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第6章 メカニック・サマーバケーション
74 はじめての出張? 5 〔遭遇!〕
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「きゃっ! 岸川さん、驚かさないで下さいよ~!」
『魂の洞窟』の前で、中を覗いているだけなのに、ジョンはもうアンディーの後ろに隠れて震えている。ジョンは、ベルと違って戦いには向かないんだな~。
「いや、洞窟の奥の方に何か黒い影が見えたような気がしたんだ」
真っ暗な洞窟の中を懐中電灯でゆっくり照らしてみた。
「キッシー、何も見えないよ!」
メグミの顔も引きつっていた。
「いいからさ~~ソージ、早く中に入ってみようよ~~」
3人の酔っぱらいを抱えたまま、ベルだけは嬉しそうにはしゃいでいた。まったく、彼女の明るさは、どんな時でも、勇気をもらえる。
「よし、じゃあ中に入ってみるか。……その前に、ベルは抱えているセンセ達をここでおろしてくれ。酔っぱらいは、中に入るのが危険だから、ここで待っててもらおう」
「うん、分かった。この岩の陰にでも隠れていてもらうよ」
酔っぱらった3人は、岩陰に下ろされたが、何も気づかずに眠ったままだった。センセ達を残して、僕達は、ゆっくりと洞窟の中に入った。
先頭が僕、次がベル、そしてジョンとアンディーはお互いに寄り添っている。最後はメグミなのだが、どうもさっきから懐中電灯の光が揺れている。
「メグミ、大丈夫か~?」
先頭から大声をかけてみるが、ますますメグミの懐中電灯は揺れだした。
「おーい……震えているのか~?」
「バッカ言わないでよ~……私が怖がる訳ないじゃない!」
「そうか~気を付けてな~」
まったくメグミも意地っ張りだからなあ、『怖い』っていうのはいやんだろう。
「…………みんな……この辺は滑るからなああーー!」
言ったそばから、『ぎゃっ!』という叫び声とともに、後ろからの灯が消えた。直ぐに『わーーーー!』と聞こえたかと思ったら、何か後ろからぶつかってきた。
「どうした?……大丈夫か?」
見ると、メグミの叫ぶ声に驚き、ジョンが滑って転んだ拍子にアンディーを押し倒し、僕にぶつかってきたのだった。
「おいおい、懐中電灯はどうした?」
辺りは、真っ暗になってしまった。
メグミもジョン達も、そして僕までもが、転んだ時、懐中電灯を洞窟の中を流れている小川に落としてしまった。
川は小さくて浅いようなんだけど、なんせ真っ暗なので懐中電灯を探すことができない。
「しばらくじっとしていよう!……そのうち暗闇にも目が慣れてくるはずだ!」
何も見えないけど、僕は大声で叫んで指示をした。
しばらくすると、少しずつ目も慣れてきて、うっすらと洞窟の中が見え出してきた。
「たいちょう~………変だよ~……さっきは洞窟の中は、うっすらと光っていたはずなのに、真っ暗になっちゃったよ~」
アンディーが、半分べそをかきながら、震える声で必死に怖さに耐えていた。
そう言えば、この洞窟は、『光る洞窟』と呼ばれていて、確かに外から見たら光っていたはずなんだけど……。
僕は、だんだん暗闇に慣れてきた目をこすりながら、周りの様子を観察した。すると、洞窟の奥の方が、薄ぼんやり光っているのがわかった。
「みんな見えるか? あそこに光があるぞ! ゆっくりでいいからついて来てくれ!」
少しずつ進むと、その薄ぼんやり光っていたものが、だんだんと明るさを増してきた。これは、近づいたということもあるが、どうやらそのものの発光量も増えているようだった。
すると、急にベルが僕の前に来て、叫んだ!
「ソージ、あそこに何かいるぞ! 行って見て来る!」
ベルは、近づこうとしたが、暗くて足場を探すのに手間取っていた。
それでもベルは、その光っているものに少し近づいた。そして、次の瞬間大きなベルの叫び声が聞こえてきた。
「熊がいるよ! ソージ、光っている熊がいる! わあー!光る熊がいっぱいいるよ!」
僕らは、その場で凍り付いてしまった。こんな洞窟で、熊に出会ったら助からない!
「ベル、早く逃げろ! 熊には近づくな!」
「ダメだよ、ソージ。暗くてうまく動けないよ! あ! 光った熊達が、こっちに向かってきた! 助けて―ソージ!」
僕は焦って、自分の周りを見た。メグミは、腰を抜かしてその場に座り込んでいるし、ジョンとアンディーは、抱き合って震えていた。
「アンディー、アンディー、戦えるのはお前しかいないんだ!……頼む、ベルを助けに行ってくれ!」
「だ、だ、ダメだ! 体が震えて、動けない!」
アンディーは、今にも気を失いそうになっていた。普段は、あんなにカッコイイのに、戦うのが苦手だなんて、僕と同じじゃないか!
「困った~…………どうしよう~……」
早く何とかしないと、ベルが光る熊にやられてしまう!
(つづく)
『魂の洞窟』の前で、中を覗いているだけなのに、ジョンはもうアンディーの後ろに隠れて震えている。ジョンは、ベルと違って戦いには向かないんだな~。
「いや、洞窟の奥の方に何か黒い影が見えたような気がしたんだ」
真っ暗な洞窟の中を懐中電灯でゆっくり照らしてみた。
「キッシー、何も見えないよ!」
メグミの顔も引きつっていた。
「いいからさ~~ソージ、早く中に入ってみようよ~~」
3人の酔っぱらいを抱えたまま、ベルだけは嬉しそうにはしゃいでいた。まったく、彼女の明るさは、どんな時でも、勇気をもらえる。
「よし、じゃあ中に入ってみるか。……その前に、ベルは抱えているセンセ達をここでおろしてくれ。酔っぱらいは、中に入るのが危険だから、ここで待っててもらおう」
「うん、分かった。この岩の陰にでも隠れていてもらうよ」
酔っぱらった3人は、岩陰に下ろされたが、何も気づかずに眠ったままだった。センセ達を残して、僕達は、ゆっくりと洞窟の中に入った。
先頭が僕、次がベル、そしてジョンとアンディーはお互いに寄り添っている。最後はメグミなのだが、どうもさっきから懐中電灯の光が揺れている。
「メグミ、大丈夫か~?」
先頭から大声をかけてみるが、ますますメグミの懐中電灯は揺れだした。
「おーい……震えているのか~?」
「バッカ言わないでよ~……私が怖がる訳ないじゃない!」
「そうか~気を付けてな~」
まったくメグミも意地っ張りだからなあ、『怖い』っていうのはいやんだろう。
「…………みんな……この辺は滑るからなああーー!」
言ったそばから、『ぎゃっ!』という叫び声とともに、後ろからの灯が消えた。直ぐに『わーーーー!』と聞こえたかと思ったら、何か後ろからぶつかってきた。
「どうした?……大丈夫か?」
見ると、メグミの叫ぶ声に驚き、ジョンが滑って転んだ拍子にアンディーを押し倒し、僕にぶつかってきたのだった。
「おいおい、懐中電灯はどうした?」
辺りは、真っ暗になってしまった。
メグミもジョン達も、そして僕までもが、転んだ時、懐中電灯を洞窟の中を流れている小川に落としてしまった。
川は小さくて浅いようなんだけど、なんせ真っ暗なので懐中電灯を探すことができない。
「しばらくじっとしていよう!……そのうち暗闇にも目が慣れてくるはずだ!」
何も見えないけど、僕は大声で叫んで指示をした。
しばらくすると、少しずつ目も慣れてきて、うっすらと洞窟の中が見え出してきた。
「たいちょう~………変だよ~……さっきは洞窟の中は、うっすらと光っていたはずなのに、真っ暗になっちゃったよ~」
アンディーが、半分べそをかきながら、震える声で必死に怖さに耐えていた。
そう言えば、この洞窟は、『光る洞窟』と呼ばれていて、確かに外から見たら光っていたはずなんだけど……。
僕は、だんだん暗闇に慣れてきた目をこすりながら、周りの様子を観察した。すると、洞窟の奥の方が、薄ぼんやり光っているのがわかった。
「みんな見えるか? あそこに光があるぞ! ゆっくりでいいからついて来てくれ!」
少しずつ進むと、その薄ぼんやり光っていたものが、だんだんと明るさを増してきた。これは、近づいたということもあるが、どうやらそのものの発光量も増えているようだった。
すると、急にベルが僕の前に来て、叫んだ!
「ソージ、あそこに何かいるぞ! 行って見て来る!」
ベルは、近づこうとしたが、暗くて足場を探すのに手間取っていた。
それでもベルは、その光っているものに少し近づいた。そして、次の瞬間大きなベルの叫び声が聞こえてきた。
「熊がいるよ! ソージ、光っている熊がいる! わあー!光る熊がいっぱいいるよ!」
僕らは、その場で凍り付いてしまった。こんな洞窟で、熊に出会ったら助からない!
「ベル、早く逃げろ! 熊には近づくな!」
「ダメだよ、ソージ。暗くてうまく動けないよ! あ! 光った熊達が、こっちに向かってきた! 助けて―ソージ!」
僕は焦って、自分の周りを見た。メグミは、腰を抜かしてその場に座り込んでいるし、ジョンとアンディーは、抱き合って震えていた。
「アンディー、アンディー、戦えるのはお前しかいないんだ!……頼む、ベルを助けに行ってくれ!」
「だ、だ、ダメだ! 体が震えて、動けない!」
アンディーは、今にも気を失いそうになっていた。普段は、あんなにカッコイイのに、戦うのが苦手だなんて、僕と同じじゃないか!
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早く何とかしないと、ベルが光る熊にやられてしまう!
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