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第16話
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上り坂に変わった道を進むこと二十分ぐらい。お城の門が見えてきた。
日本のお城も一度も行ったことがない私にとっては初城だ。
外国のお城のイメージといえば、先が尖った角のような屋根のものや左右対称の綺麗なものが思い浮かぶ。
目の前のお城は横に広がる左右対称の白と灰色を基調としたお城で、門を抜けた先には広い庭が見える。
「出場者の方ですか?」
門を通ろうとすると、いかにも兵士といった感じの男が話しかけてきた。
左腰に剣をぶら下げて、服は鎧ではないけど、映画で見たことがある戦士っぽい布服を着ている。
「ああ、私とコイツの二人だ」
兵士に聞かれて当然のようにセラさんが答えた。
それ、当然じゃないですよ。本人の意思確認は大事だと思いますよ。
「では、こちらで手続きをお願いします。氏名、年齢、身長、体重を用紙に記入していただければ、色の付いた木札をお配りします。武闘会の開始時刻になりましたら、まずは本戦出場者を決める予選試合を行います。木札の色でお知らせしますので、その色の木札を持っていた場合は舞台に上がってください。試合開始までに舞台に上がってない場合は失格になるのでご注意ください」
と兵士の人が簡単に説明してくれた。
門を通り抜けるとすぐに横長の木製テーブルが置かれていた。
テーブルの上にはペンと積み重ねられた紙束が置かれている。
それにしても乙女の最高機密を容赦なく書かせるとは、この武闘会はかなり本気らしい。
もちろん王子の嫁選びではなく、選手の替え玉防止対策の方だ。
「なぬっ⁉︎」
チラッと横目でセラさんの用紙を確認した。年齢は二十一歳だった。
私よりも身長低いくせに年上だった。しかも、体重は私よりも軽い。
フッ。だけど、胸は私の方が上だ。見たことないけどきっとそのはずだ。
「では、こちらをどうぞ。失くした場合も失格になるのでご注意ください」
身長ちょっと高め、体重ちょっと軽めで書き終わると、セラさんが赤い木札、私は緑の木札を貰った。
これで登録完了だ。あとは試合で怪我しても死んでも自己責任でお願いしますになる。
「別々になってしまったな。まあ、やることは同じだ。婆さんに言われた通りに強そうな奴を妨害すればいい。役に立った分だけ金を払ってやるから頑張れよ」
「はい、お互い頑張りましょう! こちら剣になります!」
元気に返事したが、私は頑張るつもりはない。お前だけ頑張れだ。
手の中から召喚マジックで帽子を出すと、帽子の中から預かっていた剣を取り出した。
持ち歩くのが面倒だと、私の帽子が物置きにされてしまった。
「そういえば、結局武器は何を使うんだ? まあ、何使っても一緒だろうけど」
ピキィといちいち一言一言で馬鹿にしてくる。
我慢の限界を超えたら最初の町に瞬間移動で送ってやる。
「それは見てのお楽しみです。試合会場はあっちみたいですよ! さあ、行きましょう行きましょう!」
「そうだな。遅れて失格なんて笑えねえからな」
クックク……それは本当に見てのお楽しみだ。武器なんて最初から使うつもりもない。
セラさんと一緒に試合会場に続くだろう観客の行列の脇を通って、城の中に入った。
☆☆☆
「「「うおおおおお‼︎」」」
さて、緑の札も赤の札も全然呼ばれないけど、予選試合はとっくに始まっている。
今行われているのは予選試合・青だ。観客達の熱い声援が鳴り止まない。
試合会場は城内を通った先にある、屋外に作られた円形闘技場だ。
普段は兵士の訓練場として使われていて、試合は中央に作られた石造りの舞台の上で行われている。
舞台は縦横七十メートルを超える正方形で、その上で四十~五十人のうら若き女性達が熱戦を繰り広げている。
可愛い服を着ている人もいれば、本格的なガチ戦士服を着ている人もいる。
さすがに鉄鎧は禁止だけど、使用する武器は全てが真剣だ。
当たりどころが悪ければ死んでしまう。
一応舞台の端に回復魔法が使える『白魔道士』と回復効果が高い薬を所持した『薬師』が待機しているそうだけど、頭潰されたりした場合は駄目らしい。
その場合は城が用意した墓場に運ばれるか、家族や友人が引き取ることになる。
私の場合はどちらか分からない。チーム・フェアリーゴッドマザーは引き取りそうな人達には見えない。
「残り人数が十名を切りました! 選手の皆さんは戦いをやめてください!」
「「「うおおおおお‼︎」」」
あっ、終わったみたいだ。舞台の上に立っている選手が十人になった。
予選を通過する条件は一つだけだ。選手の数が十人になるまで戦うだ。
「舞台清掃の為、次の予選試合は十分後に開始します! 観客の皆さんは今のうちにトイレ休憩を済ませてください! そして、選手の皆さん! 次の試合は『緑』です! 緑の札を持つ選手は舞台に集まってください!」
「さてと……」
ハンバーガー売りは一時中断みたいだ。舞台の上に立つ兵士が呼びかけている。
観客席を回っていた私は、観客席にいくつか設けられた階段を降りて舞台に向かった。
三秒で終わらせて、ハンバーガー売りに戻ろう。
日本のお城も一度も行ったことがない私にとっては初城だ。
外国のお城のイメージといえば、先が尖った角のような屋根のものや左右対称の綺麗なものが思い浮かぶ。
目の前のお城は横に広がる左右対称の白と灰色を基調としたお城で、門を抜けた先には広い庭が見える。
「出場者の方ですか?」
門を通ろうとすると、いかにも兵士といった感じの男が話しかけてきた。
左腰に剣をぶら下げて、服は鎧ではないけど、映画で見たことがある戦士っぽい布服を着ている。
「ああ、私とコイツの二人だ」
兵士に聞かれて当然のようにセラさんが答えた。
それ、当然じゃないですよ。本人の意思確認は大事だと思いますよ。
「では、こちらで手続きをお願いします。氏名、年齢、身長、体重を用紙に記入していただければ、色の付いた木札をお配りします。武闘会の開始時刻になりましたら、まずは本戦出場者を決める予選試合を行います。木札の色でお知らせしますので、その色の木札を持っていた場合は舞台に上がってください。試合開始までに舞台に上がってない場合は失格になるのでご注意ください」
と兵士の人が簡単に説明してくれた。
門を通り抜けるとすぐに横長の木製テーブルが置かれていた。
テーブルの上にはペンと積み重ねられた紙束が置かれている。
それにしても乙女の最高機密を容赦なく書かせるとは、この武闘会はかなり本気らしい。
もちろん王子の嫁選びではなく、選手の替え玉防止対策の方だ。
「なぬっ⁉︎」
チラッと横目でセラさんの用紙を確認した。年齢は二十一歳だった。
私よりも身長低いくせに年上だった。しかも、体重は私よりも軽い。
フッ。だけど、胸は私の方が上だ。見たことないけどきっとそのはずだ。
「では、こちらをどうぞ。失くした場合も失格になるのでご注意ください」
身長ちょっと高め、体重ちょっと軽めで書き終わると、セラさんが赤い木札、私は緑の木札を貰った。
これで登録完了だ。あとは試合で怪我しても死んでも自己責任でお願いしますになる。
「別々になってしまったな。まあ、やることは同じだ。婆さんに言われた通りに強そうな奴を妨害すればいい。役に立った分だけ金を払ってやるから頑張れよ」
「はい、お互い頑張りましょう! こちら剣になります!」
元気に返事したが、私は頑張るつもりはない。お前だけ頑張れだ。
手の中から召喚マジックで帽子を出すと、帽子の中から預かっていた剣を取り出した。
持ち歩くのが面倒だと、私の帽子が物置きにされてしまった。
「そういえば、結局武器は何を使うんだ? まあ、何使っても一緒だろうけど」
ピキィといちいち一言一言で馬鹿にしてくる。
我慢の限界を超えたら最初の町に瞬間移動で送ってやる。
「それは見てのお楽しみです。試合会場はあっちみたいですよ! さあ、行きましょう行きましょう!」
「そうだな。遅れて失格なんて笑えねえからな」
クックク……それは本当に見てのお楽しみだ。武器なんて最初から使うつもりもない。
セラさんと一緒に試合会場に続くだろう観客の行列の脇を通って、城の中に入った。
☆☆☆
「「「うおおおおお‼︎」」」
さて、緑の札も赤の札も全然呼ばれないけど、予選試合はとっくに始まっている。
今行われているのは予選試合・青だ。観客達の熱い声援が鳴り止まない。
試合会場は城内を通った先にある、屋外に作られた円形闘技場だ。
普段は兵士の訓練場として使われていて、試合は中央に作られた石造りの舞台の上で行われている。
舞台は縦横七十メートルを超える正方形で、その上で四十~五十人のうら若き女性達が熱戦を繰り広げている。
可愛い服を着ている人もいれば、本格的なガチ戦士服を着ている人もいる。
さすがに鉄鎧は禁止だけど、使用する武器は全てが真剣だ。
当たりどころが悪ければ死んでしまう。
一応舞台の端に回復魔法が使える『白魔道士』と回復効果が高い薬を所持した『薬師』が待機しているそうだけど、頭潰されたりした場合は駄目らしい。
その場合は城が用意した墓場に運ばれるか、家族や友人が引き取ることになる。
私の場合はどちらか分からない。チーム・フェアリーゴッドマザーは引き取りそうな人達には見えない。
「残り人数が十名を切りました! 選手の皆さんは戦いをやめてください!」
「「「うおおおおお‼︎」」」
あっ、終わったみたいだ。舞台の上に立っている選手が十人になった。
予選を通過する条件は一つだけだ。選手の数が十人になるまで戦うだ。
「舞台清掃の為、次の予選試合は十分後に開始します! 観客の皆さんは今のうちにトイレ休憩を済ませてください! そして、選手の皆さん! 次の試合は『緑』です! 緑の札を持つ選手は舞台に集まってください!」
「さてと……」
ハンバーガー売りは一時中断みたいだ。舞台の上に立つ兵士が呼びかけている。
観客席を回っていた私は、観客席にいくつか設けられた階段を降りて舞台に向かった。
三秒で終わらせて、ハンバーガー売りに戻ろう。
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