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41・いざ、戦闘体制。
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今日は皇宮に呼び出されている日である。あれから2週間経っているが、寂しいことにコンラッド本人はこの屋敷にも、ギルドにも顔を出していない。
お姉様達も会えていないようだ。だけど、毎日のように手紙が届いており、1日に2通来ることもある。
昨日来た手紙には会えるのを楽しみにしている、という手紙が空色のシンプルなドレスに添えられて届けられた。今日、着てきてほしいという意味だと思い、朝も早くから身支度をする。
コンラッドだけではなく、皇帝にお会いするにも緊張して朝食があまり喉をとおらない。バルコニーに出て風に当たっていると、当たり前のように空からノウンが降りてきた。
「ノウン!ルビィに会いにきたの?待ってて。」
部屋の中へルビィを呼びに行こうとすると、ノウンがそっと手を掴む。
『いいや、今日は皇帝に会いに行くんじゃろ?ワシも連れて行ってくれ。どうせイフリートだっていくんじゃろ?む?今はイフリータであったかの?』
「えぇ、ノウンならば大丈夫だと思うけど…どうしたの?ノウンだけで行ってもいいと思うけど?」
『いいや、ワシはヴィクトールに会いたいのじゃ。ワシはもうオリヴィアと共にあろうと決めたと、伝えようと思ってな。一緒に行ってほしいのじゃ』
そう、いいながらノウンはどうしようもなく、どこか痛そうな顔をしていた。
「ねぇ、ノウン…」
『やぁねぇ、辛気臭い。ほら、お嬢様の身支度を整えるから部外者はでてってよね』
手にポットを持ったルビィがベティを連れて部屋に入ってくる。朝食が食べられなかったことを気にしていたベティがお茶を運んできてくれたようだ。
『とにかく、ワシは連れて行ってもらうからな。下でまっておる!!』
そう言うと、バルコニーから飛び降りてエントランスへはいっていく。中から、「ノウン様!!!」とお父様が叫ぶ声が聞こえる。
続いて使用人達を呼ぶ声が館内に響く。
「ねぇ、ルビィ。ノウンはヴィクトール卿のところにいたいんじゃないかしら?」
髪を梳かしてくれているルビィにこっそり話しかけてみると、クスクスと笑いながら答えてくれた。
『オリヴィアは優しすぎるのよ。あんな奴のこと気にしてあげなくて、いーの。ほっときなさいな。』
「オリヴィア様は、困っている人がいると皆救い出そうとしてくださる。私もこの屋敷に来られてよかったです。息子も、この家が統括する冒険者ギルドのメンバーに入れてよかったようで、毎日輝いておりますよ!」
紅茶をいれながらベティが目を輝かせて答える。
ベティも、息子さんも本当にワンフルールの屋敷へと来てくれた。逆にツーデン邸の方は、執事のアルフレッド、メイドのベティ、若いメイドの2人…と辞めたものが多かったため立て直しに少し苦労しているようだ。
それでも、復帰したヴィクトール卿が頑張って切り盛りしていると聞いている。ご両親も手伝いのために邸へ入ったと聞く。
「私は…」
私は私のためにしか動いていないよ。と言おうとしたがルビィが甘い葡萄を口に押し付けたため何も言えなかった。
薄い金色の髪を丁寧に編み込んでアップスタイルにすると、少し大人びて見える気がする。空色のワンピースが思いのほかヒラヒラと風になびく。
靴も、リボンも青でまとめる。
出発前にみんなでお茶をする事になったので、下へ降りて行くと、すでに皆集まっていた。
お姉様とお兄様は紅色の生地に黒い縁取りが取られ、金ボタンが綺麗に縫い付けられた軍服姿であった。
いかついお父様も清楚なお母様も4人お揃いの軍服だ。
家族みんなで《オリヴィアを傷つけたこと、謝らないなら許しません》と皇帝に手紙を出していたらしいので、つまりは抗議の意味合いもあるんだそうだ。
ルビィも、体つきが男性に変わっていた。細身のトラウザースにジャケット、赤いリボンタイをしていた。
ノウンはノウンのままで少し安心する。
「私だけ青い」
と呟くと、「あちらに、1人青い人がいるから大丈夫だ。」とお兄様が微笑んでいた。
お茶も終わり、お母様とお父様と馬車に乗り込む。お姉様、お兄様は馬で行くそうだ。白馬に跨った2人はとてもかっこよかった。
精霊の2人は『自分で行くわよ』とさっさと変身して出発していった。
いよいよ、再会の時である。
お姉様達も会えていないようだ。だけど、毎日のように手紙が届いており、1日に2通来ることもある。
昨日来た手紙には会えるのを楽しみにしている、という手紙が空色のシンプルなドレスに添えられて届けられた。今日、着てきてほしいという意味だと思い、朝も早くから身支度をする。
コンラッドだけではなく、皇帝にお会いするにも緊張して朝食があまり喉をとおらない。バルコニーに出て風に当たっていると、当たり前のように空からノウンが降りてきた。
「ノウン!ルビィに会いにきたの?待ってて。」
部屋の中へルビィを呼びに行こうとすると、ノウンがそっと手を掴む。
『いいや、今日は皇帝に会いに行くんじゃろ?ワシも連れて行ってくれ。どうせイフリートだっていくんじゃろ?む?今はイフリータであったかの?』
「えぇ、ノウンならば大丈夫だと思うけど…どうしたの?ノウンだけで行ってもいいと思うけど?」
『いいや、ワシはヴィクトールに会いたいのじゃ。ワシはもうオリヴィアと共にあろうと決めたと、伝えようと思ってな。一緒に行ってほしいのじゃ』
そう、いいながらノウンはどうしようもなく、どこか痛そうな顔をしていた。
「ねぇ、ノウン…」
『やぁねぇ、辛気臭い。ほら、お嬢様の身支度を整えるから部外者はでてってよね』
手にポットを持ったルビィがベティを連れて部屋に入ってくる。朝食が食べられなかったことを気にしていたベティがお茶を運んできてくれたようだ。
『とにかく、ワシは連れて行ってもらうからな。下でまっておる!!』
そう言うと、バルコニーから飛び降りてエントランスへはいっていく。中から、「ノウン様!!!」とお父様が叫ぶ声が聞こえる。
続いて使用人達を呼ぶ声が館内に響く。
「ねぇ、ルビィ。ノウンはヴィクトール卿のところにいたいんじゃないかしら?」
髪を梳かしてくれているルビィにこっそり話しかけてみると、クスクスと笑いながら答えてくれた。
『オリヴィアは優しすぎるのよ。あんな奴のこと気にしてあげなくて、いーの。ほっときなさいな。』
「オリヴィア様は、困っている人がいると皆救い出そうとしてくださる。私もこの屋敷に来られてよかったです。息子も、この家が統括する冒険者ギルドのメンバーに入れてよかったようで、毎日輝いておりますよ!」
紅茶をいれながらベティが目を輝かせて答える。
ベティも、息子さんも本当にワンフルールの屋敷へと来てくれた。逆にツーデン邸の方は、執事のアルフレッド、メイドのベティ、若いメイドの2人…と辞めたものが多かったため立て直しに少し苦労しているようだ。
それでも、復帰したヴィクトール卿が頑張って切り盛りしていると聞いている。ご両親も手伝いのために邸へ入ったと聞く。
「私は…」
私は私のためにしか動いていないよ。と言おうとしたがルビィが甘い葡萄を口に押し付けたため何も言えなかった。
薄い金色の髪を丁寧に編み込んでアップスタイルにすると、少し大人びて見える気がする。空色のワンピースが思いのほかヒラヒラと風になびく。
靴も、リボンも青でまとめる。
出発前にみんなでお茶をする事になったので、下へ降りて行くと、すでに皆集まっていた。
お姉様とお兄様は紅色の生地に黒い縁取りが取られ、金ボタンが綺麗に縫い付けられた軍服姿であった。
いかついお父様も清楚なお母様も4人お揃いの軍服だ。
家族みんなで《オリヴィアを傷つけたこと、謝らないなら許しません》と皇帝に手紙を出していたらしいので、つまりは抗議の意味合いもあるんだそうだ。
ルビィも、体つきが男性に変わっていた。細身のトラウザースにジャケット、赤いリボンタイをしていた。
ノウンはノウンのままで少し安心する。
「私だけ青い」
と呟くと、「あちらに、1人青い人がいるから大丈夫だ。」とお兄様が微笑んでいた。
お茶も終わり、お母様とお父様と馬車に乗り込む。お姉様、お兄様は馬で行くそうだ。白馬に跨った2人はとてもかっこよかった。
精霊の2人は『自分で行くわよ』とさっさと変身して出発していった。
いよいよ、再会の時である。
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