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5:寝起きアイマスク
しおりを挟む「……ふみ……」
「ぁ……んぅ」
「ふみや……」
勇の声が聞こえる。夢の中かと思ったが、眼前が真っ暗だった。
深夜帯で部屋が暗いのかと思いきや、どうもそうじゃないらしい。
目隠しをされている。
「文也」
「んあ、っぐ……!? は、は……ぃって」
ズクッと下半身に強烈な衝撃が走ると同時に、意識がハッキリしてきた。
身体が重い、痺れる。足を抱え上げられた状態で押さえつけられてる状態だって理解するまで時間がかかった。
「勇? 勇か?」
「うん。ごめん、本当にごめん、こんな勝手に」
中に埋め込まれている質量は確かに勇のモノだ。焦がれまくった勇の。
『きゅぅぅぅん』
「ッーー文也!」
「ぁ、ああッ! 待ってまってぇ!」
寝起きに、文也の声がダイレクトに脳に響く。目隠しされてるから余計に意識してしまう。
「勇ぅ、勇!」
手探りで勇の身体を弄って、顔に手を這わせる。
「キス、して」
「……ああ」
「んっ……んんん!!」
柔らかい温もりが重なる。
居る。勇が居る。電話越しでも、画面越しでもない。
「ぁ、ああッ、勇!」
「ほったらかしにしてごめん……しかも、文也寝てるのに、我慢出来なくて」
「いい、いいから……んっ、んぅ」
全身で勇を感じるようにしがみついて、必死に求める。貪るような激しい口づけも嬉しい。もっとして欲しい。
勇の肉欲がゴリゴリ腸内を押し上げて苦しい筈なのに、気持ち良い。勇の背中に腕を回し抱きしめて、ぎゅーっと隙間なく密着する。
「俺……俺、ヤバかった。文也がいなくて……全然ダメで……ッ」
「んあっ、アァ……そっか……良かった……っ、俺もいっしょ」
やっと勇に触れられた。ようやく勇に抱いて貰えた。その嬉しさで涙が出る。
「ぁ、はぁ、あん、ゆう、もっ……と」
「文也可愛い……好きだ」
「おれもっ、すき」
『ドチュッ、グヂュン!!』
打ち付ける音が激しくなり、結合部からローションと愛液が混ざり合った卑猥な水音が響き渡る。
正面から抱かれている。愛を耳元で囁いてくる。キスも沢山……嬉しい。嬉しいけど、更に欲が出て来る。
「ぅ、うっ、勇……顔、見せて」
「ッ……ダ、メだ」
「おねが、ぃ……勇」
腰の動きは止まらない。頬に手をあてると、困ったように吐息だけが漏れた。首筋に触れる体温、少し汗ばんでる。
きっと今、顔真っ赤なんだろうなって簡単に想像つく。
「きらいに、なったりしないから……怖がったりもしないからぁ」
「文也……」
「ずっと、一緒だからぁ」
ぐずぐずに溶けた声で言うと、溜まった唾液を飲み込む喉の動きを感じた。同時に腰使いが荒くなり、『ぐちゃり』と音を立てて前立腺を押し潰してくる。
「あぁっ!」
「文也、文也……」
「あんん、ゆぅ、ゆうぅおねがぃ、かおみたいぃ!」
「くっ」
『ぶぢゅん』
「ンあああ!」
勢いよく突き込まれながら「わかった」と呟く言葉が耳に届く。勇が動きを緩やかにしてるおかげで多少頭が回る。
手探りで勇の顔に触れた途端、手首を押さえ付けられ頭上に纏め上げられてしまった。
「……文也……自分で取ろうと思えば取れるのに、目隠しずっとしてくれてたんだな」
「ゆ、勇に、取ってほしい……勇に見せて、ほしいからぁ」
「…………はぁ」
先程の困ったような溜め息ではなく、意を決した深呼吸だ。
寝込みを襲うぐらい余裕がないのに、目隠しをしたのは、保身もあるだろうが俺への配慮も少しはあっただろう。
「ちょっとだけだぞ」
「! うん……ちょっと、だけ」
顔を見るだけの些細な事だが、俺達にとって、大いなる一歩だ。
目隠しをズラされて、薄っすらと朝日が入る部屋と、勇の顔がちゃんと見えた。
『スッ』
「はい、ちょっと」
すぐさま目隠しをされたが、俺の目にはしっかりと勇の表情を焼き付けられた。
「はぁ……はぁ……っ」
「文也?」
「ぅ、あッ、ヤバぃ!」
瞳孔が開いて、ギラギラ爛々している肉食獣みたいな眼。いつもは優しい光が宿っているのに、今は獲物を捕らえて逃がさない鋭い眼光。
今にも食い殺されそうな雰囲気だった。
「勇、すご……カッ……コィ」
「んぅ!?」
身体の奥底が甘く疼き、雄々しく勃ち上がった勇のを締め付けてしまう。
勇は動いていないのに、俺は焼き付いた勇の顔に身体が一気に登り詰めてしまった。
「ぁああッ!」
『ビュクっ……ビュッ、びゅる……!』
勇にしがみ付き、背を仰け反らして派手に身体を跳ねさせてイってしまった。
「はっ……あ、ぅ……」
ビクビクと身体が痙攣し、中も不規則に脈打つ。
「……ふ、みや?」
「…………は、はは、こうふんしすぎた……ごめん」
身体全体がフワリとした温もりに包まれる。
これは頭を抱き締められてるのか?
「え? 勇??」
「はー……ほんとやばい……文也」
「……勇??」
頭上でああ~~と唸って、天を見上げ悶えてる感覚が伝わる。
鼻を啜る音、興奮とは違う呼吸の乱れ。
「…………こわく、ない? 獣みたいじゃない?」
「怖くないし、獣じゃない。勇の顔だった」
「っ、文也」
いつもと違うだけで、勇である事に変わりない。けれど、女性相手にあの顔は、確かに怖がられるだろう。野生的な暴力性を孕んだあの表情は、自分の身を案じてしまう。俺は男だし、力での対抗手段を持ってるから、その分余裕があるんだろうな。
その余裕は、別の感情に割かれて許容範囲超えて暴発したけど、それはそれでいい。
「すきだ……好きだ、好きだ」
「んんぁ、今、耳元で言われたら」
耳に唇を寄せて囁かれる、脳の裏が焼けるように熱い。鼓膜が震え、全身に電流が走る。余計な思考が飛ぶ。
「やば、ぃ……んぐぅ!」
絶頂を迎えたにも関わらず再び昇り詰め始める。
「文也……目隠し外すけど、いい?」
「ダメ」
「え?」
「今、顔見たら……また、イく」
「…………」
無言で目隠しをズラそうとする勇の手から顔をプイッと背ける。
冗談で言ってるわけじゃない。本当に、俺ばっか感極まって馬鹿みたいにイきまくる予感がする。
一ヶ月振りのセックスだし、欲求不満ピークだったし、勇の顔がかっこ良すぎるし……もう、苦しいぐらい気持ちいい。
「文也、可愛い……」
「ま、て、ダメだって! あっ!」
スルンと目隠しを外されて、至近距離で勇の顔を拝んでしまった。
「今まで我慢させた分、いっぱいキスしてやるからな」
「はっ、ぁ、んんッ!」
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