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第4章・異世界同盟編
第39話・最高の剣
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『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』
最終決戦まで残り72時間。山の中の秘密の隠れ家に移動した4人はそれぞれの作業に没頭していました。ハチも火、水、風、地、雷、氷、光、闇の8つの元素を合わせて究極の魔法剣を完成させようとしていました。
『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』(昔ながらのハンマーで鉄の延べ棒を叩く方が凄そうなのが出来そうだぜ!)
一緒懸命に全身から綿汗を垂らしてハンマーを打ち続けます。そろそろ完成しそうです。街では機械に材料を入れて『チーン♪』するだけのお手軽製作でしたが、イメージ力をフル注入しての作業は1時間を経過しました。これは期待出来そうです。
「よし、ゲーム通りに作れたぜ!おーい!源さん。究極の剣が完成したぜ。へっへへ♪」
【アルティメットソード】:性能評価Aランク。攻撃力79。八大元素を鋼と融合させた事で、見る角度によって刀身が七色に変化する美しい剣。攻撃力的にも芸術的にも非常に優れた武器である。製作者・hachi yamamoto。
『ジロジロ』「………」
源造はハチの最高傑作を吟味しているようです。以前の四大元素の魔法剣の攻撃力が49だったので大幅に性能はアップしています。あえて文句を言うなら、何故、カッコつけて製作者名を全部ローマ字の小文字にしたかです。最初の頭文字は大文字でもいいはずです。
(へっへへ♪あまりの出来の良さに源さんも感動し過ぎて言葉も出ねぇようだな。)
「ハチ………これが本当にお前が作れる最高の一振りなのか?俺にはどう見ても最高級の素材をごちゃ混ぜにしただけのクソ料理にしか見えねぇ。職人の腕が全然活かしきれてねぇんだよ。何故、安易な正解を選んで、ベストを尽くさないんだ。このクソ武器は見なかった事にするから、もう一度持って来い。」
『ガァン~‼︎』「ハッ!いや、源さん‼︎この剣以上の物なんか誰も作れねぇよ!それに時間も残り少ないんだ。たった1本の剣の為に時間なんて作れねぇよ。悪いがこの剣で我慢してくれよ。」
そうです。ゴブリンの戦士の武器と防具まで作ると本当に時間が足りません。源造の我儘に付き合う時間は本当にないのです。
「ハチ、もう一度言う。このクソ武器は見なかった事にする。俺達は日本人だ。こんな西洋のキラキラした剣なんかじゃねえ、大和魂の入った最高の一振りを作って来い!俺達が日本人だという事を誇りに思うんだ。いいな!」
(日本人の誇り……そういう事か。あぁ、分かったぜ。最高の日本刀を作ってやるぜ!へっへへ、最高で最強の日本刀、これは腕が鳴るぜ‼︎)『ダッー!』
源造が欲しい武器が分かったようです。日本人ならば日本刀です。こんな七色に輝く刀身なんかクソ武器です!白銀の刀身に波模様の刃文、真の日本人ならばこれだけでご飯3杯はイケるはずです。
❇︎
『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』
大和魂を込めて鋼鉄の塊を叩き延ばします。物グルミン状態の柔らかい金属なんか叩いても、最高の一振は作れません。今度こそ剣の中の剣、最高の剣を作ります。
『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』
「フゥーフゥー、フゥーフゥー!」(最高の剣!最高の剣はアレしかない‼︎)
『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』
そう、日本の最高の剣ならばアレしかありません。あの剣以外はどれも二流、三流の剣です。一流の剣ならばアレしか考えられません。
『キラキラ‼︎キラキラ‼︎』
「フゥーフゥー。………完成だ。日本の国宝・高倉剣だ!」(志村剣と渡辺剣じゃ足元にも及ばねぇ。)
【国宝・高倉剣】:性能評価Aランク。攻撃力83。本名・小田剛一、1931年2月16日生まれ、2014年11月10日(83歳没)。日本を代表する国民的スター。紫綬褒章、文化功労者、文化勲章と数々の栄誉ある賞を受章する。
この剣ならば誰も文句はないでしょう。早速、訓練中の源造の所に持って行きました。
『ジロジロ…ジロジロ…』「本物の高倉剣には遠く及ばねぇな。」
「くぅ~~~、やっぱり駄目か!やっぱり、もう誰も高倉剣の代わりなんか出来ねぇんだよ!こんちくしょうめ‼︎」『グワァー!』
ハチは源造がジロジロと見ていた高倉剣を奪うと、失敗作の剣を地面に叩きつけて折ろうとしました。なんと罰当たりな事を!
「やめろーー‼︎剣さんに何をしようとした?地面に叩きつけるつもりか!この大馬鹿野郎がぁ‼︎」『ガァシィ、ヒュー』
そんな事はさせません!源造が慌てて取り返しました。今はピカピカの出来立てホヤホヤの高倉剣ですが、長年使い続けていれば自然と味と風格が滲み出て来るのです。国宝と呼ばれるには長い年月をかけないといけないのです。今は偽物やコピーの高倉剣でも、いずれは本物を超える高倉剣になる可能性もあるんです。壊すなんて勿体ないです。
「でも、源さん!中途半端な物じゃ駄目なんだろう。もう一度…」
「コレはコレで良いんだよ‼︎遊んでないで、さっきのクソ武器を量産して来い!時間がないんだよ!さっさと行きやがれ!」
ハチは高倉剣を一振り作るのに10時間もかかってしまいました。アルティメットソードならば、一振り1時間で作れます。性能評価は同じAランクなので、量産出来るアルティメットソードの方が優秀です。最終決戦まで残り60時間です。武器に防具と作る物は沢山あるのに何をやっているのでしょうか。本当に困ります。
『ボソボソ』「……源さんが作れって言ったじゃないか……」
「ハチ。無理するんじゃねぇぞ。」
「………」(何言ってるの、源さん?)
今更、優しい言葉をかけても誰もデレません。無理させてるのは源造です。それでも源造に比べればこのぐらいの無理は楽な方です。
「おい、爺さん!いつまで話してんだよ?さっさと訓練を始めるぞ。」
「はい、先生!いま行きます!」『タッタッタッ!』
源造は必死になってゴブリンの戦士達に戦い方を習っています。彼らはNHKの大河ドラマやスポーツ番組もよく見ています。剣道や柔道もより実戦向きに改良されているので、とても勉強になります。
「困るんだよね、源造君。こっちも72時間で素人にそれなりの戦闘訓練を受けさせないといけないんだよ。タックルで押し倒して殴るだけだったら、武器要らないよね?次にタックルして来たら、もう教えないからね。」
『ペコペコ!』「済みません、先生。二度とタックルはしないので剣術を教えてください!」
まずはその日本刀を捨ててください。今は木刀を使った模擬戦です。誰も殺し合いはしたくありません。真剣を使うのは実戦だけにしてください。
『ブンブン』(何故、当たらない?)
『サァッ、ヒュイ』「源造君、剣は振らなきゃ当たらないが、ガムシャラに振り回しても当たらないんだよ。ここぞという時に振るんだ。いいね!」
「はい、ゴブ十兵衛先生。」(左目の眼帯が気になるな。怪我をしてないのに何故隠す必要があるんだ?)
そんなの柳生十兵衛10番勝負を見たからに決まっています。この短期間で柳生新影流をマスターするには地獄の特訓をしないといけません。スタミナドリンクのビンビンスターを使って目標は72時間ぶっ通しの剣の修業です。日本最高峰の剣術で亜人達を両断しましょう。
◆次回に続く◆
最終決戦まで残り72時間。山の中の秘密の隠れ家に移動した4人はそれぞれの作業に没頭していました。ハチも火、水、風、地、雷、氷、光、闇の8つの元素を合わせて究極の魔法剣を完成させようとしていました。
『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』(昔ながらのハンマーで鉄の延べ棒を叩く方が凄そうなのが出来そうだぜ!)
一緒懸命に全身から綿汗を垂らしてハンマーを打ち続けます。そろそろ完成しそうです。街では機械に材料を入れて『チーン♪』するだけのお手軽製作でしたが、イメージ力をフル注入しての作業は1時間を経過しました。これは期待出来そうです。
「よし、ゲーム通りに作れたぜ!おーい!源さん。究極の剣が完成したぜ。へっへへ♪」
【アルティメットソード】:性能評価Aランク。攻撃力79。八大元素を鋼と融合させた事で、見る角度によって刀身が七色に変化する美しい剣。攻撃力的にも芸術的にも非常に優れた武器である。製作者・hachi yamamoto。
『ジロジロ』「………」
源造はハチの最高傑作を吟味しているようです。以前の四大元素の魔法剣の攻撃力が49だったので大幅に性能はアップしています。あえて文句を言うなら、何故、カッコつけて製作者名を全部ローマ字の小文字にしたかです。最初の頭文字は大文字でもいいはずです。
(へっへへ♪あまりの出来の良さに源さんも感動し過ぎて言葉も出ねぇようだな。)
「ハチ………これが本当にお前が作れる最高の一振りなのか?俺にはどう見ても最高級の素材をごちゃ混ぜにしただけのクソ料理にしか見えねぇ。職人の腕が全然活かしきれてねぇんだよ。何故、安易な正解を選んで、ベストを尽くさないんだ。このクソ武器は見なかった事にするから、もう一度持って来い。」
『ガァン~‼︎』「ハッ!いや、源さん‼︎この剣以上の物なんか誰も作れねぇよ!それに時間も残り少ないんだ。たった1本の剣の為に時間なんて作れねぇよ。悪いがこの剣で我慢してくれよ。」
そうです。ゴブリンの戦士の武器と防具まで作ると本当に時間が足りません。源造の我儘に付き合う時間は本当にないのです。
「ハチ、もう一度言う。このクソ武器は見なかった事にする。俺達は日本人だ。こんな西洋のキラキラした剣なんかじゃねえ、大和魂の入った最高の一振りを作って来い!俺達が日本人だという事を誇りに思うんだ。いいな!」
(日本人の誇り……そういう事か。あぁ、分かったぜ。最高の日本刀を作ってやるぜ!へっへへ、最高で最強の日本刀、これは腕が鳴るぜ‼︎)『ダッー!』
源造が欲しい武器が分かったようです。日本人ならば日本刀です。こんな七色に輝く刀身なんかクソ武器です!白銀の刀身に波模様の刃文、真の日本人ならばこれだけでご飯3杯はイケるはずです。
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『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』
大和魂を込めて鋼鉄の塊を叩き延ばします。物グルミン状態の柔らかい金属なんか叩いても、最高の一振は作れません。今度こそ剣の中の剣、最高の剣を作ります。
『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』
「フゥーフゥー、フゥーフゥー!」(最高の剣!最高の剣はアレしかない‼︎)
『ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎ガン‼︎』
そう、日本の最高の剣ならばアレしかありません。あの剣以外はどれも二流、三流の剣です。一流の剣ならばアレしか考えられません。
『キラキラ‼︎キラキラ‼︎』
「フゥーフゥー。………完成だ。日本の国宝・高倉剣だ!」(志村剣と渡辺剣じゃ足元にも及ばねぇ。)
【国宝・高倉剣】:性能評価Aランク。攻撃力83。本名・小田剛一、1931年2月16日生まれ、2014年11月10日(83歳没)。日本を代表する国民的スター。紫綬褒章、文化功労者、文化勲章と数々の栄誉ある賞を受章する。
この剣ならば誰も文句はないでしょう。早速、訓練中の源造の所に持って行きました。
『ジロジロ…ジロジロ…』「本物の高倉剣には遠く及ばねぇな。」
「くぅ~~~、やっぱり駄目か!やっぱり、もう誰も高倉剣の代わりなんか出来ねぇんだよ!こんちくしょうめ‼︎」『グワァー!』
ハチは源造がジロジロと見ていた高倉剣を奪うと、失敗作の剣を地面に叩きつけて折ろうとしました。なんと罰当たりな事を!
「やめろーー‼︎剣さんに何をしようとした?地面に叩きつけるつもりか!この大馬鹿野郎がぁ‼︎」『ガァシィ、ヒュー』
そんな事はさせません!源造が慌てて取り返しました。今はピカピカの出来立てホヤホヤの高倉剣ですが、長年使い続けていれば自然と味と風格が滲み出て来るのです。国宝と呼ばれるには長い年月をかけないといけないのです。今は偽物やコピーの高倉剣でも、いずれは本物を超える高倉剣になる可能性もあるんです。壊すなんて勿体ないです。
「でも、源さん!中途半端な物じゃ駄目なんだろう。もう一度…」
「コレはコレで良いんだよ‼︎遊んでないで、さっきのクソ武器を量産して来い!時間がないんだよ!さっさと行きやがれ!」
ハチは高倉剣を一振り作るのに10時間もかかってしまいました。アルティメットソードならば、一振り1時間で作れます。性能評価は同じAランクなので、量産出来るアルティメットソードの方が優秀です。最終決戦まで残り60時間です。武器に防具と作る物は沢山あるのに何をやっているのでしょうか。本当に困ります。
『ボソボソ』「……源さんが作れって言ったじゃないか……」
「ハチ。無理するんじゃねぇぞ。」
「………」(何言ってるの、源さん?)
今更、優しい言葉をかけても誰もデレません。無理させてるのは源造です。それでも源造に比べればこのぐらいの無理は楽な方です。
「おい、爺さん!いつまで話してんだよ?さっさと訓練を始めるぞ。」
「はい、先生!いま行きます!」『タッタッタッ!』
源造は必死になってゴブリンの戦士達に戦い方を習っています。彼らはNHKの大河ドラマやスポーツ番組もよく見ています。剣道や柔道もより実戦向きに改良されているので、とても勉強になります。
「困るんだよね、源造君。こっちも72時間で素人にそれなりの戦闘訓練を受けさせないといけないんだよ。タックルで押し倒して殴るだけだったら、武器要らないよね?次にタックルして来たら、もう教えないからね。」
『ペコペコ!』「済みません、先生。二度とタックルはしないので剣術を教えてください!」
まずはその日本刀を捨ててください。今は木刀を使った模擬戦です。誰も殺し合いはしたくありません。真剣を使うのは実戦だけにしてください。
『ブンブン』(何故、当たらない?)
『サァッ、ヒュイ』「源造君、剣は振らなきゃ当たらないが、ガムシャラに振り回しても当たらないんだよ。ここぞという時に振るんだ。いいね!」
「はい、ゴブ十兵衛先生。」(左目の眼帯が気になるな。怪我をしてないのに何故隠す必要があるんだ?)
そんなの柳生十兵衛10番勝負を見たからに決まっています。この短期間で柳生新影流をマスターするには地獄の特訓をしないといけません。スタミナドリンクのビンビンスターを使って目標は72時間ぶっ通しの剣の修業です。日本最高峰の剣術で亜人達を両断しましょう。
◆次回に続く◆
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