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11話
最終話。 ★
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「あっ…あっあっ…そこだめっ! いやっ、おく…奥まで響く……っ!」
「んっ、姉さま……やっ…そんなに腰動かしたら……保たないっ……」
あの日以来責められることに開花したケインに強請られ、全身を舐め尽くす勢いで愛撫を施していけば、最近少しずつ大人になっていく弟は、しどけない様子で寝台に倒れ込む。身体の力は弛緩したように力ないのに、ただ性器と乳首だけがビンビンに立ち上がっている卑猥な姿に、興奮を掻き立てられた。
そして、騎乗位に味をしめたケインに乞われるまま、固く昂ぶった性器を下から串刺す様に跨っては、自らのイイ所を擦るように腰を上下に振りたくるので、ケインも堪らず声を上げた。
その上、それに合わせて下から突かれながら揺さぶられるので、私の方も小さな悲鳴が止まらない。
しかもそれだけでは終わらず……
「やんっ、耳ぃ……あっ……おっぱい…やっ……」
後ろからダグラス兄さまに胸を掬い上げられながら、固くとがった乳首を指で捻り上げる様に弄ばれるので、ゾクゾクとした快感が腰から走り抜け、ビクッと背中が弓なりに反った。
「くくっ、ミランダはどこもかしこも感じるんだなぁ……」
後ろから抱きつくように、大きな掌で乳房を揺らしながらクニクニと乳首を転がし、押し潰す動きで刺激を続け、項から耳裏までベロリと舐めあげられるので、思わず「はぁんっ」と声を上げてケインのお腹に手をついた。
それでもしつこく責める手は止まらず、いつまでも下から掴み上げた胸をフルフルと震わせ、固く凝った乳首をピンピンと弾いてくるので、その都度身体に力が入る。
「やっ…ねえさまっ……ギュッギュしちゃらめっ……」
身体に力が入れば、ナカに入ったケインの性器も締め上げられて、ズチュズチュと粘つくような水音を立てながら絞り上げるような蜜穴の動きも止まらない。
そんな私達の姿を嬉しそうに見下ろしながら、容赦なく参加してくる態度にムッとして、無意識なのか背中にズリズリ擦りつけてくる性器を後ろ手に掴んだ。
それは、ケインよりも太く大きく、黒ずんで…如何にも使い込んできたと思われるような、凶悪な姿の肉棒だったのだが……いきり勃って我慢汁を溢しながら寄る辺無く震えていた。
私は、ゆるゆると腰を回すように動かしながら、手の中の熱いモノをシュッシュと扱き、首元にもたれ掛かったダグラスに口づけた。
すると、手の中で少しずつ固さを増してくるモノが膨張していき…
「んちゅっ……あっ…ミラっ…やめっ……ンあっ!」
堪らず私の身体にしがみつくと、自ら腰を振って私の手の中で大量の精液をぶちまけた。
婚約前の調べによると、随分性欲が強くて、休みの前は常に娼館に通っては夜明けまで娼婦や男娼達を泣かせてきた(リアル)と聞いていたのに、口づけしながら少し乱暴に扱いただけでイってしまったので、私は留飲を下げて鼻を鳴らす。
しかし、下方にも責める者がいては、休む間もない。
私が逸らした意識を引き戻すかのように、一際強く突き上げる衝撃におもわず小さな悲鳴が漏れた。
「きゃんっ」
「姉さま…、ダグラスばっかり……気にしないで。こっちに…集中してよ」
ずっと勃ち上がりっぱなしの性器を緩急つけて責められ続けているため、すでに余裕なんか無いだろう。
それなのに声を震わせながら強く腰を突き上げては息を切らせる姿に、男としての意地を垣間見てキュンとなる。
「んっんっ……あっ…そのかお、すきっ…あぁっ…」
そして、ゆるゆると腰を揺らしながら私の上体を引っ張りこんで、仰向けになったまま抱き込むと、強請るように口づけをせがまれた。
互いにどちらからともなく舌を差し出し合って、絡めていけば、チュクチュクと唾液の絡む音が鼓膜を侵していき……
「やぁっ…イくっ…イクっ……奥まで突くの……だめぇっ……」
その間もズンズンと激しく突き上げられ、私は涙を浮かべながらケインの頭を抱え込み、絶頂する瞬間の真っ白になる様な開放感に浸っていたが、蜜穴がケインの性器を貪るように蠢いているのを他人事の様に感じていた。
「あっあっ…ンっ! 僕も…イクっ!」
ビクビクと腰を震わせながら、私の中で熱い飛沫を放つ開放感にブルっと痙攣したかと思うと、二人で一緒にベッドに倒れ込んだ。
そんな私達を、一足早く賢者モードに達したダグラス兄さまが愛おしそうに見下ろして、優しく頬を擦り寄せていたようだったけども、擽ったいと思いながら目を閉じた。
あれから数年時が経ったものの、私達の生活は大きくは変わりなかった。
変化したことと言えば、別館を建て直して私たちとダグラス兄さまが同居するようになったことだろうか。
結局、ダグラス兄さまとは婚約関係を継続しており、結婚する時期に関しては、騎士団での仕事の調整次第になるとのこと。
別にすぐに結婚しないといけないわけでもないので、その辺りは割と余裕を持っている。
「婚約破棄などしない。そんな理由がどこにある?」
ケインとの関係を明かした日から、10日以上経っても音沙汰なかったので、こちらから切り出したら、平然としながらこんな返答が返ってきて驚いた。
「弟と通じているような女ですのよ? しかも、関係を切るつもりもサラサラないとまで言うような。
引く手数多な兄さまなら、別に我が家に固執するような理由もないでしょう?」
そう言って、何故か私が説得するような形になったけれども、
「家には無くても、お前にはあるんだよ。だから、弟もお前も、私が守りたい。
大体、内輪の醜聞なんてよくあることだ。
歴史があればある程…闇も深い。家にだって、外に出せない醜聞には事欠かないしな。
社交界では結婚と恋愛は別だと嘯いている夫婦がどれだけいるか…お前も知っているだろう。
だから……私も参加させてくれれば、何も問題はないっ!」
…いや、問題ないことはないでしょう?
思わず口に出かかった言葉を飲み込んで…ふと、やっぱりこれはこれで条件悪くないわね…と、考えた。
そもそも、勢いに押され気味になっているけれども、こういう返答も想定していたはずなのだ。
条件自体は……割と良い。
こんな感じで、時々良くわからない言動もあるけれども、家は軍事関係にあまり力を入れてこなかったので、正直軍部に食い込んでいる兄さまの参画は、家としてもありがたいし。
そんな打算的なことばかりを考えていたけれども、一番の難関になりそうなことを思い出す。
……ケインとの関係に、自分も参加ねぇ……
私としては、別に構わないと思っているのだが…それが一般的な考えとは言い難いことはわかっていた。
私は、どうあっても普通の女性と同じ様な考え方ができないのだと思う。
それがどうと言うわけではないが、そういうものだと割り切ることもできているので、いいのだけれど。
種が誰であろうと、私が産む子供は確実に私の…クロイツェンの後継である。
だから……弟の子だろうと、ダグラスや…他の誰の子だろうと等しく愛する覚悟も揺るがない。
ただ、―――私が持ち得なかった―――あの綺麗な藍色の瞳を持つ子が生まれたら……それはそれで嬉しいだろうとは思うけれども。
ダグラス兄さまとのやり取りの後、ケインに私の考えと共に兄さまの返答を聞かせ…その返答を待った。
男性と接することに恐怖感をもってすらいる彼には、受け入れがたい提案だろうとは思ったけれども。
私はケインの返答次第では、ダグラスとの婚約を破棄しても良いかと思っていたのだったが……
「わかった…。あいつが僕たちの防波堤になるつもりがあるんだったら……姉さまが嫌だと思っていないんだったら…僕は構わない」
その苦しそうな表情に嫌悪の感情は見えなかったけれども、嫌なものを無理強いするつもりもなかったので、
「無理なら別にいいのよ?」
そう言葉をかけようとしたら…
「でもね……絶対に僕には入れさせないからな!!」
真っ赤になって身体を震わせ、泣きそうな声を上げるケインの体躯を抱きしめた。
「それだけはさせない」と、誓って頭を撫でると、「絶対…絶対だからね!?」と言って、幼い子供の様にコテンと首元に頭を擦り寄せる弟の温もりに心が和んだ。
しかし…嫌いなのかなんなのかよくわからないけれども……この子の割り切りようを思えば、やっぱり年齢以上に達観しているものが有るかもしれないと、ふと考えた。
その後…というか、現在。
3人で始めた生活は、不思議と調和の取れたもので、特に問題は起こっていない。
最初の内は兄さまが顔を出すと、青くなったり赤くなったりと情緒不安定な様子だったので心配していたが、兄さまは万事控えめに振る舞ってくれ、ケインにも優しく接していたので、3人でいることにも次第に馴染んでいったのだった。
体面上問題なければ、父も母も、大人になった娘たちの生活に、イチイチ口を出してきたりはしない。
…歴史ある貴族のスキャンダルなんて、どこの家にも転がっているもの…という認識は割と大手を振っているもので。
痛い腹を探られたくなければ、あまり口に出さないものらしい。
父だけでなく、母の弱みもしっかり握ってある…というのが正しいかもしれないけれども。
「なんかさ、姉さまって…いろいろ男前だよね…。
男になんて生まれて無くてホント良かったと思ってるから、女性であってくれて、ありがとうしかないけど。
何か、こっちの女性とは考え方っていうか…何が違うんだろうね」
ある日、ふと思ったと言うように、ケインが私の身体を抱きしめながら呟いた。
二人がかりで抱かれて疲労困憊だった私は、眠気まなこを擦ってアクビを噛み潰しながら、ボンヤリとケインの独り言のような問いかけに、無意識に答えていた。
「んー……前世で…高校生の…男だったからかしら……。
今でもちょっとそういう感覚みたいなものがあるんでしょうねぇ……ふぁ…」
「…えっ!?」
私が答えた瞬間、ケインが大きく驚きの声を上げたことに……再び眠りに落ちた私は気づいていなかった。
「んっ、姉さま……やっ…そんなに腰動かしたら……保たないっ……」
あの日以来責められることに開花したケインに強請られ、全身を舐め尽くす勢いで愛撫を施していけば、最近少しずつ大人になっていく弟は、しどけない様子で寝台に倒れ込む。身体の力は弛緩したように力ないのに、ただ性器と乳首だけがビンビンに立ち上がっている卑猥な姿に、興奮を掻き立てられた。
そして、騎乗位に味をしめたケインに乞われるまま、固く昂ぶった性器を下から串刺す様に跨っては、自らのイイ所を擦るように腰を上下に振りたくるので、ケインも堪らず声を上げた。
その上、それに合わせて下から突かれながら揺さぶられるので、私の方も小さな悲鳴が止まらない。
しかもそれだけでは終わらず……
「やんっ、耳ぃ……あっ……おっぱい…やっ……」
後ろからダグラス兄さまに胸を掬い上げられながら、固くとがった乳首を指で捻り上げる様に弄ばれるので、ゾクゾクとした快感が腰から走り抜け、ビクッと背中が弓なりに反った。
「くくっ、ミランダはどこもかしこも感じるんだなぁ……」
後ろから抱きつくように、大きな掌で乳房を揺らしながらクニクニと乳首を転がし、押し潰す動きで刺激を続け、項から耳裏までベロリと舐めあげられるので、思わず「はぁんっ」と声を上げてケインのお腹に手をついた。
それでもしつこく責める手は止まらず、いつまでも下から掴み上げた胸をフルフルと震わせ、固く凝った乳首をピンピンと弾いてくるので、その都度身体に力が入る。
「やっ…ねえさまっ……ギュッギュしちゃらめっ……」
身体に力が入れば、ナカに入ったケインの性器も締め上げられて、ズチュズチュと粘つくような水音を立てながら絞り上げるような蜜穴の動きも止まらない。
そんな私達の姿を嬉しそうに見下ろしながら、容赦なく参加してくる態度にムッとして、無意識なのか背中にズリズリ擦りつけてくる性器を後ろ手に掴んだ。
それは、ケインよりも太く大きく、黒ずんで…如何にも使い込んできたと思われるような、凶悪な姿の肉棒だったのだが……いきり勃って我慢汁を溢しながら寄る辺無く震えていた。
私は、ゆるゆると腰を回すように動かしながら、手の中の熱いモノをシュッシュと扱き、首元にもたれ掛かったダグラスに口づけた。
すると、手の中で少しずつ固さを増してくるモノが膨張していき…
「んちゅっ……あっ…ミラっ…やめっ……ンあっ!」
堪らず私の身体にしがみつくと、自ら腰を振って私の手の中で大量の精液をぶちまけた。
婚約前の調べによると、随分性欲が強くて、休みの前は常に娼館に通っては夜明けまで娼婦や男娼達を泣かせてきた(リアル)と聞いていたのに、口づけしながら少し乱暴に扱いただけでイってしまったので、私は留飲を下げて鼻を鳴らす。
しかし、下方にも責める者がいては、休む間もない。
私が逸らした意識を引き戻すかのように、一際強く突き上げる衝撃におもわず小さな悲鳴が漏れた。
「きゃんっ」
「姉さま…、ダグラスばっかり……気にしないで。こっちに…集中してよ」
ずっと勃ち上がりっぱなしの性器を緩急つけて責められ続けているため、すでに余裕なんか無いだろう。
それなのに声を震わせながら強く腰を突き上げては息を切らせる姿に、男としての意地を垣間見てキュンとなる。
「んっんっ……あっ…そのかお、すきっ…あぁっ…」
そして、ゆるゆると腰を揺らしながら私の上体を引っ張りこんで、仰向けになったまま抱き込むと、強請るように口づけをせがまれた。
互いにどちらからともなく舌を差し出し合って、絡めていけば、チュクチュクと唾液の絡む音が鼓膜を侵していき……
「やぁっ…イくっ…イクっ……奥まで突くの……だめぇっ……」
その間もズンズンと激しく突き上げられ、私は涙を浮かべながらケインの頭を抱え込み、絶頂する瞬間の真っ白になる様な開放感に浸っていたが、蜜穴がケインの性器を貪るように蠢いているのを他人事の様に感じていた。
「あっあっ…ンっ! 僕も…イクっ!」
ビクビクと腰を震わせながら、私の中で熱い飛沫を放つ開放感にブルっと痙攣したかと思うと、二人で一緒にベッドに倒れ込んだ。
そんな私達を、一足早く賢者モードに達したダグラス兄さまが愛おしそうに見下ろして、優しく頬を擦り寄せていたようだったけども、擽ったいと思いながら目を閉じた。
あれから数年時が経ったものの、私達の生活は大きくは変わりなかった。
変化したことと言えば、別館を建て直して私たちとダグラス兄さまが同居するようになったことだろうか。
結局、ダグラス兄さまとは婚約関係を継続しており、結婚する時期に関しては、騎士団での仕事の調整次第になるとのこと。
別にすぐに結婚しないといけないわけでもないので、その辺りは割と余裕を持っている。
「婚約破棄などしない。そんな理由がどこにある?」
ケインとの関係を明かした日から、10日以上経っても音沙汰なかったので、こちらから切り出したら、平然としながらこんな返答が返ってきて驚いた。
「弟と通じているような女ですのよ? しかも、関係を切るつもりもサラサラないとまで言うような。
引く手数多な兄さまなら、別に我が家に固執するような理由もないでしょう?」
そう言って、何故か私が説得するような形になったけれども、
「家には無くても、お前にはあるんだよ。だから、弟もお前も、私が守りたい。
大体、内輪の醜聞なんてよくあることだ。
歴史があればある程…闇も深い。家にだって、外に出せない醜聞には事欠かないしな。
社交界では結婚と恋愛は別だと嘯いている夫婦がどれだけいるか…お前も知っているだろう。
だから……私も参加させてくれれば、何も問題はないっ!」
…いや、問題ないことはないでしょう?
思わず口に出かかった言葉を飲み込んで…ふと、やっぱりこれはこれで条件悪くないわね…と、考えた。
そもそも、勢いに押され気味になっているけれども、こういう返答も想定していたはずなのだ。
条件自体は……割と良い。
こんな感じで、時々良くわからない言動もあるけれども、家は軍事関係にあまり力を入れてこなかったので、正直軍部に食い込んでいる兄さまの参画は、家としてもありがたいし。
そんな打算的なことばかりを考えていたけれども、一番の難関になりそうなことを思い出す。
……ケインとの関係に、自分も参加ねぇ……
私としては、別に構わないと思っているのだが…それが一般的な考えとは言い難いことはわかっていた。
私は、どうあっても普通の女性と同じ様な考え方ができないのだと思う。
それがどうと言うわけではないが、そういうものだと割り切ることもできているので、いいのだけれど。
種が誰であろうと、私が産む子供は確実に私の…クロイツェンの後継である。
だから……弟の子だろうと、ダグラスや…他の誰の子だろうと等しく愛する覚悟も揺るがない。
ただ、―――私が持ち得なかった―――あの綺麗な藍色の瞳を持つ子が生まれたら……それはそれで嬉しいだろうとは思うけれども。
ダグラス兄さまとのやり取りの後、ケインに私の考えと共に兄さまの返答を聞かせ…その返答を待った。
男性と接することに恐怖感をもってすらいる彼には、受け入れがたい提案だろうとは思ったけれども。
私はケインの返答次第では、ダグラスとの婚約を破棄しても良いかと思っていたのだったが……
「わかった…。あいつが僕たちの防波堤になるつもりがあるんだったら……姉さまが嫌だと思っていないんだったら…僕は構わない」
その苦しそうな表情に嫌悪の感情は見えなかったけれども、嫌なものを無理強いするつもりもなかったので、
「無理なら別にいいのよ?」
そう言葉をかけようとしたら…
「でもね……絶対に僕には入れさせないからな!!」
真っ赤になって身体を震わせ、泣きそうな声を上げるケインの体躯を抱きしめた。
「それだけはさせない」と、誓って頭を撫でると、「絶対…絶対だからね!?」と言って、幼い子供の様にコテンと首元に頭を擦り寄せる弟の温もりに心が和んだ。
しかし…嫌いなのかなんなのかよくわからないけれども……この子の割り切りようを思えば、やっぱり年齢以上に達観しているものが有るかもしれないと、ふと考えた。
その後…というか、現在。
3人で始めた生活は、不思議と調和の取れたもので、特に問題は起こっていない。
最初の内は兄さまが顔を出すと、青くなったり赤くなったりと情緒不安定な様子だったので心配していたが、兄さまは万事控えめに振る舞ってくれ、ケインにも優しく接していたので、3人でいることにも次第に馴染んでいったのだった。
体面上問題なければ、父も母も、大人になった娘たちの生活に、イチイチ口を出してきたりはしない。
…歴史ある貴族のスキャンダルなんて、どこの家にも転がっているもの…という認識は割と大手を振っているもので。
痛い腹を探られたくなければ、あまり口に出さないものらしい。
父だけでなく、母の弱みもしっかり握ってある…というのが正しいかもしれないけれども。
「なんかさ、姉さまって…いろいろ男前だよね…。
男になんて生まれて無くてホント良かったと思ってるから、女性であってくれて、ありがとうしかないけど。
何か、こっちの女性とは考え方っていうか…何が違うんだろうね」
ある日、ふと思ったと言うように、ケインが私の身体を抱きしめながら呟いた。
二人がかりで抱かれて疲労困憊だった私は、眠気まなこを擦ってアクビを噛み潰しながら、ボンヤリとケインの独り言のような問いかけに、無意識に答えていた。
「んー……前世で…高校生の…男だったからかしら……。
今でもちょっとそういう感覚みたいなものがあるんでしょうねぇ……ふぁ…」
「…えっ!?」
私が答えた瞬間、ケインが大きく驚きの声を上げたことに……再び眠りに落ちた私は気づいていなかった。
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お姉さまは、ハンサム女子を目指してるのですが、これじゃあタダの女版ギャルゲー主人公w
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ある意味主人公君は、攻略対象に成り下がったメインヒロインみたいなものでしょうか?
あまりやったことないのでよくわかりませんがwww
クロード君、結構惜しいんですよねぇ……
目で見える情報と体で感じる情報が違いすぎて、バグっちゃうので、おいそれと近づけませんw
案外王太子の方が積極的なので、そこでも引いちゃってますw
退会済ユーザのコメントです
はい、案外すごいんです。自覚はありませんがw
だけど、今までこんなの見えたことなかったし、お嬢の前世が性癖どストライクの容姿だったので、フラフラしつつも深く追求しないまま終わっていくと思います(爆)