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チョコレート
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屋根裏から彼奴の上に飛び降りたが透明種でも相変わらず血液は赤いんだな、気色の悪い。
ベスタと目が合った、やっぱりなんて美しいルベライト色の同心円の瞳なんだろうか。
彼奴の血で汚れてしまった純白のドレス、艶やかな褐色の肌に困惑と恐怖で潤んだ瞳、全てこれからは私の物。
「……う、…ぁ…」
起きた事に脳が追いついていないようだ。
「…ふふ」
可愛らしい表情に思わず笑みが零れ、足で潰した肉塊をベッドから下ろしベスタの吊るしていた縄を解き幼子のように抱き上げてみた。
「…あり、有難う御座います」
なんて暖かいんだろうか、本当に私の腕の中で息を吸い私と会話をしようとしてくれている。
不安そうにこちらを見つめるベスタにどういたしましてと言い、ベッドから降りると腹の虫が鳴く声が聴こえるとベスタは恥ずかしそうな様子を見せた。
「ごめんなさい…」
「大丈夫だよ、チョコレート食べるかい?」
こくんと頷いたベスタに包装を剥き一粒のチョコレートを口元まで持っていってやると頬張った。
なんて愛らしい姿だろうか。
「美味しい?」
また、こくんと頷いた。
「これからどうする?」
「どうしたらいいんだろう」
「私の所へ来るのはどうだろうか?彼奴みたいに酷い目には合わせないし君の事を必ず大切にする、君の仲間も沢山いるよ」
不安にさせないようにベスタの頬に手を添えゆっくりと耳に言葉を伝わせる。
「ぼく、ぼく、もう辛い目に会いたくないよお」
うわああんとまた声を上げてまた泣き喚いてしまった。
「分かった、私に任せて、必ず幸せにするよ」
「…ぅん」
張ったい糸が切れたように、そう言うとベスタは私の腕の中で眠ってしまった、嗚呼、本当に愛らしい。
ここのままここで取り込んで体の一部にしてしまいたい程に。
ベスタと目が合った、やっぱりなんて美しいルベライト色の同心円の瞳なんだろうか。
彼奴の血で汚れてしまった純白のドレス、艶やかな褐色の肌に困惑と恐怖で潤んだ瞳、全てこれからは私の物。
「……う、…ぁ…」
起きた事に脳が追いついていないようだ。
「…ふふ」
可愛らしい表情に思わず笑みが零れ、足で潰した肉塊をベッドから下ろしベスタの吊るしていた縄を解き幼子のように抱き上げてみた。
「…あり、有難う御座います」
なんて暖かいんだろうか、本当に私の腕の中で息を吸い私と会話をしようとしてくれている。
不安そうにこちらを見つめるベスタにどういたしましてと言い、ベッドから降りると腹の虫が鳴く声が聴こえるとベスタは恥ずかしそうな様子を見せた。
「ごめんなさい…」
「大丈夫だよ、チョコレート食べるかい?」
こくんと頷いたベスタに包装を剥き一粒のチョコレートを口元まで持っていってやると頬張った。
なんて愛らしい姿だろうか。
「美味しい?」
また、こくんと頷いた。
「これからどうする?」
「どうしたらいいんだろう」
「私の所へ来るのはどうだろうか?彼奴みたいに酷い目には合わせないし君の事を必ず大切にする、君の仲間も沢山いるよ」
不安にさせないようにベスタの頬に手を添えゆっくりと耳に言葉を伝わせる。
「ぼく、ぼく、もう辛い目に会いたくないよお」
うわああんとまた声を上げてまた泣き喚いてしまった。
「分かった、私に任せて、必ず幸せにするよ」
「…ぅん」
張ったい糸が切れたように、そう言うとベスタは私の腕の中で眠ってしまった、嗚呼、本当に愛らしい。
ここのままここで取り込んで体の一部にしてしまいたい程に。
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