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第6章 メカニック・サマーバケーション
73 はじめての出張? 4 〔真夜中の出撃〕
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「…………ソージ、ソージ、起きて! ねえってば!」
体を揺さぶりながら耳元でささやくベルの声で、僕は目を覚ました。
「……う、うん?……寝ていたのか?」
目をこすりながら周りを見ると、ほとんどの人が酔い潰れていた。よっぽど楽しかったからなのか、漁師の人達も一升瓶を抱えたまま眠り込けていた。
幸い明日は、漁休日だからみんな気を抜いてお酒を楽しんでいたようだ。
ただ、ベルとジョンだけは、2人で密かにホタテ合戦をしていたようだ。
彼女達のテーブルには、ホタテの貝殻が、山のように積まれていた。それでも2人は、笑顔で楽しそうだったので、海の家でのような険悪な戦いにはならなかったみたいだ。
「ねえ、そろそろ真夜中じゃないかなあ?……今夜、行くんでしょ!」
ベルは、ニコニコしながら時計を指さしていた。
それとは逆に、ジョンは心なしか時計を見ないようにしていて、表情も暗かった。たぶん、ジョンは真夜中の洞窟探検は、怖いんじゃないかと思う。
もちろん、僕だって怖いし、一人では行きたくない。
「わかったよ。でも、みんなも起こそう……」
酔って寝ているセンセや玉佐間さん、高背さんを揺り起こした。アンディも寝ていたので、ジョンが寝顔を見ながら嬉しそうに起こしていた。
「みんな、起きて! 時間だよ! 出かけるよ!」
漁師さん達は、周りを起こさないように小さな声で、仲間を起こした。
「……ふぇええ~……時間?……どこ行くんだっけ?……タマ!……どこだっけ?」
「しぇんぱああい~……どこ?……どこって、どうくつでしゅよ~……なあ、ちゃかせ~」
「ふぁあい、……そのとおりでありまあああ~す……オヤツをもつでありまあああ~す!」
ダメだ、この3人はなかなか酔いがさめないようだ。とりあえず連れて行くけど、当てにはならないな~
「アンディー、アンディー、お前は、大丈夫だよな?」
「ぼ、ぼく、ぼくは大丈夫だけど……こ、こん、こんな暗い中……お、お嬢様を……連れて行くんですか~?」
何か、アンディーが震えているような気がするなあ。ひょっとして怖いのか? まあ、アンドロイドだから、大丈夫だろう。
「ジョン、アンディーと一緒に来てくれ!」
「う、うん、わかった……よ」
なんだ~2人して役に立たないかな~。
仕方がないので、案内役として悟さんを起こしてお願いした。
「ツヨシもだらしないなあ~、あんなので酔っぱらってよ~……任しとけ、ちゃんと噂の洞窟まで案内するからよー」
とりあえず、酔っ払いの3人はベルがまとめて運ぶことにし、悟さんの案内で『魂の洞窟』と呼ばれる場所をめざした。
今夜は、月も出ていなかった。
田舎道で、街灯などはほとんど無かった。もちろん、洞窟の近くは民家も無い。そんな洞窟は、番屋から歩いて10分ほどで見えてきた。
真っ暗なのに、見えてきたんだ!
「ソージ、あそこ光ってるよ!」
ベルが指さして分かるくらい、そこは光っていた。
「ソージ、すごいね~……きれいだね~」
嬉しそうにしてるベルは、今にも飛び跳ねて洞窟に突っ込んで行きそうだった。
「なー、あれだぞ!……よく見えるべ~……昔からな、夜だけ光る『魂の洞窟』って呼ばれてるんだ」
「え?……さ、悟さん、ど、どうして、『魂の洞窟』なんて呼ばれてるの?」
しっかりとアンディーの腕に抱き着きながら、ジョンは恐る恐る尋ねた。
「ん~ん……それはな~……あの光がな~……昔からな~……亡くなった人の霊魂だって、噂されているんじゃ……」
悟さんは、妙にゆっくりと、怪しい笑みを浮かべながら、両手を胸の前へ持ってきて甲を見せた。
「「れ~~こん!! Σ(・□・;)!」」
ジョンとアンディーは、お互いに向かい合って手を握ったまま、震え出した。
まったく、アンディーときたら、普段はスマートな紳士の顔をしているのに、妙なところを怖がるよな~。
まあ、僕もそうなんだけど、ぼ、ぼ、ぼくは、ここまで、酷くないぞ!
「あははははは……すまん、すまん。……今のは伝説じゃ、なんの根拠もないって……幽霊を見たやつもいないから、安心するべ~!」
これで、僕も少しは、落ち着いていけるかなあと思って、近づいて『魂の洞窟』の入り口から覗いて見た。
中は、薄ぼんやりと光っていて、幻想的な感じがする。目を凝らして中を見てみる。
「あ!! 何か、黒いものが!!」
(つづく)
体を揺さぶりながら耳元でささやくベルの声で、僕は目を覚ました。
「……う、うん?……寝ていたのか?」
目をこすりながら周りを見ると、ほとんどの人が酔い潰れていた。よっぽど楽しかったからなのか、漁師の人達も一升瓶を抱えたまま眠り込けていた。
幸い明日は、漁休日だからみんな気を抜いてお酒を楽しんでいたようだ。
ただ、ベルとジョンだけは、2人で密かにホタテ合戦をしていたようだ。
彼女達のテーブルには、ホタテの貝殻が、山のように積まれていた。それでも2人は、笑顔で楽しそうだったので、海の家でのような険悪な戦いにはならなかったみたいだ。
「ねえ、そろそろ真夜中じゃないかなあ?……今夜、行くんでしょ!」
ベルは、ニコニコしながら時計を指さしていた。
それとは逆に、ジョンは心なしか時計を見ないようにしていて、表情も暗かった。たぶん、ジョンは真夜中の洞窟探検は、怖いんじゃないかと思う。
もちろん、僕だって怖いし、一人では行きたくない。
「わかったよ。でも、みんなも起こそう……」
酔って寝ているセンセや玉佐間さん、高背さんを揺り起こした。アンディも寝ていたので、ジョンが寝顔を見ながら嬉しそうに起こしていた。
「みんな、起きて! 時間だよ! 出かけるよ!」
漁師さん達は、周りを起こさないように小さな声で、仲間を起こした。
「……ふぇええ~……時間?……どこ行くんだっけ?……タマ!……どこだっけ?」
「しぇんぱああい~……どこ?……どこって、どうくつでしゅよ~……なあ、ちゃかせ~」
「ふぁあい、……そのとおりでありまあああ~す……オヤツをもつでありまあああ~す!」
ダメだ、この3人はなかなか酔いがさめないようだ。とりあえず連れて行くけど、当てにはならないな~
「アンディー、アンディー、お前は、大丈夫だよな?」
「ぼ、ぼく、ぼくは大丈夫だけど……こ、こん、こんな暗い中……お、お嬢様を……連れて行くんですか~?」
何か、アンディーが震えているような気がするなあ。ひょっとして怖いのか? まあ、アンドロイドだから、大丈夫だろう。
「ジョン、アンディーと一緒に来てくれ!」
「う、うん、わかった……よ」
なんだ~2人して役に立たないかな~。
仕方がないので、案内役として悟さんを起こしてお願いした。
「ツヨシもだらしないなあ~、あんなので酔っぱらってよ~……任しとけ、ちゃんと噂の洞窟まで案内するからよー」
とりあえず、酔っ払いの3人はベルがまとめて運ぶことにし、悟さんの案内で『魂の洞窟』と呼ばれる場所をめざした。
今夜は、月も出ていなかった。
田舎道で、街灯などはほとんど無かった。もちろん、洞窟の近くは民家も無い。そんな洞窟は、番屋から歩いて10分ほどで見えてきた。
真っ暗なのに、見えてきたんだ!
「ソージ、あそこ光ってるよ!」
ベルが指さして分かるくらい、そこは光っていた。
「ソージ、すごいね~……きれいだね~」
嬉しそうにしてるベルは、今にも飛び跳ねて洞窟に突っ込んで行きそうだった。
「なー、あれだぞ!……よく見えるべ~……昔からな、夜だけ光る『魂の洞窟』って呼ばれてるんだ」
「え?……さ、悟さん、ど、どうして、『魂の洞窟』なんて呼ばれてるの?」
しっかりとアンディーの腕に抱き着きながら、ジョンは恐る恐る尋ねた。
「ん~ん……それはな~……あの光がな~……昔からな~……亡くなった人の霊魂だって、噂されているんじゃ……」
悟さんは、妙にゆっくりと、怪しい笑みを浮かべながら、両手を胸の前へ持ってきて甲を見せた。
「「れ~~こん!! Σ(・□・;)!」」
ジョンとアンディーは、お互いに向かい合って手を握ったまま、震え出した。
まったく、アンディーときたら、普段はスマートな紳士の顔をしているのに、妙なところを怖がるよな~。
まあ、僕もそうなんだけど、ぼ、ぼ、ぼくは、ここまで、酷くないぞ!
「あははははは……すまん、すまん。……今のは伝説じゃ、なんの根拠もないって……幽霊を見たやつもいないから、安心するべ~!」
これで、僕も少しは、落ち着いていけるかなあと思って、近づいて『魂の洞窟』の入り口から覗いて見た。
中は、薄ぼんやりと光っていて、幻想的な感じがする。目を凝らして中を見てみる。
「あ!! 何か、黒いものが!!」
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