39 / 62
第三十八話★ 503号室の郵便ポスト
しおりを挟む
麻未の部屋は美聡の部屋と広さはほとんど同じだった。
フローリングの床に白いベッド、ベッドの上には猫の頭を大きくしたようなヌイグルミなのか、枕なのか分からない物がある。流行りの汚部屋女子ではないようで綺麗に片付けられている。いや、どちらかというとミニマリストと呼ばれる、あまり物を持たない人タイプのようだ。
小さなテーブルの上には化粧道具と鏡が置いている。美聡と一緒でテレビを見る時はリビングに置いてある物を使うようだ。洋服ダンスと布製の収納ボックスが三段積み上げられているので、まずはそこを探してみた。
「まずはここから調べるよ?」
「……どうぞ」
一応、女性の洋服ダンスだ。いきなり引き出しを開けずに紳士的に聞いてみた。財布がここにはない事は知っているので、隠せそうな場所を探しているフリをする。麻未がどんな服を持っていて、その服の下にどんなブラやパンティーを身に着けているのか気になるものだ。
その気になる疑問も一番上の引き出し開けるとすぐに判明した。パステルカラーの淡いパープルやグリーン、ピンクやオレンジといったブラやパンティーが姿を現した。
「……」
麻未の目の前で畳まれたパンティーを広げて、滑らかな生地を指で撫でて、匂いを嗅いだらどんな反応をするだろうか?
きっと、間違いなく私への不信感が膨れ上がるはずだ。本当は財布を無くしたと嘘を吐いているのかもしれないと、そんな疑いを持たせる事になる。目的地はここじゃない。まったく気にしていない素振りで、服や下着の下に何か隠されていないか調べ続ける事にした。
「ここに何か硬いものがあるんですけど?」
「ああっ……それは関係ないものです。気にしないでいいです……」
「そうなんですか……でも、調べないと無実は証明できませんから」
そう言われると調べたくなってしまうから不思議だ。服の下に何か硬い感触があったので服を退かして調べてみた。そこには男性器の形をした肌色の大人の玩具が隠されていた。麻未としては隠している訳ではなく、保管しているだけかもしれない。
けれども、普段から美聡が会社に出掛けた後に使用しているのは間違いないようだ。玩具のスイッチを入れるとブルブルと振動を始めた。乾電池式なので放ったらかしにしていたら、玩具は動かない。昨日の夜も隣の部屋の喘ぎ声に聞き耳を立てて使っていたかもしれないな。
「なるほど……確かにコレは財布とは関係なさそうだ。ごめん、見なかった事にするから」
「……」
耳先まで赤くした麻未は恥ずかしいのか、こっちを見ずに何も映っていないリビングのテレビを見ている。
触った感触で何となくは分かっていた。見なかった事には出来ないけど、優しさは必要だ。どうせ色々と探していけば、見られたくないような物は次々と見つかるはずだ。先に一番恥ずかしい物を見つけておいた方が楽にはなる。
麻未の部屋を隅々調べ上げた結果分かった事は、当たり前だが、この家には財布がないという結果だけだった。あと調べていない場所があるとしたら、それは麻未の服の下だけになる。
「本当に疑って、ごめん。でも、最後にもう一ヶ所だけ調べさせてくれないかな? 麻未さんが服の下に隠しているとは思いたくないけど……」
「我慢しますから、早く調べてください」
麻未はブルー、イエロー、ピンクの縞縞模様の長袖と長ズボンのモコモコした毛並みのパジャマを着ている。隠せられる場所があるとしたら、胴回りにズボンで挟むしかない。もちろんそれもあり得ない。身体を触りたいだけだ。
精神的ダメージの少なそう場所から触っていく。二の腕から上腕、脹脛から太腿、背中、お腹、胸、股の間、お尻と、服の下も隈無く調べた。その結果、麻未の無実は完璧に証明された。当然の結果だ。これで私は無実の女性を犯人呼ばわりした最低のクソ野郎になった。
名誉毀損、強制わいせつ罪、脅迫、強要、住居侵入と、麻未は抑え切れない怒りと屈辱で、今すぐに警察に通報したい気持ちのはずだ。けれども、まだ調べていない場所と人間がいる。美聡だ。
まだ携帯電話を麻未に返す訳にはいかないと、美聡の職場に向かう為に麻未に出掛ける準備をさせた。麻未に部屋着から外出用の服に着替えてもらうと一緒に家を出た。エレベーターに乗って、一階に降りていく。そして、何気なく麻未に聞いてみた。一階にある二人の家の部屋番号が書かれた、鍵の掛かった郵便ポストの中も調べさせて欲しいと……。
フローリングの床に白いベッド、ベッドの上には猫の頭を大きくしたようなヌイグルミなのか、枕なのか分からない物がある。流行りの汚部屋女子ではないようで綺麗に片付けられている。いや、どちらかというとミニマリストと呼ばれる、あまり物を持たない人タイプのようだ。
小さなテーブルの上には化粧道具と鏡が置いている。美聡と一緒でテレビを見る時はリビングに置いてある物を使うようだ。洋服ダンスと布製の収納ボックスが三段積み上げられているので、まずはそこを探してみた。
「まずはここから調べるよ?」
「……どうぞ」
一応、女性の洋服ダンスだ。いきなり引き出しを開けずに紳士的に聞いてみた。財布がここにはない事は知っているので、隠せそうな場所を探しているフリをする。麻未がどんな服を持っていて、その服の下にどんなブラやパンティーを身に着けているのか気になるものだ。
その気になる疑問も一番上の引き出し開けるとすぐに判明した。パステルカラーの淡いパープルやグリーン、ピンクやオレンジといったブラやパンティーが姿を現した。
「……」
麻未の目の前で畳まれたパンティーを広げて、滑らかな生地を指で撫でて、匂いを嗅いだらどんな反応をするだろうか?
きっと、間違いなく私への不信感が膨れ上がるはずだ。本当は財布を無くしたと嘘を吐いているのかもしれないと、そんな疑いを持たせる事になる。目的地はここじゃない。まったく気にしていない素振りで、服や下着の下に何か隠されていないか調べ続ける事にした。
「ここに何か硬いものがあるんですけど?」
「ああっ……それは関係ないものです。気にしないでいいです……」
「そうなんですか……でも、調べないと無実は証明できませんから」
そう言われると調べたくなってしまうから不思議だ。服の下に何か硬い感触があったので服を退かして調べてみた。そこには男性器の形をした肌色の大人の玩具が隠されていた。麻未としては隠している訳ではなく、保管しているだけかもしれない。
けれども、普段から美聡が会社に出掛けた後に使用しているのは間違いないようだ。玩具のスイッチを入れるとブルブルと振動を始めた。乾電池式なので放ったらかしにしていたら、玩具は動かない。昨日の夜も隣の部屋の喘ぎ声に聞き耳を立てて使っていたかもしれないな。
「なるほど……確かにコレは財布とは関係なさそうだ。ごめん、見なかった事にするから」
「……」
耳先まで赤くした麻未は恥ずかしいのか、こっちを見ずに何も映っていないリビングのテレビを見ている。
触った感触で何となくは分かっていた。見なかった事には出来ないけど、優しさは必要だ。どうせ色々と探していけば、見られたくないような物は次々と見つかるはずだ。先に一番恥ずかしい物を見つけておいた方が楽にはなる。
麻未の部屋を隅々調べ上げた結果分かった事は、当たり前だが、この家には財布がないという結果だけだった。あと調べていない場所があるとしたら、それは麻未の服の下だけになる。
「本当に疑って、ごめん。でも、最後にもう一ヶ所だけ調べさせてくれないかな? 麻未さんが服の下に隠しているとは思いたくないけど……」
「我慢しますから、早く調べてください」
麻未はブルー、イエロー、ピンクの縞縞模様の長袖と長ズボンのモコモコした毛並みのパジャマを着ている。隠せられる場所があるとしたら、胴回りにズボンで挟むしかない。もちろんそれもあり得ない。身体を触りたいだけだ。
精神的ダメージの少なそう場所から触っていく。二の腕から上腕、脹脛から太腿、背中、お腹、胸、股の間、お尻と、服の下も隈無く調べた。その結果、麻未の無実は完璧に証明された。当然の結果だ。これで私は無実の女性を犯人呼ばわりした最低のクソ野郎になった。
名誉毀損、強制わいせつ罪、脅迫、強要、住居侵入と、麻未は抑え切れない怒りと屈辱で、今すぐに警察に通報したい気持ちのはずだ。けれども、まだ調べていない場所と人間がいる。美聡だ。
まだ携帯電話を麻未に返す訳にはいかないと、美聡の職場に向かう為に麻未に出掛ける準備をさせた。麻未に部屋着から外出用の服に着替えてもらうと一緒に家を出た。エレベーターに乗って、一階に降りていく。そして、何気なく麻未に聞いてみた。一階にある二人の家の部屋番号が書かれた、鍵の掛かった郵便ポストの中も調べさせて欲しいと……。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
別に要りませんけど?
ユウキ
恋愛
「お前を愛することは無い!」
そう言ったのは、今日結婚して私の夫となったネイサンだ。夫婦の寝室、これから初夜をという時に投げつけられた言葉に、私は素直に返事をした。
「……別に要りませんけど?」
※Rに触れる様な部分は有りませんが、情事を指す言葉が出ますので念のため。
※なろうでも掲載中
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる