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第5話 引きこもりの魔王②
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「それで、この後どうします?」
「そうだな・・・」
サタンは考える。
「ま、考えててもしょうがないし、とにかく動こう。もう一度外に行こう!」
「そうですね! でも、その前に――サタンさん・・・言いにくいのですが臭いので先にお風呂に入ってきくれませんか?」
「え・・・?」
サタンはアズラに言われて自分の服の匂いを嗅いだ。
クンクン・・・クッサ! 何この臭さ!? 鼻がひん曲がりそうだ!
「これは確かに、今すぐ風呂に入らないとヤバそうだ・・・」
「このまま一直線に向かって下さい。着替えは用意しておきますので」
アズラは鼻をつまみながらサタンから離れていく。
「じゃ、行ってくる・・・」
サタンは少し傷つきながら風呂へと向かった。
ん? なんか歩きにくい?
サタンは自分の体が何故か上手く歩けない事に気づいた。
何でだ? もしかして、動かなさすぎて体が鈍ってるのか?
そんな事を考えながら風呂場につくとサタンは鏡を見て驚いた。
え・・・・・・!?
「誰だ・・・こいつ・・・」
その時、ガチャと音がしてアズラが中にはいってきた。
「サタンさーん、タオルですよ~」
「ア、アズラ・・・俺の体どんな風に見える・・・?」
「体、ですか? 別に何も変わらないと思いますけど」
これが変わらないってんなら眼鏡でもかけてろ・・・似合うけど。
「どう見ても太ってるだろ! これ!」
サタンの身体はものすごく太っていた。そう、それはもう元の体形が分からないくらいに。
「そうですか? ちょっとぽっちゃりしてるだけじゃないですか」
「ちょっとどころじゃねーよこれ・・・」
ぶよぶよの腕にタプンタプンのお腹。
「なんで急にこんなに太ったんだ・・・? 何もしてないはず――」
ハッとしてサタンは思い出した。
『やっぱりアズラの飯は上手いな! いくらでも食べられるぜ!』
サタンは引きこもっている間アズラのご飯をただただ食べていた。
あれのせいか・・・!? でも特に太ったりする物は食べてないはず・・・だよな。
「アズラ・・・俺が引きこもっている間のご飯に何か入れたりしてない、よな?」
「当然です! 魔界の元気になる食材に私の愛情をたーっぷりと入れただけです!」
「うん・・・魔界の元気になる食材・・・? それって、体に異常が生じたりしないんだよな?」
「・・・・・・」
アズラはサタンから視線を外していく。
「ねぇ大丈夫なんだよね!?」
サタンは段々と自分の姿が醜くて泣けてくる。
「ゴ、ゴメンナサイ! サタンさんに早く元気になってもらいたくて色々と使っちゃいました!」
「マジか・・・」
サタンは膝から崩れ落ちて地に手をついた。
「す、すいません・・・どうしましょう」
アワアワと慌てるアズラ。
まぁ、これも散々嘘をついてアズラを心配させた俺が悪いんだからしょうがない・・・それどころか愛情たっぷりのご飯なんてめちゃくちゃ嬉しいじゃないか!
「いや、これも全部俺が悪いから黙って痩せるように努力するよ。それよりも、魔界の元気になる食材ってどんななんだ?」
「それは――知らない方がいいかもしれません・・・」
「そうだな・・・」
冷静に言うアズラを見てサタンはそれ以上踏み込まなかった。
「じゃあ、風呂に入るから出てってくれ」
「そ、そうですね」
アズラは部屋を出ていこうとする。
その時――
「あれ・・・脱げない・・・」
サタンは自分の肉と肉がぶつかり上手く服が脱げない。
なんとかして服を脱いだサタン。すると今まで服がストップをかけていたのか制限がなくなったサタンの体はブルンと揺れて周りに汗を撒き散らした。
(こ、これは想像以上にマズイですね・・・! かくなる上は私が――)
ハァハァ・・・服を脱ぐだけでこんなにしんどいなんて風呂に入ったらどうなってしまうんだ?
サタンがそう思った時だった。
「私が――私がお背中お流しします!」
アズラがすっとんきょうな事を言い出した。
「・・・・・・は? 誰の・・・?」
「だから・・・私が、サタンさんを・・・」
指を絡めもじもじと頬を赤らめるアズラ。
「いやいやいやいやそれはダメだろ! 絶対にダメ!」
「何がダメなんですか? は! もしかして私が汚いと思ってるんですか!?」
「そんな事思ってない!」
「じゃあ、私にお背中流してもらうのが嫌ですか・・・?」
「そんな訳ないだろ! こんなに可愛いアズラに流してもらえるなんて死んでもいいくらいだ!」
「じゃあなんで――?」
「だって、俺も思春期の男なんだ・・・何か間違いでも起こったらいけないだろ・・・」
こんなにも可愛い女の子に背中を流してもらうなんて俺の理性がぶじで済むか分からない! これは危険な行為だ! 絶対に断らなければ・・・
「だから、アズラの気持ちは嬉しいけど気持ちだけ受け取っておく――」
「そ、そんな事私は気にしませんから私がお背中流します!」
「な・・・どうしてそこまでしたいんだ!」
「そんなのサタンが1人でお風呂に入ったら死んでしまうかもしれないからですよ!」
「そんな事あり得ねーよ!」
「いいから私が流すんです! 準備してきますからさっさと脱いで入ってて下さい!」
アズラはそう言い残すと部屋を出ていった。
「マジ・・・・・・?」
サタンは結局アズラに根負けして背中を流してもらう事にした。
ズボンをなんとか脱いで裸になると大事な部分をタオルで巻いて隠し、風呂へと入った。
椅子に座ると壊れそうなのでサタンは地べたに座ることにした。
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・激しくサタンの心臓が跳ね上がる。
お、落ち着け俺~たかが背中を流してもらうだけ・・・そう、たったそれだけだ目を瞑って何も考えなければ一瞬で終わる。
サタンが心で無心無心と唱えていた時、ガチャっと扉が開いてアズラが入ってきた。
ピチャピチャとアズラが歩く度に跳ねる水の音にドキドキしながらサタンは目をギュット瞑った。
アズラはタオルにボディソープを流し込むとたくさんの泡をたてた。
「じゃあ、失礼します・・・」
「・・・・・・っ!」
アズラはサタンの背中にタオルを当ててゴシゴシと背中を洗い出した。
「か、かゆい所はないですか・・・?」
「あ、ああ・・・」
ムニュン・・・ムニュン・・・時々サタンの体に当たるアズラの柔らかい胸と肌の感触にサタンの心臓の鼓動は益々早くなるばかり。
ドク・・・ドク・・・っ、鳴りやめ俺の心臓。何も考えるな! 無心・・・無心・・・無心・・・無心・・・
「じゃ、流しますね」
アズラはシャワーでサタンの背中についた泡を綺麗に洗い落とした。
「ふ~・・・」
「ありがとう、アズラ。後は自分で出来るから――」
「次は前を見せて下さいサタンさん」
「な・・・! 前は自分で洗えるから大丈夫」
「ダメです! 早く前を見せてくださ~い~」
「ダメ・・・ダメだって!」
ぐぐっとサタンの体を力ずくで反転させようとするアズラ。サタンは抵抗するが触れるアズラの肌にドキドキしてついに反転させられてしまった。
反転させられた時、サタンの腕はアズラの胸におもいきり触れてしまった。
「キャッ!」
可愛いらしい声が漏れる。
「ゴ、ゴメン! ・・・・・・っ」
サタンは目を開けて謝ってしまった。そして、アズラの姿に驚いた。
「み、水着・・・・・・!?」
アズラは可愛らしい水着を着ていた。
「そ、そんなにジロジロ見ないで下さい・・・恥ずかしいです・・・」
アズラが顔を赤らめて言う。
「ゴ、ゴメン!」
サタンは慌てて目を両手をおおった。
そして、やっぱり年頃の男の子なので指の隙間から水着姿のアズラを見てしまう。
アズラの水着は水色の面の中に白い水玉模様がいくつもある可愛いビキニタイプ。めちゃくちゃ似合ってて可愛い。
「水着姿可愛いな・・・似合ってる」
サタンがそう呟くとアズラはボッと顔を赤くした。
「も、もう、前も洗わしてもらいますよ!」
タオルを持ってサタンの体を洗いだそうとするアズラ。
「だから、前はダメだって!」
「もう! 最後までちゃんとやらして下さい!」
「それは言ったらダメなヤツだーー!」
サタンが叫んだ。
するとその瞬間、サタンに体からいような蒸気が発した。プシューという音と共にサタンの体が縮んでいく。
「な、何が起こってるんだ!?」
結局みるみるうちに元の体形に戻ったサタン。
「何だったんだ・・・?」
そう呟いたサタン。アズラも一瞬の出来事に驚いている。
今しかない!
サタンはハッと気づいて
「ほらな、これでもう大丈夫だから、後は1人でやるよ。ありがとうな、アズラ」
こう言った。
「そうですね・・・じゃあ、私は元気出てますね」
少しガッカリした様子で風呂を出ていったアズラ。
「何で、ちょっとガッカリしてたんだよ・・・でも、助かった~これ以上は俺の理性が本当にヤバかったからな」
サタンは自分で体を洗い、頭を洗った。
先に風呂体から出たアズラも心臓をバクバクさせていた。
(ああ・・・私はなんて大胆な事を・・・恥ずかしさで死んでしまいそうです・・・)
1人頭を抱えてワタフタするアズラ。
(でも――)
『水着姿可愛いな』
アズラはサタンに言われた事を思い出して再び顔を赤くした。
(サタンさんは無自覚なんですから・・・! それにしてもサタンさんの体が急に元に戻ってくれて本当に良かったです・・・あのままじゃ――)
『あんっ・・・! サ、サタンさん・・・いけま、せんっ・・・!』
『何がいけないんだ・・・? アズラから誘ってきたんだろ? それは、こういう事をされる事も覚悟してたんだろ?』
『そ、それは・・・んっ!』
『だったらいいだろ! ほら力抜いて・・・』
『あっ・・・サ、サタンさん・・・サタンさーーん!!』
(ハッ――わ、私ったら、1人で何を考えて・・・これじゃまるで本当にいやらしい女みたいじゃないですか!)
アズラは妄想から我を取り戻した。
(サタンさんが出てくる迄にこの場を離れないと)
アズラは体をタオルで拭くと水着を脱いで洗濯機に入れた。そして、服に着替えると頬をパンパンと叩いて部屋を出ていった。
「ふ~久しぶりにサッパリした~」
全身スッキリ綺麗になって風呂から出てきたサタンは置かれている服がいつものジャージと違う事に気づいた。
「これは・・・」
それはめちゃくちゃカッコいい魔王をイメージをさせる服だった。黒い服に赤マントをつける。ズボンは紺色。
サタンは早速それに着替えた。
「めちゃくちゃカッコいいじゃん!」
サタンは鏡を見て感激した。
そして、そのままアズラの元へと急いだ。
「アズラ! これはアズラが作ってくれたのか?」
「はい。少しでもサタンさんに魔王気分を味わってもらおうと頑張りました!」
「こんなカッコいい服をありがとうな! 俺大事にするよ!」
「それは、頑張ったかいがありました。大事にしてくださいね」
「ああ」
嬉しそうに笑うアズラを見てサタンも嬉しくなった。
「せっかくだしこのまま外に行くか!」
「そうしましょう!」
サタンとアズラはドアの前に立った。
今からだ! 今から俺とアズラの2人で魔界を救うんだ!
サタンはアズラの方を見た。アズラはニコニコとしている。
「よし! 行こう!」
頼むからドアを開けてすぐにスライム・・・だけはいないでくれよ!
サタンはガチャっとドアを開けた。
「そうだな・・・」
サタンは考える。
「ま、考えててもしょうがないし、とにかく動こう。もう一度外に行こう!」
「そうですね! でも、その前に――サタンさん・・・言いにくいのですが臭いので先にお風呂に入ってきくれませんか?」
「え・・・?」
サタンはアズラに言われて自分の服の匂いを嗅いだ。
クンクン・・・クッサ! 何この臭さ!? 鼻がひん曲がりそうだ!
「これは確かに、今すぐ風呂に入らないとヤバそうだ・・・」
「このまま一直線に向かって下さい。着替えは用意しておきますので」
アズラは鼻をつまみながらサタンから離れていく。
「じゃ、行ってくる・・・」
サタンは少し傷つきながら風呂へと向かった。
ん? なんか歩きにくい?
サタンは自分の体が何故か上手く歩けない事に気づいた。
何でだ? もしかして、動かなさすぎて体が鈍ってるのか?
そんな事を考えながら風呂場につくとサタンは鏡を見て驚いた。
え・・・・・・!?
「誰だ・・・こいつ・・・」
その時、ガチャと音がしてアズラが中にはいってきた。
「サタンさーん、タオルですよ~」
「ア、アズラ・・・俺の体どんな風に見える・・・?」
「体、ですか? 別に何も変わらないと思いますけど」
これが変わらないってんなら眼鏡でもかけてろ・・・似合うけど。
「どう見ても太ってるだろ! これ!」
サタンの身体はものすごく太っていた。そう、それはもう元の体形が分からないくらいに。
「そうですか? ちょっとぽっちゃりしてるだけじゃないですか」
「ちょっとどころじゃねーよこれ・・・」
ぶよぶよの腕にタプンタプンのお腹。
「なんで急にこんなに太ったんだ・・・? 何もしてないはず――」
ハッとしてサタンは思い出した。
『やっぱりアズラの飯は上手いな! いくらでも食べられるぜ!』
サタンは引きこもっている間アズラのご飯をただただ食べていた。
あれのせいか・・・!? でも特に太ったりする物は食べてないはず・・・だよな。
「アズラ・・・俺が引きこもっている間のご飯に何か入れたりしてない、よな?」
「当然です! 魔界の元気になる食材に私の愛情をたーっぷりと入れただけです!」
「うん・・・魔界の元気になる食材・・・? それって、体に異常が生じたりしないんだよな?」
「・・・・・・」
アズラはサタンから視線を外していく。
「ねぇ大丈夫なんだよね!?」
サタンは段々と自分の姿が醜くて泣けてくる。
「ゴ、ゴメンナサイ! サタンさんに早く元気になってもらいたくて色々と使っちゃいました!」
「マジか・・・」
サタンは膝から崩れ落ちて地に手をついた。
「す、すいません・・・どうしましょう」
アワアワと慌てるアズラ。
まぁ、これも散々嘘をついてアズラを心配させた俺が悪いんだからしょうがない・・・それどころか愛情たっぷりのご飯なんてめちゃくちゃ嬉しいじゃないか!
「いや、これも全部俺が悪いから黙って痩せるように努力するよ。それよりも、魔界の元気になる食材ってどんななんだ?」
「それは――知らない方がいいかもしれません・・・」
「そうだな・・・」
冷静に言うアズラを見てサタンはそれ以上踏み込まなかった。
「じゃあ、風呂に入るから出てってくれ」
「そ、そうですね」
アズラは部屋を出ていこうとする。
その時――
「あれ・・・脱げない・・・」
サタンは自分の肉と肉がぶつかり上手く服が脱げない。
なんとかして服を脱いだサタン。すると今まで服がストップをかけていたのか制限がなくなったサタンの体はブルンと揺れて周りに汗を撒き散らした。
(こ、これは想像以上にマズイですね・・・! かくなる上は私が――)
ハァハァ・・・服を脱ぐだけでこんなにしんどいなんて風呂に入ったらどうなってしまうんだ?
サタンがそう思った時だった。
「私が――私がお背中お流しします!」
アズラがすっとんきょうな事を言い出した。
「・・・・・・は? 誰の・・・?」
「だから・・・私が、サタンさんを・・・」
指を絡めもじもじと頬を赤らめるアズラ。
「いやいやいやいやそれはダメだろ! 絶対にダメ!」
「何がダメなんですか? は! もしかして私が汚いと思ってるんですか!?」
「そんな事思ってない!」
「じゃあ、私にお背中流してもらうのが嫌ですか・・・?」
「そんな訳ないだろ! こんなに可愛いアズラに流してもらえるなんて死んでもいいくらいだ!」
「じゃあなんで――?」
「だって、俺も思春期の男なんだ・・・何か間違いでも起こったらいけないだろ・・・」
こんなにも可愛い女の子に背中を流してもらうなんて俺の理性がぶじで済むか分からない! これは危険な行為だ! 絶対に断らなければ・・・
「だから、アズラの気持ちは嬉しいけど気持ちだけ受け取っておく――」
「そ、そんな事私は気にしませんから私がお背中流します!」
「な・・・どうしてそこまでしたいんだ!」
「そんなのサタンが1人でお風呂に入ったら死んでしまうかもしれないからですよ!」
「そんな事あり得ねーよ!」
「いいから私が流すんです! 準備してきますからさっさと脱いで入ってて下さい!」
アズラはそう言い残すと部屋を出ていった。
「マジ・・・・・・?」
サタンは結局アズラに根負けして背中を流してもらう事にした。
ズボンをなんとか脱いで裸になると大事な部分をタオルで巻いて隠し、風呂へと入った。
椅子に座ると壊れそうなのでサタンは地べたに座ることにした。
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・激しくサタンの心臓が跳ね上がる。
お、落ち着け俺~たかが背中を流してもらうだけ・・・そう、たったそれだけだ目を瞑って何も考えなければ一瞬で終わる。
サタンが心で無心無心と唱えていた時、ガチャっと扉が開いてアズラが入ってきた。
ピチャピチャとアズラが歩く度に跳ねる水の音にドキドキしながらサタンは目をギュット瞑った。
アズラはタオルにボディソープを流し込むとたくさんの泡をたてた。
「じゃあ、失礼します・・・」
「・・・・・・っ!」
アズラはサタンの背中にタオルを当ててゴシゴシと背中を洗い出した。
「か、かゆい所はないですか・・・?」
「あ、ああ・・・」
ムニュン・・・ムニュン・・・時々サタンの体に当たるアズラの柔らかい胸と肌の感触にサタンの心臓の鼓動は益々早くなるばかり。
ドク・・・ドク・・・っ、鳴りやめ俺の心臓。何も考えるな! 無心・・・無心・・・無心・・・無心・・・
「じゃ、流しますね」
アズラはシャワーでサタンの背中についた泡を綺麗に洗い落とした。
「ふ~・・・」
「ありがとう、アズラ。後は自分で出来るから――」
「次は前を見せて下さいサタンさん」
「な・・・! 前は自分で洗えるから大丈夫」
「ダメです! 早く前を見せてくださ~い~」
「ダメ・・・ダメだって!」
ぐぐっとサタンの体を力ずくで反転させようとするアズラ。サタンは抵抗するが触れるアズラの肌にドキドキしてついに反転させられてしまった。
反転させられた時、サタンの腕はアズラの胸におもいきり触れてしまった。
「キャッ!」
可愛いらしい声が漏れる。
「ゴ、ゴメン! ・・・・・・っ」
サタンは目を開けて謝ってしまった。そして、アズラの姿に驚いた。
「み、水着・・・・・・!?」
アズラは可愛らしい水着を着ていた。
「そ、そんなにジロジロ見ないで下さい・・・恥ずかしいです・・・」
アズラが顔を赤らめて言う。
「ゴ、ゴメン!」
サタンは慌てて目を両手をおおった。
そして、やっぱり年頃の男の子なので指の隙間から水着姿のアズラを見てしまう。
アズラの水着は水色の面の中に白い水玉模様がいくつもある可愛いビキニタイプ。めちゃくちゃ似合ってて可愛い。
「水着姿可愛いな・・・似合ってる」
サタンがそう呟くとアズラはボッと顔を赤くした。
「も、もう、前も洗わしてもらいますよ!」
タオルを持ってサタンの体を洗いだそうとするアズラ。
「だから、前はダメだって!」
「もう! 最後までちゃんとやらして下さい!」
「それは言ったらダメなヤツだーー!」
サタンが叫んだ。
するとその瞬間、サタンに体からいような蒸気が発した。プシューという音と共にサタンの体が縮んでいく。
「な、何が起こってるんだ!?」
結局みるみるうちに元の体形に戻ったサタン。
「何だったんだ・・・?」
そう呟いたサタン。アズラも一瞬の出来事に驚いている。
今しかない!
サタンはハッと気づいて
「ほらな、これでもう大丈夫だから、後は1人でやるよ。ありがとうな、アズラ」
こう言った。
「そうですね・・・じゃあ、私は元気出てますね」
少しガッカリした様子で風呂を出ていったアズラ。
「何で、ちょっとガッカリしてたんだよ・・・でも、助かった~これ以上は俺の理性が本当にヤバかったからな」
サタンは自分で体を洗い、頭を洗った。
先に風呂体から出たアズラも心臓をバクバクさせていた。
(ああ・・・私はなんて大胆な事を・・・恥ずかしさで死んでしまいそうです・・・)
1人頭を抱えてワタフタするアズラ。
(でも――)
『水着姿可愛いな』
アズラはサタンに言われた事を思い出して再び顔を赤くした。
(サタンさんは無自覚なんですから・・・! それにしてもサタンさんの体が急に元に戻ってくれて本当に良かったです・・・あのままじゃ――)
『あんっ・・・! サ、サタンさん・・・いけま、せんっ・・・!』
『何がいけないんだ・・・? アズラから誘ってきたんだろ? それは、こういう事をされる事も覚悟してたんだろ?』
『そ、それは・・・んっ!』
『だったらいいだろ! ほら力抜いて・・・』
『あっ・・・サ、サタンさん・・・サタンさーーん!!』
(ハッ――わ、私ったら、1人で何を考えて・・・これじゃまるで本当にいやらしい女みたいじゃないですか!)
アズラは妄想から我を取り戻した。
(サタンさんが出てくる迄にこの場を離れないと)
アズラは体をタオルで拭くと水着を脱いで洗濯機に入れた。そして、服に着替えると頬をパンパンと叩いて部屋を出ていった。
「ふ~久しぶりにサッパリした~」
全身スッキリ綺麗になって風呂から出てきたサタンは置かれている服がいつものジャージと違う事に気づいた。
「これは・・・」
それはめちゃくちゃカッコいい魔王をイメージをさせる服だった。黒い服に赤マントをつける。ズボンは紺色。
サタンは早速それに着替えた。
「めちゃくちゃカッコいいじゃん!」
サタンは鏡を見て感激した。
そして、そのままアズラの元へと急いだ。
「アズラ! これはアズラが作ってくれたのか?」
「はい。少しでもサタンさんに魔王気分を味わってもらおうと頑張りました!」
「こんなカッコいい服をありがとうな! 俺大事にするよ!」
「それは、頑張ったかいがありました。大事にしてくださいね」
「ああ」
嬉しそうに笑うアズラを見てサタンも嬉しくなった。
「せっかくだしこのまま外に行くか!」
「そうしましょう!」
サタンとアズラはドアの前に立った。
今からだ! 今から俺とアズラの2人で魔界を救うんだ!
サタンはアズラの方を見た。アズラはニコニコとしている。
「よし! 行こう!」
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