異世界転生したけど殺されました

勇崎シュー

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最悪のプロローグ

2話 死にました

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 うなじに強烈な痛みが走る。
 その瞬間、俺の身体はぐたりと地面に転がった。

「......っ!?」

 神様から能力の底上げをしてもらったはずだが、痛みは想像以上のものだった。

「うっ......ぐっ......」

 まさに、声にならない痛みである。
 うなじを斬られたので、神経がシャットダウンされ、体を動かすことが出来ない。出来ないどころか、感覚もない。
 何も出来ない恐怖が、俺を支配していた。

「......が......け」
「....でき......し......」

 誰かの話し声が聞こえるが、小声過ぎて良く聞こえず、俺の恐怖を助長するのみだった。
 そんな風に汗を垂らしていると、俺のジャージを脱がそうと、無理やり身体を引っ張られる。
 俺は仰向けにされ、身ぐるみを剥がされた。
 その時、二人の男が見えた。
 一人は少年のように若々しく、狂気的な笑みを浮かべていた。
 もう一人も、俺より少し年上くらいの年齢で、特徴的な青い刺青が顔の半分に入っていた。
 冥土の土産に俺を殺した奴の顔くらい拝んでおこうと直視するが、その直後、俺の意識は途絶えた。

 ちくしょう、もっと異世界に居たかったのにな。

━━━━━━━━━━━━━━
「......おい」

 気が付くと、目の前に怒りが滲み出ている神様がいた。

「あっ」
「あっ、じゃねぇよなに死んでんだお前っ!?せっかくお前の殆どの条件飲んだのに死ぬの早すぎじゃろ!異世界滞在時間何分だお前!?」

 神様は、それはもう、キャラ崩壊するほどお怒りだった。

「本当にすみませんっ!」

 俺は、椅子から飛び出し土下座した。

「全くよぉ。どうすんだよ。地獄行きだよ君?あんなに強くしたのに簡単に死んじまって、情けない」
「お言葉ですが神様。神様ももうちょっと転生する場所を村とか街とかの側にしてくれませんか?結構走ったのに全然着かないんですもん」
「お前神様に向かって良い度胸してんな!」

 また神様が怒鳴り散らす。
 すると、唐突に俺の体が青白く発光を始めた。

「うわっ、ごめんなさい神様、許してください!」

 神様からの罰かと思った俺は、必死で神様に謝った。

「えっ、これ儂の力じゃないんだけど......?」
「えっ」

 じゃあなにこれ。
 そう疑問に思っている内に、光はどんどん強くなっていく。

「あ、分かった。これあれじゃ。向こうでお主を生き返らせようという輩がいるんじゃな」
「えっ、じゃあ俺、生き返れるんですか?」
「本当は禁忌だから駄目なんじゃが、まぁ久しぶりに会話した仲じゃし、目を瞑ってやろう。ただし、今度こそ魔王を打つのじゃぞ」
「ありがとうございます!もちろん、今度こそ魔王をぶっ殺してやります!」

 そんな物騒なことを言いながら、俺は光に包まれ、意識を手放した。
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