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第4章最弱魔王は勇者のために頑張るそうです
第99話 別れ
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「サタン……アズラ……いるなら返事をして下さいっ――!」
誰もいない魔界で叫ぶメル。こんな所、誰かに見られたら危ない。しかし、叫ばずにはいられなかった。
魔王城の瓦礫の残骸だけが残された魔界で二人のことを心配せずにはいられない。もしかしたら、誰かに連れて行かれた――という最悪な結果が頭をよぎる。もし、そうなら助けに行かないと――。
しかし、最悪な結果ではなかった。
「ハ、ハハ……何ですか、これ……?」
メルは地面に書かれた、じゃあな――という言葉を見て呟いた。木の棒で砂に書いたと思われる雑な文字。
「ふざけないで下さいよ……何が、じゃあなですか……出てきて下さいよ!」
これは、もう会わないという意味を示していた。メルとラエルを危険に巻き込まないために。そして、それをなんとなく察したメル。本当にこのままもう会えないのではないかと泣いてしまう。
「……っ、サタン……アズラ」
届かないと思われている声。しかし、実はメルの声はサタンとアズラにちゃんと届いていた。
「メルさん……」
メルを迎えに行こうとするアズラ。しかし、サタンは手をとって止める。
「サタンさん……」
「行くな、アズラ……決めただろ。メルとラエルさんとはもうお別れだって」
「はい……」
サタンとアズラは今、魔界の地下にいた。どうして、地下にいるのか――それは、昨夜にまで遡る――。
アズラが放った大丈夫という言葉。その意味をサタンは分からない。
「どういう意味だ……?」
「見ていて下さい。魔王城の本当の姿を――!」
そう言って、無惨な姿になった魔王城の手前の地面を手で擦る。砂を払い除け、出てきたのは取手のついた赤褐色の蓋だった。アズラがそうしなければ絶対に分からない。
その蓋を重そうに開けると下へと続く階段が現れた。
「ついてきて下さい」
アズラが先に階段を降りて行き、サタンも後に続いた。暗がりの階段は進む前に自然と灯りがつき、転けることがない。そして、階段を降りきると目の前には大きな城が建てられていた。
「こ、これは――」
サタンは驚きの声を上げる。何故なら、その城は魔王城と同じだったからである。破壊されたはずの魔王城がまるで復活したかのようにそびえ立つ。驚かずにはいられない。
「これが、真の魔王城の姿――地下・魔王城……いいえ、魔界城です!」
「魔界城……スゴい」
魔王城と同じに見えて全く別物の城――魔界城。その成り立ちに圧倒される。しかし、これ程の城がいつ地下に建てられたのか知らない。
「この城はいつ建てたんだ?」
サタンはアズラに聞く。ここまで連れてきたのはアズラだ。この城について知っているはず。
「私にも分かりません」
「分からないのか!?」
「はい……いつからここにあり、誰に建てられたのかも知りません。……ですが、ここが魔界の最後の砦ということは確かです」
「最後の砦……」
「はい。ここを破壊されるか占拠されると私達に魔界に住む場所はありません」
元々、魔界の土地は少ない。魔王城があり、そこに住んでいた今まで。だが、魔王城もなくなった今はこの魔界城を失う訳にはいかなくなった。
だったら――
「アズラ……二人で隠れよう。メルとラエルさんとはもう暮らさない」
辛い決断だった。この場所を知っているのはサタンとアズラだけ。メルとラエルがこの場所について暴露するとは到底思えない。
しかし、魔王を討伐したと信じ混んでいる人間達。魔界の地を人間界のものにしようと、訪れる頻度が増え、行動することは困難と化すだろう。
そうなると、メルとラエルさんまでもが自由を奪われる。そんなことならなくていい。二人にはリエノア村で暮らしてもらう方が安全だ――
「サタンさん……」
「これは、俺の勝手な決断だ。嫌ってくれても軽蔑してもいい。けど、もう決めた……」
「……っ、はい……」
アズラは何か言いたいことがあった。しかし、サタンの辛そうな顔を見て、言葉を飲み込んだ。
「二人で隠れましょう……二人で――」
そうして、サタンとアズラは魔界城に隠れることに決めた。地上に出て、言葉を遺して――。
魔界城へ行くための赤褐色の蓋は魔力が宿っており、閉めると自然と上に砂がかぶり、決して見つかることもなければ、見つけることも出来ない。それは、メルもラエルも含めてのことだが。
メルは知らない。探している二人が真下にいるということを。サタンとアズラは聞いていても上へは行かないということを。
悪いな、メル……
最後まで気づくことが出来なかったメルはトボトボと歩きながらリエノア村へ帰る。
(サタン、アズラ……私は諦めません。あなた達が生きているというのなら、いつか必ずもう一度会ってみせます。探してみせます――)
メルが魔界から立ち去り、少しして、サタンの遺した文字は風によってかき消された。
「――帰ったな……」
「メルさん、泣いてましたね……」
「アズラもだろ……」
アズラは空を掴むように手を伸ばしたまま涙を流していた。
「い、いえ……これは、目にゴミが入っただけです」
急いで、服の袖で涙を拭おうとする。サタンはその仕草を見て、胸を締めつけられた。
俺が勝手に決めた結果……アズラを泣かした。なのに、俺のせいだと知られないように嘘をついて――
「アズラ――」
サタンはアズラの頭に手を置いた。そして、優しく撫でる。ずっと前、アズラがしてくれたように。
「泣いていいんだぞ。泣いていいんだ」
泣いてくれ……泣いて、泣いて、泣きわめいてくれ……そして、俺に思わせてくれ……これが、お前の選んだ結果なのだと――
サタンは泣けない。自らが選んだ結末に。だから、せめてアズラに泣かれて、罵声してほしかった。罪を責任を――心に刻んでほしかった。
「うっ……うう、サ、タンさんっ……ウアアァァァァァ――ッ!」
アズラはサタンの胸に顔を埋めて大声で泣いた。別れの悲しみ。アズラの泣き声がサタンの胸に痛みを刻む。これが、自分のせいなのだと――。
そして、その頃――リエノア村に帰ったメルもアズラと同じみたいにラエルの胸にスッポリと顔を埋めて泣き叫んでいた。
「さ、サタンとアズラが……ッ――ァァァァァン――!」
ラエルは黙ってメル抱きしめ、背中を擦ってあげていた。事情はメルから聞いて分かっている。
ラエルの目からも大粒の涙がゆっくりと絶えることなく流れ落ちていた。
メルもラエルも魔界での生活が――四人での生活が楽しくて仕方なかったのだ。このことを誰かに話せばきっと罵倒され、非難される。しかし、そんなことはどうでもいいと思えるほどに楽しくて幸せだった。
アズラ、メル、ラエルの三人を悲しませ、泣かせた。原因は全てガドレアルのせい。ガドレアルがいなければ、サタンとアズラはメルとラエルに会うことはなかった。しかし、泣かせたのはサタン。
サタンはその罪を背負って生きていく。
「――では、サタンさん。中に入りましょう」
昨夜も泣き、今も涙したアズラの目は赤く腫れていた。なのに、涙が止まると笑っている。
その姿をサタンは胸に刻む。
もう、泣かせない。アズラとの約束を叶え、また四人で笑って暮らせるようにする!
サタンは四人で暮らすことを諦めてはいなかった。例え、どれだけ時間がかかってもどれだけ死んでも魔界を元に戻す。
そのためには……天界に行く。天界で事情を話して仲間になってもらう――!
サタンはこれまで後回しにしていた天界へ行くと決めた。人間界はもう行けない。だが、天界にはアズラのワープで行くことが出来る。
人間の仲間はいないと考える。だが、まだ仲間になってくれる天使はいるかもしれない。
人間界に行く価値は十分ある。だから、時間をかけて俺は行く――!
「ああ、中に入ろう。しばらくはゆっくりしよう……」
サタンとアズラは魔界城に入っていく。修学旅行から色々なことがあった。少しの間はゆっくりしてもいいだろう。
――しかし、二人はまだ知らない。この時、既に人間界では新たな問題が起きているということを――。
誰もいない魔界で叫ぶメル。こんな所、誰かに見られたら危ない。しかし、叫ばずにはいられなかった。
魔王城の瓦礫の残骸だけが残された魔界で二人のことを心配せずにはいられない。もしかしたら、誰かに連れて行かれた――という最悪な結果が頭をよぎる。もし、そうなら助けに行かないと――。
しかし、最悪な結果ではなかった。
「ハ、ハハ……何ですか、これ……?」
メルは地面に書かれた、じゃあな――という言葉を見て呟いた。木の棒で砂に書いたと思われる雑な文字。
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これは、もう会わないという意味を示していた。メルとラエルを危険に巻き込まないために。そして、それをなんとなく察したメル。本当にこのままもう会えないのではないかと泣いてしまう。
「……っ、サタン……アズラ」
届かないと思われている声。しかし、実はメルの声はサタンとアズラにちゃんと届いていた。
「メルさん……」
メルを迎えに行こうとするアズラ。しかし、サタンは手をとって止める。
「サタンさん……」
「行くな、アズラ……決めただろ。メルとラエルさんとはもうお別れだって」
「はい……」
サタンとアズラは今、魔界の地下にいた。どうして、地下にいるのか――それは、昨夜にまで遡る――。
アズラが放った大丈夫という言葉。その意味をサタンは分からない。
「どういう意味だ……?」
「見ていて下さい。魔王城の本当の姿を――!」
そう言って、無惨な姿になった魔王城の手前の地面を手で擦る。砂を払い除け、出てきたのは取手のついた赤褐色の蓋だった。アズラがそうしなければ絶対に分からない。
その蓋を重そうに開けると下へと続く階段が現れた。
「ついてきて下さい」
アズラが先に階段を降りて行き、サタンも後に続いた。暗がりの階段は進む前に自然と灯りがつき、転けることがない。そして、階段を降りきると目の前には大きな城が建てられていた。
「こ、これは――」
サタンは驚きの声を上げる。何故なら、その城は魔王城と同じだったからである。破壊されたはずの魔王城がまるで復活したかのようにそびえ立つ。驚かずにはいられない。
「これが、真の魔王城の姿――地下・魔王城……いいえ、魔界城です!」
「魔界城……スゴい」
魔王城と同じに見えて全く別物の城――魔界城。その成り立ちに圧倒される。しかし、これ程の城がいつ地下に建てられたのか知らない。
「この城はいつ建てたんだ?」
サタンはアズラに聞く。ここまで連れてきたのはアズラだ。この城について知っているはず。
「私にも分かりません」
「分からないのか!?」
「はい……いつからここにあり、誰に建てられたのかも知りません。……ですが、ここが魔界の最後の砦ということは確かです」
「最後の砦……」
「はい。ここを破壊されるか占拠されると私達に魔界に住む場所はありません」
元々、魔界の土地は少ない。魔王城があり、そこに住んでいた今まで。だが、魔王城もなくなった今はこの魔界城を失う訳にはいかなくなった。
だったら――
「アズラ……二人で隠れよう。メルとラエルさんとはもう暮らさない」
辛い決断だった。この場所を知っているのはサタンとアズラだけ。メルとラエルがこの場所について暴露するとは到底思えない。
しかし、魔王を討伐したと信じ混んでいる人間達。魔界の地を人間界のものにしようと、訪れる頻度が増え、行動することは困難と化すだろう。
そうなると、メルとラエルさんまでもが自由を奪われる。そんなことならなくていい。二人にはリエノア村で暮らしてもらう方が安全だ――
「サタンさん……」
「これは、俺の勝手な決断だ。嫌ってくれても軽蔑してもいい。けど、もう決めた……」
「……っ、はい……」
アズラは何か言いたいことがあった。しかし、サタンの辛そうな顔を見て、言葉を飲み込んだ。
「二人で隠れましょう……二人で――」
そうして、サタンとアズラは魔界城に隠れることに決めた。地上に出て、言葉を遺して――。
魔界城へ行くための赤褐色の蓋は魔力が宿っており、閉めると自然と上に砂がかぶり、決して見つかることもなければ、見つけることも出来ない。それは、メルもラエルも含めてのことだが。
メルは知らない。探している二人が真下にいるということを。サタンとアズラは聞いていても上へは行かないということを。
悪いな、メル……
最後まで気づくことが出来なかったメルはトボトボと歩きながらリエノア村へ帰る。
(サタン、アズラ……私は諦めません。あなた達が生きているというのなら、いつか必ずもう一度会ってみせます。探してみせます――)
メルが魔界から立ち去り、少しして、サタンの遺した文字は風によってかき消された。
「――帰ったな……」
「メルさん、泣いてましたね……」
「アズラもだろ……」
アズラは空を掴むように手を伸ばしたまま涙を流していた。
「い、いえ……これは、目にゴミが入っただけです」
急いで、服の袖で涙を拭おうとする。サタンはその仕草を見て、胸を締めつけられた。
俺が勝手に決めた結果……アズラを泣かした。なのに、俺のせいだと知られないように嘘をついて――
「アズラ――」
サタンはアズラの頭に手を置いた。そして、優しく撫でる。ずっと前、アズラがしてくれたように。
「泣いていいんだぞ。泣いていいんだ」
泣いてくれ……泣いて、泣いて、泣きわめいてくれ……そして、俺に思わせてくれ……これが、お前の選んだ結果なのだと――
サタンは泣けない。自らが選んだ結末に。だから、せめてアズラに泣かれて、罵声してほしかった。罪を責任を――心に刻んでほしかった。
「うっ……うう、サ、タンさんっ……ウアアァァァァァ――ッ!」
アズラはサタンの胸に顔を埋めて大声で泣いた。別れの悲しみ。アズラの泣き声がサタンの胸に痛みを刻む。これが、自分のせいなのだと――。
そして、その頃――リエノア村に帰ったメルもアズラと同じみたいにラエルの胸にスッポリと顔を埋めて泣き叫んでいた。
「さ、サタンとアズラが……ッ――ァァァァァン――!」
ラエルは黙ってメル抱きしめ、背中を擦ってあげていた。事情はメルから聞いて分かっている。
ラエルの目からも大粒の涙がゆっくりと絶えることなく流れ落ちていた。
メルもラエルも魔界での生活が――四人での生活が楽しくて仕方なかったのだ。このことを誰かに話せばきっと罵倒され、非難される。しかし、そんなことはどうでもいいと思えるほどに楽しくて幸せだった。
アズラ、メル、ラエルの三人を悲しませ、泣かせた。原因は全てガドレアルのせい。ガドレアルがいなければ、サタンとアズラはメルとラエルに会うことはなかった。しかし、泣かせたのはサタン。
サタンはその罪を背負って生きていく。
「――では、サタンさん。中に入りましょう」
昨夜も泣き、今も涙したアズラの目は赤く腫れていた。なのに、涙が止まると笑っている。
その姿をサタンは胸に刻む。
もう、泣かせない。アズラとの約束を叶え、また四人で笑って暮らせるようにする!
サタンは四人で暮らすことを諦めてはいなかった。例え、どれだけ時間がかかってもどれだけ死んでも魔界を元に戻す。
そのためには……天界に行く。天界で事情を話して仲間になってもらう――!
サタンはこれまで後回しにしていた天界へ行くと決めた。人間界はもう行けない。だが、天界にはアズラのワープで行くことが出来る。
人間の仲間はいないと考える。だが、まだ仲間になってくれる天使はいるかもしれない。
人間界に行く価値は十分ある。だから、時間をかけて俺は行く――!
「ああ、中に入ろう。しばらくはゆっくりしよう……」
サタンとアズラは魔界城に入っていく。修学旅行から色々なことがあった。少しの間はゆっくりしてもいいだろう。
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