貧民地区の犬少年、パンを買わずにスキル買いました

 若かりし頃、世界を滅ぼす50人の神の1人にも選ばれたことがある、神様の気まぐれの下界観察が始まった。
 今回はある街の貧民地区に住む、猫獣人の少女11歳と牛獣人の少年9歳だ。
 何か落とし物を探している様子だったが、実は誰かが落としたお金を探しているだけだった。

 そうだ。子供達はこのようにしてお金を稼いでは、その日の食べ物を買っていた。
 親はいない。お金もない。住む家もない。あるのは、仲間と友達だけだった。

 そして、そんな仲間達が集めたお金を持って、犬少年がパン屋に向かっていた。
 もちろん店で一番安いパンを買う為だ。
 だが、その途中でスキルを買って損したという若い男達の話を聞いて、進路を教会に変えてしまった。

 スキルは教会で高額で授けらるもので、安いパン代では絶対に買えないものだ。
 しかも、ガチャスキルなので、何が授けられるかは分からない。さらにスキルは1人1つしか持てない。
 欲しくなかったスキルだからといって、再挑戦は出来ない。

 けれども、犬少年は運が良かった。
 熱心な信者の爺さん、婆さんの助けにより、スキルをパン代で授けてもらえることになった。
 そして、犬少年が授けられたスキルは【ダンジョン】だった。
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