異世界転生したけど殺されました

勇崎シュー

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サウスサウサ編

17話 今はまだ

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「ライトランスッ!」
「ブモッ!?」

 ここはサウスサウサの東に位置する、とある草原。
 そこで俺達は、暴走牛を狩っていた。

「ブモオオッ!」

 俺の不意討ちであるライトランスに触発された暴走牛が、その場で暴れ狂う。
 すると今度は、クランに向かって走り出してきた。

光曲球フォトンパージ!」

 フォトンパージとは、俺がエリュに教えてもらった六つの魔法の内の一つだ。
 ライトランスより威力は落ちるが、真っ直ぐ進むライトランスに対し、フォトンパージは軌道が湾曲する。
 命中率もフォトンパージの方が上なのだ。
 そのフォトンパージが俺の目の前に光の球となって現れ、暴走牛に向かって跳んでいく。

「ブモッ?」

 暴走牛が気づく頃には、もう光の球は直撃していた。

「いまだクランッ!」

 クランは自身の持つ槍で、倒れている暴走牛に止めを指す。
 因みに、クランはご覧の通りの槍使いで、ラシータはナイフを武器に戦っている。
 後衛がエリュしかいないのは致し方無いが、前衛は多すぎるような気はしなくない。

「はぁ、はぁ」

 クランが汗を滴ながら、暴走牛の腹に突き刺さっていた槍を抜く。
 そんなクランを中心に皆が駆け寄った。

「クラン、今の攻撃ナイスだったぞ。」
「はは、ありがとう」
「よし、これで暴走牛三匹目よ!あと一匹でクエストクリアね」

 ラシータが嬉々として言う。

「よし、このまま油断せず、確実にやろう」
「「おー!」」
「......おー」

 一人出遅れエリュだったが、士気は高まった気がする。
 俺達は勢いそのまま、暴走牛を探しに行くのだった。


 数時間後、見事暴走牛を四体討伐した俺達は、酒場で盛り上がっていた。

「わっ、暴走牛ってこんなに美味しいのか」

 クランがステーキを頬張りながらそう言う。
 暴走牛の肉は、少し固いらしいが、油が引き締まっていて美味らしい。
 まぁあんなに動き回ってんだから肉は引き締まるだろうけど。
 因みに今回のクエストは、一頭につき25000υウルも報酬が貰えた。
 牛は一頭狩るだけで何人分の肉になるので、ここまで高い報酬がつくのだろう。
 今回四頭狩ったので、そのまま一人25000υウル手に入れたのだ。

「それにしても、コウキはうちの兄貴と違って頼れるよね。まさにうちのパーティのリーダーって感じ」
「やめろって、照れるだろ」
「うぐっ、まぁ頼りないのは自覚してるけどさ」

 一人流れ弾に泣いているが、俺は久々に人に誉められて内心どぎまぎしていたのでそれどころではなかった。

「というか二人とも、本当に食べなくていいの?」
「あ、うん。俺達はいいんだ」

 エリュもこくりと頷く。
 まぁ流石にゾンビだから食えませんとか言えないよな。
 でも、もっと仲良くなって信頼とかも厚くなってきたら、この二人には打ち明けてもいいかもな。

「あ、そう言えばさ、ふと思ったんだけど、二人の固有魔法ってどんなものなんだ?」
「......?私達の固有魔法?」
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