、生前に会えなかったのかな。
「ふーん……それじゃあ、モンちゃんがお出かけできるように、僕がモンスター退治がんばろうかな!」
「なんでお前がそこまでするんだよ?」
「んー? 乗りかかった船、的な?」
「意味わからん。物好きだな」
ニコニコと笑ってたら、モンちゃんが呆れながらも表情を緩めてくれた。ちょっと仲良くなれた気がする。
「もうすぐ異世界の旅人冒険者がこの街にたくさん来るだろうし、状況は改善するはずだよ!」
「……どうだかねぇ」
おや。もしかして、モンちゃんもあんまり僕たちプレイヤーに良い印象を持ってない? これは印象を良くするの急いだ方がいいかも。
密かに決意を固めてたら、緑茶をすすって気分を落ち着かせたモンちゃんが、話を変えた。
「親父のことはともかく。テイマーについて知りたいって言ってたな?」
「うん! 僕、テイムスキルを持ってるんだ。テイムモンスターも二体いるの。でも、テイマーじゃないから、バトルフィールド以外だと連れ歩けないのが残念なんだよねぇ。かといって、今の魔術士の職業を変えるかも悩んでて」
説明したら、モンちゃんの目が丸くなった。
「もうスキル持ってんのか。しかもテイムモンスターが二体? すげぇじゃん」
「それほどでもないよー」
「モンスターの種類は?」
「スライムと桃色毛玉!」
「……あ?」
モンちゃんが固まった。レアナさんも不思議そうに「桃色毛玉……?」と呟いて首を傾げてる。
たぶん珍しい種類だよね。
「――そりゃ、第二の街オースの南にいるっていうエリアボスのモンスターじゃね?」
「やっぱエリアボスなんだ?」
「知らなかったのかよ」
呆れた感じでツッコミを入れられる。知りようがなかったんだから仕方ないじゃん。テイムできちゃったし。
「スライムは初心者向けだけど、桃色毛玉は特殊すぎる」
「出会って『一緒に旅して遊ぼう』って感じで勧誘したらテイムできたんだよ」
「フードは?」
「フード?」
モンちゃんと顔を見合わせる。
フードって、食べ物のことだよね? レイが跳兎にドライフルーツのりんごをあげてたみたいに、テイムの時は食べ物が必要ってことかな?
「……わかった。お前にはテイマーの基礎知識から教えた方が良さそうだな」
「教えてくれるの? 嬉しい!」
わーい、と喜んだら、「バカにしたつもりだったんだが」とため息混じりに言われた。
僕にテイマー知識がないのは事実だし、バカにされた気がしなかったよ?
やって来たのは北区域だよ。テイマーのモンハさんはこのあたりに住んでるはずなんだけどなぁ。
「あ、あれかな?」
通りの先に大きな家があった。そこにテイムモンスターを連れた人が出入りしてる。
近づいてみたら『テイマー修行所』という看板があった。開け放たれてる玄関から中を覗く。
「こんにちは~」
「あら、モンスターが一人でやって来たわ」
お姉さんが不思議そうな顔で近づいてきた。
「モンスターだけど、異世界からの旅人っていうやつなんだよ~。僕はモモ。テイマーさんのお話を聞きたいなって思って来たんだ!」
自己紹介して、ペコリと頭を下げる。
「あらまぁ、ご丁寧にどうも。私はレアナよ。テイマーをしているモンハの妻なの」
「国一番のテイマーさんの!」
「ええ、そう。ふふ、異世界の方にも評判が届いているなんて嬉しいわ」
レアナさんが微笑んで手招きをする。
「――今はお弟子さんたちとの授業が終わったところなの。モンハを呼んでくるから、中で待っていて」
「いいの?」
応接間に上がり込んだら、お茶とお菓子まで用意してもらった。緑茶だー。この街、コーヒーだけじゃなくて緑茶もあるんだね!
「遠慮なく召し上がってね」
「うん、ありがとう。――美味しい……」
緑茶でホッと心が安らぐのは日本人だからかな? コーヒーも美味しいけど、緑茶は心の栄養って気がする。
モンハさんを呼びに行ったレアナさんの帰りを待つ間、パクパクとお菓子も口に運ぶ。たまごボーロみたいな優しい甘さとホロホロとした口当たりで食べやすい。緑茶ともよく合うー。
和んでたら、スッと襖が開いた。男の人が僕を見下ろして目を丸くしてる。
「おっ、ほんとに天兎が来てる……。しかもすげぇ寛いでる……」
「私は嘘を言わないわよ」
「そうだけど、嘘だと思っちまうだろ」
レアナさんに腕を抓られて「いてぇ」と言いながら、男の人が僕の対面に腰を下ろした。
「――俺はモンハだ。国一番のテイマーなんて呼ばれることもある。まぁ、好きに呼んでくれ」
「モンちゃん?」
「距離感の詰め方おかしいって言われねぇか?」
好きに、って言われたからあだ名にしたのに。「なんだこいつ」と言いたげの目をされたのはなんでー?
モンちゃんの横に座ったレアナさんが、口元を手で押さえてうずくまった。笑ってもらえて嬉しいです!
「言われる気もするねー。僕はモモだよ。モモちゃんって呼んでね。モンちゃんモモちゃんって、コンビ感があって良くない?」
「良くねぇわ」
「っ、は、ふふっ、売れない漫才師っ……ふはっ」
「漫才師じゃねぇんだわ」
笑ってるせいで苦しそうなレアナさんをモンちゃんが呆れた感じで見下ろす。仲良さそうでなにより。
「――そんで、お前はなにしに来たんだ?」
「テイマーについて知りたくて。あと、モンちゃんのパパっちのことを伝えようと思って?」
僕がそう言った途端、モンちゃんの目が丸くなった。口を引き結んで、ジロッと僕を見据える。
レアナさんも笑いの衝動がおさまったみたいで、目の端の涙を拭いながら「お義父さん?」と呟いた。というか、売れない漫才師コンビは泣くほど面白かったの?
「モンちゃんのパパっちは、釣り人でしょ?」
「……パパっちって言い方やめろ。なんか気が抜ける」
「父ちゃん?」
「なんで可愛い感じの呼び方ばっかりチョイスすんだよ」
モンちゃんが「はあー……」と大きくため息をつく。ガリガリと頭をかいた後、「そんで、親父がなんだって?」と聞いてきた。
「モンちゃんの父ちゃんが『たまには会えたらいいなー』って言ってたよ」
「……まぁ、長く会ってねぇけど」
複雑な表情のモンちゃんを眺める。
おじいさんを嫌ってる感じはしない。過去に大喧嘩をして家を出てたとしても、時間が感情を鎮めてくれるものだよね。
「会いに行かないの?」
「遠いものねぇ。今はこの街の周辺の状況が厳しいし、遠出はできないのよ」
答えたのはレアナさんだった。続けてモンちゃんも口を開く。
「俺はテイムモンスターを使って、この街を守護する役目を担ってるんだ。長期間離れるのは無理だな」
「あー、そうなんだぁ……」
そういう事情があるなら仕方ない。この街の状況はガントさんに聞いてるし、宿の熊おじさんも言ってたから、だいぶ厳しい感じなんだと思う。
モンちゃんが街を離れてる間になんかあったら困るもんねぇ。
「――状況が落ち着いたら、会いに行く?」
「それは、まぁ、親父がそうしてほしいって言うんなら、してやらなくもねぇけど。親父もいい年だし、死ぬ前に顔は見ておかなきゃなぁとは思ってた」
肩をすくめるモンちゃんは、ちょっと後悔した表情だ。モンちゃんのお母さんは亡くなってるみたいだし、生前に会えなかったのかな。
「ふーん……それじゃあ、モンちゃんがお出かけできるように、僕がモンスター退治がんばろうかな!」
「なんでお前がそこまでするんだよ?」
「んー? 乗りかかった船、的な?」
「意味わからん。物好きだな」
ニコニコと笑ってたら、モンちゃんが呆れながらも表情を緩めてくれた。ちょっと仲良くなれた気がする。
「もうすぐ異世界の旅人冒険者がこの街にたくさん来るだろうし、状況は改善するはずだよ!」
「……どうだかねぇ」
おや。もしかして、モンちゃんもあんまり僕たちプレイヤーに良い印象を持ってない? これは印象を良くするの急いだ方がいいかも。
密かに決意を固めてたら、緑茶をすすって気分を落ち着かせたモンちゃんが、話を変えた。
「親父のことはともかく。テイマーについて知りたいって言ってたな?」
「うん! 僕、テイムスキルを持ってるんだ。テイムモンスターも二体いるの。でも、テイマーじゃないから、バトルフィールド以外だと連れ歩けないのが残念なんだよねぇ。かといって、今の魔術士の職業を変えるかも悩んでて」
説明したら、モンちゃんの目が丸くなった。
「もうスキル持ってんのか。しかもテイムモンスターが二体? すげぇじゃん」
「それほどでもないよー」
「モンスターの種類は?」
「スライムと桃色毛玉!」
「……あ?」
モンちゃんが固まった。レアナさんも不思議そうに「桃色毛玉……?」と呟いて首を傾げてる。
たぶん珍しい種類だよね。
「――そりゃ、第二の街オースの南にいるっていうエリアボスのモンスターじゃね?」
「やっぱエリアボスなんだ?」
「知らなかったのかよ」
呆れた感じでツッコミを入れられる。知りようがなかったんだから仕方ないじゃん。テイムできちゃったし。
「スライムは初心者向けだけど、桃色毛玉は特殊すぎる」
「出会って『一緒に旅して遊ぼう』って感じで勧誘したらテイムできたんだよ」
「フードは?」
「フード?」
モンちゃんと顔を見合わせる。
フードって、食べ物のことだよね? レイが跳兎にドライフルーツのりんごをあげてたみたいに、テイムの時は食べ物が必要ってことかな?
「……わかった。お前にはテイマーの基礎知識から教えた方が良さそうだな」
「教えてくれるの? 嬉しい!」
わーい、と喜んだら、「バカにしたつもりだったんだが」とため息混じりに言われた。
僕にテイマー知識がないのは事実だし、バカにされた気がしなかったよ?
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