貧民地区の犬少年、パンを買わずにスキル買いました

もう書かないって言ったよね?

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神様の下界観察(神視点)

5話

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「教会でスキル貰ってきたんだよ! これでお腹いっぱいパンが食べられるようになるよ!」
「はあ? そんな夢みたいな話あるわけないでしょ。つまり、パン買わずにスキル買ってきたのよね? 死ぬ覚悟は出来てるわよね?」
「ひいい!」

 やっぱり駄目じゃったな。猫少女が拳をゴキゴキ鳴らして、犬少年に迫っておる。
 これは10発以上は確実じゃな。仕方ない、スキル強制発動じゃ!

『スキル・ダンジョンを発動します』
「なに、この声⁉︎」

 自動音声じゃ。驚く猫少女の前に長四角の木の扉が現れた。
 さあ、その扉を開けて中に入るのじゃ。

『どうぞ、お入りください』
「だから、何なのよ! この声は! 出てきなさいよ!」
「頭の中に直接聞こえてくるみたいなんだも」
「うん、そうみたい。ロップも聞こえる」

 ほっほっほっ♪ お友達だけに聞こえる自動音声じゃ。
 他の者には聞こえんから安心するんじゃぞ。

「へぇー、これがダンジョンなんだね! よぉーし、入るぞぉー!」

 自動音声に誘われて、犬少年が扉を開けて中に飛び込んだ。
 中は明るいが、真っ白な何も無い四角い部屋じゃ。

「へぇー、これがダンジョンなのね。……覚悟はいいわね?」

 コラコラ、暴行部屋じゃないぞ! 殴るのは遺憾! 遺憾ぞよ!
 犬少年に続いて、猫少女、牛少年、兎少女が部屋の中に入った。

「た、た、助けて!」

 くっ、こうなったら身代わりじゃ。スキル強制操作じゃ!
 やられる前にやれじゃ。ほれ、ポチポチポチッとな!

『モンスター選択【修羅威無しゅらいむ】強さ選択【弱い】出現数【少ない】出現速度【速い】に設定が変更されました』
「だから、何なんのよ、この声は!」

 ほっほっほっ♪ これがダンジョンじゃ。
 ほれ、怒っておる暇はないぞ。すぐに現れるはずじゃ。
 猫少女がムキィーと怒っておるが、構わずに扉が閉まった。
 すぐに部屋の真ん中に小さな青い丸い塊が出現した。

『スラァ!』

 ビシッと身体を力強く膨らませて、堂々の登場じゃ。

「ひゃぁ! 何か出てきたよ!」
「な、何なのよ、コイツ⁉︎」

 行くのじゃ! 修羅威無!

『スラァ!』
「あたっ……」

 修羅威無の全力体当たりが猫少女の左足に炸裂じゃ。

「この野朗が~!」
『ズラァァ!』

 じゃが、激怒した猫少女に左手一本で掴まれると、床に思いっきり叩きつけられた。
 もうピクリとも動かない。修羅威無が倒された。

『倒した魔物を【自動回収】しますか?』

 もちろん、ポチッとな。

「うわぁー! 人喰い部屋だも! 早く逃げないと食べられちゃうんだも!」
「きゃあ! きゃあ!」

 違う違う! 人喰い部屋じゃないぞ! ただのダンジョンじゃ!
 倒された修羅威無が床に吸収されて、牛少年と兎少女が扉を開けて逃げ出した。
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