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第四章
◆チャプター42
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「すんすんすーん♪」
前線基地の医務室に戻ったイルザは、下手糞極まりない鼻歌を響かせながら諸々の準備を進めていた。
「すーん♪」
使いもしないメスやラジオペンチを用意しながら肩越しに振り向いた先には、九月一日に拷問を受けていたヨシミーキンと先程のガッツォウの死体がある。
今や『二人』ではなく『二体』になった両者は共に頭を開かれ、前者は右脳を、逆に後者は左脳をそれぞれ失っていた。
「サイクロン!」
準備が整うと、イルザは鏡の前に座らせられているエルフの開頭死体――脳を全て切除済み――にロシア人の右脳をまずセットした。
「ジョーカー!」
続いてドイツ人の左脳を雑にはめ込み、最後は仕上げとして「マキシマムドライブ!」と得体知れぬ装置のレバーを倒す。
「さぁ、お前の罪を数えろ!」
高圧電流で激しく痙攣した死体は当然このような決め台詞を口にしなかったし、そもそも立ち上がりもしなかった。
ただ座ったまま、頭を垂れて濛々と悪臭孕む煙を立ち昇らせるだけ。
「それでは皆さん!」
しかしイルザは失敗に落ち込む様子など何一つなく、前歯を見せて笑いながら『常人には決して見えてはならぬカメラ』へと目線を送った。
「また次回ん!」
前線基地の医務室に戻ったイルザは、下手糞極まりない鼻歌を響かせながら諸々の準備を進めていた。
「すーん♪」
使いもしないメスやラジオペンチを用意しながら肩越しに振り向いた先には、九月一日に拷問を受けていたヨシミーキンと先程のガッツォウの死体がある。
今や『二人』ではなく『二体』になった両者は共に頭を開かれ、前者は右脳を、逆に後者は左脳をそれぞれ失っていた。
「サイクロン!」
準備が整うと、イルザは鏡の前に座らせられているエルフの開頭死体――脳を全て切除済み――にロシア人の右脳をまずセットした。
「ジョーカー!」
続いてドイツ人の左脳を雑にはめ込み、最後は仕上げとして「マキシマムドライブ!」と得体知れぬ装置のレバーを倒す。
「さぁ、お前の罪を数えろ!」
高圧電流で激しく痙攣した死体は当然このような決め台詞を口にしなかったし、そもそも立ち上がりもしなかった。
ただ座ったまま、頭を垂れて濛々と悪臭孕む煙を立ち昇らせるだけ。
「それでは皆さん!」
しかしイルザは失敗に落ち込む様子など何一つなく、前歯を見せて笑いながら『常人には決して見えてはならぬカメラ』へと目線を送った。
「また次回ん!」
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