『私、シン・デレラさん。今から、継母と2人の義姉を殺しに行くの』

もう書かないって言ったよね?

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最終章 愛と憎悪の結末

『闇を壊す者』

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 「…………はぁ~。それで愛は何グラム、何ミリリットル、必要なのかしら?それとも対象に何日間か注げばいいわけ?そんな存在するか分からないものが必要とは思えないわね。それとも、脳内物質の事を言っているのかしら?だとしたら、オキシトシンを加えればいいわね!」
 「……あなたにはこれ以上、何を言っても無駄みたい。例え、愛を作り出す事に成功したとしても、必ずあなたのような強いファントムエルフが誕生するわけではないの。あなたは奇跡のような存在なのよ。」
 「お前こそ何を言っているんだい?愛が必要だと言っておきながら、奇跡?結局は神頼みというわけかい。チッ!やはり記憶を操作すると何らかの異常が起こるようだね。お前の魂はもう使い物にならない!やはり処分しても何も問題ないようだね。」
 レイアは話は終わりだと、右手に魔力を集めて、バチバチと雷を纏わせていきました。自身の右腕を覆い隠すように雷の塊が膨れ上がっていきます。
 「さようなら、失敗作。安らかに眠れ!」
 一本の巨大な雷の矢がライラを直撃します。
 ヒューン、バァチン!
 「あぅっ、くぅぅぁぁぁ~~!……はぁ、はぁ、やっぱり精神だけのあんたの力はこんなものね♬あの身体があなたの力を最大限に引き出していたから強かっただけよ。あなた自身は全然強くない!」
 強力な雷が全身を駆け巡り、身体から白い煙が上がっています。けれども、気絶しません!倒れません!平然と笑うと目の前の少女に向かって歩き出しました。

 「あなたが作れば全てが失敗作になる。どんなに高価な食材を用意出来たとしても、美味しい料理は作れない。あなたが作れるのは消し炭だけ。これから先もずっと変わらない。」
 「くっふふふ。言いたいことがあるのなら、死ぬ前に全部言っておくんだよ。もう時間はないだろうけどね。」

 バチバチと音を立てて雷が大きくなっていきます。さっきよりも強い雷を撃つつもりです。
 ヒューン、ドッシャン!
 「うっあぁぁぁぁ~~!……くっうっ、はぁ、はぁ、ふっふふ。それが全力なの?正直言ってガッカリだわ。」
 「生意気な口を利くな!ジワジワと痛めつけて、やっているのが分からないのかい?……もういい、お前のような失敗作に、これ以上の時間はもったいない。さっさと殺してやる。」
 バチバチバチバチと両手を広げて、巨大な雷の矢を作ります。さっき撃った雷の矢の数倍の威力を持っています。
 「消え去れ!」
 ヒュー、ゴォジャーン!
 「うぐっぁぁあっぐぁぁはっぐっっっ!……ごぉほぉ……ごぉふぅ…くっふ、くっふふふ、やっぱりダメじゃない。時が終わりと始まりを告げる時、あなたは終わる。秘奥義…one o' clock(1時)…two o' clock(2時)…three o' clock(3時)…」
 レイアの全力の攻撃がライラに直撃します。一瞬で身体の中に侵入した雷が、今度は外に出ようと、ライラの身体を突き破ります。ライラは頭の中が真っ白になりますが、それでも彼女の意志を刈り取るには足りなかったようです。
 左腰に差している剣を鞘から、ゆっくりと引き抜きます。決着をつける時がやってきたようです。全ての思いを、ライラは剣にゆっくりと注ぎ込んでいきます。

 (何故、死なない?そこまで力が落ちているのか、それともこの世界では奴の方が強いのか)
 バチバチと雷を両手で集めます。一撃で倒せないなら、死ぬまで攻撃を続ければ済むだけです。
 ヒューン、バシャン!
 ライラは飛んで来た雷の矢を、剣で叩き潰しました。
 「もう当たらない。…seven o' clock(7時)…」
 「チッ!だったら、やってみろ!」
 ヒューン、ヒューン、ヒューンと威力を弱めた雷の矢を連続で撃ち続けます。
 バシャン!ドパァン!
 けれども、剣の一振りで粉々になって空気中に消えていきます。レイアは何度も何度も壊される雷の矢を撃ち続けます。
 パァン!ザァシュ!
 「ten o' clock(10時)…今のあなたじゃ、私を倒す事は出来ない。…eleven o' clock(11時)…それにもう…あなたの時間は残っていない。…臨命終時(午前0時)」

 ライラの剣に闇が吸い込まれていきます。ずっと暗闇だった幻術世界に光が差していきます。
 闇のような黒い刀身を持つライラの剣、カオスブレイカーは更に黒い輝きを増していきました。
 「つぅ!それがどうした!闇を吸収したところで何が出来る。この世界はただの幻だ!ここで私を倒しても、現実世界の私を殺す事は出来ない!殺れるものならやってみろ!」
 『闇に呑まれろ。ブラックアウト!』
 ライラは剣を振り上げます。目の前の少女はライラを睨み付けたまま、動こうとしません。ライラはもう迷いません。両手でしっかりと剣を握ると少女の頭に振り下ろしました。
 ドォシャ!

 次回もあります。作者の一人『あと少しで終わりそうです。この作者は話のストックがいつも0(ゼロ)なので、その日の気分次第で話の展開が変わります。当初の予定ではアリエルは洞窟で死んでいます。』
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
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