【R-18】世継ぎのできない王太子妃は、離縁を希望します

桜百合

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本編

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 そしてその後の私はというと……なんと、あれからすぐ懐妊したのである。

 気分が優れぬ日が続いているとは思っていたが、ここしばらくの心労のせいだと思い込んでいたところを、リリーがもしやと気付いたのだ。

 恐らくあの和解した晩に授かったのではと思っているが、ここのところ毎晩のように執拗に求められているので、果たしてどうだろうか。
 避妊魔法を解除した途端に妊娠が発覚したため、ほら見たことかとフィリップ様を恨めしく思ったが、彼の申し訳なさそうな表情を見て口に出すことは止めた。

 未だにフィリップ様に対して思うことはあるが、無事に懐妊したことで離縁しなくて済むことに安堵している自分もいる。
 彼はようやく今変わり始めたのだ。
 私はその様子を最後まで見届けたい。

 ちなみに最初に妊娠が分かった時、医師と共に部屋にいたリリーとは手を取り合って喜び合った。
 リリーは自分のことのように喜んでくれ、ハンカチをぐっしょり濡らすほど泣いていた。

 フィリップ様には私の方で直接お話ししようと思い、夫婦のお部屋にお呼びしたのだが……。
 大事な本題を話す前に、感極まって私は大号泣してしまった。
 フィリップ様はその様子を見て、再び離縁すると言われるのではないかと慌てふためき、必死に私を宥めたのだから笑ってしまう。
 
 いざ懐妊したということをフィリップに伝えると、彼は目と口をぽかんと開けたまましばらく放心状態になっていた。
 あまりにそのまま動かないので心配になり声をかけると、掠れた声で『本当に?』と呟くフィリップ様。
 そして徐々に事実を飲み込むことが出来たらしく、私をそっと抱き締めくれたのだ。
 きっとフィリップ様も泣いていたのだと思う。

 そしてその日から、フィリップ様の異常なほどまでの過保護ぶりが発動したのだ。
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