クズな私の人生

兎月 心矢♀

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1日目

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それは6月の始まりの頃だった。
「5時23分、ご臨終です。」
この一言を聞いて、世界が真っ白になった。
(なんで、なんでお父さんじゃなければならなかったの?
神様、何故これ以上にない苦しみを私に与えるのですか?私、罰当たりな事しましたか?別に私が完璧というわけでもない、だけど私の大切な人を連れていくことないじゃないですか。)
こんなことばかり頭の中を過ぎっていく。こんなバカみたいなこと考えていても、もうお父さんは戻ってこないのに…。

(あぁこれで全て終わるんだ。ここから飛び降りれば、全て。良いことも悪いことも、思い出さなくて済むんだ。私の言葉で傷ついた友達も、もう傷つけなくて済むんだ。これで、いいんだ。)
私は、駅のホームの線路ぎりぎりの所にたった。そして、電車が来るまでひたすら待っていた。そこに、
[パァァアァアァアン]
急行だ。行こう。父の元へ。
コツ…コツ
これで、いいんだ。
コツ…コツ
大丈夫。怖くない。
コツ…
えっ…?
[ドンッ]
「うわっ」
私は、電車の通り過ぎる風で、ホームへと押し出された。
そうだなぁ。意気地無し、この言葉は私のためにある。情けない、弱虫、これも私のためにある。
私は、死を恐れたのだ。途中で逃げたのだ。本当に情けない。

仕方なく、そのまま家に帰った。
「なんでっ!?どうしてええええええ!?」
母は、荒れている。いつか殺されるんじゃないかと、密かに恐れていた。今なら殺してくれた方がいいのかもしれない。
そんなことを考えながら、私の今日の1日が終わった。
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