没落令嬢カノンの冒険者生活〜ジョブ『道具師』のスキルで道具を修復・レベルアップ・進化できるようになりました〜

もう書かないって言ったよね?

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6日目

新スキル・万能図鑑

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「まずは実験しないと駄目ですね」

 カノンも馬鹿ではない。ルセフの家には行かずに、まずは自分の家に帰った。
 スキルの使い方も分からずに行けば、怒られるに決まっている。

「うーん、どれから解体しましょう?」

 カノンは床にミノタウロス、氷フライム、神風の刃杖、大金貨……と並べていく。
 手当たり次第に解体するつもりだが、メモ帳を用意して、解体後の素材を書いた方がいい。
 素材の利用方法が分からないと、解体する意味がない。

「あれ? 内臓は無いんですね」

 ミノタウロスを解体すると、全身皮、全身骨、肉塊、二本角、鉄塊に分裂した。
 内臓や血などの不必要な部分は消えてしまった。
 思い通りの解体は出来ないようだ。

「パトラッシュ、これが解体ですよ。もう覚えましたよね?」
「クゥーン」
「仕方ないですね。覚えるまで晩ご飯抜きですよ」
「クゥ~ン」

 一回見ただけで、覚えられるわけがない。
 天才犬ではない凡人犬が、首を左右に振って無理だと伝えた。
 でも飼い主が厳しいから、早く覚えないと死んでしまう。

 氷フライム=極小氷魔石
 神風ダガー=オリハルコン(魔法金属)、風魔法石の粉末、時の砂
 神風の刃杖=最上級風魔法石、神樹の枝
 神氷の弾杖=最上級氷魔法石、神樹の枝
 金貨=純金

「なるほど。魔石と魔法石は、原石と宝石なんですね。だったら宝石の方が良いですね」

 道具屋で購入した素材図鑑で、カノンは手に入れた素材を調べている。
 素材図鑑もレベル30まで進化して、万能素材図鑑に進化している。
 素材を入手できる場所が、図鑑の地図に載っているぐらいだ。

 図鑑の価値は軽く300億ギルドを超えている。
 道具屋の店主が言っていたように、知識はお金よりも価値がある。
 ただし図鑑を量産すると、資源の独占が出来なくなるから、価値は大幅に減少する。

「この道具図鑑の素材を集めれば、この図鑑の道具が作れるんですか……」

 解体に飽きたカノンは、スキル6の製造で何か作りたいみたいだ。
 万能道具図鑑をパラパラめくっているが、欲しい物が見つからない。

「パトラッシュ用に鞍でも作りますか」

 考えた結果、パトラッシュの乗り心地が良くなるように鞍を作ることにした。
 今までは首布グルグルロープで、両手でギューッしていた。

「えーっと、革、布、毛、木があればいいんですね」

 ミノタウロスの皮、シルクの茶色シャツ、パトラッシュの毛、神樹の枝。
 とりあえず近くにあった素材を使って、製造スキルを使った。
 素材同士がくっ付くと、黒と薄茶色が混ざった、背もたれのある鞍が完成した。

「意外と軽いですね」

 完成した大きな鞍を軽々と持ち上げて、カノンはパトラッシュの背中に乗せた。
 装備で力が上昇されているから、力持ちになっている。

「わぁー! これは良いですね! 全然揺れないです!」

 鞍は接着剤が付いていたように、背中にピッタリとくっ付いている。
 鞍に座るとお尻がくっ付いたように、凄く安定している。
 これなら足を伸ばして寝たり、食事を食べたり、このまま魔法攻撃も出来る。

「もっと良い素材を使えば、もっと良い鞍も作れそうですね。探してみますか」

 犠牲になったパトラッシュの毛に失礼な発言だが、確かに大した素材ではなかった。
 鞍から降りると、カノンは魔物、武器図鑑も調べて、良さそうな物がないか探している。
 そしてパトラッシュに代わる、強力な移動手段を見つけてしまった。

「あ、空飛ぶ魔法のホウキがありました。こっちには空飛ぶ船もあります」

 飛行石、魔法油以外の素材は、神樹の枝、風魔法石、オリハルコンと揃っている。
 素材図鑑で飛行石を調べると、飛行石の欠片が街の素材屋に売られていた。
 魔法油は魔法薬から製造することが出来る。
 ホウキも船も簡単に作ることが出来る。

「家はないみたいですけど、船があるなら、空飛ぶ家も作れますね。進化に期待です」

 次に空飛ぶ家を作ると決めると、カノンは街の素材屋に買い物に出かけた。
 店の素材を全種類一つずつ購入すれば、作れる物もかなり増えそうだ。
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