44 / 57
44 エル学級がめざした運動会 2(ドッジボール)
しおりを挟む
※エル先生の視点
「エル、今日は大活躍だったみたいだね」
夕食の時、直人が、少し困ったような顔をして尋ねてきたの。
「え? ……私、何もしてないわよ」
私は、少し考えてみたが、何も思い出せないわ。
「5年生の先生に聞いたんだけど、リレーのゴール近くで転びそうになった子を助けたそうじゃないか」
「ああ~あの子ね。うん、転んだらケガをすると思ったから、受け止めてあげただけよ。あ! そっか。片手で受け止めたのが良くなかったのね。今度は、両手でちゃんと受け止めるようにするわね」
私は、ちょっとだけ反省したんだけど、直人のお母さんは褒めてくれたのよ。
「あら、エルちゃんは、偉いんだね。そうだよね、子ども達がケガをしないようにするのが先生だもんね」
直人のお母さんは、いっつも私を褒めてくれるの。いつでも、私の味方なのよね。嬉しいわ。
「ああ、ええっと……エルはね、すごい運動が得意だからね。急にみんなの前で派手な運動をすると……相手がびっくりするから気を付けた方がいいかなあって……」
直人は、何を言ってるのかしら。私は、体を動かすのは得意だけど、エルフだと普通なのよね。あ、そっか! まだ、みんなには、私がエルフだってことは秘密だったんだ。私が、エルフだということを知っているのは、直人と校長先生だけなんだものね。
「ごめんね、直人。今度から気を付けるね。……でも、直人が一緒の時は、いいわよね。直人は知っているんだもんね」
「う、うん、大丈夫。僕が、一緒の時は、好きにしていいよ。その時は、僕が守るから」
「ありがとう、直人。……あのね、明日、学年体育でね、運動会に向けて準備運動ということで、学級対抗のドッジボールの試合をするの。子どもだけじゃなくてね、先生も混じってやるのよ。直人も見に来てくれる?」
「え? ……さっそくなの?……」
「だって、直人が、いた方が……私、頑張れるんだもん」
「お前、ちゃんと行ってやりなよ。教頭なんでしょ?」
「お母ちゃん、それは、関係ないよ!」
「いいから、行きなさい!」
「わかったよ……明日だね……見に行くよ、でも無理はしないでくれよ~」
「わ~、うれしーなー」
「よかったわね、エルちゃん」
明日が楽しみだわ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次の日
「みんなー今日の体育は、1組対2組のドッジボールを行います。これは運動会に向けた学級の組織づくりです。うちの運動会は、1組対2組での競技が多いです。当日は、全学年の競技点数を合計して、今年の勝敗を決めます。」
1組の担任、平野先生が説明を始めた。
「そこで、どうしても学級の団結が重要になってきます。ただ競技に勝つだけでなく、負けそうな時に、どうやって協力するか。競技の最中に何を考えているか。自分だけでなく学級のみんなのことを考えているか。……など、今回のドッジボールをやりながら体験してください」
最後に平野先生は、こうまとめた。
「大切なのは、ドッジボールが終わってから、教室へ戻った時に、何かが見つかるようにしてほしいんです……。先生達は、何も言いませんから。自分達で見つけてくださいね」
「じゃあ、はじめに体を温めるために、ボールの壁打ちを各自工夫して行いましょう」
子ども達は、体育館の壁にボールを投げてみたり、ボールを片手で打ってみたり、友達同士で受け渡しをしたりしていた。
先生達もボールを手に取り、壁に投げつけたりした。
『ドギューーン!…………バン! バン! バン!』
『ドギューーン!…………バン! バン! バン!』
あれ? 体育館が、静寂に包まれたわ。
皆、私の方に注目してる。
今、まさにドッジボールを片手にし、振りかぶって投げようとしている私をすべての人が見ているのがわかったわ。
あれ? 何でみんな見てるの? 私は、練習を止めてみんなに尋ねたの。
「あれ? みんな、練習しないの?」
すると平野先生が、オドオドしながら尋ねてきたの。
「えーっと、今の音は、エル先生ですか?」
「たぶん、そうだと思いますが……もう一度投げますか?」
「ああ、大丈夫です。……投げなくていいです……。ええっと、申し訳ありませんが、エル先生はボールを投げるのを禁止でいいですか? ……ハンデ……ハンデです。……ハンデを付けますね。大人は、投げたらダメなことにします。私もなげません。他の先生もいいですね! ハンデですよ」
「はい、わかりました」
私は、明るく返事をして素直に応じた。
さすが、学校の先生なのね。子ども達のために、大人にはハンデがあるのね。
なぜか、平野先生をはじめ、他の先生は、ホッとしたような顔をしているわ。みんな子ども達思いなのね。感心したわ。
あれ? 体育館の入り口のところで、直人が見てる! 何故かアワアワ言ってるけど、聞こえないわ。そっか、応援してくれているのね。子ども達が見てるから、恥ずかしいのかな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゲームが開始だわ。
広い体育館に、1組2組全員が2つに分かれて、ドッジボールの試合をするの。
内野でアウトになれば、外野へ行くことになるの。外野でアウトにしたら、内野に復活できるけど、制限時間内で、内野に多く残ったチームが勝ちになるの。
「亮、大輔、オレ達で内野を倒すぞ!」
2組の主砲は、勝君、亮君、大輔君の3人ね。ボールを投げるのが得意だったわね。顔は狙わないように、女子は手加減して、それぞれアウトにしていったの。
「ごめん、やられた!」
進太君がボールを落としちゃった。
「ドンマイ! 進太の落としたボールを拾えたから、2組のボールにできたぞ! えい!」
そのボールで、1組を1人アウトにしたのは、勝君ね。
「勝、ボールを拾ったら、一度外野へ回すんだ」
指示をしたのは、進太君ね。進太君は、すぐにアウトになったが、外野でどこにボールを回したらいいかを的確に指示しているわ。
体育館の入り口で、直人が半分体を隠しながら、モジモジしてるの。体育館の中に来ればいいのにな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
残り3分ね。
2組の内野で残っているのは、勝君、亮君、静奈さん、そして私。
対して1組の内野は、ボールの威力が強い正敏君、受けるの上手な新平君、逃げるばかりの幸恵さんと花子さんね。どちらも4人で同点。残り時間わずかね。1人でもアウトにした方が勝ちになりそうね。
「勝、向こうの正敏と新平をねらっても、すぐにボールを取られてしまう。でも、女の子は逃げるのがうまくてなかなか当てられない。どうしよう?」
「うちには、由香がいるじゃないか!」
「え? でも由香は、今、外野じゃ」
「だから、1組も安心してるのさ、いいか………………」
「うん、でもうまくいくかなあ……………」
「大丈夫!」
ボールは、1組の正敏君が持っているの。誰を狙っているんだろう。今、ボールを投げたわ。ボールは、静奈さんめがけて一直線なの。
「静奈―、後ろ向けー」
その時、勝君が大きな声で叫ぶと、静奈さんは、クルッと向きを変えた。すると、ボールは、静奈さんのお尻に当たって大きく天井に向かって跳ね上がったの。
「エル先生―――」
またも勝君は、大声で私を呼んだの。
「任せて!」
そう言うと、私は、天井めがけて大きくジャンプしたのよ。
同時に直人は、体育館の中に入り両手を胸の前で組んで、声にならない声で叫んだの。私には聞こえたわ!
≪エルーーーーーー≫
私は、その叫びに答えるように、真っすぐに直人を見てから、空中で半回転し、逆立ち状態で足先が天井に着く前にボールを掴んで、下で待つ勝君めがけて軽くボールを押し出したの。
「よっしゃー、由香―行くぜー、待ってろー」
そう言うと、私からのボールを受け取った勝君は、すぐに外野の由香さんにパスしたの。
由香さんは、すかさず目の前にいた、1組内野の正敏君めがけて、そのボールをぶつけたわ。
「ピッピーーーー!」 トン!
試合終了の笛の音と、私の着地の音が重なり、2組の勝利に終わったの。
その後、1組も2組もお互いに握手をして、お互いの真剣勝負を喜び、健闘をたたえ合っていたわ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「勝、なあ、見つけたか?」
「ん? 何のことだ、亮」
「お前、もう平野先生の言ったこと忘れたのか? ドッジボールが終わった後だよ……」
「ああ、あれか。そんなもん、オレには、はじめっから見えてるさ……」
「何だって? 何だよ……教えろよ……」
「え? お前達は、見えてないのかよ……」
「もったいぶらないで……早く教えろってば……」
「そんなもの、決まってんだろ! お前達だよ! あのドッジボールだって、お前達だからあんな作戦立てられたんだし、実行できたんだよ。信用してたんだよ」
「なーんだ、そっか! そーだよな!」
「な! この調子で、運動会も頑張ろうな」
「「「おーーー」」」
(つづく)
「エル、今日は大活躍だったみたいだね」
夕食の時、直人が、少し困ったような顔をして尋ねてきたの。
「え? ……私、何もしてないわよ」
私は、少し考えてみたが、何も思い出せないわ。
「5年生の先生に聞いたんだけど、リレーのゴール近くで転びそうになった子を助けたそうじゃないか」
「ああ~あの子ね。うん、転んだらケガをすると思ったから、受け止めてあげただけよ。あ! そっか。片手で受け止めたのが良くなかったのね。今度は、両手でちゃんと受け止めるようにするわね」
私は、ちょっとだけ反省したんだけど、直人のお母さんは褒めてくれたのよ。
「あら、エルちゃんは、偉いんだね。そうだよね、子ども達がケガをしないようにするのが先生だもんね」
直人のお母さんは、いっつも私を褒めてくれるの。いつでも、私の味方なのよね。嬉しいわ。
「ああ、ええっと……エルはね、すごい運動が得意だからね。急にみんなの前で派手な運動をすると……相手がびっくりするから気を付けた方がいいかなあって……」
直人は、何を言ってるのかしら。私は、体を動かすのは得意だけど、エルフだと普通なのよね。あ、そっか! まだ、みんなには、私がエルフだってことは秘密だったんだ。私が、エルフだということを知っているのは、直人と校長先生だけなんだものね。
「ごめんね、直人。今度から気を付けるね。……でも、直人が一緒の時は、いいわよね。直人は知っているんだもんね」
「う、うん、大丈夫。僕が、一緒の時は、好きにしていいよ。その時は、僕が守るから」
「ありがとう、直人。……あのね、明日、学年体育でね、運動会に向けて準備運動ということで、学級対抗のドッジボールの試合をするの。子どもだけじゃなくてね、先生も混じってやるのよ。直人も見に来てくれる?」
「え? ……さっそくなの?……」
「だって、直人が、いた方が……私、頑張れるんだもん」
「お前、ちゃんと行ってやりなよ。教頭なんでしょ?」
「お母ちゃん、それは、関係ないよ!」
「いいから、行きなさい!」
「わかったよ……明日だね……見に行くよ、でも無理はしないでくれよ~」
「わ~、うれしーなー」
「よかったわね、エルちゃん」
明日が楽しみだわ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次の日
「みんなー今日の体育は、1組対2組のドッジボールを行います。これは運動会に向けた学級の組織づくりです。うちの運動会は、1組対2組での競技が多いです。当日は、全学年の競技点数を合計して、今年の勝敗を決めます。」
1組の担任、平野先生が説明を始めた。
「そこで、どうしても学級の団結が重要になってきます。ただ競技に勝つだけでなく、負けそうな時に、どうやって協力するか。競技の最中に何を考えているか。自分だけでなく学級のみんなのことを考えているか。……など、今回のドッジボールをやりながら体験してください」
最後に平野先生は、こうまとめた。
「大切なのは、ドッジボールが終わってから、教室へ戻った時に、何かが見つかるようにしてほしいんです……。先生達は、何も言いませんから。自分達で見つけてくださいね」
「じゃあ、はじめに体を温めるために、ボールの壁打ちを各自工夫して行いましょう」
子ども達は、体育館の壁にボールを投げてみたり、ボールを片手で打ってみたり、友達同士で受け渡しをしたりしていた。
先生達もボールを手に取り、壁に投げつけたりした。
『ドギューーン!…………バン! バン! バン!』
『ドギューーン!…………バン! バン! バン!』
あれ? 体育館が、静寂に包まれたわ。
皆、私の方に注目してる。
今、まさにドッジボールを片手にし、振りかぶって投げようとしている私をすべての人が見ているのがわかったわ。
あれ? 何でみんな見てるの? 私は、練習を止めてみんなに尋ねたの。
「あれ? みんな、練習しないの?」
すると平野先生が、オドオドしながら尋ねてきたの。
「えーっと、今の音は、エル先生ですか?」
「たぶん、そうだと思いますが……もう一度投げますか?」
「ああ、大丈夫です。……投げなくていいです……。ええっと、申し訳ありませんが、エル先生はボールを投げるのを禁止でいいですか? ……ハンデ……ハンデです。……ハンデを付けますね。大人は、投げたらダメなことにします。私もなげません。他の先生もいいですね! ハンデですよ」
「はい、わかりました」
私は、明るく返事をして素直に応じた。
さすが、学校の先生なのね。子ども達のために、大人にはハンデがあるのね。
なぜか、平野先生をはじめ、他の先生は、ホッとしたような顔をしているわ。みんな子ども達思いなのね。感心したわ。
あれ? 体育館の入り口のところで、直人が見てる! 何故かアワアワ言ってるけど、聞こえないわ。そっか、応援してくれているのね。子ども達が見てるから、恥ずかしいのかな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゲームが開始だわ。
広い体育館に、1組2組全員が2つに分かれて、ドッジボールの試合をするの。
内野でアウトになれば、外野へ行くことになるの。外野でアウトにしたら、内野に復活できるけど、制限時間内で、内野に多く残ったチームが勝ちになるの。
「亮、大輔、オレ達で内野を倒すぞ!」
2組の主砲は、勝君、亮君、大輔君の3人ね。ボールを投げるのが得意だったわね。顔は狙わないように、女子は手加減して、それぞれアウトにしていったの。
「ごめん、やられた!」
進太君がボールを落としちゃった。
「ドンマイ! 進太の落としたボールを拾えたから、2組のボールにできたぞ! えい!」
そのボールで、1組を1人アウトにしたのは、勝君ね。
「勝、ボールを拾ったら、一度外野へ回すんだ」
指示をしたのは、進太君ね。進太君は、すぐにアウトになったが、外野でどこにボールを回したらいいかを的確に指示しているわ。
体育館の入り口で、直人が半分体を隠しながら、モジモジしてるの。体育館の中に来ればいいのにな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
残り3分ね。
2組の内野で残っているのは、勝君、亮君、静奈さん、そして私。
対して1組の内野は、ボールの威力が強い正敏君、受けるの上手な新平君、逃げるばかりの幸恵さんと花子さんね。どちらも4人で同点。残り時間わずかね。1人でもアウトにした方が勝ちになりそうね。
「勝、向こうの正敏と新平をねらっても、すぐにボールを取られてしまう。でも、女の子は逃げるのがうまくてなかなか当てられない。どうしよう?」
「うちには、由香がいるじゃないか!」
「え? でも由香は、今、外野じゃ」
「だから、1組も安心してるのさ、いいか………………」
「うん、でもうまくいくかなあ……………」
「大丈夫!」
ボールは、1組の正敏君が持っているの。誰を狙っているんだろう。今、ボールを投げたわ。ボールは、静奈さんめがけて一直線なの。
「静奈―、後ろ向けー」
その時、勝君が大きな声で叫ぶと、静奈さんは、クルッと向きを変えた。すると、ボールは、静奈さんのお尻に当たって大きく天井に向かって跳ね上がったの。
「エル先生―――」
またも勝君は、大声で私を呼んだの。
「任せて!」
そう言うと、私は、天井めがけて大きくジャンプしたのよ。
同時に直人は、体育館の中に入り両手を胸の前で組んで、声にならない声で叫んだの。私には聞こえたわ!
≪エルーーーーーー≫
私は、その叫びに答えるように、真っすぐに直人を見てから、空中で半回転し、逆立ち状態で足先が天井に着く前にボールを掴んで、下で待つ勝君めがけて軽くボールを押し出したの。
「よっしゃー、由香―行くぜー、待ってろー」
そう言うと、私からのボールを受け取った勝君は、すぐに外野の由香さんにパスしたの。
由香さんは、すかさず目の前にいた、1組内野の正敏君めがけて、そのボールをぶつけたわ。
「ピッピーーーー!」 トン!
試合終了の笛の音と、私の着地の音が重なり、2組の勝利に終わったの。
その後、1組も2組もお互いに握手をして、お互いの真剣勝負を喜び、健闘をたたえ合っていたわ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「勝、なあ、見つけたか?」
「ん? 何のことだ、亮」
「お前、もう平野先生の言ったこと忘れたのか? ドッジボールが終わった後だよ……」
「ああ、あれか。そんなもん、オレには、はじめっから見えてるさ……」
「何だって? 何だよ……教えろよ……」
「え? お前達は、見えてないのかよ……」
「もったいぶらないで……早く教えろってば……」
「そんなもの、決まってんだろ! お前達だよ! あのドッジボールだって、お前達だからあんな作戦立てられたんだし、実行できたんだよ。信用してたんだよ」
「なーんだ、そっか! そーだよな!」
「な! この調子で、運動会も頑張ろうな」
「「「おーーー」」」
(つづく)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる