マギアメイデン・マルアーク

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347日目~352日目 邪神様の慰みもの

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「三人助けなきゃなのに、もう余裕ないね」
「くっ……!」
 一日の休息を与えられ、マルアークは次のゲームに挑むことになった。デリンジャーに連れられ、マルアークは魔法少女の衣装をまとったまま地下の牢獄まで連行されていた。
「一人助け損なって、あと四人。一人しか助け損なえないじゃんね」
「私は……全員助ける……」
 口ではそう言うマルアークであったが、下腹部が燃える様に熱く、先日の凌辱を身体が忘れてくれない。昨日も疲労で眠りこけていなければ、一日中シコっていただろうことは彼女にもわかる。
「ちょっとうるさいからね、邪神様には悪いけど戸を閉めさせてもらったよ」
 デリンジャーは重たい扉を開く。すると、けたたましい水音がマルアークの耳にも届いた。
「え? ああ、閉めるのが悪いことって人間の基準過ぎるわね。はぁ、ずっと人間世界で生きてたから、基準が全然変わんない」
 彼女は何かを話をしている。デリンジャーには邪神様、なる存在の声が聞こえているのだろうか。
「ほら、ここだ」
 マルアークはデリンジャーに連れられ、扉の奥へ入る。下へ降りる階段もあり、地下牢らしき空間に二人は向かっていく。
「んぐっ♡ あああっ、いや、あぁぁああっ♡」
「スルーズ?」
 地下牢の奥に向かうと、聞き覚えのある声から発せられる喘ぎが耳に届く。紫の髪の魔法少女が鉄格子の向こうで、触手に絡められている。
「スルーズ……スルーズ!」
 魔法少女スルーズ、慣れ合うのを嫌い、孤高を好むも他者への思いやりはあるマルアークの仲間。そんな周囲より大人びている麗しい魔法少女が、触手に縛られて股をぐちゅぐちゅ扱きあげられている。
「うぐぅうう♡」
 後ろ手に触手で縛られ、持ち上げられるスルーズ。触手が激しく彼女の秘部をかき回すと、白濁が愛液と共に床へ零れていく。
「おっ……ほぉおおおっ♡」
 一本でも人間の男のそれを超える太さがある触手、それを前後に穴に何本も突き立てられて、腹が歪むほど強く犯されるスルーズは快楽の声を漏らす。整った顔を涙や涎、鼻水で汚し、白目を剥いてだらしなく舌を出し、触手に犯される快感に浸っていた。

 どぐっ♡ どくんっ♡ ぼごぉっ!

 唐突に触手が射精し、スルーズの股からもったりと重たく、湯気の立つ精液が噴き出す。彼女の腹は臨月に達したかのように一気に膨らみ、口や鼻からも精液が吐き出される。
「げぶっ♡」
「ひっ……」
 あまりの惨状にマルアークは腰を抜かし、言葉を失う。まるで精液を詰め込む袋のように、仲間が雑多に扱われている。それなのにスルーズは快楽しか感じていないような声を出す。
 デリンジャーは怯える彼女の様子はまるで視界に入っていない。
「わぁっ……♡ 貫通した♡ これ、精液でくっさいの最高なのよ♡」
「……」
 その様子を見て、マルアークは言葉を失う。もうダメだ。デリンジャー、元エイルもいつかは取り戻せると信じていた。それなのに、もう彼女は人間の心を失っているとしか思えない。
「ぐぶっ♡ ごっ、ぐっ♡」
「あ、ぁあ……」
 触手は胸元や口元にこぼれた精液を掬いながら、それをスルーズへ押し込んでいく。口に触手を突き立てられても、彼女はそれを受け入れる。
「んぅううううぅぅぅっ♡」

 どぱっ♡

 触手は容赦のない射精を続ける。スルーズは喉を鳴らして吐き出された精液を飲むが、それは彼女を貫通して尻穴から噴き出すだけ。

 びゅっ♡ ミチミチ……っ♡

 膣に突き立った触手も種付けをやめる気配はない。スルーズの腹が軋む音は、マルアークにも聞こえた。彼女の股から溢れる精液は、収まり切らない分なのか、古いものが押し出されているのか分からない。
「い、いやぁ……スルーズ、スルーズ! お願いやめて! スルーズが死んじゃう!」
 マルアークはデリンジャーに泣いて懇願することしかできない。
「これのどこが改造よ……ただの慰みものじゃない……!」
 マルアークが嘆くと、デリンジャーがいちいち説明してくる。
「あんた、学校行ってるのにピンと来ないんだ」
「うるさい! こんなことやめさせて! スルーズが……」
 マルアークはデリンジャーの煽りに反応する余裕さえなかった。
「まずね、赤ちゃんとお母さんはへその緒で繋がってんの」
「知ってる!」
「そっか、一回産んだもんね」
 デリンジャーはにやにやとマルアークの神経を逆なでしてくる。怒りがわき上がるが、出産の快楽をどうしても思い出してしまい、マルアークは怒りに集中することができない。恐怖と快感で頭がぐちゃぐちゃになる。まともな考えはできない。
「邪神様の子を孕むと、へその緒を通じて母体に影響あんの」
「っ……」
 それを聞いて思い出すのは、先日産んだ子を孕んだ時のこと。受精の衝撃が全身に走った。あの体験したことのない、甘い電流。頭の中が気持ちいいことでいっぱいになりそうだった。
 デリンジャーはマルアークに催淫の類はしていない。ただ、常軌を逸した快楽を与え続けられれば、身体も頭もこうなってしまうというだけのこと。
「それに、邪神様は孕ませる時に身体書き換えてくるんだ♡」
「かき、かえ……」
 デリンジャーもインディラが邪神相当なため経験しているが、邪神は雌が子を孕みやすいようにその性質を変化させてくる。
「で、スルーズ助けたかったら替わってあげるしかないけど?」
「ぅ……くぅうう……」
 デリンジャーが言うとおり、マルアークに残されたスルーズを助ける方法などそれしかない。元々、改造を肩代わりするという条件なのだから。
「やるしか……」
 自分を振るい立たせるため、マルアークは自ら衣装を脱ぎ始める。オペラグローブを外し、金糸で彩られたワンピースをするりと落とす。
「で、でも……」
 しかしマルアークはロングブーツを脱ごうとした手を止めてしまう。腰が引けてしまい、とても踏み出せそうになかった。スルーズは助けたいが、自分がああなるのだけは絶対に嫌だ。
「まだ一人失敗出来る……ごめん、スルーズ……」
 マルアークは最悪の選択をした。棄権だ。
(考えてみてよ、こんな触手に犯されるなんて、耐えられない……! 精神をすり減らして失敗するだけ! だったら、傷が浅い方法で……)
 必死に心の中で言い訳を固めるマルアーク。彼女は目の前にいるのがただの触手ではなく、邪神であるということをすっかり忘れていた。
「わたしを……みすてる、んだ……」
「っ、スルーズ!」
 スルーズは白濁に塗れた顔で軽蔑とも失望ともとれる冷たい表情をして、マルアークを睨む。
「ち、ちがうの……三人助ければ全員解放されるから、あなたも最終的には……」
 スルーズの視線がいたたまれなくなり、マルアークは立ち上がってデリンジャーに告げる。
「き、棄権よ、棄権! 次行きましょう!」
「は?」
 デリンジャーもさすがにあっけに取られていた。魔法少女たちは身勝手で唾棄すべき存在だと彼女は考えていたものの、ここまでとは思っていなかった。
「無理」
「え、どういう……」
 マルアークが困惑していると、鉄格子の扉が開く。触手が扉を掴み、丁寧に開けてきたのだ。
「だって邪神様に約束したもの。スルーズが孕んだし、出産のためにこっちで預かるし、それまで手持無沙汰だろうから、あんた貸すって」
「か、勝手なこと……」
 淡々と話すデリンジャーに言い返そうとするマルアークだが、扉から出てきた触手は彼女の首元や腰に巻き付き、牢獄へ引き込んでくる。
「い、いやっ……やめて!」
「ゲームは棄権にしておくから、気楽に堕ちてよ」
 デリンジャーはスルーズを回収し、その場を去る。不戦敗な上に体力や精神力の温存も許されない絶望がマルアークを襲った。
「ふ、ふざけ……」
 しかし邪神は待ってくれない。彼女を自分の方へ向き直させると、牢獄の奥に隠れていた自身の姿を露わにする。
「あ……」
 その姿を見たマルアークは、敗北を覚悟した。
 無数に這いずる触手の奥に隠れていたのは、名状しがたい肉の塊。何かの生物に例えることすらできない、正真正銘の肉塊だった。その肉に妖しく輝く瞳が無数に埋められ、舐めまわすようにマルアークを見つめる。
「あぁぁ……♡ はっ、あ、ぁ……♡」
 子宮が下がる。肉棒に貫かれたがる。煮えたぎる子種汁を欲しがる。身体がこの邪神の肉棒を欲しがっているのか、股から愛液が失禁かの様に溢れてくる。受け入れる準備は万端だ。

 動物というのは自身の遺伝子を残すプログラムに、様々な追加機能を有する存在と言ってもいい。雌は強い雄を求めるように出来ている。生存に有利で、自身の遺伝子とかけ合わせれば子にも有益であるのだから。
 この邪神は強い。マルアークにはそれが分かった。この雄の子を孕むのが、生存に有利だと身体が訴えかけて止まらない。
 そして、遺伝子というのは遠くかけ離れている方が有利というのも、本能は知っている。他者からある程度離れた遺伝子を持っていれば、ある病気が流行った時に耐性を持っているなどの要因で、一気に全滅する危険が少ないのだから。
 もちろん、この邪神とマルアークの遺伝子は言うまでもなく遠い。子孫にも益がある、マルアークの本能は彼女にそう告げている。
 人間はその社会体系が野生動物と異なるため、その傾向は限りなく薄い。しかし人間も雌雄で繁殖する動物だ。一切同じ理屈を有していないわけではない。

「あっ♡ あぁぁぁっ♡」
 マルアークは邪神の視線、一つひとつに身体を愛撫されているような感覚を覚えた。無数の手が自分を撫でる。
「ぅ、ああっ♡」
 秘部に指を入れ、蜜で満ちた膣をかき回す。もちろん、そういう錯覚だが今の彼女はされているようにしか感じられなかった。
「ひぃ♡ ああぁぁっ! あ、ぅ♡」
 気づけば、尻穴に触手を突き立てられる。交互に差したり抜いたり、マルアークを容赦なく攻め立てる。
「うっ、えぇぇっ……♡」
 内臓が圧迫され、えづいてしまうほどの長さと太さ。エグいくらい発達したカリが彼女の腸をゴリゴリとえぐる。
「っ……♡」
 触手に拘束されたマルアークはそのまま、邪神のもとへ運ばれる、横たわるような姿勢の邪神。そう表現するのが正しいのか分からないそれの上には、肉棒、ペニス、チンポ……そう呼ぶしかないものが、怒張こそしていないが存在している。
「い、いやっ……♡」
 触手に足首を掴まれ、股を開かれた状態でその上にマルアークは乗せられる。その間も尻に突き立てられた触手が裏から子宮を撫で、嫌悪と快楽を彼女の中で混濁させている。
「く、ぅう……♡」
 腰に巻き付いた触手は彼女を邪神ペニスの上で前後に動かす。まるで素股でもさせられているかのようだ。無理やりで、嫌なのに、胎は熱くてたまらない。
「ふ、ぅ……♡」
 今すぐこの邪神のペニスで、犯されたい。そんな気持ちが嫌悪を塗りつぶそうとしてくる。
「あっ♡」
 腰を動かしていると、邪神のペニスは隆起し始める。怒張したペニスは触れるだけでも、焼ける様に熱い。浮き出た血管がゴツゴツと淫唇を刺激してくる。
「っ……ぅう♡」
 胸が高鳴る。これで犯されたら、どれほど気持ちいいだろうか。これまで散々、化け物たちに犯された経験が直感的に告げる。

 このペニスはどんな化け物のチンコよりも気持ちいいと。

「ふっ、うぅ……♡」
 気づけばマルアークは自ら腰を浮かせていた。勃ち上がった邪神のペニスを手でつかみ、自身の秘部へ向けて誘導する。
「熱っ……♡」
 触ると余計にペニスが持つ熱が分かる。少し股で擦っただけなのに、我慢汁でベトベトだ。否、マルアークも愛液を垂れ流していたので、二人の体液が混ざったのだろう。
「くっ……♡」
 マルアークはペニスの上に腰を下ろす。淫唇に邪神の亀頭がキスをすると、それだけで彼女の全身は痺れた。
「きゃっ……ああああぁぁぁっ♡」
 淫唇で感じた快楽が、バチバチとスパークする様に脳へ届けられる。
「あ、あぁ……あああっ♡」
 嬌声を上げることばかりに身体が夢中になって、息ができない。少女らしく薄い胸板は酸素を求めて不規則に上下する。肌はべったりと汗ばんでいた。
「あ、がっ♡」
 その汗に薄い乳白色の液体が混ざる。乱れた呼吸に揺れる、ささやかな乳房。その使い込まれたとは思えないほど鮮やかな色の乳頭から、母乳が垂れていたのだ。
「んぅううっ♡」
 数度の妊娠で母乳自体は出る体だ。それが、まだいない仔のために機能している。本能と身体がこの邪神の子を育みたいと訴える。
「かはっ……♡」
マルアークの躰は自分のものでないかのようにがくがく震え、ガクリと力が抜ける。触手はマルアークをがっしり絡めて支えているので、そのまま腰を落としてしまうことは無かった。
「や……ば♡ あたま、おかしくなるっ♡」
 雌としての屈服だけでこの有様。マルアークは必死に歯を食いしばって意識を保とうとするが、硬く結んだ口の隙間からは泡がこぼれている。
「う、ぐ……♡」
 気を失うまいと目をかっぴらくが、白目を剥きかけて涙で顔を汚すだけ。そんな無茶は数分と持たず、マルアークは完全に意識を失った。
「あ……ぁぁっ♡」

「う……んぅ?」
 マルアークが目を覚ますと、気絶する前と全く同じ体勢であることに気づく。
(わたし……何日、こうして……)
 正確には一晩眠っていただけなのだが、今の彼女に正確な時間は分からない。長らく太陽も届かず、日時の分かるものもない状態が続いていた。体内時計もぐちゃぐちゃだ。
(赤ちゃんって……十月十日……よね?)
 他のものから期間を換算しようとするマルアーク。ナメクジは論外として、人に近いあの少年の子を産んだのは確かだ。
(だとすると、一年近く……か)
 一年、外に出られずに一年だ。学生と魔法少女を両立していたマルアークにとって、それはあまりにも重すぎる時間。
(今さら出ても、留年よね、きっと……)
 そして、許嫁の陽大もこんな、化け物に輪姦まわされた女を受け入れるはずがない。絶望的な現実にもはや、涙さえ出ない。
「こわれたほうが……楽、かも」
 この邪神のペニスは、挿入れようとするだけでおかしくなりそうだった。いっそ、これを咥え込むどころか、これの上で腰を振って、正気など壊してしまった方がいいのかもしれない。
「はぁーっ……はぁーっ……」
 マルアークは深呼吸をして、意を決する。ゆっくりと腰を下ろして、自ら邪神の肉棒を咥え込みにいく。
「ひっ、ああぁぁっ♡」
 亀頭を強く淫唇に押し当てただけで、そこから頭へ向かって相変わらず、意識が飛ぶような快楽の波が押し寄せる。若干慣れたのか、挿入まではどうにかこぎつけている。
「あ、ぐっ♡ うぅっ♡」
 マルアークは口を堅く閉じて嬌声をこらえる。まだ心の奥底では負けていないのか、それとも単純に羞恥が勝っているのか、それはマルアーク自身にもわからないことだ。
「はぁ、はぁっ……はぁっ♡」
 胸が高鳴る。体のナカへ邪神の肉棒が入り込んでいるのが分かる。心臓が痛いくらい早鐘を打つ。その高ぶりは恐怖か興奮か、やはりマルアークには答えが出せない。
ぎゅうぎゅうとナカが締め付けてもそれを跳ね返すくらい、触手の肉棒は硬い。そのまま焼けてしまうのではないかと思うくらい熱い。
(気を付け……ないと……♡ あれが……子宮、叩いたらっ♡)
 彼女にわかるのは、自分の子宮が降りてきていることだけ。腰を下ろすペースを誤り、亀頭にボルチオをノックされたりすれば、一体どうなってしまうのか。
「っ……♡」
 その快感を想像し、下腹部が痺れる。しかしマルアークは自分が耐えることばかり考えて、あることを忘れていた。

 下になっている邪神も、動くことができるということを。

「え……?」
 まず、巨体が蠢く感触があった。次の瞬間、野太いペニスが彼女の膣壁を抉り、亀頭が強く子宮を打ち据える。

 ごちゅん。

「え、あ……あ♡」
 されたことに気づいた時、マルアークは言葉にならない、悲鳴を通り越して鳴き声のような喘ぎ声を出していた。
 口内にほんのり、鉄の味が広がる。強く叫んだせいで喉がやられたのだろう。
「っ……♡ ぁあ……っ♡ うっ、あー……♡」
 快感に暴れる体を止めようと、マルアークは自身の体を強く抱きしめる。それでも、体の奥から湧き上がる熱は一向に収まってくれない。
「ぐ、はっ♡」
 それどころかマルアークは自身で、自分を慰め初めてしまう。手をするりと自身の股へ滑らせると、肌を汚す汗と母乳、愛液を手に掬って迷わず肉芽を扱きあげる。
「あっ♡ うっ♡」
 言葉になったのは最初の数音。あとは聞くに堪えない獣の鳴き声。
「おっぱい……っ♡」
 余った手で乳房を揉みしだき、乳首を強くつねる。つねる力に呼応して、その分だけ強く母乳も吹きだす。
「ぐ……あ♡」
 正気を失うような快楽の波を浴び続け、正気でいられるわけがなかった。マルアークは鼻からどろりと血を流し、そのまま邪神の巨体へしなだれかかって意識を失った。

「くっ……また、だ……」
 マルアークが目を覚ますと、やはり気を失う前と状況は変わっていなかった。また一晩、気をやっていた。
「うぁ♡」
 胎には邪神の肉槍が突き立てられたまま。身をよじると全身で邪神のペニスを扱きあげることとなり、それだけでまた意識が飛んでしまいそうだ。
「んぅ、う……」
 マルアークは細い腕に力を入れて起き上がり、腰を引いた。ずるり、と邪神のペニスが膣から抜けていく。
「あっ♡ あぁぁあっ♡」
 それだけでもまた、絶頂に至ってしまいそうだ。この邪神に抱かれてからというもの、些細なことで死ぬほどの快楽に襲われ、何が絶頂か半分分からなくなりつつある。
「ふ……んっ♡」
 何を思ったのか、マルアークはせっかく引いた腰をまた押し込み、再度自身の子宮を邪神のペニスに叩かせる。
「あっ♡ し、しまっ……♡」
 マルアーク自身でも何がしたいのか分からない。ミスに気付いた時にはもう遅い。
「いやああああぁぁぁぁぁぁっ♡ イくっ♡ イくイくイくっ♡ ぐ、ゆるじ……♡ きゃああああっ♡」
 身体をまたしても大きく揺らし、弓なりにのけぞって果てる。邪神とのセックスは一度ピストンするだけでも、人間にとっては死に繋がりかねないのだ。

 マルアークは再度目を覚ました。また一晩、何もしないまま時間が過ぎていく。
「う、ぅうう……♡」
 自分が今、何をして何をすべきかもわからない。
(まただ……一度も射精、してもらってないのに……また……)
 射精してもらう、という考え自体が間違いなのだが、マルアークはそれに気づかない。
(そうだ、声……我慢するから酸欠になって、気絶するんだ……)
 間違った考えと目的のまま、マルアークは邪神の上で腰を振る。
「んぅっ♡ ああああああああぁぁぁぁっっ♡」
 声を抑えないように、嬌声は全て表に出して。
「あぐぅうううっ♡ イくっ♡ イくぅうっ♡ 邪神様のチンポで堕とされっ♡」
快感に頭が慣れたのか、それともこれの効果か、数回のピストンには成功した。
「お……ほぉ……♡ かひゅっ、ぜぇっ♡ ぜぇっ♡」
(これで、射精して……もらえ……)
 マルアークはすっかり壊れていた。催淫のような、淫乱にするための措置はまるでしていない。デリンジャーが望む形で彼女は着実に狂っていった。
「ま、まって……♡」
 膣に挿入(い)れられた触手が子宮口にぴったりとくっつき、そのまま止まる。ナカで大きく膨らんでいるのを感じたマルアークは、喜びと焦りが同時に湧いてきて頭の中がまとまらない。

 びゅるっ♡

「あ……♡」
 そして射精。文字通り煮えるような子種は濃厚で、注ぎ込まれる振動が重く臓腑に強い衝撃が響いてくる。
「ぁあ……っ♡」
 注がれている子種汁はもったりとしていて、精子が詰まっているんだろうな、そんな考えがマルアークの脳裏によぎる。
「……ぁ♡」
 ぶつり、と彼女の中で何かが弾け、気づけば体を大きく揺らして自分の耳も痛くなるくらいの声を出していた。

 目を覚ます度に、マルアークは腰を振って精液を邪神にねだる。
「う、はっ……♡」
 たった四日、そうしているだけだったのにまるで永遠かのような時間に感じた。
「ああああっ♡ しゃせー、きたっ♡」
 邪神とマルアークが繋がった隙間から精液が噴き出すほど、激しい射精。強い雄の匂いに当てられ、彼女はその晩も一度の射精で果て、眠りに落ちてしまう。
「ぅ……あっ♡」

「ま、また……だ♡」
 全員に絶頂の余韻を感じながら、マルアークはまた目を覚ます。倒れ込み、邪神と肌が触れ合うだけで腰に電流が走る。
「あっ、うぅ♡」
 またしても一晩。しかし相変わらずマルアークに時間感覚はない。
(ナカで……邪神さまのせーし、泳いで……)
 胎を満たす熱い精液。その感覚を味わうだけでマルアークは果ててしまいそうだった。
「うぐっ♡ あっ♡」
少し身をよじるとナカで肉棒が擦れる。ビリビリと気持ちいいのが頭に伝わって、意識が飛びそうだった。このまま目を閉じて、体を休めよう、マルアークはそう判断して体の力を抜く。
「え?」
 しかし、いつまでもモタモタしているマルアークに対し、邪神は焦れていた。ワンストロークごとに気をやる魔法少女には満足できないのだろう。彼女の腰へ腕ごと触手で絡みつき、マルアークを持ち上げる。
「え、あ、あの……っ」
 これから何をされるのか、死ぬほど触手や異形に凌辱されたことのあるマルアークには理解出来てしまう。『されたい』という気持ち、『嫌だ』という気持ち、『考えたくもない』という気持ち、『早くして』という気持ち、それら全てがごちゃごちゃになって、マルアークはただ怯えることしかできなかった。
「あ、ぁぁっ♡」
 恐怖の中には、期待を込めた湿っぽい声も混じる。
「ひっ♡」
 そして邪神は、彼女をオナホールかの様に乱雑に扱い、自身のペニスを扱きあげる。
「あっ♡ ああぁぁぁああっ♡ い、いやっ♡ やめ……てぇええっ♡ 死んじゃう♡ しんじゃうよぉおおっ♡」
 普段なら自分の意思で調節できる快楽。それが自身の都合など聞かず、無理やり与えられる。マルアークは叫ぶことしかできない。激しく肉がぶつかり、汁が飛ぶ音に声が消えないほど、彼女は絶叫している。
「う、ぐぅうう♡」
 子宮を抉るように、亀頭が強くノックする。いや、これはボルチオを叩くというよりは、子宮を殴りつけているようなものだ。臓腑ごと衝撃を受け続け、快楽と苦痛が一斉にマルアークを襲う。
「じ、ぬっ♡ お、ぁあっ♡」
 苦しさのあまり、マルアークはじたばたともがく。腰を振り、体を前後に揺らして必死に抵抗した。それがナカに突き立てられた邪神のペニスを撫でつけ、射精を促す。
ナカで肉棒が膨らみ、グツグツと揺れて射精に近づいているのは、何本もの異種チンを咥え込んだマルアークの膣なら容易に感じ取れる。

 びゅぐっ! びゅーっ♡ ごぽっ、ごぽんっ♡

「うっ♡ あぁあああぁぁぁぁっ♡」
 邪神による、本気の射精をマルアークはナマで受ける。煮えて、子宮に張り付くような濃さの精液が一瞬で卵管まで満たされる。泳いでいる精子の力をナカで感じてしまう。

 ボゴっ♡

「ひ、うっ……♡ はっ、はぁっ……♡」
 その射精は彼女の胎が一気に臨月のそれかのごとく、膨らむほどの量であった。小さな淫唇に太いペニスが突き刺さっており、隙間など無さそうなのにつなぎ目から白濁がこぼれる。
「うぇ……? ま、まって、だめっ……だめだめだめっ♡」
 邪神の精液をその身に受けたマルアークは、自身の新たな変化に気づく。強く、遠い遺伝子に呼応したのか、卵巣が疼く。
「い、いま……排卵なんか、したらっ……♡」
 周期も無視して卵巣が卵子を作り、邪神の精液で満たされた子宮へ送り込もうとしている。そんなことをされればどうなるか、マルアークには分かり切っていた。

 ぎゅぷん♡

「だ、だめ……なのに♡」
 卵巣は一つではない。人間の雌には卵巣が二つあるのだ。一回で終わってなんてくれない。

 こぷん♡

「あ、もう……だめ、かも♡」
 マルアークは複数の死を覚悟した。理性が死に、快楽のあまり自分もここで死ぬのだと。しかし、その快感を想像して背筋がゾクゾクと喜びに震えた。壊れるほど気持ちいい、あれが味わえる。
 受精と着床の衝撃なら、味わったことがある。だが、ただの挿入と注挿でこの快感を起こす邪神だ。その規模でアレを喰らえば、どうなるか。

 ぷゅちゅん♡

「あひっ……♡」
 吐き出された卵に精子が飛び込む。やはりと言うべきか、他のそれとは違う、全身が跳ねて言う事を聞かないほどの衝撃にマルアークは襲われた。
「あ……あぁ、あっ♡ あああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ♡ あああっ♡ や、めっ♡」
 関節が軋む。頭がばちばちして痛む。意識が遠のく。このまま、気を失ってしまおう。そうすれば今日は終わり、そうマルアークは考えていた。
(このまま、イってしまおう……きょうはもう、おわり……)

 ぶちゅっ♡

「え……?」
 しかしそんな考えは甘かった。邪神などという、通常と異なる存在の精子が、生物学の範疇に収まってくれるはずない。

 ぶちゅ♡ ぶちゅんっ♡

「や、やめ……♡」
 一つの卵子に複数の精子が受精することなど、造作もない。それも当然、知っていたはずなのだが。

 ぶちゅちゅちゅっ、ぶちゅん♡

 そして、胎に落とされた卵子は二つ。快楽地獄は通常の二倍だ。
「い、いやああああああああっ♡ やめ、やめ……て♡ いやっ、いやああっ♡ 孕む、孕むっ♡ 孕んで……イく♡」
 受精の度にマルアークの躰は激しく跳ねまわる。汗を拭き出し、愛液が股からダラダラと垂れ続ける。巨大の邪神が収まる牢獄に発情した雌の匂いが充満する。
「あ、ああぁっ♡」
 邪神と交わり続けたマルアークの躰に変化が訪れる。卵巣が疼いているのを彼女は感じた。一回排卵したばかりなのに、すぐ卵巣が卵子を作って送り込もうとしているのだ。彼女の躰は強靭な雄の遺伝子を逃したくないらしい。

 ぎゅぷぎゅぷっ♡

「い、いやぁぁああっ♡」
 左右の卵巣が卵子を吐き出す。あれだけ先に吐き出した卵子へ精子が飛び込んだにも関わらず、まだ精子は彼女の子宮を泳いでいた。
「まって……いや……♡」
 マルアークの懇願も虚しく、精子は新たに生み出された卵子にも殺到する。

 ぶちゅんっ♡

「ああああああああああああああっ♡」
 一つの卵子に一つの精子を受けるのでさえ、理性も身体も壊れるだけの快楽だった。にも関わらず、それがもう一つ、そこからさらにもう二つ。いつ死んでもおかしくない快楽の波にマルアークは晒され続ける。

 どくん……どくん……っ♡

「あっ、はっ……♡ まだ、受精して、る♡」
 ぶつりとマルアークは何かが切れる音を聞き、顔に生温かい何かが垂れるのを感じた。
 鼻血だ。快感を受けすぎて脳が限界を迎えたらしい。彼女は着床の衝撃に備えて歯を食いしばる。

くちゅ……ドクンッ!

「ぎっ……あああああっ!」
 一つ目の受精卵が、胎盤と繋がった。その僅かな繋がりを通じて、自分そのものが書き換えられているような感覚にマルアークは陥る。意識が飛びそうになる。脳への負荷が大きいのか、頭が割れそうなくらいズキズキ痛むのに、その痛みで絶頂しそうになる。
「ふ、うぅ……♡」
 思考に霞が掛かる。もう既にそうなっているが、気持ちいいことしか分からない。もう二度と、元には戻らない気がしていた。

 ちゅく……ドクっ! ドクっ、ドクッ……どくんっ!

「あ……」
 二つ目、三つ目、四つ目と立て続けに着床。もうここまで来ると、快楽も苦痛も分からなくなり、気絶する予感さえすっ飛ばしてマルアークは意識が飛んでしまう。
「あ……は♡」
 触手で支えられたまま、マルアークはがくりと力が抜ける。口はだらしなく開き、目は白目こそ剥いていないが、光がなく濁っている。
「ぅ……」
 邪神は彼女を床に降ろす。牢獄の床はねばついた白濁、邪神の精液で汚れている。その上にマルアークは横たえられる。
「邪神様、お呼びでしょうか」
 牢獄に怪しげなローブの集団が入ってくる。邪神は彼らに要求を示すかのように、マルアークを触手で持ち上げる。一度、精液まみれの床を経由したせいで、彼女と床の間に糸が引いている。
「ぁ……」
 壊れた脳を補修するためか、邪神は細い触手を彼女の鼻と耳に入れて何かを放つ。

 マルアークの躰はどんどん淫靡へと引っ張られていった。時間と人智を越える快楽が彼女の理性を溶かしていく。
 改造はまだ、始まったばかりだ。
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花雨
2021.08.10 花雨

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