43 / 57
43 エル学級がめざした運動会 1(リレー練習)
しおりを挟む
※エル先生の視点
大山里小学校の運動会は、6月末に行われるそうよ。あと半月ほどで運動会なんだけど、私はよく分からないの。でも、何か運動がたくさんできて、楽しそう。
子ども達も、いろいろ頑張って練習してるみたい。
「オレは、5年1組に行くぜ。もうすぐ運動会だろ、今日はリレーをやるって言うんだよ。リレーの見本を見せたいんだけど、一緒に行くやつはいないかなああー」
勝君は、これからしばらく、教室訪問の目標を『運動会に向けての秘策伝授!』に絞ったみたい。休み時間に、仲間を集めていたわ。
「いいよ、ぼくもちょうど走りたかったんだ」
「ぼくだって、バトンの受け渡しは、得意だぜ!」
運動が得意な佑介君と和明君も一緒に行くことになったみたい。
「なあ、あと1人、誰か行かないかなああ……………………」
まわりを見渡しているけど、なかなか見つからないみたいね。あれ? 私と目が合った勝君がニコニコしてる。
「……じゃあさ、残りの1人は、エル先生お願いできないかなあ…………4人1チームで、リレーをやって見せたいんだよね、いいでしょ?」
私は、ちょっと声を掛けてくれて嬉しかったけど、ちょっとだけ考えるフリをしちゃった。
一応先生だから、勿体を付けてみたの。えへっ。
「まあ、リレーじゃ、チームを作らなきゃだから仕方ないわよね、いいわよ。じゃあ、今日は勝君達に付き合うわね」
やっぱり、最後は、嬉しさのあまりとびっきりの笑顔になっちゃった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はじめ、5年生はリレーの基本を学習していたので、勝君達はグラウンドの端でその様子を黙って観察していたわ。
「学校では、バトンの持ち手を決めることが多いけど、走る場所や受け渡しのタイミングで、できるだけ持ち替えないようにした方がいいんだ」
バトンの受け渡しが得意な佑介君は、自分でもオリンピックの映像などで解説者の話を受け売りしていたわ。なんか可愛いわね。
「あ! オレも知ってる、できるだけバトンの持ち替えを少なくして、落下を防ぐんだぜ」
勝君も得意になって話しているわ。
「リレーで一番バトンを落とすのは、どこだかわかるか?」
和希君が、一緒に行って3人に質問しているの。
「そりゃあ、バトンパスの時に決まってるだろ!」
2人とも同意見だったの。
「じゃあ、なぜだと思う?」
「なぜって?……そりゃあ、バトンが手から離れるからか?」
「んー、でも、それなら、みんなが落としてもよさそうだけど、そうでもないよな……」
「……………………」
「実はな、人が集まってしまって、バトンが見えなくなるからなんだよ。リレーで、競っていると、バトンパスゾーンだけ、人間が2倍になるだろ。だから、渡そうとする手がよく見えなくなるんだよ。それで焦ってしまって、ついバトンを落としてしまうんだ」
「なるほど……」
「だからか……」
勝君達は、私を入れて4人で緊急リレー会議を開いたの。
そのうちに、5年生の方から、6年生も入れて模擬リレー対戦をやりたいと提案があったわ。その結果を受けて、作戦を考えたいんだって。
勝君達は、喜んで了承していたわ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5年生は、選抜3チーム。6年生は勝君達1チーム。合計4チームの対決となったの。もちろん、私も勝君達のチームで一緒に走るのよ。
6年の第1走者は勝君、第2走者は佑介君、第3走者は和明君、アンカーは私なの。
そして、勝はみんなに、こんな提案をしたわ。
「今回のリレーは、早く走って5年に勝つことじゃないよ。さっき話したリレーの混雑を避けて、上手くバトンを渡す方法を見せることだからね。だから、バトンパスを5年に合わせるように走ってくれ、頼むな!」
「OK、任せてよ」
「エル先生、ゴールは……ね♡」
勝君は、両手を合わせて、お願いしてきたの。私も、両手のブイサインをくっつけてニッコリ笑ったの。
『位置について………よーい………バン』
スターターピストルが鳴ったわ。紙雷管の煙が漂い、独特の微かな匂いがしたの。
5年生は、赤、青、黄がそれぞれ全力で好スタートを切ったわ。勝君は白で、やや後方から追う形をとったの。これも作戦ね。
「よし、前方が見える……バトンパスまで、あと10メートル」
5年生は、基本通りバトンを受ける者が後方にさがり迎えに出る形。
勝君は、それを横目に一気に5年の3チームをパスし、抜かしたところでバトンパスしたの。
第2走者の佑介君は、前方に誰もいないので、一気に加速できたわ。
「よし、あっという間に先頭だ」
観客になっていた5年生は、見事なバトンパスに、拍手さえしていたわ。
佑介君は、すぐにスピードを緩めて、5年と同じ集団に紛れ込んだの。これも作戦ね。
「リレーゾーンまであと10メートルだ」
佑介君は、一気にアウトコースにずらしたの。そこには、和希君が待っていたわ。通常は、インコースを走るものなの。その方がコースも短く、時間も稼げるからね。ただし、バトンパスの時は混む場合があるので、場所を見てすいているコースを選ぶのよね。
「よし、これで一気にまた、走れる!」
第3走者の和希君も真っすぐ前を見て走り出したわ。最後は、私にバトンを渡すんだけど、彼は5年生をまた全員抜かしてから、安定したバトンパスを私にすることになっているの。後方を走る5年生に見せるためよ。
「よし、これで、アンカーのエル先生までバトンが渡ったな……」
勝君は、これでひと段落したと思った。
でも、5年生は最後まで必死になって、どのチームも全力で走っていたわ。私は先頭だったけど、少しずつスピードは加減していたので、5年生が追いつてきたわ。
ゴールまで30メートルと迫ると、5年生も力が入り、私を追い抜こうと頑張ったの。
赤チームが抜かし、青チームも抜かしていったの。後5メートルというところで、黄チームが私に並んだ時、その子がバランスを崩し転びかけたの。
「あ! 危ない……」
そう思った瞬間……私は、その子の上半身を柔らかく受け止めたの。そして、そのまま黄色のアンカーの子を抱きかかえたまま、空中を高く前方に一回転して、静かに自分の足で着地したの。
「大丈夫だった?」
私は、優しくその5年生の子に話し掛けた。
「は、はい。大丈夫です」
少し驚いた様子だったけど、その子はケガもなくてよかったの。
「あ、そうそう。着地したときね……足は、あなたの方が、前になってたから、3位はあなたね!」
私は、そう言ってその子の頭を撫でてあげたの。とっても楽しいリレーだったわ。
(つづく)
大山里小学校の運動会は、6月末に行われるそうよ。あと半月ほどで運動会なんだけど、私はよく分からないの。でも、何か運動がたくさんできて、楽しそう。
子ども達も、いろいろ頑張って練習してるみたい。
「オレは、5年1組に行くぜ。もうすぐ運動会だろ、今日はリレーをやるって言うんだよ。リレーの見本を見せたいんだけど、一緒に行くやつはいないかなああー」
勝君は、これからしばらく、教室訪問の目標を『運動会に向けての秘策伝授!』に絞ったみたい。休み時間に、仲間を集めていたわ。
「いいよ、ぼくもちょうど走りたかったんだ」
「ぼくだって、バトンの受け渡しは、得意だぜ!」
運動が得意な佑介君と和明君も一緒に行くことになったみたい。
「なあ、あと1人、誰か行かないかなああ……………………」
まわりを見渡しているけど、なかなか見つからないみたいね。あれ? 私と目が合った勝君がニコニコしてる。
「……じゃあさ、残りの1人は、エル先生お願いできないかなあ…………4人1チームで、リレーをやって見せたいんだよね、いいでしょ?」
私は、ちょっと声を掛けてくれて嬉しかったけど、ちょっとだけ考えるフリをしちゃった。
一応先生だから、勿体を付けてみたの。えへっ。
「まあ、リレーじゃ、チームを作らなきゃだから仕方ないわよね、いいわよ。じゃあ、今日は勝君達に付き合うわね」
やっぱり、最後は、嬉しさのあまりとびっきりの笑顔になっちゃった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はじめ、5年生はリレーの基本を学習していたので、勝君達はグラウンドの端でその様子を黙って観察していたわ。
「学校では、バトンの持ち手を決めることが多いけど、走る場所や受け渡しのタイミングで、できるだけ持ち替えないようにした方がいいんだ」
バトンの受け渡しが得意な佑介君は、自分でもオリンピックの映像などで解説者の話を受け売りしていたわ。なんか可愛いわね。
「あ! オレも知ってる、できるだけバトンの持ち替えを少なくして、落下を防ぐんだぜ」
勝君も得意になって話しているわ。
「リレーで一番バトンを落とすのは、どこだかわかるか?」
和希君が、一緒に行って3人に質問しているの。
「そりゃあ、バトンパスの時に決まってるだろ!」
2人とも同意見だったの。
「じゃあ、なぜだと思う?」
「なぜって?……そりゃあ、バトンが手から離れるからか?」
「んー、でも、それなら、みんなが落としてもよさそうだけど、そうでもないよな……」
「……………………」
「実はな、人が集まってしまって、バトンが見えなくなるからなんだよ。リレーで、競っていると、バトンパスゾーンだけ、人間が2倍になるだろ。だから、渡そうとする手がよく見えなくなるんだよ。それで焦ってしまって、ついバトンを落としてしまうんだ」
「なるほど……」
「だからか……」
勝君達は、私を入れて4人で緊急リレー会議を開いたの。
そのうちに、5年生の方から、6年生も入れて模擬リレー対戦をやりたいと提案があったわ。その結果を受けて、作戦を考えたいんだって。
勝君達は、喜んで了承していたわ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5年生は、選抜3チーム。6年生は勝君達1チーム。合計4チームの対決となったの。もちろん、私も勝君達のチームで一緒に走るのよ。
6年の第1走者は勝君、第2走者は佑介君、第3走者は和明君、アンカーは私なの。
そして、勝はみんなに、こんな提案をしたわ。
「今回のリレーは、早く走って5年に勝つことじゃないよ。さっき話したリレーの混雑を避けて、上手くバトンを渡す方法を見せることだからね。だから、バトンパスを5年に合わせるように走ってくれ、頼むな!」
「OK、任せてよ」
「エル先生、ゴールは……ね♡」
勝君は、両手を合わせて、お願いしてきたの。私も、両手のブイサインをくっつけてニッコリ笑ったの。
『位置について………よーい………バン』
スターターピストルが鳴ったわ。紙雷管の煙が漂い、独特の微かな匂いがしたの。
5年生は、赤、青、黄がそれぞれ全力で好スタートを切ったわ。勝君は白で、やや後方から追う形をとったの。これも作戦ね。
「よし、前方が見える……バトンパスまで、あと10メートル」
5年生は、基本通りバトンを受ける者が後方にさがり迎えに出る形。
勝君は、それを横目に一気に5年の3チームをパスし、抜かしたところでバトンパスしたの。
第2走者の佑介君は、前方に誰もいないので、一気に加速できたわ。
「よし、あっという間に先頭だ」
観客になっていた5年生は、見事なバトンパスに、拍手さえしていたわ。
佑介君は、すぐにスピードを緩めて、5年と同じ集団に紛れ込んだの。これも作戦ね。
「リレーゾーンまであと10メートルだ」
佑介君は、一気にアウトコースにずらしたの。そこには、和希君が待っていたわ。通常は、インコースを走るものなの。その方がコースも短く、時間も稼げるからね。ただし、バトンパスの時は混む場合があるので、場所を見てすいているコースを選ぶのよね。
「よし、これで一気にまた、走れる!」
第3走者の和希君も真っすぐ前を見て走り出したわ。最後は、私にバトンを渡すんだけど、彼は5年生をまた全員抜かしてから、安定したバトンパスを私にすることになっているの。後方を走る5年生に見せるためよ。
「よし、これで、アンカーのエル先生までバトンが渡ったな……」
勝君は、これでひと段落したと思った。
でも、5年生は最後まで必死になって、どのチームも全力で走っていたわ。私は先頭だったけど、少しずつスピードは加減していたので、5年生が追いつてきたわ。
ゴールまで30メートルと迫ると、5年生も力が入り、私を追い抜こうと頑張ったの。
赤チームが抜かし、青チームも抜かしていったの。後5メートルというところで、黄チームが私に並んだ時、その子がバランスを崩し転びかけたの。
「あ! 危ない……」
そう思った瞬間……私は、その子の上半身を柔らかく受け止めたの。そして、そのまま黄色のアンカーの子を抱きかかえたまま、空中を高く前方に一回転して、静かに自分の足で着地したの。
「大丈夫だった?」
私は、優しくその5年生の子に話し掛けた。
「は、はい。大丈夫です」
少し驚いた様子だったけど、その子はケガもなくてよかったの。
「あ、そうそう。着地したときね……足は、あなたの方が、前になってたから、3位はあなたね!」
私は、そう言ってその子の頭を撫でてあげたの。とっても楽しいリレーだったわ。
(つづく)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる