警視庁公安部・女性遺棄遺体捜査係

【ましろあい】事件

　海岸沿いのテトラポットの中に、若い女性の遺体が放置されていた。幸い、発見が早かったので、すぐに身元が判明した。

　所轄の刑事「被害者の名前は『ましろあい』21歳・主婦・偽名です。他にも『愛代さやか』『加護亜衣子』『山吹はるか』『佐藤ありす』と複数の偽名を使用しています」とハキハキと報告しました。

　田代警視「はぁい(偽名)？？その女性は何処かの国の工作員か、何かしらの犯罪歴があるんですか(僕の悪い癖)？」と実際の年齢よりも幼く見える被害者を不審感を持ちました。

　所轄の刑事「いえ、そのような過去は一切ありません。年齢の割に多額の税金を納めている事しか分かっていません」とハキハキと報告しました。

　田代警視「どうもありがとう」と第一発見者の山里良太に事情を聞くことにした。

　山里良太「刑事さん～、また会いましたね(昨日ぶり)！」手を振って、近寄って来ました。

　田代警視「どうもありがとう」と被害者女性と同居している義父の調査に出かけました。

　山里良太「刑事さん～(忘れもの)！被害者は女子大生で新婚さんですよ～(ホヤホヤ)！」と追加情報を提供しました。

　ーーーー被害者の自宅ーーーー

　藤森警部補「この度はご愁傷様です。あいさんが誰かに恨まれていたということはありませんか(そっくりさん)？」と義理の父親になる堤新一(つつみしんいち)に事情を聞いてみました。

　堤新一「あんなに気の利いた可愛い子に、誰があんな酷い事が出来るんだ(俺の玩具)！刑事さん、犯人を早く逮捕してください(許せない)？」と義理の娘に並々ならぬ愛情を注いでいるようだ。

　田代警視「目立った外傷も無く、おそらくは自殺と思われます。何か彼女が悩んでいた様子はありませんでしたか(妙ですねぇ)？」と堤新一に彼女のことを聞いてみました。

　堤新一「え(自殺)？あ、『ゴクリ』え～っと…無かったと思います(私が原因か)？」と唾を飲み込んで、酷く慌ててから、知らないと答えました。

　田代警視「おや(汗がひどい)？そう言えば、彼女は年齢よりも幼く見えましたが、普段の生活はどうでしたか(揺さぶりますか)？」と堤新一の不審な言動を見てから、別の角度で質問しました。

　堤新一「そうなんですよ(悦)！顔だけじゃなくて、下の方もツルツルで幼いんですよ(期待以上)！」と笑みを浮かべて答えてしまいました。

　田代警視「はぁい(何を言っている)？？あなたがどうして、そのような事を知っているんですか(男女の関係)？一体、普段、彼女に何をやってたんですか(虐待ですか)‼︎」と堤新一を厳しく追及しました。

　堤新一「これは家族の問題なんだ(殺してない)！息子の嫁を私が可愛がって何が悪いんだ(同じ事だろう)？自殺しただと(逆らうだと)‼︎なんって勝手な女なんだ(次だ次だ)！」と態度を豹変させて、被害者を罵りました。

　田代警視「自分勝手なのは貴方の方ですよ～(ブチ切れ)‼︎被害者を物のように扱い、彼女の心を傷付け、そして、命だけではなく未来も奪ったことは、到底許される行為ではありませんよ～(恥を知りなさい)‼︎次はあなたが未来を奪われる恐怖を味わう番ですよ(骨の髄までトコトンと)‼︎」と彼女の人生をめちゃくちゃにした義理の父親は藤森警部補によって、彼女の痛みを知りました。