もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!

ゆるり

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8章 新たな地へ

314.プリティアイドル☆

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 収穫作業に熱中して忘れちゃってたけど、僕は新曲の確認とパフォーマンスを考えるためにここに来たんだよー。

 というわけで、収穫した後に改めて種をまいてから異空間(森)に移動した。
 新曲の確認はスラリンたちとしよう。

「【召喚】スラリン、ユキマル、オギン、ヒスイ」
「きゅぃ(モモの森だー)」
「うん、ここで新曲の確認をするよー」
「ぴぅ(新しいパフォーマンスするの?)」
「にゃ(新曲……?)」

 ユキマルに頷きながら、音楽ファイルを開ける準備をする。ヒスイは不思議そうにしてるけど、すぐに僕たちのノリに慣れるだろうから大丈夫だよ。

「じゃあ、新曲『もふもふ神さまはプリティ☆アイドル』を聞いてみよ~」

 アイリーンから送られてきてた歌詞カードのタイトルをそのまま読んだんだけど、なんかキラキラ感がすごいね? 魔法少女系アニメの歌かな?

 音楽が流れ始める。
 アップテンポでノリノリになれる曲だ。デモテープではアイリーンが歌ってくれてるらしい。

『もっふもっふーアーイドルさまー♪』

 このフレーズで始まった歌はコール&レスポンスができそうな感じで作られてた。歌詞が僕にピッタリ!
 自然と体が揺れる曲だなぁ。

――――――
『もふもふ神さまはプリティ☆アイドル』
詞:アイリーン 曲:シェル

もふもふアイドルさま☆

もふもふ もふもふ もふもふ もふもふ
もふっと プリティな 神さまは アイドル~☆

ちょっと歩けばフラグ立てる パキッと折るかは気まぐれ
街をお散歩お手振りだ もふもふ可愛く悩殺♡
どんな場面でもマイペースに もふっとピカッと解決だー!

レッツゴー ファイト オー
みんなのお悩みごとは もふもふ神さまにお任せあれ
もふもふ可愛い癒やしで 悲しみさえも吹っ飛ぶ
輝く笑顔を 満開に みんなでハッピー!

もふもふ もふもふ もふもふ もふもふ
もふっと プリティな 神さまは アイドル~☆

……

――――――

 僕が普段どんな感じで遊んでるかアイリーンに教えておいたから、歌詞にすごく反映されてる。おもしろーい!

 フルで聞き終えてからスラリンたちを見ると、みんな目をキラキラとさせていた。楽しいって感じてもらえたみたい。

「この曲を今度のライブで披露するよー。一緒にパフォーマンス考えようね!」
「きゅぃ(がんばる!)」

 気合いを入れているスラリンたちにウンウンと頷いてから、再び音楽を流す。

「最初の『もっふもっふーアーイドルさまー♪』は『もふもふ』でポーズ、『アイドルさまー』の後にまたポーズしよう」

 ほっぺたをモミモミとしてもふもふ感を強調した後に、ターンして、目のところでピースをしながらウインク。ここで星のエフェクトを出せば完璧だよね~。

「きゅぃ(モモ、可愛いー!)」
「ぴぅ(スラリンと一緒にするよ)」

 褒めてくれたスラリンに「ありがとー」と返していたら、ユキマルがぴょんと跳ねてスラリンと目を合わせた。テレパシーで意思伝達?

「もっふもっふーアーイドルさまー♪」
「ぴーぅ」
「きゅーぃ」

 スラリンとユキマルが跳ねてぽよんとぶつかり、弾かれた後にコロコロッと転がった後に大きくジャンプして空中でハグをしてた。
 スライムらしくて可愛いし面白い!

「いいね、いいね! さすがスラリンとユキマルー!」

 パチパチと拍手。スラリンたちは嬉しそうに跳ねた。
 オギンとヒスイはどうするのかなー? と視線を向ける。何か話し合ってるみたいだ。

「……キュオ(モモ、歌って)」
「わかったよー」

 話し合いがまとまったらしい。どんなポーズか楽しみ。

「――もっふもっふーアーイドルさまー♪」
「キューオ」
「にゃーん」

 オギンの尻尾に飛び乗ったヒスイが、背を駆けて頭の上に着き、二体で招き猫ポーズ。そして、オギンがヒスイをヘディングしてターンしてる間に、ヒスイは空中でクルクルと回る。ヒスイが地面におりたところで二体が交差する感じの立ち位置で正面を向き、キリッと決め顔をした。

「おー、可愛くてカッコよくていい感じだね!」
「きゅぃ(僕も投げられたい!)」
「ぴぅ(ボクたちなら、もっと上まで飛ぶよー)」

 スラリンたちがぴょんぴょんと跳ねてる横で、僕は拍手する。
 思った以上に完成度の高いパフォーマンスだった。これは、今後が楽しみだな。

 僕が一フレーズずつ歌いながら、みんなでダンスや動きをつけていって、着々と一曲を完成させていく。
 でも、ちょっぴり迫力が足りないような……アクロバットや影分身は取り入れてみたし、サイズアップできる前提でパフォーマンスは作ったんだけど……

〈テイムモンスターへの指揮経験値がたまり、職業【テイマー】のレベルが3になりました。保有可能なモンスター数は十体です〉

「うおっ!? 突然レベルアップ?」

 スラリンたちと話し合ってパフォーマンスを指示していたのが、テイマーとしての経験値に換算されたらしい。思った以上にいろんなやり方で経験値がもらえるんだね。

「これで、テイム枠が二個増えたなぁ」

 テイム枠が増えたら――って考えたばかりでこれって、『やっちゃえー』っていう天啓なのでは? そういうことだと思っちゃっていい?

「……むふふ、ドラゴン召喚しちゃうぞー!」

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