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28 エルフィーナの休日 1 ~パジャマ~
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「まったくあの子は、何をしてんだろうね? いつもは休みの日でも、何だかんだと言って、早く起きて来るのに、こんなに寝坊をするなんて、せっかくエルちゃんが待っていてくれるのにねえ……」
「大丈夫ですよ、毎日、直人は忙しいから、お休みの日ぐらいゆっくりしていたいんだと思うわ……」
ゴールデンウィークの初日、昼近くになっても僕は、まだ寝ていたんだ。エルとお母ちゃんは、茶の間で朝ご飯を済ませ、部屋の片づけをして、2人でお菓子を食べながらテレビを見ていた。
2人にとっても、今までにないくらいのんびりした時間だったみたいだ。
「ふぁーーあ、あああーー」
大きな欠伸をしながら、僕が2階からから降りて行った。2階には、たくさんの下宿部屋があるけど、今は僕とエルしか使っていないんだ。
「お前ったら、いつまで寝ているつもりなの?」
お母ちゃんが少し怒っていた。なぜかお母ちゃんは、人の顔を見るたびに『もっとエルちゃんと仲良くしなさい』って言うんだよな。
「ああ……、いつもだったら、祝日は国旗を揚げに学校に行ったり、1日に1回は校舎の見回りに行ったりしなければならないんだけど、今回の休みは田中校長先生が全部代わってくれたんだ。『気にしないで休め』って言って、……何か変だよな~調子が狂っちゃう……」
「直人~、お前は校長先生の言った意味を理解してないんじゃないかい?……まったく、情けない……私は、校長先生に申し訳ないよ……」
お母ちゃんは、呆れたように言ったんだけど、僕には何のことかさっぱり分からない。
「え? 僕は、そんなに悪いことしてる?……」
「いいから、早く、顔洗って、着替えておいで、出かけるんだよ、いいね!」
お母ちゃんは、エルにもお出かけ用の着替えをさせ、僕の準備ができたのを確認して、家から僕達を放り出したんだ。
「晩ご飯は、2人でどこかで、おいしい物でも食べておいで、いいかい?」
お母ちゃんは、エルに向かって笑顔で手を振っていた。
僕は、まだ状況がつかめないまま、何となくお母ちゃんに尻を叩かれた気がした。少し、照れくささはあったが、家を出てすぐに僕は、エルに提案してみた。
「あ、えっと、エルは、買い物がしたいと言っていたよな。これから、デパートへ行ってみるのはどうかな?」
連休初日、天候もよく、温かい。
もう昼近いけど、デパートのある町の中心までは、バスで30分とかからない。それに、お母ちゃんがエルを着飾ったのは、どうもデートを意識したらしく、水色のワンピースドレスにオシャレなレースの帽子を被っている。足元は、そんなには高くはないが、やっぱり水色のハイヒールだ。
僕も、白のハイネックと薄いグリーンのジャケット、それに白のスラックスと、何となくそれらしい姿になっている。
どちらも、お母ちゃんのコーディネートだ。
「うん、うれしい。買いたい物があるの……」
エルは、使い方を覚えたキャッシュカードも財布に入れてあるので、買い物ができる楽しさを知っている。
そんなに買いたい物って何だろう? 僕は、チラッとエルの顔を覗き見たけど、分からなかった。
僕達は、家の近くのバス停からすぐにバスに乗ることができた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「エル、君の買いたい物は、何なんだい? デパートは広いから、闇雲に探しても見つからないかもしれないよ……」
デパートに着いた時、僕は思い切って、エルに聞いてみた。
「あのね、お母さんにパジャマを買ってあげようと思うの……」
エルは、嬉しそうに言った。それは、もう決めている口ぶりだった。
それでも、僕は、あえて聞いてみた。
「どうして、お母ちゃんに?」
すると、エルは、この世界に来た時からの事を思い出すように言葉にした。
「お母さんは、いっぱい私に話をしてくれたわ。たくさんの服をくれたの。それに、直人と仲良くしてほしいって、思ってくれているの。だから、……」
「そうか、わかったよ……きっと、喜ぶと思うよ……、えっと………パジャマは、4階かな、行ってみようか」
「うん……」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あら、素敵なパジャマをお選びになって……贈り物ですか?」
売り場の店員さんが声を掛けてきた。
「はい、直人のお母さんにあげるんです」
エルは、思っていることそのままを、そのまま話した。
「直人のお母さん?……あげる?」
店員さんは、チラッと横にいるぼくを見て、(ああ~)とうなずき、
「いいお嫁さんですね。きっと、お母さんもお喜びになると思いますよ。この花柄のパジャマは、夏にぴったりで、汗をよく吸い取り、気持ちよく眠ることができる優れものです。デザイン的にもいいのですが、機能的にも優れています。今、お会計いたしますから、どうぞこちらへ……」
と、まくし立ててから、パジャマを持ってレジへ向かって行った。
僕は、何も触れなかったが、エルは疑問に思ったらしく、「直人、お嫁さんって、誰のこと?」と、聞いてきた。
「ああ、う、うん。……店員さんは、エルが、あんまり可愛いから、間違ったんだ、きっと」と、あまり返事にならない返事をしてしまった。
お金を払い、包んでもらったパジャマを受け取ったエルは、たいそう満足したようで、しばらくその包みを大事そうに抱え込んでいた。
その階を見て回るうちに、エルの足が止まる場所があった。
「どうした? エル」
「直人、これ、見て!」
そこには、さっきのパジャマと似た模様が描かれた、タオルケットが売られていた。
「タオルケットが、どうかしたか?」
「これから、夏になるのよね。私、理科の教科書で勉強したの。春から夏になると、気温が上がって暑くなるの。ひょっとすると夜も暑くなるの。だから、毛布じゃ、“野営”は大変なのよ、きっと。でもね、このタオルケットだったら、“夏の野営”もできるんじゃないかしら? ねえ? 買うわ、私、いいでしょ?」
たぶん、もう決まっているよね。
「うん、分かったよ、エル」
「ありがとう、直人」
パジャマを買った時よりも、何倍も喜んでいるような感じがするな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その日、夕食を済ませた僕とエルだったけど、なぜか帰りを急いでいたんだ。2人ともね。
「早かったね……もっと遅くなると思ったんだけど」
ちょっと拍子抜けしたようなお母ちゃんは、僕達を見て少しがっかりしたような感じだった。
「はい、お母さんにおみやげよ」
帰って、茶の間に入るやいなや、エルはお母ちゃんにデパートで買ったパジャマの包みを渡した。
「え? お土産?」
お母ちゃんは、不思議そうに、包みを受け取り、ゆっくりと開けてみた。しばらく黙ったまま動かなくなったんだ。
「あれ、お母さん?」
エルが、心配して傍に寄って行った。すると、お母ちゃんの目に涙が溢れているのが見えた次の瞬間、「エルちゃーーーん」と、お母ちゃんが、エルに泣きながら抱き着いてきた。
「どうして? 私に? うれしい……ありがとう……今日から着ていい?」と、お母ちゃんは、大喜びしていた。
抱き着かれたエルも、
「だって、嬉しかったんだもん。いっぱい話してくれて、いっぱい優しくしてくれて、直人とも仲良くって言ってくれて……私こそありがとう」
と、涙目になりながら喜んでいた。
それから、しばらくしてからお母ちゃんは新しいパジャマに着替えて寝室に入って行った。
僕とエルは、風呂上りに今日買ったタオルケットを引っ張り出し、茶の間のソファで二人並んで包まってみた。
今日は天候も良く、温かいので、タオルケットで十分だったし、1日のお休みが充実していたので、2人ともあっという間に夢の世界に引き込まれていた。
(つづく)
「大丈夫ですよ、毎日、直人は忙しいから、お休みの日ぐらいゆっくりしていたいんだと思うわ……」
ゴールデンウィークの初日、昼近くになっても僕は、まだ寝ていたんだ。エルとお母ちゃんは、茶の間で朝ご飯を済ませ、部屋の片づけをして、2人でお菓子を食べながらテレビを見ていた。
2人にとっても、今までにないくらいのんびりした時間だったみたいだ。
「ふぁーーあ、あああーー」
大きな欠伸をしながら、僕が2階からから降りて行った。2階には、たくさんの下宿部屋があるけど、今は僕とエルしか使っていないんだ。
「お前ったら、いつまで寝ているつもりなの?」
お母ちゃんが少し怒っていた。なぜかお母ちゃんは、人の顔を見るたびに『もっとエルちゃんと仲良くしなさい』って言うんだよな。
「ああ……、いつもだったら、祝日は国旗を揚げに学校に行ったり、1日に1回は校舎の見回りに行ったりしなければならないんだけど、今回の休みは田中校長先生が全部代わってくれたんだ。『気にしないで休め』って言って、……何か変だよな~調子が狂っちゃう……」
「直人~、お前は校長先生の言った意味を理解してないんじゃないかい?……まったく、情けない……私は、校長先生に申し訳ないよ……」
お母ちゃんは、呆れたように言ったんだけど、僕には何のことかさっぱり分からない。
「え? 僕は、そんなに悪いことしてる?……」
「いいから、早く、顔洗って、着替えておいで、出かけるんだよ、いいね!」
お母ちゃんは、エルにもお出かけ用の着替えをさせ、僕の準備ができたのを確認して、家から僕達を放り出したんだ。
「晩ご飯は、2人でどこかで、おいしい物でも食べておいで、いいかい?」
お母ちゃんは、エルに向かって笑顔で手を振っていた。
僕は、まだ状況がつかめないまま、何となくお母ちゃんに尻を叩かれた気がした。少し、照れくささはあったが、家を出てすぐに僕は、エルに提案してみた。
「あ、えっと、エルは、買い物がしたいと言っていたよな。これから、デパートへ行ってみるのはどうかな?」
連休初日、天候もよく、温かい。
もう昼近いけど、デパートのある町の中心までは、バスで30分とかからない。それに、お母ちゃんがエルを着飾ったのは、どうもデートを意識したらしく、水色のワンピースドレスにオシャレなレースの帽子を被っている。足元は、そんなには高くはないが、やっぱり水色のハイヒールだ。
僕も、白のハイネックと薄いグリーンのジャケット、それに白のスラックスと、何となくそれらしい姿になっている。
どちらも、お母ちゃんのコーディネートだ。
「うん、うれしい。買いたい物があるの……」
エルは、使い方を覚えたキャッシュカードも財布に入れてあるので、買い物ができる楽しさを知っている。
そんなに買いたい物って何だろう? 僕は、チラッとエルの顔を覗き見たけど、分からなかった。
僕達は、家の近くのバス停からすぐにバスに乗ることができた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「エル、君の買いたい物は、何なんだい? デパートは広いから、闇雲に探しても見つからないかもしれないよ……」
デパートに着いた時、僕は思い切って、エルに聞いてみた。
「あのね、お母さんにパジャマを買ってあげようと思うの……」
エルは、嬉しそうに言った。それは、もう決めている口ぶりだった。
それでも、僕は、あえて聞いてみた。
「どうして、お母ちゃんに?」
すると、エルは、この世界に来た時からの事を思い出すように言葉にした。
「お母さんは、いっぱい私に話をしてくれたわ。たくさんの服をくれたの。それに、直人と仲良くしてほしいって、思ってくれているの。だから、……」
「そうか、わかったよ……きっと、喜ぶと思うよ……、えっと………パジャマは、4階かな、行ってみようか」
「うん……」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あら、素敵なパジャマをお選びになって……贈り物ですか?」
売り場の店員さんが声を掛けてきた。
「はい、直人のお母さんにあげるんです」
エルは、思っていることそのままを、そのまま話した。
「直人のお母さん?……あげる?」
店員さんは、チラッと横にいるぼくを見て、(ああ~)とうなずき、
「いいお嫁さんですね。きっと、お母さんもお喜びになると思いますよ。この花柄のパジャマは、夏にぴったりで、汗をよく吸い取り、気持ちよく眠ることができる優れものです。デザイン的にもいいのですが、機能的にも優れています。今、お会計いたしますから、どうぞこちらへ……」
と、まくし立ててから、パジャマを持ってレジへ向かって行った。
僕は、何も触れなかったが、エルは疑問に思ったらしく、「直人、お嫁さんって、誰のこと?」と、聞いてきた。
「ああ、う、うん。……店員さんは、エルが、あんまり可愛いから、間違ったんだ、きっと」と、あまり返事にならない返事をしてしまった。
お金を払い、包んでもらったパジャマを受け取ったエルは、たいそう満足したようで、しばらくその包みを大事そうに抱え込んでいた。
その階を見て回るうちに、エルの足が止まる場所があった。
「どうした? エル」
「直人、これ、見て!」
そこには、さっきのパジャマと似た模様が描かれた、タオルケットが売られていた。
「タオルケットが、どうかしたか?」
「これから、夏になるのよね。私、理科の教科書で勉強したの。春から夏になると、気温が上がって暑くなるの。ひょっとすると夜も暑くなるの。だから、毛布じゃ、“野営”は大変なのよ、きっと。でもね、このタオルケットだったら、“夏の野営”もできるんじゃないかしら? ねえ? 買うわ、私、いいでしょ?」
たぶん、もう決まっているよね。
「うん、分かったよ、エル」
「ありがとう、直人」
パジャマを買った時よりも、何倍も喜んでいるような感じがするな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その日、夕食を済ませた僕とエルだったけど、なぜか帰りを急いでいたんだ。2人ともね。
「早かったね……もっと遅くなると思ったんだけど」
ちょっと拍子抜けしたようなお母ちゃんは、僕達を見て少しがっかりしたような感じだった。
「はい、お母さんにおみやげよ」
帰って、茶の間に入るやいなや、エルはお母ちゃんにデパートで買ったパジャマの包みを渡した。
「え? お土産?」
お母ちゃんは、不思議そうに、包みを受け取り、ゆっくりと開けてみた。しばらく黙ったまま動かなくなったんだ。
「あれ、お母さん?」
エルが、心配して傍に寄って行った。すると、お母ちゃんの目に涙が溢れているのが見えた次の瞬間、「エルちゃーーーん」と、お母ちゃんが、エルに泣きながら抱き着いてきた。
「どうして? 私に? うれしい……ありがとう……今日から着ていい?」と、お母ちゃんは、大喜びしていた。
抱き着かれたエルも、
「だって、嬉しかったんだもん。いっぱい話してくれて、いっぱい優しくしてくれて、直人とも仲良くって言ってくれて……私こそありがとう」
と、涙目になりながら喜んでいた。
それから、しばらくしてからお母ちゃんは新しいパジャマに着替えて寝室に入って行った。
僕とエルは、風呂上りに今日買ったタオルケットを引っ張り出し、茶の間のソファで二人並んで包まってみた。
今日は天候も良く、温かいので、タオルケットで十分だったし、1日のお休みが充実していたので、2人ともあっという間に夢の世界に引き込まれていた。
(つづく)
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