病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。

もう書かないって言ったよね?

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第四話 薬草探しの大冒険

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 冒険者ギルドを出ると、まずは街に住んでいる鳥に聞いて回ったそうだ。

『薬草ってどこにあるの?』

 屋根の上に止まっていた小鳥さんに聞くと、

『薬草なら薬草屋で売ってるよ。あっちに葉っぱがたくさん売っているお店があるよ』
『ありがとう、行ってみるね』

 教えられたとおりに行くと、

「金がないなら売れないな」

 ってお店の人に言われたんだって。
 ピーちゃん、買い物するにはお金が必要だよ。
 僕でも知ってるよ。

『じゃあ薬草がある場所教えて』

 でも、ピーちゃんはタダじゃ帰らなかった。
 お店の人に薬草がある場所を聞いた。
 行動力凄すぎだよ、ピーちゃん。

「薬草なら近くの森に生えている。適当に何種類か摘んでくれば、一本ぐらいは薬草だろうよ」
『うん、分かった。ありがとう、おじさん』

 親切な人で良かったね、ピーちゃん。
 お礼を言うとその森を目指して飛んだそうだ。
 パタパタ、パタパタ、近くと言ったのにいっぱい飛んだそうだ。
 食事一回分ぐらいの時間って言ってたけど、ピーちゃんの一回分が分かんない。

『薬草知らない?』

 森に到着したピーちゃんは、森に住む鳥に薬草がある場所を聞いて回った。
 そして、黒い羽根が頭とお尻から飛び出した鳥から教えてもらった。

『薬草かどうか知らんが、キツネが怪我した時に白い花を足に塗っておったな』
『その白い花が薬草なの?』
『さあの。キツネに会った時に聞くんじゃな』
『うん、分かった。会ったら聞いてみるね』

 なんだかキツネは危なそうだな。ピーちゃんはお礼を言うと白い花を探し始めた。
 探してみると意外と白い花はたくさんあったそうだ。
 でも、どれが薬草なのか分からなかった。
 全部薬草なのか、どれか一種類が薬草なのかも分からない。
 そこでピーちゃんはキツネを探すことにしたんだって。

「キツネは危ないから気をつけてね」

 と言おうと思ったけど、無事に帰ってきたから大丈夫だったんだね。

 ピーちゃんは今度はキツネを探して森の中を飛び回る。
 だけど、見つかるのはリスやヘビばかり。
 ちょっと木の枝で休憩して、木の実を食べたら酸っぱい木の実。
 人生思ったとおりにいかないね、ピーちゃん。

『あっ、キツネだ』

 ツイてないピーちゃんだったけど、やっとツキが回ってきたみたいだ。
 お父さんも悪いことが続いたら、次は良いことが起こるって言ってた。
 木の枝で休んでいると、落ち葉の山からキツネが出てきた。
 焼きたてのパンのような小麦色の毛のキツネだ。
 キツネは辺りをキョロキョロ警戒すると、上を見上げて、ピーちゃんと目があった。

『やあ、小鳥さん。良い天気だね』

 気のいいお爺さんみたいな声で話しかけてきたそうだ。
 小鳥を食べるような悪いキツネだと疑った自分が恥ずかしい。

『ねえ、キツネさん。薬草知らない?』
『薬草かい? 薬草なら知ってるよ。薬草がどうかしたのかい?』
『薬草探している。でも、薬草が分からない。知っている人探してる』
『ほぉーそれはツイてたね。私が案内してあげるよ。付いてきなさい』
『うん、ありがとう』

 親切なキツネのおかげで薬草が見つかったみたいだね。
 ピーちゃんは言われたとおりにキツネの後を付いていった。
 トコトコ、パタパタと二人は移動して、キツネが白い花の前で立ち止まった。

『これが薬草だよ。掘り起こすから手伝ってくれないかい?』
『うん、分かった』

 キツネに言われて、ピーちゃんは地面に降りると土掘りを始めた。
 それで身体が汚れていたんだね。
 うんしょ、うんしょ、と二人で頑張って、根っこまで薬草を掘り起こした。
 窓枠に置かれている薬草がそれなんだね。
 ピーちゃん、頑張ったんだね。

『ありがとう、キツネさん』
『なぁーに、お礼ならその肉で十分だよ!』
『‼︎』

 ちょっとピーちゃん。急展開しすぎて頭がついていけない。
 お礼を言ったピーちゃんに急にキツネが細い目を見開き、口を開いて襲いかかってきた。
 それでパクリと食べられちゃった。油断しすぎだよ、ピーちゃん。

『ひひひひ、すぐには食べないからな』

 口の中にいるピーちゃんを、舌でベロベロ舐め回しながらキツネが笑って言った。
 僕がピーちゃんなら怖くて、オシッコ漏らしちゃう。
 そんな絶体絶命のピーちゃんを助けてくれた人——鳥が現れたんだって。
 油断しているキツネを上空から急降下して、その背中を脚の爪で強く掴んだ。

『ぎゃああ! 痛い痛い!』
『やっと巣穴から出てきおったの。ズル賢いお前を釣り出すには小さな小鳥は最適じゃったな。ほら、口から出さんか。もっと痛い目にあいたいのか?』

 そう、鳥に脅されて、キツネはピーちゃんを口から出してくれた。
 ヨダレだらけで外に出たピーちゃんは、助けてくれた鳥を見たそうだ。
 キツネのことを教えてくれた黒い羽根の鳥だった。

『薬草は手に入ったようだな。ワシもキツネを手に入れた。お互いに欲しいものは手に入れた。では、さらばじゃ』
『嫌だぁー助けてぇー!』

 そう言うと、泣き喚くキツネを脚で掴んだまま黒い鳥は飛んでいった。
 ピーちゃん、今度からは鳥さんの大きさも言ってね。結構大きな黒い鳥だったんだね。
 こうして、ピーちゃんはピンチを乗り越えて、無事に薬草を手に入れて帰ってこれた。

 ♢♢♢

「大変な冒険だったんだね」
『うん、レベルも上がった。ポイント分けて』

 頑張ったピーちゃんの頭を指で撫でると、ピーちゃんがそう言ってきた。
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