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2章 憎悪
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「ふぅ…ちょっと休むか」
今私は険しい山道を進んでいる。
次は山の向こうにある少し大きめの都市を襲うからだ。
道を少し逸れて林の中、少し坂を登った道がよく見える場所に静かに腰を下ろす。
当然賞金首が道の真ん中で休んでいてはすぐに首を狙われてしまうからな。
少し身体を休ませながらぼうっと道行く人を眺める
行き交うのは一人旅か配達人ばかり。
ああいう奴らは襲っても殺してしまっては誰も要塞に私の罪を報告してくれないから意味が無い。私はあくまで自分にかかる賞金を上げて楽しんでるだけだから、彼奴らの命にはさして興味が無い。
そんな中、ふと目に留まる2~3人の荷馬車を連れた人がいた。
2人は武装していて、装備は剣と盾、革装備でそんなに強くなさそうだ。
1人は貴族だった。
上等な服を身にまとい「街はまだか!」と文句を垂れている。
ああいう奴が何よりも嫌いだ。
私達の気なんて知ろうとも思わない成金野郎が、
私は世界一嫌いだった。
私は荷物の中からクロスボウを取り出し、貴族の頭に照準を合わせ…撃った。
勿論ボルトは命中し、貴族は断末魔をあげる暇もなく倒れた。
すぐに刀剣とダガーを持って坂を勢いよく下る。
「よう、名乗っておいた方がいいか?
──ロベリアの女だよ、手前らのどっちかにゃ
死んでもらう」
そこからの2人の行動は本当に面白かった。
1人は完全に怖気付き、「俺は少ないが金を持っている!殺すなら其奴を殺せ!」と言いながら身体を震わせながら後退り足を引っ掛けて尻もちをついた。
もう1人は勇敢にも「死ぬのは俺らじゃない、お前だ!」と言って剣を振るう。
斬りかかってきた其奴をダガーで受け流し、空いた胴体に柄を使って殴りを入れる。
「ぐぁっ…あぁああ…」
痛みに悶える其奴の喉笛を切り裂こうとしたその時
「殺せ…俺を殺して其奴を逃がせ!
お前、自分にかかってる賞金を上げて楽しんでるんだろ…?なら、目撃者が必要なはずだ…」
痛みを堪え必死にそう乞う彼。
嗚呼、どちらを殺そうか…
正直、私の賞金をちゃんと届け出てくれる奴なら
何でもいいんだが。
「嗚呼、そうだな。」
私はそれだけ言って、惨めな命乞いをしたそこに座り込んでいる男の方を殺した。
「さぁ、手前は逃げろ。
私は其奴らの荷物だけ拝見してどっか行くからよ」
「なぜ、俺を生かした…」
「私が殺すのは衛兵と金持ちだけだ。善人には優しいし、殺したりしない。
第1私が市民を殺したなんて情報、そう多くはねぇんじゃねぇの?
私は悪人を殺すんだよ。それだけだ」
──粛清。
私が求めるのはそれだけだ。
貴族達はその家の子供だというだけで生活は保証され、
持たざる者は持つ者にただ金を払う為だけに働き、その末に自分の病すら治せずに死んでいく。
その元で働く衛兵達も同じだ。
戦争なんてろくに起こりはしないのに、命を懸けて市民を守るなんて言ってる彼らは英雄で、宿に泊まろうと、飯を食おうとその金を払うことすらせずにまたどこかに酒を求めてふらふらと行ってしまう。
そんな奴らに嫌気がさして、私は其奴らを殺し始めた。衛兵が死んでも、結局大した問題は起こらなかった。
元々機能してすらいない衛兵だった。
盗賊や山賊が沸けばその度私が殺したし、衛兵の何倍も治安維持をした。結局市民の中には衛兵より私の方が良いと言い出すものまでいたし、その考えはすぐに集落中に広まった。
いつか要塞に私の罪を報告するのは衛兵だけになり、市民は襲ってきたたった1人の衛兵を殺しても、見て見ぬふりをしてくれるようになった。
──この世で1番美しく正しいのは正義だとは限らない。
なぜなら悪は正義から身を守る盾になるが、正義は悪を絶つ剣にしかならないからだ。
今私は険しい山道を進んでいる。
次は山の向こうにある少し大きめの都市を襲うからだ。
道を少し逸れて林の中、少し坂を登った道がよく見える場所に静かに腰を下ろす。
当然賞金首が道の真ん中で休んでいてはすぐに首を狙われてしまうからな。
少し身体を休ませながらぼうっと道行く人を眺める
行き交うのは一人旅か配達人ばかり。
ああいう奴らは襲っても殺してしまっては誰も要塞に私の罪を報告してくれないから意味が無い。私はあくまで自分にかかる賞金を上げて楽しんでるだけだから、彼奴らの命にはさして興味が無い。
そんな中、ふと目に留まる2~3人の荷馬車を連れた人がいた。
2人は武装していて、装備は剣と盾、革装備でそんなに強くなさそうだ。
1人は貴族だった。
上等な服を身にまとい「街はまだか!」と文句を垂れている。
ああいう奴が何よりも嫌いだ。
私達の気なんて知ろうとも思わない成金野郎が、
私は世界一嫌いだった。
私は荷物の中からクロスボウを取り出し、貴族の頭に照準を合わせ…撃った。
勿論ボルトは命中し、貴族は断末魔をあげる暇もなく倒れた。
すぐに刀剣とダガーを持って坂を勢いよく下る。
「よう、名乗っておいた方がいいか?
──ロベリアの女だよ、手前らのどっちかにゃ
死んでもらう」
そこからの2人の行動は本当に面白かった。
1人は完全に怖気付き、「俺は少ないが金を持っている!殺すなら其奴を殺せ!」と言いながら身体を震わせながら後退り足を引っ掛けて尻もちをついた。
もう1人は勇敢にも「死ぬのは俺らじゃない、お前だ!」と言って剣を振るう。
斬りかかってきた其奴をダガーで受け流し、空いた胴体に柄を使って殴りを入れる。
「ぐぁっ…あぁああ…」
痛みに悶える其奴の喉笛を切り裂こうとしたその時
「殺せ…俺を殺して其奴を逃がせ!
お前、自分にかかってる賞金を上げて楽しんでるんだろ…?なら、目撃者が必要なはずだ…」
痛みを堪え必死にそう乞う彼。
嗚呼、どちらを殺そうか…
正直、私の賞金をちゃんと届け出てくれる奴なら
何でもいいんだが。
「嗚呼、そうだな。」
私はそれだけ言って、惨めな命乞いをしたそこに座り込んでいる男の方を殺した。
「さぁ、手前は逃げろ。
私は其奴らの荷物だけ拝見してどっか行くからよ」
「なぜ、俺を生かした…」
「私が殺すのは衛兵と金持ちだけだ。善人には優しいし、殺したりしない。
第1私が市民を殺したなんて情報、そう多くはねぇんじゃねぇの?
私は悪人を殺すんだよ。それだけだ」
──粛清。
私が求めるのはそれだけだ。
貴族達はその家の子供だというだけで生活は保証され、
持たざる者は持つ者にただ金を払う為だけに働き、その末に自分の病すら治せずに死んでいく。
その元で働く衛兵達も同じだ。
戦争なんてろくに起こりはしないのに、命を懸けて市民を守るなんて言ってる彼らは英雄で、宿に泊まろうと、飯を食おうとその金を払うことすらせずにまたどこかに酒を求めてふらふらと行ってしまう。
そんな奴らに嫌気がさして、私は其奴らを殺し始めた。衛兵が死んでも、結局大した問題は起こらなかった。
元々機能してすらいない衛兵だった。
盗賊や山賊が沸けばその度私が殺したし、衛兵の何倍も治安維持をした。結局市民の中には衛兵より私の方が良いと言い出すものまでいたし、その考えはすぐに集落中に広まった。
いつか要塞に私の罪を報告するのは衛兵だけになり、市民は襲ってきたたった1人の衛兵を殺しても、見て見ぬふりをしてくれるようになった。
──この世で1番美しく正しいのは正義だとは限らない。
なぜなら悪は正義から身を守る盾になるが、正義は悪を絶つ剣にしかならないからだ。
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