7 / 40
我が家に彼女がやって来た日
7話
しおりを挟む
放課後、何処の部活にも所属していない俺は寄り道もせずに真っすぐ家に向かう。
だが、今日の下校はいつもとは違う。隣に小春が居るからな。
俺の家への帰り道には同じ高校の生徒はそういないし誰かに見られる心配もあまりないし、そもそも一緒に登校してる時点でそんな心配しても意味ないけどな。
「悠斗くんのお家って学校から近いから良いよね。私のお家は学校から遠いから大変だったんだ~」
俺が今通っている高校を選んだ理由は家から近いからだ。
家から近ければその分睡眠がとれる。まぁ小春と同棲することになって結局早起きしなければならなくなったけど。
「近いから今の高校を受験したからね」
登校時とまではいかないものの、下校時も結構寒い。
夏は熱い中、冬は寒い中、家に帰るために長い時間歩きたくはない。
「そうなんだ。近いって良いね」
昨日までは一人寂しく帰っていたが、小春が居るだけでこんなにも変わるんだな。
いつもと同じ帰り道のはずなのに違う道を歩いているみたいだ。
でも一つ気になった事があった。
「小春って部活入ってないのか?」
俺とこうして帰っているということは、どの部活にも所属していないか今日が休みだったのかどちらかだ。
「私運動も苦手だし、楽器もできないし、絵も上手じゃないからどこの部活も入ってないんだ」
俺が通っている高校には運動部以外に吹奏楽部と美術部、パソコン部がある。
「文芸部があったら入ってたんだけどね」
「二年前までは文芸部と手芸部があったらしいけどね」
どちらとも部員が居なくなって廃部になったらしい。
「悠斗くんは何で部活入らないの?」
「たまにやるから面白いと思うからかな。それに練習とか嫌いだし」
それに俺は運動を楽しみたい派なのだ。勝敗などもまったく気にしない。楽しくやれればいいと思っている。けれど部活を真剣にやっている人にとって勝敗は大事な事だ。そんな中に俺が行ったら迷惑になってしまうかもしれない。
他にも吹奏楽とかもあるが、俺も小春と一緒で楽器は何もできないし絵も上手くない、美術センスは皆無。パソコンは目が悪くなりそうで入部を辞めた。
「それは私も分かるかも。中学生の頃はなんか部活やってたの?」
「中学も帰宅部だったよ」
中学は高校と一緒で部活は強制ではない。小学校では三年間だけサッカーをやっていた。
「そうなんだ。でも悠斗くんって運動できたよね? 体育の授業で悠斗くんの事を見ただけだけど」
確かに俺は運動があまりできないわけではない。むしろできる方だと思っている。
でも運動ができるからといって部活に入らないといけないわけでは無い。
「できる方ではあると思うけど」
「私は運動が全然ダメだから羨ましいな」
「羨ましがるようなことじゃないよ」
「そうかな?」
今までの俺の経験だが、運動ができるからといってあまり良いことはなかった。
そんな会話をしていると家が見えてきた。
いつもはもっと早く家に着くのだが、小春と話していると歩くペースが遅くなってしまう。
小春と一緒なら家でも一緒に入れると分かっていても、もう少し歩いていたいと思ってしまう。
俺は閉まっている家の鍵を開け、小春を先に家に入れた。
「私お嬢様じゃないんだからドアくらい自分で開けれるよ?」
「でもなんとなくやっちゃうんだよ」
小春が自分でドアを開けれることくらい知っている。だけどついやってしまう。
「でもありがとう」
小春は笑顔でそう返してくれた。
小春に続き俺も家に入り、寒い部屋を暖めるために暖房をつける。
「悠斗くん、着替えたいんだけど部屋借りていい?」
制服から私服に着替えるために俺の部屋に行こうとする小春。
「ちょっと待って」
それを俺は止める。
「何? 悠斗くん」
「ちょっと来て」
俺は小春にそう言って俺の部屋の隣の部屋に連れて行った。
「この部屋全く使ってないから持ってきたものとか置いといて良いよ。服もこのクローゼットにしまっておけるし」
小春が持ってきた服や荷物はリビングの端に置いてある。
勿論それでも良いのだが、やはりしまっておける場所があった方が良いだろう。
それに着替える場所もここでいいだろう。
「良いの? 一部屋使っちゃって」
「使ってない部屋だから小春に使ってもらった方が良いし」
「じゃあ使わせてもらうね」
そう言って小春はリビングから荷物を運んできた。
「悠斗くん、着替えたいから少し部屋から出ててくれないかな?」
俺は「分かった」とだけ返して自分の部屋に移動した。
俺も制服から私服に着替えなければいけない。
クローゼットから私服を取り出し着替える。
着替え終えるとリビングに戻り弁当箱を洗う。
弁当箱は各自で洗うことに決めた。
「悠斗くん。私ちょっと家に忘れ物しちゃったから取りに行ってくるね。ちょっと遠いから帰って来るの遅くなるね」
「分かった、気を付けてね。あ、小春の弁当箱洗っておくから」
「ごめんね。ありがとう」
小春はそう言って家を出た。
前までは小春のいないこの空間が普通でなんとも思わなかったけど、小春が来て一日しか経っていないのに、小春が居ないと寂しいと思ってしまう。
テレビを付けていないため、リビングには小春の弁当箱を洗うために流している流水の音のみが響く。
弁当箱を洗い終えた俺は静テレビをつけてソファーでくつろぐ。
もうすぐ冬休みなので、明日提出する課題は出されていない。変わりに冬休みの課題は配られた。
早めに終わらせたいけどなかなか手は動かない。
だが、今日の下校はいつもとは違う。隣に小春が居るからな。
俺の家への帰り道には同じ高校の生徒はそういないし誰かに見られる心配もあまりないし、そもそも一緒に登校してる時点でそんな心配しても意味ないけどな。
「悠斗くんのお家って学校から近いから良いよね。私のお家は学校から遠いから大変だったんだ~」
俺が今通っている高校を選んだ理由は家から近いからだ。
家から近ければその分睡眠がとれる。まぁ小春と同棲することになって結局早起きしなければならなくなったけど。
「近いから今の高校を受験したからね」
登校時とまではいかないものの、下校時も結構寒い。
夏は熱い中、冬は寒い中、家に帰るために長い時間歩きたくはない。
「そうなんだ。近いって良いね」
昨日までは一人寂しく帰っていたが、小春が居るだけでこんなにも変わるんだな。
いつもと同じ帰り道のはずなのに違う道を歩いているみたいだ。
でも一つ気になった事があった。
「小春って部活入ってないのか?」
俺とこうして帰っているということは、どの部活にも所属していないか今日が休みだったのかどちらかだ。
「私運動も苦手だし、楽器もできないし、絵も上手じゃないからどこの部活も入ってないんだ」
俺が通っている高校には運動部以外に吹奏楽部と美術部、パソコン部がある。
「文芸部があったら入ってたんだけどね」
「二年前までは文芸部と手芸部があったらしいけどね」
どちらとも部員が居なくなって廃部になったらしい。
「悠斗くんは何で部活入らないの?」
「たまにやるから面白いと思うからかな。それに練習とか嫌いだし」
それに俺は運動を楽しみたい派なのだ。勝敗などもまったく気にしない。楽しくやれればいいと思っている。けれど部活を真剣にやっている人にとって勝敗は大事な事だ。そんな中に俺が行ったら迷惑になってしまうかもしれない。
他にも吹奏楽とかもあるが、俺も小春と一緒で楽器は何もできないし絵も上手くない、美術センスは皆無。パソコンは目が悪くなりそうで入部を辞めた。
「それは私も分かるかも。中学生の頃はなんか部活やってたの?」
「中学も帰宅部だったよ」
中学は高校と一緒で部活は強制ではない。小学校では三年間だけサッカーをやっていた。
「そうなんだ。でも悠斗くんって運動できたよね? 体育の授業で悠斗くんの事を見ただけだけど」
確かに俺は運動があまりできないわけではない。むしろできる方だと思っている。
でも運動ができるからといって部活に入らないといけないわけでは無い。
「できる方ではあると思うけど」
「私は運動が全然ダメだから羨ましいな」
「羨ましがるようなことじゃないよ」
「そうかな?」
今までの俺の経験だが、運動ができるからといってあまり良いことはなかった。
そんな会話をしていると家が見えてきた。
いつもはもっと早く家に着くのだが、小春と話していると歩くペースが遅くなってしまう。
小春と一緒なら家でも一緒に入れると分かっていても、もう少し歩いていたいと思ってしまう。
俺は閉まっている家の鍵を開け、小春を先に家に入れた。
「私お嬢様じゃないんだからドアくらい自分で開けれるよ?」
「でもなんとなくやっちゃうんだよ」
小春が自分でドアを開けれることくらい知っている。だけどついやってしまう。
「でもありがとう」
小春は笑顔でそう返してくれた。
小春に続き俺も家に入り、寒い部屋を暖めるために暖房をつける。
「悠斗くん、着替えたいんだけど部屋借りていい?」
制服から私服に着替えるために俺の部屋に行こうとする小春。
「ちょっと待って」
それを俺は止める。
「何? 悠斗くん」
「ちょっと来て」
俺は小春にそう言って俺の部屋の隣の部屋に連れて行った。
「この部屋全く使ってないから持ってきたものとか置いといて良いよ。服もこのクローゼットにしまっておけるし」
小春が持ってきた服や荷物はリビングの端に置いてある。
勿論それでも良いのだが、やはりしまっておける場所があった方が良いだろう。
それに着替える場所もここでいいだろう。
「良いの? 一部屋使っちゃって」
「使ってない部屋だから小春に使ってもらった方が良いし」
「じゃあ使わせてもらうね」
そう言って小春はリビングから荷物を運んできた。
「悠斗くん、着替えたいから少し部屋から出ててくれないかな?」
俺は「分かった」とだけ返して自分の部屋に移動した。
俺も制服から私服に着替えなければいけない。
クローゼットから私服を取り出し着替える。
着替え終えるとリビングに戻り弁当箱を洗う。
弁当箱は各自で洗うことに決めた。
「悠斗くん。私ちょっと家に忘れ物しちゃったから取りに行ってくるね。ちょっと遠いから帰って来るの遅くなるね」
「分かった、気を付けてね。あ、小春の弁当箱洗っておくから」
「ごめんね。ありがとう」
小春はそう言って家を出た。
前までは小春のいないこの空間が普通でなんとも思わなかったけど、小春が来て一日しか経っていないのに、小春が居ないと寂しいと思ってしまう。
テレビを付けていないため、リビングには小春の弁当箱を洗うために流している流水の音のみが響く。
弁当箱を洗い終えた俺は静テレビをつけてソファーでくつろぐ。
もうすぐ冬休みなので、明日提出する課題は出されていない。変わりに冬休みの課題は配られた。
早めに終わらせたいけどなかなか手は動かない。
0
あなたにおすすめの小説
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件
マサタカ
青春
俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。
あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。
そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。
「久しぶりですね、兄さん」
義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。
ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。
「矯正します」
「それがなにか関係あります? 今のあなたと」
冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。
今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人?
ノベルアッププラスでも公開。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる