同姓同名のあの人は

白銀優実華

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一年生・春

春2

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私は今、人が疎らな教室の中に居る。

これから1年間お世話になる。

私の席は廊下側から2番目の後ろから2番目の席になる。

どうやら席は名前順ではなく、ランダムな席順になっているらしい。

担任が来るまでの間、私は絵でも描いていようとスケッチブックと筆記用具を、スクールバックから取り出し架空のキャラクターを書き始めた。

大体10分くらい経った時、私は一旦書くのを止めて顔を上げたら、中学からの友人の宮本葵が私の目の前に立っていた。

「…わあ、葵!居たの気付かなかったよ、おはよう」

「やっと気付いた、…おはよう」

葵はため息と共に言い、私の前の席身体を横に向け座った。

「葵は私の前の席なんだー」

「そうだよ、近くてラッキーだよね?」

「うん!」

それから私と葵は他愛のない話をしていた。

暫くして前の扉がガラッと開く音がして、担任であろう大人の男の人が立っていた。

「始業式始まるから、廊下に並べー」

私は席から立ち後ろ手の扉から廊下に出て、後ろの方に2列の内の左側に並んで前の方が移動したので私も習い歩き出し、体育館に向かって行った。
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