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1章 新年
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「Happy NewYear!
遂にこの年になっちゃったか…なんだか複雑ね」
そう、この年は彼女が別の国へ嫁ぐ年だ。
彼女がこの国から出ていくのが4月。
少しだけしんみりするお嬢様に「お目出度いことじゃないですか」と無理やり笑顔を作り彼女を励ます。
「貴方は私が嫁ぐこと、悲しくないの…?」
「悲しいですが、いずれこの時が来るのは分かっていたことです。覚悟はとっくに出来ていましたよ」
思いのまま言ってしまえばいいのか言わないべきなのか自分でも分からなくなり、曖昧な強がりだけの言葉をつい発してしまう。
「どうしてそう貴方はいつも大人びていられるの…私は怖くて仕方ないのよ?ずっと居たこの国を離れるなんて…皆と、貴方と離れるなんて…1度も考えたことなんてないわ」
悲しげに顔を伏せる彼女の手は僅かに震えていて。
胸が苦しくなる。泣きたくなる。
―――行かないでって言ってしまいそうになる。
「お嬢様…お嬢様はきっと大丈夫です、僕が保証しますよ。
それにまだ3ヶ月もあるのですよ、先を思いやるより、今を楽しみましょう」
そう言って彼女の手をそっと握ると、一瞬だけ彼女の瞳が大きく開き、すぐに閉じて「ありがとう」と言った。
その手の温かさが込み上げてくる自分の涙の温度のように思えてしまって、本当に彼女の前で泣いてしまいそうになった。
―――僕に与えられた仕事は、彼女を笑顔で送り出すこと。
彼女を不安にさせてはいけない。
そう、僕はあくまで彼女の「御目付け役」なのだ。
遂にこの年になっちゃったか…なんだか複雑ね」
そう、この年は彼女が別の国へ嫁ぐ年だ。
彼女がこの国から出ていくのが4月。
少しだけしんみりするお嬢様に「お目出度いことじゃないですか」と無理やり笑顔を作り彼女を励ます。
「貴方は私が嫁ぐこと、悲しくないの…?」
「悲しいですが、いずれこの時が来るのは分かっていたことです。覚悟はとっくに出来ていましたよ」
思いのまま言ってしまえばいいのか言わないべきなのか自分でも分からなくなり、曖昧な強がりだけの言葉をつい発してしまう。
「どうしてそう貴方はいつも大人びていられるの…私は怖くて仕方ないのよ?ずっと居たこの国を離れるなんて…皆と、貴方と離れるなんて…1度も考えたことなんてないわ」
悲しげに顔を伏せる彼女の手は僅かに震えていて。
胸が苦しくなる。泣きたくなる。
―――行かないでって言ってしまいそうになる。
「お嬢様…お嬢様はきっと大丈夫です、僕が保証しますよ。
それにまだ3ヶ月もあるのですよ、先を思いやるより、今を楽しみましょう」
そう言って彼女の手をそっと握ると、一瞬だけ彼女の瞳が大きく開き、すぐに閉じて「ありがとう」と言った。
その手の温かさが込み上げてくる自分の涙の温度のように思えてしまって、本当に彼女の前で泣いてしまいそうになった。
―――僕に与えられた仕事は、彼女を笑顔で送り出すこと。
彼女を不安にさせてはいけない。
そう、僕はあくまで彼女の「御目付け役」なのだ。
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