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おまけ
37:化けの皮③※
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俺が主導権を握って、事を進めていく。
魔王様が悩まし気な吐息や短い喘ぎを漏らすのを特等席で耳に入れながら、手を進めていく。
スカートのスリットを利用して布を捲り、下履きを脱がせて目的の物を両手で包む。
『クチュクチュ』
「んっ…………ふぅ……」
上下に扱いて追い詰めていく。手の中で力強く脈打つ感覚を楽しむように反応を見守る。
まだ刺激が弱いかもしれない。もっと強くしても良さそうだ。
『グチュ、グチュン』
「ヘル……そんな、に、したら……」
「出ちゃいます?」
コクコクと素直に頷く魔王様に心臓にザラリとした物が撫で付けてきた。
俺は、今どんな顔をしているんだろうか。悪人のような笑みを浮かべているんじゃないか?
「俺の中に、出したいですか?」
「……出したい」
両手を引いて今度は割れ目に挟むようにして腰を動かす。
孔に先を掠めるように期待にビクビク反応している事が伝わってくる。
「ん、んっ……ヘル、焦らさないでくれ」
「コレは、意地悪じゃないですよ……あっ」
割れ目に這わせる時に擦れて、俺も興奮から声が漏れた。
魔王様が手を伸ばして、俺の頰に触れる。
「気持ちいいか?」
「……はい」
何に対して聞いてきたのかわからないが、気分が良い事を伝える。
俺って、結構嫌な性格してたんだな。
『クプ』
「はぁ……ぅん……あ、ぁ」
『グプププ……』
腰を落として、魔王様の物を受け入れていく。自前に解しておいたから、すんなり入ってくるが……自分で挿れるのは初めてだ。
「可愛らしいな」
「ッ……むぅ」
腰を落としていると、魔王様がヘタリと下がる俺の長い耳を見て笑ってくる。
揶揄われているわけではないだろうが、指摘されるとムッとしてしまう。余裕がある表情を揺らがせたい。
『ズンッ』
「うっ!」
「ッ……はっ、はぁ……ぁ、んん」
勢い良く腰を下ろすと、亀頭が奥に滑り込んできた。衝撃から全身の力が抜けてしまいそうになりつつ、腹に力を入れて体勢を立て直す。
「ココまで……きてます」
腹筋の凹凸に指を這わせながら、位置を示すと魔王様の目が釘付けになる。
「苦しく……ないか?」
「はい、んっ……動きますね」
魔王様に跨りながら、自ら率先して淫らに腰を振り乱す。
魔王様が見てる。俺のいやらしい姿を。
『グチュン、グチュ、ズッ』
「あっ、あぅ……んッ」
「ふっ……はぁ……っ」
「あぁ……魔王様」
幸福感に満たされる反面、胸中にある焦燥が俺を駆り立てる。もっと乱れてほしいし、乱れた姿も見たい。綺麗なだけじゃないところも暴きたい。独占したい。
エゴが溢れてくる。
「(……俺、魔王様を神格化して……崇拝して……この気持ちに蓋をしてたのかも……理想的な魔王様を敬いたいのに……それ以上に、不敬を働きたい欲望があるだなんて)」
『グポッ』
「……んぁあ! あッ……あぅ……はぁ、ぁ……」
今までで一番奥へ到達したと同時に腰が抜けてイってしまう。ビクビクと脈打つ感触に締め上げられて、魔王様も中に射精したのがわかった。
「っ……ヘル」
「……魔王様」
ギュッと抱きつかれ、口付けを交わす。甘えるように頭を擦り付けてくる姿に本能を擽られる。
「ごめんなさい……俺、もっと……もっと、魔王様の色々な姿が見たいです」
「もっと……?」
「……ちょっと、優しく出来ないかもしれませんけど……いいですか?」
「お前の、したいように」
今し方イったばかりの魔王様の物が再び熱を持っていく。
俺なんかに欲情してくれる事が嬉しくて堪らなくて、もっと貪りたくなる。
一旦抜いてから、身体を後退させて元気な魔王様のモノに顔を近付ける。
何をされるか察したのか、魔王様が制止を呼びかける前に、俺は動いた。
「まっ、今それはッ──~~!!」
『チュル……ヌプ』
口に含んで、舌で器用に舐め上げていく。先走りに混じって残った精液が口内にトプトプと溢れてくる。
『ジュポ……グチュ』
「ん、ぁあッ……はげしぃ、ヘル」
何度も頭を上下させて吸っていくと、俺の動きに合わせるかのように震える魔王様の手が伸びてきた。その手は俺の頭の上に置かれる。
ふと上目使いで顔を窺うと、興奮しきった瞳で見つめられる。それに後押しされるように口淫の仕方を変えていくと更に余裕がなくなっていく。
引き剥がすだけの力があるのに、俺の好きにさせてくれる魔王様の優しさが、俺の興奮を煽り立てていく。
「んッ……ふぅ……気持ちいいですか?」
「あぅ、ぁあ」
しっかり咥え直してから魔王様を見ると、首を縦に振る代わりにだらしなく口を開いていた。喉仏を晒すように仰け反って快楽に身を委ねている。
ココまで容赦無く扱う者は番の中には居ない。
「(もっと見たい)」
この表情を自分が引き出していると思うと堪らなかった。欲望も膨れ上がっていく。
そろそろ二度目の射精が間近のようだ。
「ぁッ……はぁ、ヘルぅ!」
「……らしてくらはい」
先を喉で吸いながら裏筋を舌で擦るように舐め上げると、口いっぱいに濃い味の液体が注ぎ込まれた。
いつもより量が多い事から魔王様の興奮具合がよくわかる。
「ッ……はぁ、っ……あ」
ビクビクと脈打ちながら出し切るのを待ってから飲み込んでいく。尿道の中に残った精液を残らず吸い取るように最後まで搾り取る。
射精して冷静になったのか、顔を真っ赤にして泣きそうな魔王が困り眉で見下ろしている
ココで終わるわけない。
『レロ』
「ッッ!?」
イって間も無い亀頭を中心に刺激をしていく。
「ま、待て、それ以上は、もう出な」
『チュ』
「あっ」
制止の言葉を遮るように再び吸い付くと、力が抜けてベッドに背中を預けた魔王様の姿を視認する。不意打ちに与えられる快楽には慣れていないらしい。
それでも俺を傷付けぬように力を振るわないところを見ると、魔王様は本当にすごい。
『ヂュッ、チュル、グチュ』
「あ、ぁ……ぅう……ヘル、ヘル、やめ、て、くれ」
「むいれふ」
即答しながら続けていく。
切羽詰まった声を出しながらブルッと身震いする魔王様。
俺のする事に翻弄される姿が可愛くて仕方ない。
もっと気持ちよくしたいし、快楽に酔って乱れる姿を目に焼き付けたい。そして、俺の手で乱れさせている現状に、俺は気付けば自分の股間が硬度を持っている事に気付いた。
興奮するのは仕方ないだろ。
「ダメだ、ヘル……漏れて、しまう」
聞いた事のない弱々しい声で限界を告げられる。
経験則から言って、尿意ではないだろう。
だが、魔王様にとって初めての経験だ。判別出来るわけない。
俺の髪を掻き混ぜるぐらいの抵抗しかしない魔王様の健気さがすごい腰にくる。
『ヂュグッ、ヂュルル』
「ヘルっ、ぁ……はぁ、はな、せッ」
「……らひへいいんれふよ」
命令口調にまで至った余裕の無い魔王様にこのまま出して良いですよ。と伝えても魔王様は頑なに首を横に振って我慢している。
『グリュ』
「ッ……~~っ! ひ、ぁ、あああ!」
鈴口を舌で抉るように撫で回すとガクンと魔王様の腰が跳ね上がった。
溜め込んだ液体が尿道を駆け上がり、ビュッと勢いよく注ぎ込まれた。無味無臭の透明な体液が一気に口内を満たす。
あの魔王様が潮を吹いている。
その事実だけで、俺も同時にイってしまい、自分の腿を汚した。
『グビ……ゴキュ……』
「飲むな。頼むからぁ……あ、ぁ、のまいで、くれ」
飲み干しきれなかった分は溢れていき、魔王様の下半身とシーツを濡らす。
魔王様の意思に反して全部出し切るまで吸い続けてやる。決して逃さないとばかりに性器に舌を這わせる。
『チュル、ヂュッ』
『ピュッ……ピュク……』
「止まら、な……ヘル」
「ぷは……潮吹き、上手に出来ましたね。魔王様」
「お…………お前な……遠慮が無くなったと思ったら……とんでもない積極性を見せおってからに……」
涙に濡れたむくれっつらの魔王様。頰を膨らませてそっぽを向いてしまった。
草冠までずり下がっており、幼気な姿にキュンキュンしてしまう。
「もう一回、セックスしたいです」
「…………一回だけか?」
「……ダメですか?」
「……」
「ふ、ふふ……意地悪でしたね。何度でもしましょう」
俺の笑い声にグッと堪えるように顔を顰めるが、ゆっくりと俺を押し倒して甘えるようにキスをしてくる魔王様。
「次は……一緒がいい」
耳元で甘く囁かれて身体中に熱が駆け巡る。
崇め奉っていたかった相手を地に引き摺り下ろして、この手に取る。
「おいで」
※※※
調子に乗ってしまった。
「ぅ、腰が……」
「すまない……」
「いえ……俺が煽り過ぎた所為です……いてて」
「……私に対してヘルが年上ぶったのは初めてだったから、興奮した」
年上ぶると言うか、年上なんですよ俺。何百歳も上なんですよ。コレでも。
「…………崇拝は辞めれそうか?」
「いえ……辞めません。けれど、前みたいに恐れ多いと遠ざける事はしません。雲の上だと思っていた魔王様が思ったより近くに居てくださるので、手を合わせるより……手を取った方が、お互いの為です」
「まぁ……納得しているのならいい。けど、アレはもう辞めてくれ……癖になったらマズい」
「…………へぇ」
「その顔やめろマジで。怖い怖い」
魔王様の口調が昨日より気安くなっているのを感じて、ここ数十年でやっと一歩距離を詰められた気がする。
もっともっと近付けるように、自分の心を知っていこう。
剥がれた化けの皮を大事に纏って、これからも側に居たいと願う。
END
魔王様が悩まし気な吐息や短い喘ぎを漏らすのを特等席で耳に入れながら、手を進めていく。
スカートのスリットを利用して布を捲り、下履きを脱がせて目的の物を両手で包む。
『クチュクチュ』
「んっ…………ふぅ……」
上下に扱いて追い詰めていく。手の中で力強く脈打つ感覚を楽しむように反応を見守る。
まだ刺激が弱いかもしれない。もっと強くしても良さそうだ。
『グチュ、グチュン』
「ヘル……そんな、に、したら……」
「出ちゃいます?」
コクコクと素直に頷く魔王様に心臓にザラリとした物が撫で付けてきた。
俺は、今どんな顔をしているんだろうか。悪人のような笑みを浮かべているんじゃないか?
「俺の中に、出したいですか?」
「……出したい」
両手を引いて今度は割れ目に挟むようにして腰を動かす。
孔に先を掠めるように期待にビクビク反応している事が伝わってくる。
「ん、んっ……ヘル、焦らさないでくれ」
「コレは、意地悪じゃないですよ……あっ」
割れ目に這わせる時に擦れて、俺も興奮から声が漏れた。
魔王様が手を伸ばして、俺の頰に触れる。
「気持ちいいか?」
「……はい」
何に対して聞いてきたのかわからないが、気分が良い事を伝える。
俺って、結構嫌な性格してたんだな。
『クプ』
「はぁ……ぅん……あ、ぁ」
『グプププ……』
腰を落として、魔王様の物を受け入れていく。自前に解しておいたから、すんなり入ってくるが……自分で挿れるのは初めてだ。
「可愛らしいな」
「ッ……むぅ」
腰を落としていると、魔王様がヘタリと下がる俺の長い耳を見て笑ってくる。
揶揄われているわけではないだろうが、指摘されるとムッとしてしまう。余裕がある表情を揺らがせたい。
『ズンッ』
「うっ!」
「ッ……はっ、はぁ……ぁ、んん」
勢い良く腰を下ろすと、亀頭が奥に滑り込んできた。衝撃から全身の力が抜けてしまいそうになりつつ、腹に力を入れて体勢を立て直す。
「ココまで……きてます」
腹筋の凹凸に指を這わせながら、位置を示すと魔王様の目が釘付けになる。
「苦しく……ないか?」
「はい、んっ……動きますね」
魔王様に跨りながら、自ら率先して淫らに腰を振り乱す。
魔王様が見てる。俺のいやらしい姿を。
『グチュン、グチュ、ズッ』
「あっ、あぅ……んッ」
「ふっ……はぁ……っ」
「あぁ……魔王様」
幸福感に満たされる反面、胸中にある焦燥が俺を駆り立てる。もっと乱れてほしいし、乱れた姿も見たい。綺麗なだけじゃないところも暴きたい。独占したい。
エゴが溢れてくる。
「(……俺、魔王様を神格化して……崇拝して……この気持ちに蓋をしてたのかも……理想的な魔王様を敬いたいのに……それ以上に、不敬を働きたい欲望があるだなんて)」
『グポッ』
「……んぁあ! あッ……あぅ……はぁ、ぁ……」
今までで一番奥へ到達したと同時に腰が抜けてイってしまう。ビクビクと脈打つ感触に締め上げられて、魔王様も中に射精したのがわかった。
「っ……ヘル」
「……魔王様」
ギュッと抱きつかれ、口付けを交わす。甘えるように頭を擦り付けてくる姿に本能を擽られる。
「ごめんなさい……俺、もっと……もっと、魔王様の色々な姿が見たいです」
「もっと……?」
「……ちょっと、優しく出来ないかもしれませんけど……いいですか?」
「お前の、したいように」
今し方イったばかりの魔王様の物が再び熱を持っていく。
俺なんかに欲情してくれる事が嬉しくて堪らなくて、もっと貪りたくなる。
一旦抜いてから、身体を後退させて元気な魔王様のモノに顔を近付ける。
何をされるか察したのか、魔王様が制止を呼びかける前に、俺は動いた。
「まっ、今それはッ──~~!!」
『チュル……ヌプ』
口に含んで、舌で器用に舐め上げていく。先走りに混じって残った精液が口内にトプトプと溢れてくる。
『ジュポ……グチュ』
「ん、ぁあッ……はげしぃ、ヘル」
何度も頭を上下させて吸っていくと、俺の動きに合わせるかのように震える魔王様の手が伸びてきた。その手は俺の頭の上に置かれる。
ふと上目使いで顔を窺うと、興奮しきった瞳で見つめられる。それに後押しされるように口淫の仕方を変えていくと更に余裕がなくなっていく。
引き剥がすだけの力があるのに、俺の好きにさせてくれる魔王様の優しさが、俺の興奮を煽り立てていく。
「んッ……ふぅ……気持ちいいですか?」
「あぅ、ぁあ」
しっかり咥え直してから魔王様を見ると、首を縦に振る代わりにだらしなく口を開いていた。喉仏を晒すように仰け反って快楽に身を委ねている。
ココまで容赦無く扱う者は番の中には居ない。
「(もっと見たい)」
この表情を自分が引き出していると思うと堪らなかった。欲望も膨れ上がっていく。
そろそろ二度目の射精が間近のようだ。
「ぁッ……はぁ、ヘルぅ!」
「……らしてくらはい」
先を喉で吸いながら裏筋を舌で擦るように舐め上げると、口いっぱいに濃い味の液体が注ぎ込まれた。
いつもより量が多い事から魔王様の興奮具合がよくわかる。
「ッ……はぁ、っ……あ」
ビクビクと脈打ちながら出し切るのを待ってから飲み込んでいく。尿道の中に残った精液を残らず吸い取るように最後まで搾り取る。
射精して冷静になったのか、顔を真っ赤にして泣きそうな魔王が困り眉で見下ろしている
ココで終わるわけない。
『レロ』
「ッッ!?」
イって間も無い亀頭を中心に刺激をしていく。
「ま、待て、それ以上は、もう出な」
『チュ』
「あっ」
制止の言葉を遮るように再び吸い付くと、力が抜けてベッドに背中を預けた魔王様の姿を視認する。不意打ちに与えられる快楽には慣れていないらしい。
それでも俺を傷付けぬように力を振るわないところを見ると、魔王様は本当にすごい。
『ヂュッ、チュル、グチュ』
「あ、ぁ……ぅう……ヘル、ヘル、やめ、て、くれ」
「むいれふ」
即答しながら続けていく。
切羽詰まった声を出しながらブルッと身震いする魔王様。
俺のする事に翻弄される姿が可愛くて仕方ない。
もっと気持ちよくしたいし、快楽に酔って乱れる姿を目に焼き付けたい。そして、俺の手で乱れさせている現状に、俺は気付けば自分の股間が硬度を持っている事に気付いた。
興奮するのは仕方ないだろ。
「ダメだ、ヘル……漏れて、しまう」
聞いた事のない弱々しい声で限界を告げられる。
経験則から言って、尿意ではないだろう。
だが、魔王様にとって初めての経験だ。判別出来るわけない。
俺の髪を掻き混ぜるぐらいの抵抗しかしない魔王様の健気さがすごい腰にくる。
『ヂュグッ、ヂュルル』
「ヘルっ、ぁ……はぁ、はな、せッ」
「……らひへいいんれふよ」
命令口調にまで至った余裕の無い魔王様にこのまま出して良いですよ。と伝えても魔王様は頑なに首を横に振って我慢している。
『グリュ』
「ッ……~~っ! ひ、ぁ、あああ!」
鈴口を舌で抉るように撫で回すとガクンと魔王様の腰が跳ね上がった。
溜め込んだ液体が尿道を駆け上がり、ビュッと勢いよく注ぎ込まれた。無味無臭の透明な体液が一気に口内を満たす。
あの魔王様が潮を吹いている。
その事実だけで、俺も同時にイってしまい、自分の腿を汚した。
『グビ……ゴキュ……』
「飲むな。頼むからぁ……あ、ぁ、のまいで、くれ」
飲み干しきれなかった分は溢れていき、魔王様の下半身とシーツを濡らす。
魔王様の意思に反して全部出し切るまで吸い続けてやる。決して逃さないとばかりに性器に舌を這わせる。
『チュル、ヂュッ』
『ピュッ……ピュク……』
「止まら、な……ヘル」
「ぷは……潮吹き、上手に出来ましたね。魔王様」
「お…………お前な……遠慮が無くなったと思ったら……とんでもない積極性を見せおってからに……」
涙に濡れたむくれっつらの魔王様。頰を膨らませてそっぽを向いてしまった。
草冠までずり下がっており、幼気な姿にキュンキュンしてしまう。
「もう一回、セックスしたいです」
「…………一回だけか?」
「……ダメですか?」
「……」
「ふ、ふふ……意地悪でしたね。何度でもしましょう」
俺の笑い声にグッと堪えるように顔を顰めるが、ゆっくりと俺を押し倒して甘えるようにキスをしてくる魔王様。
「次は……一緒がいい」
耳元で甘く囁かれて身体中に熱が駆け巡る。
崇め奉っていたかった相手を地に引き摺り下ろして、この手に取る。
「おいで」
※※※
調子に乗ってしまった。
「ぅ、腰が……」
「すまない……」
「いえ……俺が煽り過ぎた所為です……いてて」
「……私に対してヘルが年上ぶったのは初めてだったから、興奮した」
年上ぶると言うか、年上なんですよ俺。何百歳も上なんですよ。コレでも。
「…………崇拝は辞めれそうか?」
「いえ……辞めません。けれど、前みたいに恐れ多いと遠ざける事はしません。雲の上だと思っていた魔王様が思ったより近くに居てくださるので、手を合わせるより……手を取った方が、お互いの為です」
「まぁ……納得しているのならいい。けど、アレはもう辞めてくれ……癖になったらマズい」
「…………へぇ」
「その顔やめろマジで。怖い怖い」
魔王様の口調が昨日より気安くなっているのを感じて、ここ数十年でやっと一歩距離を詰められた気がする。
もっともっと近付けるように、自分の心を知っていこう。
剥がれた化けの皮を大事に纏って、これからも側に居たいと願う。
END
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初めてコメントを書くので、
失礼なところがあったらすみません。
私は総攻めの作品が好きで、
気になって読んでみたらとっても良くて、
毎日更新を楽しみにしていました。
魔族への酷い所業に胸が痛みましたが、
魔王様と番の方々のピュアピュアで誠実なLoveのお話で癒されました。
番の皆さんが個性的で凄くかわいくて、
そのお子さんも物凄くかわいくてもう…最高でした。
最後に、皆さんが幸せに暮らせて良かったです。
語彙や文章力が無いので、薄っぺらいような感想しか書けなくて申し訳ないです。
本当に面白かったです。
返信が遅れてしまい申し訳ありません!
最後までお読みいただきありがとうございます!
総攻め主人公私もめちゃくちゃ好きです。
お楽しみいただけたなら幸いです!
初めての感想を本当にありがとうございました!!