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カイル編

第28話 船旅

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 見渡す限りの青い海と暑い日差し、退屈な時間、隣を見れば船酔い中のおじさんが1人、もう1人は釣り竿持って暇つぶし中、僕達はやる事がないので、さっき貰ったばかりの兵士の剣を持って素振りをします。20分ぐらいでラルフ君は飽きてしまいました。緊張感がないと駄目なようです。僕も実戦じゃないと、やる気が起きませんが、中央大陸にはモンスターを倒しに行く訳じゃありません。

 カイル「(ಠ_ಠ)ねぇ、ラルフ君。対人戦の練習をしようよ。本気で練習しないと意味がないと思うんだ!」

 ラルフ「(・・?)別にいいけど、剣と盾で戦うのか?鞘がないから布を巻かないと切れちゃうぜ?」とモンスターが落とす兵士の剣には鞘が付いていません。サービスが悪いです。

 カイル「(;´д`)確かに危ないから布でも巻こうかな?ちょっとだけ振りにくくなるかもしれないけど、大怪我すると病院に行かないといけないし、到着が遅くなるよね!」と船の帆に使う丈夫な布を船長さんから貰いました。以前に使っていた古い帆を取っておいたようです。お礼を言って、名前を聞こうとしたら、『(ಠ_ಠ)聞くんじゃない(怒)!』と怒られてしまいました。多分、知られたらマズイのでしょうね。

 カイル「(*゚∀゚*)行くよ?」と戦う準備が出来ました。まずは真直ぐにラルフ君に向かって行って、上から剣を振り下ろします。けれども、右に移動されて避けられます。ラルフ君を追うように、振り下ろし後にすぐに右側に剣を振り回します。バックステップで避けられると、ラルフ君が本気で剣を振り下ろして来ました。ガァン、ガァンと僕の身体と盾に剣を当て行きます。『(>_<)痛い、痛い』と言ってもやめてくれません。もう二度と対人戦はしません(涙)‼︎

        🔖

 ラルフ「(´∀`*)カイルは攻撃速度が遅いから、簡単に避けられるんだよ!短剣とかの方がいいんじゃないのか?」と確かに包丁の方が使いやすいけど、それだと敵との間合いがかなり近くなってしまって怖いです。

 イアン「はぁ~ʕ⁎̯͡⁎ʔ༄釣れねぇなぁ~。ガキども対人戦の練習みたいだけど、付け焼き刃の練習程度じゃ、大人の玄人(プロ)には勝てないぜ(笑)!玄人に勝ちたいなら奇襲攻撃しかないから、今の内に考えておくんだな!」と僕達が貰った魔法を教えると、その魔法を使った奇襲攻撃を色々と考えて教えてくれました。ラルフ君は武器に魔法の力を付加させる技に興味があるようです。

 カイル「(-_-;)僕の魔法ならやっぱり直接相手に触れる方が効果が高いと思うんだよなぁ~?だとしたら、上手く相手に触れるか、触れさせる方法を考えないと駄目だよね!」と僕は相手を油断させる事だけを考えていました。2日間の船旅は剣の素振りと筋力トレーニングで終わりました。やっとフィオナお姉さんがいるらしい、中央大陸に到達します。ここにいなかったら別の大陸を探す事になります。
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