警視庁公安部・女性遺棄遺体捜査係

season・Ⅱ

【長谷川ジュリア】事件

　休日は草野球チームの試合場として活躍している河川敷近くのグラウンドで、若い外国人女性の死体がベンチの下に遺棄されていた。早急に事件を解決しなければ国際問題に発展する危機に、2人の警察官が立ち上がった。

　竹山鑑識「被害者は長谷川ジュリア(はせがわ)・18歳・カリフォルニア州の高校生だ。海外旅行中で日本のプロ野球を観戦後に何者かと外出すると友人にメールした後に行方不明になり、現在に至るというわけだ(日本の恥)！」と今の日本の安全神話は風前の灯火である事を恥じました。

　田代警視「どうもありがとう。第一発見者は犬の散歩をしていた60代のお婆さんですか(違いますね)？」と最近の第一発見者はあまりパッとしません。

　藤岡巡査、「とりあえず、私は球場の監視カメラから被害者と一緒にいた人物がいないか調べてみます(地道な努力)！」と足早に去って行きました。

　ーーーー数日後ーーーー

　1人の外国人テレビプロデューサーが公安の取り調べ室に任意で連れてこられた。容疑者の強い希望で嘘発見器を使用した取り調べが開始された。

　デーブ容疑者「私はその時間には妻と一緒にいました(死亡時刻)‼︎妻に聞いてくださいよ(嘘じゃない)‼︎」と真実を言っているようです。そして、『ガサゴソ』と財布から妻の写真を取り出して、「さあ、聞いてくださいよ(写真に)‼︎」と飛び切りのブラックジョークを披露しました。

　藤岡巡査、「写真の奥さんと一緒に居たんですね(つまらない)！」と軽く流して次の質問に移りました。

　デーブ容疑者「私が彼女の口を封じたわけ、ないじゃないですか(怒り)！彼女が私の目と口と腕と足を封じたんですよ(痛かった)‼︎」と手首に残っている手錠の痕を見せて主張しました。

　藤岡巡査、「つまりはホテルで拘束プレイをやっていたというわけですね(気持ち悪い)！」と不覚にもデーブ容疑者がベッドの上で目隠しされて、口に猿轡をされた姿を想像してしまった。

　田代警視「なかなか面白いジョークでしたが、私の話を聞いても笑っていられるでしょうかねぇ(楽しみです)？これからあなたはアメリカ合衆国に強制送還されます。あちらの刑務所では性犯罪者は囚人達から、とても歓迎されるようですねぇ(手痛い歓迎)？この国の法律であなたを裁く事が出来ない事が非常に残念です(嘘)！」とデーブ容疑者はまったく笑ってませんでしたが、警察関係者には大爆笑でした。

　次回【水卜さくら】事件