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第5章 ラブリーさまーばけーしょん
50 戦士の休息 2 〔秘める想い〕
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「カンパーイ!……そーじー~飲んでる~((´∀`*))~……」
4人は、鎌田技師の部屋に集まって夕食を食べた。それなりの地元の夕食もおいしかったが、ベルとメグは、地元のビールやワインを次々に“味見”と称して、注文しては、平らげていた。
「おいおい、ベル、また乾杯なんかして、大丈夫か~?」
岸川は、風呂上がりの浴衣姿で、酔いがまわっているベルフィールに見とれつつ、視線のやり場に困って、いらぬ心配をしていた。
「……え? ~へ~きよ!……ベルちゃんは……強いのよ~……エイッ!……あははははは……大丈夫だってばああああ」
「なーんだ、メグちゃんも酔っぱらってんだね~」
校務技師の鎌田だけは、飲んではいたが、年季が違った。まったく酔った様子はなかった。
「センセ!……もうお開きにしよ。こいつら、早く寝かせないと、明日の登山にひびくわ」
「そうだな……総司、どうでもいいけど、“センセイ”は、やめろって、言ったべー」
「え?……俺、そんな事、言ってないよ……センセぃ……さあ、運びましょ!!」
酔っていないと言い張る者こそ、実は一番酔っている――岸川は、まさにその典型だった。
「(総司のやつも……だいぶ、酔ってるな!)……いいか、ベルちゃんを運んだら、お前も寝るんだぞ! いいか!」
「はい、わかってますよ、センセ……」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鎌田は、みんなを寝かしつけてから、1人で旅館のバーに向かった。彼にとっては、まだまだ飲み足りなかった。
7階の夜景が見える小さなカウンターだけの店。バーテンダーが1人、カクテルを作っていた。カウンターには、男性客が1人で、ブルーのカクテルを飲んでいた。
「同じものを……」
椅子を1つ空けて、鎌田は座った。
しばらくして、目の前にカクテルが置かれる。
「ブルーマウンテンです」
物静かなバーテンダーは、それだけを言うと、定位置に戻りグラスを磨き始めた。
「…………先輩、やっぱり来ると思いましたよ………」
横も見ずに、玉佐間課長は、静かに言った。
「ああ……」
「……………………………」
しばらくの間、沈黙の時間が流れた。
「あの、アンドロイドは、お前が作ったのか?」
鎌田は、ゆっくり尋ねた。
「さすがです、先輩。よくわかりましたね?」
「海の家に、あそこまで精巧な働きをする店員がいたら……おかしいだろう?」
アルコールのせいか、少し饒舌になっていた。
「そんなに、精巧にできていましたか?」
玉佐間は、嬉しさを隠しきれなかった。
「お前、あれに……何を埋め込んだ? 知能回路は、普通の物じゃないだろう? AI以外に、何か開発したんだな?」
「私が、先輩と離れてから、どれだけ経つと思うんです」
窓の外を見ながら、カクテルを一口飲んだ。
「あの時は、仕方なかったんだ。お前まで巻き込みたくはなかったんだよ!」
「わかっていますよ先輩。もう、あの時のことは忘れましょう」
玉佐間は、首を横に振った。
「今は、お前も戦っているんだな……」
「はい、先輩も……」
「ふっ……それじゃー……しばらくは……だな!」
「はい、……でも、きっと追いつきますから、待っていてください」
「ああ、わかってるさ」
鎌田は、軽く微笑んだ後、バーテンダーに注文をした。
「シルバームーンを2つ」
コト!
すぐに、2人の目の前に、月の光が反射したような、淡い半透明な、それでいて引き締まった味のカクテルが置かれた。
その夜、この7階のバー“ムーンテリトリー”には、2つの黒い背中だけが薄暗い月明かりに照らされていた。
(つづく)
4人は、鎌田技師の部屋に集まって夕食を食べた。それなりの地元の夕食もおいしかったが、ベルとメグは、地元のビールやワインを次々に“味見”と称して、注文しては、平らげていた。
「おいおい、ベル、また乾杯なんかして、大丈夫か~?」
岸川は、風呂上がりの浴衣姿で、酔いがまわっているベルフィールに見とれつつ、視線のやり場に困って、いらぬ心配をしていた。
「……え? ~へ~きよ!……ベルちゃんは……強いのよ~……エイッ!……あははははは……大丈夫だってばああああ」
「なーんだ、メグちゃんも酔っぱらってんだね~」
校務技師の鎌田だけは、飲んではいたが、年季が違った。まったく酔った様子はなかった。
「センセ!……もうお開きにしよ。こいつら、早く寝かせないと、明日の登山にひびくわ」
「そうだな……総司、どうでもいいけど、“センセイ”は、やめろって、言ったべー」
「え?……俺、そんな事、言ってないよ……センセぃ……さあ、運びましょ!!」
酔っていないと言い張る者こそ、実は一番酔っている――岸川は、まさにその典型だった。
「(総司のやつも……だいぶ、酔ってるな!)……いいか、ベルちゃんを運んだら、お前も寝るんだぞ! いいか!」
「はい、わかってますよ、センセ……」
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鎌田は、みんなを寝かしつけてから、1人で旅館のバーに向かった。彼にとっては、まだまだ飲み足りなかった。
7階の夜景が見える小さなカウンターだけの店。バーテンダーが1人、カクテルを作っていた。カウンターには、男性客が1人で、ブルーのカクテルを飲んでいた。
「同じものを……」
椅子を1つ空けて、鎌田は座った。
しばらくして、目の前にカクテルが置かれる。
「ブルーマウンテンです」
物静かなバーテンダーは、それだけを言うと、定位置に戻りグラスを磨き始めた。
「…………先輩、やっぱり来ると思いましたよ………」
横も見ずに、玉佐間課長は、静かに言った。
「ああ……」
「……………………………」
しばらくの間、沈黙の時間が流れた。
「あの、アンドロイドは、お前が作ったのか?」
鎌田は、ゆっくり尋ねた。
「さすがです、先輩。よくわかりましたね?」
「海の家に、あそこまで精巧な働きをする店員がいたら……おかしいだろう?」
アルコールのせいか、少し饒舌になっていた。
「そんなに、精巧にできていましたか?」
玉佐間は、嬉しさを隠しきれなかった。
「お前、あれに……何を埋め込んだ? 知能回路は、普通の物じゃないだろう? AI以外に、何か開発したんだな?」
「私が、先輩と離れてから、どれだけ経つと思うんです」
窓の外を見ながら、カクテルを一口飲んだ。
「あの時は、仕方なかったんだ。お前まで巻き込みたくはなかったんだよ!」
「わかっていますよ先輩。もう、あの時のことは忘れましょう」
玉佐間は、首を横に振った。
「今は、お前も戦っているんだな……」
「はい、先輩も……」
「ふっ……それじゃー……しばらくは……だな!」
「はい、……でも、きっと追いつきますから、待っていてください」
「ああ、わかってるさ」
鎌田は、軽く微笑んだ後、バーテンダーに注文をした。
「シルバームーンを2つ」
コト!
すぐに、2人の目の前に、月の光が反射したような、淡い半透明な、それでいて引き締まった味のカクテルが置かれた。
その夜、この7階のバー“ムーンテリトリー”には、2つの黒い背中だけが薄暗い月明かりに照らされていた。
(つづく)
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