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夜明けの鏡
夜明けの鏡
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私はそのままその場に座り込んだ。玉は砕け散った。あとは私の死を待つだけだ。
私はぼんやりしながら虹色の破片を見つめている。
どういうことだろう?私は一向に死なない……。私は死ぬように、玉にも私も粉々になるように念じたはずなのに……。
もしかしたら、あの巨大なコンピューターが誤作動したと光明寺博士は言っていた。何度も光明寺博士を巨大なコンピューターにぶつけた時に何かが狂ったんだろうか?
巨大なコンピューターもスマホのようなコンピューターもこの玉も連動していた。巨大なコンピューターが誤作動を起こした時にスマホのようなコンピューターもこの玉も誤作動を起こしたに違いない。
なら……私は自分の手で死ぬしかない。
私は玉の破片を手にすると自分の喉元に向けて突き刺した!
「やめるんだ!かの子!」
尚輝がそう言って、私の手首を持ち、破片が突き刺さらないように食い止めようとする。
「お願いだから、手を離して!私は死ななければならないの!私はたくさんの罪を犯したの!」
私はそう言って、尚輝の手を手首から離そうとした。尚輝はなおも力を込めて、私の手にある破片を奪い取ろうとする。
私も必死に抵抗する。私の手からも尚輝の手からも血が滴り落ちている。
「かの子が死ぬなら、まずは僕を殺してくれ!かの子いない世界なんて想像できない!
僕はかの子を幸せにすると結婚する時に誓った!なのに、かの子を幸せにできず、死を決意させている!僕こそかの子を幸せにできなかった罪で死ななければならない!かの子が死ぬ前に、僕を殺してくれ!」
尚輝が涙を流しながら私にそう叫ぶ。私も涙があふれてきた。
「かの子が死ぬなら僕も死ぬ。ずっと一緒だ」
尚輝が涙を浮かべて優しい笑顔でそう言った。私は涙があふれて止まらない。
私の手の力もだんだんと無くなっていく。
私の手から虹色の破片が落ちた。私と尚輝の血と共に。
「…うっうっうわーん。あー」
私はその場で泣き出してしまった。地面に置いた手がにぶい痛みを発する。地面にある草に血がにじみ広がる。
その時、大きな優しい手が私の肩に置かれた。
私が見上げると久米さんが私の肩に手を置いている。
「かの子さん、もし、本当にあなたが罪を犯したとしたら、あなたは生きなければならない。私達はただ巻き込まれただけだ。それにあなたは尚輝さんがおられる限り、尚輝さんの為にも生きなければならない」
久米さんは優しくそう言った。
「……尚輝がいる限り、尚輝の為……」
私がそういうと久米さんは大きくうなずいた。
「かの子さん、あなたは尚輝さんと結婚した時、尚輝さんの人生を与えられた、命を与えられた。尚輝さんは自分の人生、命をあなたに自由に使ってほしいとあなたに差し出したんだ。あなたも尚輝さんに対してそうでしょう」
久米さんは優しく微笑んでそう言った。
自分の人生を自由に使ってほしい、命を自由に使ってほしい……結婚って、そういうこと。
ただ好きな人と一緒にいるだけじゃないんだ。
私は涙を拭って、その場に座ったまま
「……ごめんね」
というのが精一杯だった。それ以上言葉は出てこない。
「かの子、さあ家に帰ろう!」
尚輝が私をお姫様抱っこして持ち上げた。真希と静佳も黙ったままうなずいている。
久米さんも黙ったままうなずく。
「ちょっと恥ずかしいよぉー。下ろして。私、自分で歩けるから」
「あなたは本当に純粋な少女のようだ。かの子さん」
久米さんが私にそう言った。私は恥ずかしさでうつむいてしまった。
「かの子、うらやましいなあ、お姫様抱っこなんて」
「本当、真っ赤になって照れてるけど、私達見せつけられてるよ」
真希と静佳がそう言って、私をからかう。私は黙ったまま、2人を追いかけた。2人は笑いながら逃げていく。
私は振り返ると尚輝に向かって言った。
「おうちに帰ろう」
尚輝は黙ってうなずいた。尚輝は私の手を握ってきた。私の傷口がにぶく痛む。生きてるんだ。だから痛いんだ。尚輝の傷からの血と私の傷からの血が一つになって落ちた。
私は一人じゃない。血でつながるより大きな絆で繋がっているんだ。ねえ、そうでしょう?
尚輝……。
私はぼんやりしながら虹色の破片を見つめている。
どういうことだろう?私は一向に死なない……。私は死ぬように、玉にも私も粉々になるように念じたはずなのに……。
もしかしたら、あの巨大なコンピューターが誤作動したと光明寺博士は言っていた。何度も光明寺博士を巨大なコンピューターにぶつけた時に何かが狂ったんだろうか?
巨大なコンピューターもスマホのようなコンピューターもこの玉も連動していた。巨大なコンピューターが誤作動を起こした時にスマホのようなコンピューターもこの玉も誤作動を起こしたに違いない。
なら……私は自分の手で死ぬしかない。
私は玉の破片を手にすると自分の喉元に向けて突き刺した!
「やめるんだ!かの子!」
尚輝がそう言って、私の手首を持ち、破片が突き刺さらないように食い止めようとする。
「お願いだから、手を離して!私は死ななければならないの!私はたくさんの罪を犯したの!」
私はそう言って、尚輝の手を手首から離そうとした。尚輝はなおも力を込めて、私の手にある破片を奪い取ろうとする。
私も必死に抵抗する。私の手からも尚輝の手からも血が滴り落ちている。
「かの子が死ぬなら、まずは僕を殺してくれ!かの子いない世界なんて想像できない!
僕はかの子を幸せにすると結婚する時に誓った!なのに、かの子を幸せにできず、死を決意させている!僕こそかの子を幸せにできなかった罪で死ななければならない!かの子が死ぬ前に、僕を殺してくれ!」
尚輝が涙を流しながら私にそう叫ぶ。私も涙があふれてきた。
「かの子が死ぬなら僕も死ぬ。ずっと一緒だ」
尚輝が涙を浮かべて優しい笑顔でそう言った。私は涙があふれて止まらない。
私の手の力もだんだんと無くなっていく。
私の手から虹色の破片が落ちた。私と尚輝の血と共に。
「…うっうっうわーん。あー」
私はその場で泣き出してしまった。地面に置いた手がにぶい痛みを発する。地面にある草に血がにじみ広がる。
その時、大きな優しい手が私の肩に置かれた。
私が見上げると久米さんが私の肩に手を置いている。
「かの子さん、もし、本当にあなたが罪を犯したとしたら、あなたは生きなければならない。私達はただ巻き込まれただけだ。それにあなたは尚輝さんがおられる限り、尚輝さんの為にも生きなければならない」
久米さんは優しくそう言った。
「……尚輝がいる限り、尚輝の為……」
私がそういうと久米さんは大きくうなずいた。
「かの子さん、あなたは尚輝さんと結婚した時、尚輝さんの人生を与えられた、命を与えられた。尚輝さんは自分の人生、命をあなたに自由に使ってほしいとあなたに差し出したんだ。あなたも尚輝さんに対してそうでしょう」
久米さんは優しく微笑んでそう言った。
自分の人生を自由に使ってほしい、命を自由に使ってほしい……結婚って、そういうこと。
ただ好きな人と一緒にいるだけじゃないんだ。
私は涙を拭って、その場に座ったまま
「……ごめんね」
というのが精一杯だった。それ以上言葉は出てこない。
「かの子、さあ家に帰ろう!」
尚輝が私をお姫様抱っこして持ち上げた。真希と静佳も黙ったままうなずいている。
久米さんも黙ったままうなずく。
「ちょっと恥ずかしいよぉー。下ろして。私、自分で歩けるから」
「あなたは本当に純粋な少女のようだ。かの子さん」
久米さんが私にそう言った。私は恥ずかしさでうつむいてしまった。
「かの子、うらやましいなあ、お姫様抱っこなんて」
「本当、真っ赤になって照れてるけど、私達見せつけられてるよ」
真希と静佳がそう言って、私をからかう。私は黙ったまま、2人を追いかけた。2人は笑いながら逃げていく。
私は振り返ると尚輝に向かって言った。
「おうちに帰ろう」
尚輝は黙ってうなずいた。尚輝は私の手を握ってきた。私の傷口がにぶく痛む。生きてるんだ。だから痛いんだ。尚輝の傷からの血と私の傷からの血が一つになって落ちた。
私は一人じゃない。血でつながるより大きな絆で繋がっているんだ。ねえ、そうでしょう?
尚輝……。
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