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アンナの策略
しおりを挟む「レン様、何でもありませんわ、グスン」
小動物のような可愛さで健気に耐えてる姿は庇護欲を煽られるようで・・・
まわりから私にチクチクと冷たい視線が降り注ぐ
「何でもないなどと申すな、泣いてるではないか」
「レン様、実はお、お姉さま、な、何でもありません」
ここまでの茶番劇を見せられて呆然としてしまう
馬鹿な男だ、女の涙に騙されて!!
2人が私に視線を向ける、レンは私を睨み付けるとアンナをお姫様抱っこして颯爽とこの場から離れた。
これは私が悪者って展開なのね
物語の抑制欲なんだろうか
この事件はあっという間に学園に広まる
私が悪魔でアンナが天使とでも言いたいのか?
いつものように教室で過ごしてると、悪役令嬢の取り巻き三人組が近づいてくる。
「ジュリアン様、お加減いかがですか?」
見た瞬間吹き出しそうになった。
だって髪の色がカラフルすぎて、赤、青、黄色とまるで信号機みたいなんだもん
お笑いかよ!ってツッコミたくなるわ
「もう大丈夫ですわ、ご心配おかけしましたわね」
私の言葉に驚愕している彼女たち
そっか、謝るって事をいままでしたことがなかったのよね
ーーーーゴンッ!!
その時、私のそばを通りすぎた女性徒が不意にぶつかり転んでしまう。
私を見るなり怯えたように震え上がってるけど・・・
「あなた大丈夫?怪我はないかしら?」
スッと手を差し出し彼女を起き上がらせるとキョトンとしている女性徒
「ジュリアン様、申し訳ございません」
怯えた彼女を落ち着かせようと優しく微笑むが何故か固まってる
「私は大丈夫よ、逆にあなたの方が怪我をしてるじゃない直ぐに保健室に連れていってもらいなさい。」
「保健室ですか?」
はぁ、しまったこっちの世界では医務室だった
「あ、間違えましたわ。医務室で手当てして頂いて!」
固まったままの女性徒はその場から動かないけど、どうしたのかしら?
まわりの皆さんも固まってるけど・・・
「ジュリアン様、あの、その、私の失態に対して罰したりしないのでしょうか?」
「えっ!?罰するって私が貴方を?
いやいや、ないないないから!」
思わず砕けた話し方をしてしまった。
するとそれを見ていた取り巻き三人組が腕組をしながら女性徒の方へ向かって立ちはだかる。
「ジュリアン様の手を煩わせる必要などありません、私が罰し処理致します。」
赤髪が女性徒の頬に向かって大きく片手を振りかぶる素振りを見せたので、思わずその手を握り潰し押さえつけ阻止する。
「貴方何をするつもり?まさか本当に罰を与えようとしているのかしら?
いい加減にしなさい!
身分という物はこういったふうに使うものではないわ!!」
私の発言に怪訝な表情を浮かべる赤髪
「ジュリアン様、どうされてしまわれたのですか?こんな下等な下々を庇いだてするなど言語道断ですわ!」
「私は生まれ変わりましたのよ!
今までの私は傲慢で我儘で身分をかさにまわりに威張っていたわね!
その行為を悔い改めようと思っているの」
「えっ!?」
そこに突然アンナが何事もなかったかのようにやってくる。
「お姉さま、怪我をされた方が怯えているじゃないですか?
もしかしてお姉さまが怪我をさせたのですか?」
はぁ?
どうしても私を悪者にしたいの?
ギャラリーもアンナの登場に困惑気味だ
だって私は彼女を罰するなんてしてないもん
するとギャラリーを掻き分けてレンが登場する
「何の騒ぎだ!!」
私とアンナ、怪我をした女性徒、取り巻き三人組を見ながら溜め息を吐く
「また、ジュリアンの横暴な態度が原因か!!」
えっ!?
何も確認せずに私が悪者だと決めつけてるし
・・・・すると
「ち、違います。ジュリアン様は横暴な態度など見せずに私のような者の失敗を笑顔で許して頂きました。」
あんなに怯えていたのに、震えながら私の身の潔白を訴える。
「貴方、お姉さまに脅迫されているのね。
ちゃんと正直に話した方がいいわ!
お姉さまに傷つけられたのでしょう?」
アンナの言葉にブンブンと首をふり否定するのに全然話を聞かない
「レン様、ここは私の顔をたててお姉さまの横暴な態度を許していただけないでしょうか?」
いやいや、だから私は何もしてないから!
アンナの独壇場と化したこの場で最早誰も発する事はなく
何故か私の悪役令嬢としての噂が広がりをみせる
もう、否定すんのも面倒になってきて
扇子で口元を隠してその場から離れた。
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