34 / 57
34 エル先生にとっての楽しい遠足 3(遠足出発!)
しおりを挟む
※直人の視点
「エルの学級も遠足に向けて、順調に準備が進んでいるようだね……」
夕飯の時、僕は何気なくそうに言ったものの、その後のエルの様子をそれとなく伺った。
エルも、うなずきながら楽しそうに、遠足の準備までの話をしてくれたので、僕は内心、ホッとしたのだった。
それは、どうしてもただの学年ごとの遠足とは違い、他の学年とペアになっての遠足だと問題も起こりやすい。毎年、そのことで解消しようかという意見も出るが、子どもの成長を考えて継続しているんだ。
「6年生はね、4月からの他学級訪問のお陰かな?……相手をよく観察するようになったのよ。そして、何をしてほしいか自分で考えるの」
エルは、子どもの成長を本当に嬉しそうに話していてた。
「すごいなー6年生でそれができるなんて……」
「うんん、みんなね、自分の経験からなのよ。自分の思い出の中から、未来に役立つ“想い”を紡ぎ出せたのよ。すごい子達だわ」
「未来に役立つ想いか……」
「……私なんか…………100年も……何も考えられずに………」
エルは、寂しい目をしたんだ。でも、すぐに僕やお母ちゃんの顔を見ると、また笑顔に戻ったんだけど……。
「まったく、君はもっと自分の力を信じてもいいと思うよ。エルの学級の子達だからできるんだとね」
僕は、エルの力を信じていると全身で伝えたかった。
「遠足の時、直人はどこにいるの?」
「僕は、管理職だから、すべての学年の様子を把握するために、自動車で巡回するんだ。校長先生と養護教諭は学校待機、巡回は僕の他に学年を担任していない何人かの先生がいるけど、たぶん3年生4年生のところの手伝いにまわることが多いな」
「どうしてなの? 低学年じゃないの?」
「んー、1年も2年も、高学年がペアで付いてるじゃないか。……それに比べ、3,4年って、実は一番中途半端で手がかかるんだよね。1年生ほど幼くはないけど、高学年ほど面倒も見れない。面倒を見ていそうだけど、どこか抜けているんだ。……失敗も多いよね。だから先生達の手も必要になってくる」
「へー、そういうものなの」
「だからさ、当然、1・6年のところと、2・5年のところは、僕が一人で巡回ということになるのさ」
「ふーーん、じゃあ……がっかりだわ……」
少し、つまらなそうな顔したエルだった。
「え?」
「だって、遠足で、直人と一緒にお弁当が食べられないんだもんね」
「あ?……そりゃ……ま……僕は、巡回だから……ね……」
今まで、黙って話を聞いていた、お母ちゃんが、クスッと笑って、
「そしたら、今度の日曜日でも、2人でお弁当を持って、ピクニックでも行ってくればいいでしょ! ちょうど、遠足も今週終わるし、日曜日は天気もいいみたいよ」
と、言い残しそのままお風呂へ行ってしまった。
僕達は、顔を見合わせた。きっとお互い真っ赤になっていたんだ。それでも、小さく頷く様子が見れたので、僕は嬉しかったな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※エルフィーナ先生の視点
「……生憎の空毛様ですが、みなさんの元気な姿を見れば、今日は風もなく最後まで遠足日和になりますから、楽しんできてくださいね。それから、ペアになった学年は、それぞれの良いところをよく見て、お互いに助け合って、どちらの学年にとっても楽しい遠足にしてください。……それでは、行ってらっしゃい」
遠足当日、グラウンドで田中校長先生のお話を受け、出発式が行われたの。
雨こそは降ってなかったけど、曇り空で太陽の姿は見えなかったわ。
幸い、気温も高く、風が無く、予報でも雨は降らいということだったので、遠足は予定通り決行されたの。
ペアの学年ごとで、目的地は違うの。
また、ペアの学年でも、組み合わせの学級ごとで、道順を少し変えてあるわ。そうすることで道路の混雑を緩和できたり、上の学年の負担を減らしたりしているのよね。
6年2組は1年2組とペアで出発したの。目的は、市街地を抜け少し郊外へ出た桜山公園よ。1年生の足でもゆっくり歩いて1時間弱で着ける距離なの。
「さあ、みんな、今日は楽しく歩こう、車の方にさえ行かなければ、どうやって歩いても平気だよ。ただ、危ないことだけは、やめようね! さあ、出発だ!」
このペアの団長は、東山勝君だわ。
勉強は苦手でも、いつも元気で、みんなを引っ張る2組のリーダー的存在よね。1年生を1列に並べ、その横に6年生が付く。もちろん6年生は車道側に立ってるの。何気ない、普通のスタイルのように見えたわ。
ところが、歩き出してすぐに、1年生の男の子が、大きな声で聞いてたわ。
「ねえ! マサ兄ちゃん、手を繋いで歩かないの?」
男の子は、休み時間にいつも勝君と遊んでいて、“マサ兄ちゃん”と言って慕っているの。
「ああ、ほら手を繋ぎたかったら、いつでもいいんだよ。ただ両手を使いたい時もあるだろう? その時は、自由にしていいよ」
みると、あちこちで同じような説明を6年生は、1年生にしているの。
喜んで手を繋いでいる女の子もいたし、早速道端の花を摘んでいる子もいるわ。
そんな時は、『早く歩きなさい』とは言わずに、6年生も一緒にお花を摘んでいるの。みんなより少し遅れるけど、途中の休憩場所をたくさん用意したので、まったく気にならないみたい。
「エル先生……不思議な遠足光景ですね」
山田先生が、私の隣に並んだ時、感慨深げに話しかけてきたの。
両学年の担任、特別支援担当、支援員達は、それぞれ子ども達の様子を見ながら、列の前後を行ったり来たりしているのよ。
ただ、当初の約束通り、危険行動以外は大人から声を掛けない約束になっているわ。
多少時間に遅れようと、多少もめ事が起きようと、子どもに任せることにしたの。
「何がですか。ごめんなさい、私は遠足が初めてなんです。これが、とっても楽しくて、嬉しくて」
「いや、私も、嬉しくて楽しいんです。こんなに子ども達が、自分の事として、遠足を考えてくれるなんてね。初めてですよ」
山田先生は、自分が夢を見ているんじゃないかと疑ってしまっているみたい。自分で頬っぺたをツネっているの。
「エル先生、ありがとうございます。…………じゃあ、私は前の方を見てきます…………。それから、似合ってますね、ジャージも」
私は、薄いグリーンから斜めに色が少しずつ濃くなるグラデーションの模様が入った、前開きのジャージを着ていたの。
ズボンは、少しパンタロン系になっていて裾が広がっているわ。上半身のチャックは大きめのデザインだったの。
襟幅が広くなっているので、より顔が小さく見えるみたい。
脇には白の白線が二本入っているんだけど、一本は太く、一本は細くなっていて強弱がついているみたい。遠目でも良く見えるみたい。
ちなみに、ジャージの襟元から見える黄色いTシャツも私の黒髪に黄色のキャップを目立たせたんだって。
全部、直人のお母さんが選んでくれたのよ。
「あ、ありがとう、ございます」
照れながら、お礼を言ってしまう私。ちょっと恥ずかしい!
(つづく)
「エルの学級も遠足に向けて、順調に準備が進んでいるようだね……」
夕飯の時、僕は何気なくそうに言ったものの、その後のエルの様子をそれとなく伺った。
エルも、うなずきながら楽しそうに、遠足の準備までの話をしてくれたので、僕は内心、ホッとしたのだった。
それは、どうしてもただの学年ごとの遠足とは違い、他の学年とペアになっての遠足だと問題も起こりやすい。毎年、そのことで解消しようかという意見も出るが、子どもの成長を考えて継続しているんだ。
「6年生はね、4月からの他学級訪問のお陰かな?……相手をよく観察するようになったのよ。そして、何をしてほしいか自分で考えるの」
エルは、子どもの成長を本当に嬉しそうに話していてた。
「すごいなー6年生でそれができるなんて……」
「うんん、みんなね、自分の経験からなのよ。自分の思い出の中から、未来に役立つ“想い”を紡ぎ出せたのよ。すごい子達だわ」
「未来に役立つ想いか……」
「……私なんか…………100年も……何も考えられずに………」
エルは、寂しい目をしたんだ。でも、すぐに僕やお母ちゃんの顔を見ると、また笑顔に戻ったんだけど……。
「まったく、君はもっと自分の力を信じてもいいと思うよ。エルの学級の子達だからできるんだとね」
僕は、エルの力を信じていると全身で伝えたかった。
「遠足の時、直人はどこにいるの?」
「僕は、管理職だから、すべての学年の様子を把握するために、自動車で巡回するんだ。校長先生と養護教諭は学校待機、巡回は僕の他に学年を担任していない何人かの先生がいるけど、たぶん3年生4年生のところの手伝いにまわることが多いな」
「どうしてなの? 低学年じゃないの?」
「んー、1年も2年も、高学年がペアで付いてるじゃないか。……それに比べ、3,4年って、実は一番中途半端で手がかかるんだよね。1年生ほど幼くはないけど、高学年ほど面倒も見れない。面倒を見ていそうだけど、どこか抜けているんだ。……失敗も多いよね。だから先生達の手も必要になってくる」
「へー、そういうものなの」
「だからさ、当然、1・6年のところと、2・5年のところは、僕が一人で巡回ということになるのさ」
「ふーーん、じゃあ……がっかりだわ……」
少し、つまらなそうな顔したエルだった。
「え?」
「だって、遠足で、直人と一緒にお弁当が食べられないんだもんね」
「あ?……そりゃ……ま……僕は、巡回だから……ね……」
今まで、黙って話を聞いていた、お母ちゃんが、クスッと笑って、
「そしたら、今度の日曜日でも、2人でお弁当を持って、ピクニックでも行ってくればいいでしょ! ちょうど、遠足も今週終わるし、日曜日は天気もいいみたいよ」
と、言い残しそのままお風呂へ行ってしまった。
僕達は、顔を見合わせた。きっとお互い真っ赤になっていたんだ。それでも、小さく頷く様子が見れたので、僕は嬉しかったな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※エルフィーナ先生の視点
「……生憎の空毛様ですが、みなさんの元気な姿を見れば、今日は風もなく最後まで遠足日和になりますから、楽しんできてくださいね。それから、ペアになった学年は、それぞれの良いところをよく見て、お互いに助け合って、どちらの学年にとっても楽しい遠足にしてください。……それでは、行ってらっしゃい」
遠足当日、グラウンドで田中校長先生のお話を受け、出発式が行われたの。
雨こそは降ってなかったけど、曇り空で太陽の姿は見えなかったわ。
幸い、気温も高く、風が無く、予報でも雨は降らいということだったので、遠足は予定通り決行されたの。
ペアの学年ごとで、目的地は違うの。
また、ペアの学年でも、組み合わせの学級ごとで、道順を少し変えてあるわ。そうすることで道路の混雑を緩和できたり、上の学年の負担を減らしたりしているのよね。
6年2組は1年2組とペアで出発したの。目的は、市街地を抜け少し郊外へ出た桜山公園よ。1年生の足でもゆっくり歩いて1時間弱で着ける距離なの。
「さあ、みんな、今日は楽しく歩こう、車の方にさえ行かなければ、どうやって歩いても平気だよ。ただ、危ないことだけは、やめようね! さあ、出発だ!」
このペアの団長は、東山勝君だわ。
勉強は苦手でも、いつも元気で、みんなを引っ張る2組のリーダー的存在よね。1年生を1列に並べ、その横に6年生が付く。もちろん6年生は車道側に立ってるの。何気ない、普通のスタイルのように見えたわ。
ところが、歩き出してすぐに、1年生の男の子が、大きな声で聞いてたわ。
「ねえ! マサ兄ちゃん、手を繋いで歩かないの?」
男の子は、休み時間にいつも勝君と遊んでいて、“マサ兄ちゃん”と言って慕っているの。
「ああ、ほら手を繋ぎたかったら、いつでもいいんだよ。ただ両手を使いたい時もあるだろう? その時は、自由にしていいよ」
みると、あちこちで同じような説明を6年生は、1年生にしているの。
喜んで手を繋いでいる女の子もいたし、早速道端の花を摘んでいる子もいるわ。
そんな時は、『早く歩きなさい』とは言わずに、6年生も一緒にお花を摘んでいるの。みんなより少し遅れるけど、途中の休憩場所をたくさん用意したので、まったく気にならないみたい。
「エル先生……不思議な遠足光景ですね」
山田先生が、私の隣に並んだ時、感慨深げに話しかけてきたの。
両学年の担任、特別支援担当、支援員達は、それぞれ子ども達の様子を見ながら、列の前後を行ったり来たりしているのよ。
ただ、当初の約束通り、危険行動以外は大人から声を掛けない約束になっているわ。
多少時間に遅れようと、多少もめ事が起きようと、子どもに任せることにしたの。
「何がですか。ごめんなさい、私は遠足が初めてなんです。これが、とっても楽しくて、嬉しくて」
「いや、私も、嬉しくて楽しいんです。こんなに子ども達が、自分の事として、遠足を考えてくれるなんてね。初めてですよ」
山田先生は、自分が夢を見ているんじゃないかと疑ってしまっているみたい。自分で頬っぺたをツネっているの。
「エル先生、ありがとうございます。…………じゃあ、私は前の方を見てきます…………。それから、似合ってますね、ジャージも」
私は、薄いグリーンから斜めに色が少しずつ濃くなるグラデーションの模様が入った、前開きのジャージを着ていたの。
ズボンは、少しパンタロン系になっていて裾が広がっているわ。上半身のチャックは大きめのデザインだったの。
襟幅が広くなっているので、より顔が小さく見えるみたい。
脇には白の白線が二本入っているんだけど、一本は太く、一本は細くなっていて強弱がついているみたい。遠目でも良く見えるみたい。
ちなみに、ジャージの襟元から見える黄色いTシャツも私の黒髪に黄色のキャップを目立たせたんだって。
全部、直人のお母さんが選んでくれたのよ。
「あ、ありがとう、ございます」
照れながら、お礼を言ってしまう私。ちょっと恥ずかしい!
(つづく)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる