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21・彼等は若者
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オーラル王国──オーラル王宮・修練場
『ギィン』
『ボシュン!』
「はぁ……はぁ……まだだ!」
「結城、それ以上は腕が折れる!」
「耐久の練度が足らねぇ……クソ、クソクソ!」
三人の勇者が剣と魔法をぶつけ合っているが、一人は既に満身創痍でボロボロだった。
スキルのレベルを上げる為にわざと攻撃を受けて、耐久スキルを鍛えているのだ。
軽鎧を着用し、剣を地面に突き立てなんとか立っているのは道野瀬 結城。吊り目を更に吊り上げて険しい顔付きで歯を食いしばっている。
「結城君! 私達の身体はすぐには治らないんだから、無理しちゃダメだって!」
「ああ、竜の魔王は誰かが倒してくれたから、そんな急がなくていい」
「あのレベルの魔王がまた産まれたら、今度こそ死ぬ……死にたくねぇ、死にたくねぇんだよ……愛香、建人、お前らにも死んでほしくねえ」
結城の言葉に悲痛な面持ちで目を合わせる男女。
杖を持ち、美しい刺繍の魔法陣が施されたローブに身を包んだ木野 愛香と、大鎧を着込み顔に大きな傷のある和田 建人。
勇者召喚の儀で異世界に来た彼等は、何の変哲もない普通の高校生だ。けれど、今は魔王という存在を討伐する勇者にされてしまった。
勇者として戦えるよう基礎を叩き込まれ、実戦訓練を行い、死ぬ思いで強くなって魔王を五体も討伐出来ていた。
スキルの恩恵もあり、魔王へ対する恐怖心も日に日に薄れ、自信も付いていたが……三人の前に現れたのは、竜の魔王。
ポーションの使えない勇者達は、惜しいところまで持ち堪えたが、消耗戦では不利となり、一瞬の隙に致命的ダメージを負ってしまった。
間一髪で健人が防御に回り耐えられたおかげで、辛うじて撤退が出来たものの若い彼等にはあまりに強烈な死線の経験となった。
「死にたくない……けど、私達は魔王を倒すしかない。じゃないと、私達だって消される」
「戦いたくないけど、国の為、人の為、自然の為……僕達にしか出来ないから、やらなきゃいけない」
「クソォ……」
三人は修練場の壁に背を預け、高窓から見える青空を見上げていた。
不自由ない王宮の生活が、彼等にとっては外の世界と断絶する檻となっていた。
あんなに嫌だった勉強も、口うるさい家族も、刺激の無い日常が最早懐かしく、とても恋しい。
虚無感に苛まれている彼等の元へやってきたのは、上司であるオーラル王国の第二王子、ドトーリン。
そしてその隣には見慣れない中年男が一人。
「ユウキ、タケト、アイカ、おはようございます。朝から鍛錬とは精が出ますね」
「お、王子……」
いつもの柔らかい笑顔で爽やかに話しかける王子に対し、バッと片足を付いて畏まる三人。
「あー、いいからいいから。楽にして構わない。今日は君達に新しい指導をしてくれる方をお招きした」
「どうも」
男は三人の前に立つとペコっと頭を下げた。
襟足を結ったザンバラの黒髪、無精髭
を生やし気怠げな顔付きだが、その瞳は彼等と同じ色をしていた。
「指導の方? へぇ……お願いします」
「よろしくお願いします」
「……ん、おなしゃぁす」
態度は三者三様だが、三人共指導者として目の前の男を受け入れた。
「それでは、ボクはこれで。後はお願いします」
「わかりました」
さて、これからどんな戦闘訓練を受けるのか、内心うんざりしている三人へ指導の男は一枚の紙を手渡した。
「え!?」
「コレは……」
「に、日本語だ」
「俺はジュンイチロー。原野 純一郎だ。君達は覚えていないかもしれないが、一緒に召喚されたおっさんだよ」
共に召喚された見ず知らずの、明らかに巻き込まれた大人が居たのを三人は覚えている。二年で顔の記憶は朧げになったが、手渡された紙に書かれた懐かしの故郷の文字と本人の日本名。
「……生きてたのか」
「てっきり、殺されたのかと……」
「おいおい物騒だな。王と神官が、俺は戦えないお荷物って判断して城の外に追い出しただけだ」
「…………魔王と戦えなくても、消されないのか」
「あ?」
魔王と戦えなくなったら、自分達は用済みだ見限られ、殺されると思っていたからだ。
その理由は純一郎にある。
召喚されて間も無い時、神官からスキルの鑑定を受けた。
その後、純一郎の姿が消え、誰に聞いても“わからない”“勇者には相応しくない”そう言われるだけで、行方が分からなくなってしまった。その為、不安に駆られた彼等に最悪の強迫観念が根付いてしまった。
勇者にならなければ、消される。殺される。生きる選択肢は一択のみ。魔王討伐として勇者としての価値を示す方法だけ。
思い込みによる背水の陣で歴代最高の魔王討伐数を誇る勇者となった。
「大丈夫。別に嫌だって言っても殺されないから、無理に勇者を続けなくてもいい。その紙に書いてある問いに答えてくれ。日本語だから、この国の誰にも知られない」
純一郎の渡した紙には、こう書かれていた。
【魔王が居ない世界でやりたい事はなんですか?】
「っ……か、書いていいの?」
「ああ。書くのは自由だ。なんなら記名もしなくていい」
進むも死、進まぬも死……そんな勇者のお役目に一筋の光明が差した瞬間だった。
三人の表情はみるみると明るくなり、嬉々としてペンを走らせていく。
三人は思う存分、心の底から書きたい事を書いた。
涙でまだらに濡れた紙を受け取った純一郎は、日本語で綴られた文章に目を通す。
【みんなと一緒に元の世界へ帰りたい。家族にもう一度会いたい。学校に行きたい。】
【父さんに会いたい。母さんに会いたい。弟に会いたい。妹にも会いたい。また料理を作ってやりたい】
【家に帰ってテレビを見たい。漫画やゲームをしたい。友達と遊んで、平和に生きたい。】
地球へ帰りたい。家族の元へ帰りたい。友達に会いたい。
「……戦いたくないって事だな」
「ぁ……はい」
「……よしよし」
ズビズビと鼻を啜って我慢していた感情が堰を切って漫画みたいな量の涙を零す三人の頭を撫でる。
「ごめんな。まだ、帰る手立てがわからないんだ。けど、もう魔王と戦いたくなければ、戦わなくていい。けど、それでは王宮には居られなくなる……自分で生活をしていかなければならない」
「で、でも、魔王は僕等が倒さないと……」
「ああ。それは気にしなくていい。討伐の任は俺が引き受ける。俺は君達よりずっと強いぞ。竜の魔王を単独で討伐したんだからな。任せてくれ」
自分達より強いと言う純一郎の言葉に半信半疑だったが、あまりの自信に満ちた態度に頷かざる終えなかった。
「ドトーリンさんが納得しますかね? 第一王子のカリンさんも、王も……」
「……説得するさ」
答案用紙を持って、純一郎は三人の前から去って行った。残された三人は唐突な出来事に身を寄せ合って戸惑う。
「えっと、これ、どういう意味なんだろ……好きにしろって事?」
「王宮から出たら何する? どうやって生活する?」
「……なぁ、健人って料理出来るよな」
「え? うん」
「愛香もお菓子作りすげぇ上手いし……俺は家柄のおかげで金勘定が得意だ」
吊り上がっていた結城の目尻が下がり、今まで口に出来なかった夢物語を二人に投げかける。
「俺らで出店しねえ? 文化祭みたいにさ」
「「……いいね」」
その日、国一番の革命的飲食店『青い星』の若き店主達が誕生した。
「ココのお菓子、スタンダードな見た目過ぎる。もっと映えて美味しくないと勝てん」
「久しぶりにトンカツ食べてぇ」
「串焼きのタレから作ろうか」
「じゃ、朝はスイーツで夜は焼き鳥!」
「いいとこ取りだ」
この世界に来て初めて、彼等は勇者ではなく若者に戻った。
『ギィン』
『ボシュン!』
「はぁ……はぁ……まだだ!」
「結城、それ以上は腕が折れる!」
「耐久の練度が足らねぇ……クソ、クソクソ!」
三人の勇者が剣と魔法をぶつけ合っているが、一人は既に満身創痍でボロボロだった。
スキルのレベルを上げる為にわざと攻撃を受けて、耐久スキルを鍛えているのだ。
軽鎧を着用し、剣を地面に突き立てなんとか立っているのは道野瀬 結城。吊り目を更に吊り上げて険しい顔付きで歯を食いしばっている。
「結城君! 私達の身体はすぐには治らないんだから、無理しちゃダメだって!」
「ああ、竜の魔王は誰かが倒してくれたから、そんな急がなくていい」
「あのレベルの魔王がまた産まれたら、今度こそ死ぬ……死にたくねぇ、死にたくねぇんだよ……愛香、建人、お前らにも死んでほしくねえ」
結城の言葉に悲痛な面持ちで目を合わせる男女。
杖を持ち、美しい刺繍の魔法陣が施されたローブに身を包んだ木野 愛香と、大鎧を着込み顔に大きな傷のある和田 建人。
勇者召喚の儀で異世界に来た彼等は、何の変哲もない普通の高校生だ。けれど、今は魔王という存在を討伐する勇者にされてしまった。
勇者として戦えるよう基礎を叩き込まれ、実戦訓練を行い、死ぬ思いで強くなって魔王を五体も討伐出来ていた。
スキルの恩恵もあり、魔王へ対する恐怖心も日に日に薄れ、自信も付いていたが……三人の前に現れたのは、竜の魔王。
ポーションの使えない勇者達は、惜しいところまで持ち堪えたが、消耗戦では不利となり、一瞬の隙に致命的ダメージを負ってしまった。
間一髪で健人が防御に回り耐えられたおかげで、辛うじて撤退が出来たものの若い彼等にはあまりに強烈な死線の経験となった。
「死にたくない……けど、私達は魔王を倒すしかない。じゃないと、私達だって消される」
「戦いたくないけど、国の為、人の為、自然の為……僕達にしか出来ないから、やらなきゃいけない」
「クソォ……」
三人は修練場の壁に背を預け、高窓から見える青空を見上げていた。
不自由ない王宮の生活が、彼等にとっては外の世界と断絶する檻となっていた。
あんなに嫌だった勉強も、口うるさい家族も、刺激の無い日常が最早懐かしく、とても恋しい。
虚無感に苛まれている彼等の元へやってきたのは、上司であるオーラル王国の第二王子、ドトーリン。
そしてその隣には見慣れない中年男が一人。
「ユウキ、タケト、アイカ、おはようございます。朝から鍛錬とは精が出ますね」
「お、王子……」
いつもの柔らかい笑顔で爽やかに話しかける王子に対し、バッと片足を付いて畏まる三人。
「あー、いいからいいから。楽にして構わない。今日は君達に新しい指導をしてくれる方をお招きした」
「どうも」
男は三人の前に立つとペコっと頭を下げた。
襟足を結ったザンバラの黒髪、無精髭
を生やし気怠げな顔付きだが、その瞳は彼等と同じ色をしていた。
「指導の方? へぇ……お願いします」
「よろしくお願いします」
「……ん、おなしゃぁす」
態度は三者三様だが、三人共指導者として目の前の男を受け入れた。
「それでは、ボクはこれで。後はお願いします」
「わかりました」
さて、これからどんな戦闘訓練を受けるのか、内心うんざりしている三人へ指導の男は一枚の紙を手渡した。
「え!?」
「コレは……」
「に、日本語だ」
「俺はジュンイチロー。原野 純一郎だ。君達は覚えていないかもしれないが、一緒に召喚されたおっさんだよ」
共に召喚された見ず知らずの、明らかに巻き込まれた大人が居たのを三人は覚えている。二年で顔の記憶は朧げになったが、手渡された紙に書かれた懐かしの故郷の文字と本人の日本名。
「……生きてたのか」
「てっきり、殺されたのかと……」
「おいおい物騒だな。王と神官が、俺は戦えないお荷物って判断して城の外に追い出しただけだ」
「…………魔王と戦えなくても、消されないのか」
「あ?」
魔王と戦えなくなったら、自分達は用済みだ見限られ、殺されると思っていたからだ。
その理由は純一郎にある。
召喚されて間も無い時、神官からスキルの鑑定を受けた。
その後、純一郎の姿が消え、誰に聞いても“わからない”“勇者には相応しくない”そう言われるだけで、行方が分からなくなってしまった。その為、不安に駆られた彼等に最悪の強迫観念が根付いてしまった。
勇者にならなければ、消される。殺される。生きる選択肢は一択のみ。魔王討伐として勇者としての価値を示す方法だけ。
思い込みによる背水の陣で歴代最高の魔王討伐数を誇る勇者となった。
「大丈夫。別に嫌だって言っても殺されないから、無理に勇者を続けなくてもいい。その紙に書いてある問いに答えてくれ。日本語だから、この国の誰にも知られない」
純一郎の渡した紙には、こう書かれていた。
【魔王が居ない世界でやりたい事はなんですか?】
「っ……か、書いていいの?」
「ああ。書くのは自由だ。なんなら記名もしなくていい」
進むも死、進まぬも死……そんな勇者のお役目に一筋の光明が差した瞬間だった。
三人の表情はみるみると明るくなり、嬉々としてペンを走らせていく。
三人は思う存分、心の底から書きたい事を書いた。
涙でまだらに濡れた紙を受け取った純一郎は、日本語で綴られた文章に目を通す。
【みんなと一緒に元の世界へ帰りたい。家族にもう一度会いたい。学校に行きたい。】
【父さんに会いたい。母さんに会いたい。弟に会いたい。妹にも会いたい。また料理を作ってやりたい】
【家に帰ってテレビを見たい。漫画やゲームをしたい。友達と遊んで、平和に生きたい。】
地球へ帰りたい。家族の元へ帰りたい。友達に会いたい。
「……戦いたくないって事だな」
「ぁ……はい」
「……よしよし」
ズビズビと鼻を啜って我慢していた感情が堰を切って漫画みたいな量の涙を零す三人の頭を撫でる。
「ごめんな。まだ、帰る手立てがわからないんだ。けど、もう魔王と戦いたくなければ、戦わなくていい。けど、それでは王宮には居られなくなる……自分で生活をしていかなければならない」
「で、でも、魔王は僕等が倒さないと……」
「ああ。それは気にしなくていい。討伐の任は俺が引き受ける。俺は君達よりずっと強いぞ。竜の魔王を単独で討伐したんだからな。任せてくれ」
自分達より強いと言う純一郎の言葉に半信半疑だったが、あまりの自信に満ちた態度に頷かざる終えなかった。
「ドトーリンさんが納得しますかね? 第一王子のカリンさんも、王も……」
「……説得するさ」
答案用紙を持って、純一郎は三人の前から去って行った。残された三人は唐突な出来事に身を寄せ合って戸惑う。
「えっと、これ、どういう意味なんだろ……好きにしろって事?」
「王宮から出たら何する? どうやって生活する?」
「……なぁ、健人って料理出来るよな」
「え? うん」
「愛香もお菓子作りすげぇ上手いし……俺は家柄のおかげで金勘定が得意だ」
吊り上がっていた結城の目尻が下がり、今まで口に出来なかった夢物語を二人に投げかける。
「俺らで出店しねえ? 文化祭みたいにさ」
「「……いいね」」
その日、国一番の革命的飲食店『青い星』の若き店主達が誕生した。
「ココのお菓子、スタンダードな見た目過ぎる。もっと映えて美味しくないと勝てん」
「久しぶりにトンカツ食べてぇ」
「串焼きのタレから作ろうか」
「じゃ、朝はスイーツで夜は焼き鳥!」
「いいとこ取りだ」
この世界に来て初めて、彼等は勇者ではなく若者に戻った。
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