女人禁制・MMORPG〜エムのエムによる男のためのリアルプレイゲイ夢〜

もう書かないって言ったよね?

文字の大きさ
3 / 4

ロケット花火

しおりを挟む
歩夢「ここはどこ?確か海斗先輩の家でお菓子を食べていたのに」
 気がつくと知らない場所に座っていました。服装も私服だったのに、いつもの学生服に変わっていました。

海斗「なんだ歩夢、その服装は?今日はお祭りなんだから、もっと派手に行こうぜ♬」
歩夢「海斗先輩!その格好はなんなんですか!」
 目の前の海斗先輩はピンクと白のヒラヒラのフリルが付いたエプロンを着ています。それだけなら我慢できました。でも裸なんです!裸エプロンなんです!背中とお尻が丸見えです。一応は赤いフンドシを締めているようなのでセーフなのでしょう。

歩夢「海斗先輩、何やっているんですか!そんな変態みたいな格好をして!人に見られたら通報されますよ!」
海斗「♬チッチッチッチッチッ。周りを見てごらんよ歩夢。さてさて、僕と君。どっちが変かな?」
 そんなの海斗先輩に決まって……あれ?なんで周りの人もおかしな格好をしているんだろう。あっちの人はバレリーナのような格好をしている。あっちの人は女性用スクール水着を着ている。あっちの人はチアリーダーの格好をしている。全員が女装した男だったけど。

歩夢「もしかして女装パーティーか何かですか?だとしたら、海斗先輩が着ているのは赤いフンドシじゃなくて」
海斗「これか?赤のTバックだよ。そんな事よりも大会が始まるから、さっさと会場に行かないと競技に参加出来ないぞ!」
歩夢「ちょっと海斗先輩!ちゃんと説明してくださいよぉ~」
 海斗先輩に左腕を引っ張られて会場に向かいます。野球会場のようなドームの形をしていて、観客席はすでに満員でした。

歩夢「凄い。全員男しかいない!」
海斗「凄いだろう。今日の大会で真のM1チャンピオンが決まるんだぜ!しかも優勝賞金は一千万円。参加しない理由はないだろう♬」
 僕が本当に驚いたのは会場にも、街にも男しかいない事です。それに漫才なんて出来ません。ボケだろうとツッコミだろうとやりませんからね!

詩羽「やっぱり来てしまったのか、歩夢。そして、柊先輩も。残念だけど優勝は誰にも渡さない」
歩夢「詩羽!それに橘先輩?」
 SM嬢のような服装の詩羽と、首輪を付けられて地べたに大人しく座る、黒猫の橘先輩がいました。見てはいけないものをここに来て、もう何度も見てしまいました。女装コスプレ漫才大会なんだろうけど、流石に気分が悪くなってきました。もう海斗先輩に謝って帰ろうかな。

歩夢「すみません。海斗先輩、僕気分が悪いので帰ってもいいですか?」
海斗「どうしたんだ歩夢!ゲームだから気分が悪くなる事はないはずなんだけど、でも無理するのは良くないよな!先にログアウトして部屋で待っててくれよ」
歩夢「はい、すみません。僕のせいで折角のイベントが台無しになっちゃって」
海斗「気にするなよ♬無理して誘ったのは俺なんだから、歩夢じゃなくて俺が謝る事なんだぞ」
 優しい海斗先輩に言われてログアウトしようとしました。けれども?

『現在、ログアウト出来ない状態になっています。数時間後に再度ログアウトしてみてください!』
歩夢「あれ?海斗先輩、ログアウト出来ないようです」
海斗「多分、人が多過ぎて機械の処理が追いつかないだけだよ。もうしばらく我慢しないとログアウト出来ないようだな」
詩羽「本当にそうですか?以前に睡眠薬を服用したプレイヤーが、睡眠薬の効果が切れるまでログアウト出来なかった事故がありましたよね。まさかとは思いますが使ってませんよね?」
海斗「アッハッハッハッハ。そんな事するわけないだろう。おっと!そろそろ競技が始まるぞ!歩夢も一回戦ぐらいは参加してみないか?」
 ログアウト出来ないなら、参加するしか選択肢はありません。もともと仮病なので、こうなったら漫才でもなんでもやってみる覚悟でした。

◉第一回戦・ロケット花火

歩夢「何ですかこれは?」
審判「初心者か。M1は指定されたアイテムを使用して相手を気持ち良くした方が勝ちという簡単なルールだ。サブアイテムも申請して許可が下りれば使えるからな!さあ、試合開始!」
哲子(てつこ)「お前がうちの舎弟を可愛がってくれた吉川かい?覚悟しいや!」
 目の前には女番長のような服装の男がいます。どう見ても二十歳は超えています。20代の男がこんな所で何をしたいのか正直分かりません。大量のロケット花火を一つにまとめて機関銃のようにして僕に撃ってきました。

『パパパパパパパパバァン!』
歩夢「痛い!痛いたいたたたたたぁ~!」
哲子「快感♡」
審判「ノーポイント。後攻の攻撃。始め!」
 何だよ。何が楽しいんだよ!ただロケット花火を大量にぶつけられただけじゃないか!こんな事されて気持ち良くなるわけないだろう!さっさと負けて観客席で見てた方が楽だよ。

歩夢「すみません。サブアイテムで洗濯バサミと糸を用意して欲しいんですけど」
審判「申請する。ちょっと待ちたまえ……よし、すぐに転送されるぞ!」
哲子「ちょっと私を裸にしてどうするつもりよ!」
歩夢「いいからさっさと脱げよ!」
哲子「ゾクッ♬」
 偽女番長を裸にさせると洗濯バサミで固くなっている変態の乳首を挟みます。洗濯バサミに糸端の片方を結んで、もう片方の糸端をロケット花火に取り付けました。さっさと飛んで行け!

『ヒュービィ~~ンパァン』
哲子『嗚呼、飛んじゃう~~~~♡』
審判「一本それまで!勝者・白」
歩夢「くっそ~!」
 これで第二回戦も参加しないといけなくなりました。こうなったのも上半身裸の偽女番長がヨダレを垂らしながら地面を転がりまくっているからです。海斗先輩は看護婦姿のコスプレ男に、直立不動状態で股下にロケット花火を設置されると一本負けしてしまいました。

◉第二回戦・ハリセン
海斗「ハァハァ。嗚呼。歩夢。あとの事は頼んだぞ」
歩夢(もう海斗先輩とは関わらない。馬鹿みたいな大会開きやがって!何だよハリセンって。叩けばいいだけだろう!)
審判「先攻の攻撃。始め!」
歩夢「直立不動の姿勢でお尻を出して歯を食いしばってください」
白鳥「ハァ~。はいはい。さっさとケツでも叩いて終われよ。この素人野郎が!」
 会場の雰囲気が悪くなっていきます。どうやら、尻をハリセンで叩くのは普通過ぎて気持ち良くないらしいです。対戦者のバレリーナも観客も僕に向かってブーイングを開始しました。さっさとハリセンを水平に構えてフルスイングしました。

歩夢「いっせい~のせ!」
『コォキーン!』
白鳥『はぁうぅ~♡後ろと思わせて前なんて』
審判「一本それまで!勝者・白」
 ムカついてたから、尻ではなく股間にフルスイングしてやりました。バレリーナは股間を押さえながらピクンピクンと痙攣を繰り返しています。こんな事をされて喜んでいるので、この男も変態です。さっさと帰りたいのに、順調に勝ち進んでしまい、ついに決勝に残ってしまいました。

歩夢(これで僕の人生終わったかも)
 今頃は会場以外の観客も僕の事を変態を見る目で見ているんだろうなぁ~。街で変態達に声をかけられるかも。

詩羽「まさか、お前が残るとはな」

【次回に続く】




 
 

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

処理中です...