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4:繋②※
しおりを挟むお二人と一緒の床につく。サンガク様の時同様、夜着を身に纏って。
「じゃ、それぞれ一口飲んで」
「はい」
小瓶を差し出され、一口づつ飲み込む。嚥下する喉の動きを確認したとたん、お二人に挟み込まれるように抱き締められた。腰を撫でられれば、身体の奥がズクリと疼く。
「あっ……」
「二人分の繋……快感はサンガクの時の二倍だぞ。意識飛ばすなよ?」
「は、はい……んっ」
前面のワカ様に口を塞がれ。背面のミドリ様が俺の夜着の隙間に手を滑り込ませ、胸の突起を弾いたり、摘んだり、引っ掻かれたりしながら、首筋を舐める。ゾクゾクと勢いよく快感が這い上がる。
「ふぁ……ひゃう、ぁっ……あっ」
口内を蹂躙する舌の動きと胸の突起への刺激が共鳴し、気持ち良すぎて頭が蕩けそうだ。
開始早々に俺はもう息も絶え絶えになり、されるがままになるしかない。俺の股座にワカ様の手が入り込み、既に硬くなり始めていたモノを掴んだ。上下に激しく扱かれ、数秒も持たず、あっという間に達してしまった。
「ぁ、ぁあああ……」
「コノハは早漏だなぁ」
「うう、ぁ……すみません」
「敏感になっているだけだ。気にしなくていい」
俺の放った精液がワカ様の掌から流れ落ちていくのが見えた。
脱力した俺を支えるミドリ様が優しく頭を撫でてくれる。
「飲めるか?」
「は、い」
二口目……あの感覚が二倍になって襲いかかってくると思うと流石に躊躇が生まれる。
しかし、俺に飲む以外の選択肢は無い。傾けられたワカ様の小瓶に口をつけて中身を飲み込んだ。
『ジュク』
「あ、つ……ぐ、ぅう、う!」
「僕のも」
「んん!」
背後のミドリ様から口移しで護身水が流し込まれる。
熱い。熱い。熱い。全身が燃えているみたいだ。
「……は、はっ……ぁ」
「効いてきた」
「さて、本番いこうぜ。コノハ」
「ま、待ってください! 今触れられたら、また」
「わかってるって」
俺の背後に回り込んでいたミドリ様が夜着の裾を捲り上げながら耳元に囁きかけてくる。そのまま、太腿に手をかけられて足を広げさせられた。恥ずかしくて足を閉じようとしたが、ビクともしない。
ワカ様に肩を掴まれて、上体を倒されミドリ様の膝に頭が乗った。露わになった尻を鷲掴みにされ、布を取り除かれた途端左右に割り開かれた。そして、口を寄せたと思えば穴の中に長い舌が差し入れられる。柔らかく滑った舌に中のシコリを直接押された。
『コリ』
「ひぃああ!? そんな、とこ……汚いです……やめて、ください」
俺は必死に身を捩るがお二人には敵わない。俺はただ悶えるしかなかった。その間もワカ様が俺の肉棒を刺激し続ける。
「はは、すげぇなこれ。お前の穴、めちゃくちゃ欲しがってる」
「ちがっ……」
「何が違う? こんなにヒクつかせて」
ワカ様の言う通り、自分の意思とは関係なく身体が勝手に動いているのだ。身体の力が抜けて、どんどん抵抗できなくなってしまう。
なんで二口目はこんなにキツいんだよ。熱くて苦しくてどうにかなってしまいそうだった。
どこを触られても性感帯になってしまったような錯覚に陥り、身体中がおかしくなっている。
中を弄る舌は止まらない。それどころか、さらに指が追加され奥へと入り込んできた。
「ん、あっ……だめ、です……」
『ジュプッ……クチュ、ヌポ』
「あっ、はぁっ……」
「三本入ったぜ」
「は、ぅうう、あつい、あついっ……」
「ワカ、コノハ可哀想。苛めるのは程々に」
ミドリ様が咎めてくれたおかげで、ワカ様は渋々と言った感じに顔を上げると、自分の着物の前を寛げる、熱く脈打ち赤黒くそそり立つソレを取り出した。
その凶器の大きさに怯え、顔を背けるがワカ様に顎を掴まれ、正面に固定される。
「サンガクとサイズ変わらない筈だぜ? そんな顔すんなって」
「ぁ、はい……ぇと……どうぞ……お好きに、お使いください」
「「…………」」
覚悟を決めて両脚を持ち上げて、挿れやすいように股を開いた。
早くこの熱を発散させて欲しい。
「う~ん、なんか嫁ってより生贄みたいな物言いじゃん」
「え?」
「自分を道具のように扱うな」
「……す、すみません」
お二人の機嫌を損ねてしまった。サンガク様もそうだったが、ただの儀式による性交なのに優しく俺を扱おうとしている。
張り詰めた俺の緊張をほぐすように、お二人が身体を撫でたり、口付けしたりと、落ち着かせようとしてくれた。
「義務じゃなくて、ちゃんと自分の意思で欲しがってくれよ」
「……っ」
ワカ様が俺の股の間に入り込み、熱い肉棒を秘部に押し当ててきた。
一気に貫かれると思っていたが、入り口を浅く出入りされるだけだった。
『くぽ、くぷぷ……ちゅく』
「ぁ……はっ……ワカ、様?」
「ほら、どうして欲しいのか……言ってみろ。叶えてやるから」
焦ったく、イイトコロに触れる寸前で引き返される。中の快感を知ってしまった身体が、血をギュルギュルと巡らせて、俺へ早く早くと早鐘を打ち付けて催促してくる。
「ぁ、あ……」
「コノハ」
『ちゅぷ』
また少しだけ押し入られる。欲しい。もっと奥に、ほしい!
「……いれ……て、ください……ぉ、おれの中に……ワカ様のを……おねがいします……いっぱい、ほしぃ」
「いい子だ、コノハ」
『ズンッ!』
「か、は!」
一気に根元まで突き入れられて息が詰まった。待ち望んだ快楽に目の前が真っ白になる。頭の中がチカチカと点滅した。最奥を抉られ、背をのけぞらせて感じ入る事しか出来ない。
ミドリ様に見下ろされながら、ワカ様の動きに合わせて口から自分のものとは思えない声が溢れ出てくる。
「は、ぁああ! あっ、んやぁ!」
『グプンッズチュッ』
激しい律動で奥を突かれる度にグチャグチャと水音が響き渡り、耳からも犯されているような錯覚に陥る。
サンガク様とは違う。ワカ様はとても激しく、なのに的確で……あ、ぁぁ、こんなの、耐えられない!
「もう、もうぅ……ぁあああっ!」
「ふはは、いっぱい出たな」
後ろの快感だけで、完璧に達してしまった。腹部に散った残滓を指で掬われ指摘される。
羞恥心を煽られて、俺はミドリ様の腹に顔を埋めるように身体を捻った。
「ぅう……」
「おっと。随分と愛い仕草をするもんだ」
「ワカ、戯れが過ぎると嫌われるぞ」
「はいはい……そうだな。今回きりってわけでもないし、今夜はこの辺で」
『ズグ』
「んんっ!」
なんだ? 神様って射精のタイミングを自由に調整出来るのか? サンガク様は普通に出してたけど、ワカ様は中を小突きながら位置調整をしている。
「はぁ……コノハ、出すぞ」
「は、い」
俺が身体を捻った所為で松葉崩しの対位となり、調整された奥深くに熱い飛沫が放たれた……が、それでは終わらなかった。
『ビュク、ビュルル』
「ひっ、ああ……出て、る? 動きながら、そんな」
俺の中へ精を擦り付けて捩じ込むように、射精しながら動いている。
塗りたくられる感覚に、背筋がゾクゾクと震えた。
「く……」
「ひゃ、ああ」
全て出し終えたらしいワカ様が無遠慮に俺の中から引き抜くと、泡立った精液がごぽりと腹の奥で音を鳴らしている。
「はぁ……お、終わりですか?」
「残念ながら、次は僕だ。ワカよりは優しくするよ」
「俺も優しかったろーが」
今度はワカ様が俺を背後から抱き寄せて、ミドリ様へ下半身を向ける形となった。
既に疲労困憊だが、体の熱は未だに抜けていない。恐らく、三口目が無ければ治らないのだろう。
「コノハ」
「んっく」
口を塞がれ、優しく舌を差し入れられて、舌先で深みへ誘われる。
俺はその誘いを受けて、舌を差し出して絡め合う。
ゆっくりと与えられる温もりと刺激に焼き焦がされた脳が癒されていく。
「は……ふ」
『じゅる、ちゅぱ』
ミドリ様に吸われ、嬲られ、緩やかに舌先を噛まれた。その小さな刺激が腰へ重く響き渡り、甘い疼きを呼ぶ。
「……んっ、みどり……さま」
「コノハ、力を抜いて」
「はぃ」
「いくよ」
ミドリ様のモノがゆっくりと挿入される。
とても……心地良い。俺をグズグズに溶かしてしまいそうな優しさに心臓が緩やかに暴れ出す。
『ジュプッ』
「はっ……あ……」
腹の中に隙間無く入り込んだソレをもっと味わいたくて、身体を動かして奥に擦りつける。するとミドリ様は優しく笑いながら俺の頭を撫でてくれた。
「コノハ、少し動きを早める」
「はい……んぁ!」
『ズッ……ズチュッ、ジュプ』
宣言通り、動きが速められたがワカ様の半分にも満たぬ速さだ。
けれど、まだこの快感に慣れていない俺には効果抜群の速度だった。
脳が快楽に焼かれて思考放棄する事なく、現状を処理出来る分、この快感を身体に刷り込まれ、教え込まれている。
「辛くないか?」
「ふぁい……きもちぃ、れす」
「なんか俺の時より良い感じだな」
「す、すみましぇ、ああ!」
「コノハはこういう事に慣れていない。初手から激しくしては可哀想だろ」
ミドリ様の言葉にワカ様は、先程の自分の動きを思い出しているのか少し複雑な表情をしていた。
山神様達は三者三様に綺麗な顔をしているが、ワカ様は言動もあり時折幼く見えてしまう。
見下ろしているワカ様の頬に手を触れる。
「!」
「ワカ様……口付けを……ください」
「……ああ」
逆さの口付けをして、積極的に舌を絡めて迎え入れる。
『ちゅぷ』
「はぅ……ワカ様、きもちぃです」
「っ、そうか」
蕩けた表情で微笑むと、中に埋められているミドリ様のモノが質量を増した気がした。
「僕との情交の最中だというのに、見せつけてくれる」
「俺達共通の嫁なんだ。浮気や横取りにも該当しねぇよ」
「……今度からは一人づつにしようか」
そうしていただけると、俺も助かる。
「ん、コノハ……僕のお嫁さんになってくれる?」
「なります……ミドリ様の、嫁に、ぁ、あっ、なりますぅ」
「ふふふ、良い子良い子。じゃ、しっかり僕の受け止めて」
「はぃ、たくさん注いで、くださぃ……旦那様」
ちゃんと自分の発している言葉の意味を理解しているのに、恥ずかしいのに、ミドリ様にお応えしようとすると自然と溢れてしまう語彙。
「う、あ……コノハ」
「く、ぁああ!」
ミドリ様が中にドクドクと大量の熱を注いでくれる。
幸せだ。熱くて、心地良い。
「はい。最後の仕上げだぞコノハ。これ全部飲んで」
「二本ともだ」
「……はい」
渡された小瓶の中身をそれぞれ飲み干した。
スーーッと熱が引いていくと同時に、意識も遠のいていった。
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