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可愛い彼女と夏祭り
16話
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「お帰り、陽愛」
蒼汰の住んでいるアパートから自宅へと帰って来ると、直ぐにお母さんがそう言って玄関まで来てくれた。
「ただいまお母さん。ごめんね、ちょっと遅くなっちゃった」
「良いの、良いの。でも最近よく蒼汰くんの所に行ってるね~」
「い、良いでしょ別に!」
「ダメとは一言も言ってないけど」
確かにお母さんは一言もダメなんて言っていない。
それに、多分お母さんは蒼汰の所に行っていたから七時を超えて帰って来ても許してくれている。
普段友達と遊んで遅くなると危険だからと注意される。
「でも今日よりも遅く帰って来るのはあまりしないでね、お母さんもだけどそれ以上に……」
そう言ってお母さんはリビングの方を向いた。
「お父さんがね……心配してるから」
私がリビングのドアを開けるとお父さんは「お帰り、陽愛」と平然な表情で言ってきた。
「平然な表情してるけど、さっきまでまだか、まだかってずっと言ってたんだからね」
お母さんは私の耳元でお父さんに聞こえないように小声で言ってきた。
「ただいま、お父さん。ごめんね、遅くなっちゃって。蒼汰と夏休みの課題をしてて」
「そ、そうか」
お父さんはそう言って机の上に並べられている夕飯を食べ始めた。
「ちょっと待っててね陽愛。今夕飯用意するからね」
「ありがとう、お母さん」
☆
夕飯を食べ終えた私は直ぐにお風呂に入り、自分の部屋に向った。
ベッドに横たわると同時に、私のスマホに一件の連絡が来た。
「誰だろう?」
スマホを確認すると、同じ学校の友達からだった。
『今度の夏祭り一緒に行かない?』
せっかく誘われたけれど、私は蒼汰と夏祭りに行く約束をしている。
「ごめんね、この日は予定があって」
返信すると、直ぐに既読がついて返事が来た。
『え~、勿体ない。イケメンの先輩も来るのに』
「本当にごめんね。前から他の子と夏祭りに行くって約束があって」
『そうなんだ。もしかして男?』
「え? そうだけど」
『へ~、遂に陽愛ちゃんにも彼氏ができたのか~』
「べ、別にいいでしょ! 彼氏作るくらい……」
『いや、陽愛ちゃん凄く可愛いのに全く彼氏作らないから』
「か、可愛くなんてないし……それに彼氏を作らなかったわけじゃなくて作れなかったの!」
『へ~、作れなかった、ね。まぁ、彼氏と行くなら仕方ないね。夏祭り楽しんでね』
彼氏を作れなかったのは本当だ。
だって私は蒼汰以外の彼氏は欲しくなかったから。だから蒼汰が私に、もしくは私が蒼汰に告白するまでは絶対に彼氏はできなかった。
私は蒼汰から告白してほしかったけど、蒼汰は私に全然告白してくれない。
だから勇気を出して蒼汰に告白した。
告白した時、外面は強気でいたと思うけれど、内心は断られたらどうしようとずっと不安で仕方なかった。
あの時の事を思い出していると、次第に顔が赤くなる。
どうしてあの時蒼汰に抱き着いちゃったんだろう。恥ずかしい……
毛布に顔をうずめていると、私の部屋をノックされた。
「陽愛、入るね」
「どうしたの? お母さん」
「ん~、ただ蒼汰くんとは順調かな~って聞きたくて」
「じゅ、順調って……だから蒼汰とは――」
「そんな嘘つかなくても良いのに。お母さん気づいてるからね」
お母さんはニコニコしながら私のベッドに腰を下ろした。
「やっと陽愛にも彼氏ができたんだね~。今まで彼氏なんて一度も作らなかったもんね」
「そ、それは……」
「なんてね。お母さん、どうして陽愛が今まで彼氏作らなかったのかも知ってるんだから」
お母さんは本当に感と言ったらいいのか、どこか鋭い。
本当に知っているのかは分からないけれど、お母さんの事だ、知っている可能性の方が高い。
「それで? 蒼汰くんとは順調なの?」
もうこれ以上お母さんにおざなりな言葉を言っても揶揄われたりして返ってくる。
「い、一応……順調、かな」
蒼汰の住んでいるアパートから自宅へと帰って来ると、直ぐにお母さんがそう言って玄関まで来てくれた。
「ただいまお母さん。ごめんね、ちょっと遅くなっちゃった」
「良いの、良いの。でも最近よく蒼汰くんの所に行ってるね~」
「い、良いでしょ別に!」
「ダメとは一言も言ってないけど」
確かにお母さんは一言もダメなんて言っていない。
それに、多分お母さんは蒼汰の所に行っていたから七時を超えて帰って来ても許してくれている。
普段友達と遊んで遅くなると危険だからと注意される。
「でも今日よりも遅く帰って来るのはあまりしないでね、お母さんもだけどそれ以上に……」
そう言ってお母さんはリビングの方を向いた。
「お父さんがね……心配してるから」
私がリビングのドアを開けるとお父さんは「お帰り、陽愛」と平然な表情で言ってきた。
「平然な表情してるけど、さっきまでまだか、まだかってずっと言ってたんだからね」
お母さんは私の耳元でお父さんに聞こえないように小声で言ってきた。
「ただいま、お父さん。ごめんね、遅くなっちゃって。蒼汰と夏休みの課題をしてて」
「そ、そうか」
お父さんはそう言って机の上に並べられている夕飯を食べ始めた。
「ちょっと待っててね陽愛。今夕飯用意するからね」
「ありがとう、お母さん」
☆
夕飯を食べ終えた私は直ぐにお風呂に入り、自分の部屋に向った。
ベッドに横たわると同時に、私のスマホに一件の連絡が来た。
「誰だろう?」
スマホを確認すると、同じ学校の友達からだった。
『今度の夏祭り一緒に行かない?』
せっかく誘われたけれど、私は蒼汰と夏祭りに行く約束をしている。
「ごめんね、この日は予定があって」
返信すると、直ぐに既読がついて返事が来た。
『え~、勿体ない。イケメンの先輩も来るのに』
「本当にごめんね。前から他の子と夏祭りに行くって約束があって」
『そうなんだ。もしかして男?』
「え? そうだけど」
『へ~、遂に陽愛ちゃんにも彼氏ができたのか~』
「べ、別にいいでしょ! 彼氏作るくらい……」
『いや、陽愛ちゃん凄く可愛いのに全く彼氏作らないから』
「か、可愛くなんてないし……それに彼氏を作らなかったわけじゃなくて作れなかったの!」
『へ~、作れなかった、ね。まぁ、彼氏と行くなら仕方ないね。夏祭り楽しんでね』
彼氏を作れなかったのは本当だ。
だって私は蒼汰以外の彼氏は欲しくなかったから。だから蒼汰が私に、もしくは私が蒼汰に告白するまでは絶対に彼氏はできなかった。
私は蒼汰から告白してほしかったけど、蒼汰は私に全然告白してくれない。
だから勇気を出して蒼汰に告白した。
告白した時、外面は強気でいたと思うけれど、内心は断られたらどうしようとずっと不安で仕方なかった。
あの時の事を思い出していると、次第に顔が赤くなる。
どうしてあの時蒼汰に抱き着いちゃったんだろう。恥ずかしい……
毛布に顔をうずめていると、私の部屋をノックされた。
「陽愛、入るね」
「どうしたの? お母さん」
「ん~、ただ蒼汰くんとは順調かな~って聞きたくて」
「じゅ、順調って……だから蒼汰とは――」
「そんな嘘つかなくても良いのに。お母さん気づいてるからね」
お母さんはニコニコしながら私のベッドに腰を下ろした。
「やっと陽愛にも彼氏ができたんだね~。今まで彼氏なんて一度も作らなかったもんね」
「そ、それは……」
「なんてね。お母さん、どうして陽愛が今まで彼氏作らなかったのかも知ってるんだから」
お母さんは本当に感と言ったらいいのか、どこか鋭い。
本当に知っているのかは分からないけれど、お母さんの事だ、知っている可能性の方が高い。
「それで? 蒼汰くんとは順調なの?」
もうこれ以上お母さんにおざなりな言葉を言っても揶揄われたりして返ってくる。
「い、一応……順調、かな」
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