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第五章:全国ロボット大戦
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それから数週間、ゴンゾウは何度も出撃を繰り返した。
通天閣ロボは週に二回のペースで京都に来た。
「また来たんですか...」
「しつこいですね」
三回目の戦闘の時、ゴンゾウはふと疑問に思った。
「あの、八ツ橋さん。なんで大阪は京都を狙うんですか?」
「それは...」
八ツ橋が言いづらそうに答えた。
「...実は、全国ロボット統一戦が開催されているんです」
「は?」
「日本各地のご当地ロボットが戦い、優勝地域は国の予算が2倍になる」
「そんな大会あるんですか!?」
「秘密裏に、ですが」
ゴンゾウは頭を抱えた。
「じゃあ、他にもロボットが...?」
「ええ。東京タワー、姫路城、奈良の大仏、五稜郭...色々あります」
「日本、ロボット大国じゃん!」
----------
翌月、トリイムはトーナメント戦に参加することになった。
「1回戦の相手は、姫路城ロボ『シロガミ』です」
八ツ橋が資料を見せる。真っ白な城型のロボットだ。
「城って、動くの遅そうですね」
「侮ってはいけません。装甲が厚く、防御力は全国トップクラスです」
----------
試合当日。
会場は琵琶湖の湖畔。全国からロボットが集まっていた。
ゴンゾウはトリイムのコックピットで待機していた。
「緊張する...」
「大丈夫です。いつも通りやれば」
八ツ橋の声が無線で響く。
試合開始のゴングが鳴った。
姫路城ロボが、ゆっくりと前進してくる。
「遅っ!」
ゴンゾウは『斬』と書いて攻撃。だが、城の装甲が硬すぎて弾かれる。
「効かない!?」
姫路城ロボの天守閣から、瓦ミサイルが発射される。
「うわ!」
『防』で防ぐ。
「鷹野さん! どうすれば!」
「城は動きが遅い! 背後を取れ!」
ゴンゾウは『速』と書く。トリイムの動きが加速し、城の背後に回り込む。
そして『倒』と書いた。
トリイムが城を押し倒す。姫路城ロボ、転倒。
「勝った!」
----------
準決勝の相手は、奈良の大仏ロボ『ブッダガンダム』。
「でかい...」
座ったまま、じっとこちらを見ている。
試合開始。
ゴンゾウは『斬』と書いて攻撃。だが、大仏は微動だにしない。
「効いてない!?」
大仏ロボがゆっくりと手を上げる。その掌から、謎の光が放たれた。
「なにこれ!?」
光を浴びたトリイムのモニターに『あなたの罪を見つめなさい』と表示される。
「罪!?」
ゴンゾウの脳裏に、様々な記憶が蘇る。
小学生の時、給食のパンを盗んだこと。
中学生の時、友達の消しゴムを無断で使ったこと。
高校生の時、図書館の本を返し忘れたこと。
「うわああああ! 思い出したくない!」
「ゴンゾウさん! しっかり! それは大仏の『懺悔ビーム』です!」
「名前のまんまじゃないですか!」
ゴンゾウは必死で『喝』と書いた。
トリイムが大仏に向かって説教ビームを放つ。
「お前こそ、座ってばかりいないで動け!」
大仏ロボが震える。
そして、なぜか涙を流し始めた。
『...私の負けです...』
大仏ロボ、棄権。
通天閣ロボは週に二回のペースで京都に来た。
「また来たんですか...」
「しつこいですね」
三回目の戦闘の時、ゴンゾウはふと疑問に思った。
「あの、八ツ橋さん。なんで大阪は京都を狙うんですか?」
「それは...」
八ツ橋が言いづらそうに答えた。
「...実は、全国ロボット統一戦が開催されているんです」
「は?」
「日本各地のご当地ロボットが戦い、優勝地域は国の予算が2倍になる」
「そんな大会あるんですか!?」
「秘密裏に、ですが」
ゴンゾウは頭を抱えた。
「じゃあ、他にもロボットが...?」
「ええ。東京タワー、姫路城、奈良の大仏、五稜郭...色々あります」
「日本、ロボット大国じゃん!」
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翌月、トリイムはトーナメント戦に参加することになった。
「1回戦の相手は、姫路城ロボ『シロガミ』です」
八ツ橋が資料を見せる。真っ白な城型のロボットだ。
「城って、動くの遅そうですね」
「侮ってはいけません。装甲が厚く、防御力は全国トップクラスです」
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試合当日。
会場は琵琶湖の湖畔。全国からロボットが集まっていた。
ゴンゾウはトリイムのコックピットで待機していた。
「緊張する...」
「大丈夫です。いつも通りやれば」
八ツ橋の声が無線で響く。
試合開始のゴングが鳴った。
姫路城ロボが、ゆっくりと前進してくる。
「遅っ!」
ゴンゾウは『斬』と書いて攻撃。だが、城の装甲が硬すぎて弾かれる。
「効かない!?」
姫路城ロボの天守閣から、瓦ミサイルが発射される。
「うわ!」
『防』で防ぐ。
「鷹野さん! どうすれば!」
「城は動きが遅い! 背後を取れ!」
ゴンゾウは『速』と書く。トリイムの動きが加速し、城の背後に回り込む。
そして『倒』と書いた。
トリイムが城を押し倒す。姫路城ロボ、転倒。
「勝った!」
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準決勝の相手は、奈良の大仏ロボ『ブッダガンダム』。
「でかい...」
座ったまま、じっとこちらを見ている。
試合開始。
ゴンゾウは『斬』と書いて攻撃。だが、大仏は微動だにしない。
「効いてない!?」
大仏ロボがゆっくりと手を上げる。その掌から、謎の光が放たれた。
「なにこれ!?」
光を浴びたトリイムのモニターに『あなたの罪を見つめなさい』と表示される。
「罪!?」
ゴンゾウの脳裏に、様々な記憶が蘇る。
小学生の時、給食のパンを盗んだこと。
中学生の時、友達の消しゴムを無断で使ったこと。
高校生の時、図書館の本を返し忘れたこと。
「うわああああ! 思い出したくない!」
「ゴンゾウさん! しっかり! それは大仏の『懺悔ビーム』です!」
「名前のまんまじゃないですか!」
ゴンゾウは必死で『喝』と書いた。
トリイムが大仏に向かって説教ビームを放つ。
「お前こそ、座ってばかりいないで動け!」
大仏ロボが震える。
そして、なぜか涙を流し始めた。
『...私の負けです...』
大仏ロボ、棄権。
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