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4 王太子は本気でメイドに好かれていると思っている
「エマはどうして泣いていたんだ……。あの手紙は誰からのものなんだ……」
フェリクス様がつぶやかれた。
「それは……」
「いや、いいんだ、ハンス。エマがいいと言ったのだから、勝手に聞くのはまずい」
そう言ってため息をつく。
エマに拒絶されて相当こたえているようだ。
さっきはエマが止めてくれなかったら、俺がエマを泣かせた張本人として処刑されていたかもしれない……。
エマのおかげで命拾いした。
「ハンス、とにかく仕事を片付ける。エマが俺と二人っきりで旅行に行って甘い時間を過ごして、存分に愛されたいと言っているんだ」
「本当ですか……?」
絶対に違うだろうけど……。
エマの恋人の手紙に国外の住所が書いてあった。
ちゃんと覚えているが……。
旅行の場所は全く別の場所がいいのか、近くでエマが会いに行けるようにするのが良いのか。
恋人のノアが結婚したことを知ればフェリクス様を好きになってくれるかと思ったが……。
ノアとちゃんと会わせて諦めさせるか?
仮に旅行場所をノアの近くにして、エマだけを会いに行かせることが出来るか?
フェリクス様がノアと会う場面に付いてきては何が起こるかわからないな……。
「エマ……」
フェリクス様が幸せそうに名前を呼んでいる。
ここだけ見れば、美しい王太子が恋人を想う美しい構図だ……。
とにかく、ノアに会いに行ける場所を旅行先にしよう。
二人を合わせるチャンスがあるかもしれない!
——それからのフェリクス様の仕事っぷりは凄まじかった。
国境の街に問題があると聞けば言って解決し、港で問題があると聞けば泳いで助けた。
そんな大変な一日を過ごしたのに、毎日エマと会う時間には戻ってきてエマを怖がらせていた。
俺もフェリクス様について行くだけで大変で、城に戻ると倒れるように眠った。
しかし、エマがメイド宿舎に戻ると起こされて、次の問題のある場所に向かう。
い、一体いつ寝てるんですか、フェリクス様は!?
一ヶ月どころか一年分の仕事を一週間で片付けて旅行の日になった。
エマはいつものメイド服で王子と旅行は出来ないので、何着かドレスを作らせていた。
メイド服でも王子が執着するのも納得する
美しさだったが、ドレスを着るとますます美しくなった。
王子に寵愛されるエマに嫉妬していたメイドたちも、これを見て黙った。
「エマ、綺麗だ愛してる」
フェリクス様はエマを見るなり我慢できずに抱きついていた。
まあ、いつものことか。
「い……いや」
いつもと違うのはエマがフェリクス様を拒否するようになっていることだ。
フェリクス様はしゅんとしてエマを抱く手を離したが、馬車の中ではもうメチャクチャに抱きしめていた。
あの場所では『いや』という解釈をしてるらしい。
そんなフェリクス様をエマは嫌がっている……と思ったんだが……そんなことないようで……。
逆に、フェリクス様の様子がおかしい……。
もしかして、気付きましたか?
フェリクス様がつぶやかれた。
「それは……」
「いや、いいんだ、ハンス。エマがいいと言ったのだから、勝手に聞くのはまずい」
そう言ってため息をつく。
エマに拒絶されて相当こたえているようだ。
さっきはエマが止めてくれなかったら、俺がエマを泣かせた張本人として処刑されていたかもしれない……。
エマのおかげで命拾いした。
「ハンス、とにかく仕事を片付ける。エマが俺と二人っきりで旅行に行って甘い時間を過ごして、存分に愛されたいと言っているんだ」
「本当ですか……?」
絶対に違うだろうけど……。
エマの恋人の手紙に国外の住所が書いてあった。
ちゃんと覚えているが……。
旅行の場所は全く別の場所がいいのか、近くでエマが会いに行けるようにするのが良いのか。
恋人のノアが結婚したことを知ればフェリクス様を好きになってくれるかと思ったが……。
ノアとちゃんと会わせて諦めさせるか?
仮に旅行場所をノアの近くにして、エマだけを会いに行かせることが出来るか?
フェリクス様がノアと会う場面に付いてきては何が起こるかわからないな……。
「エマ……」
フェリクス様が幸せそうに名前を呼んでいる。
ここだけ見れば、美しい王太子が恋人を想う美しい構図だ……。
とにかく、ノアに会いに行ける場所を旅行先にしよう。
二人を合わせるチャンスがあるかもしれない!
——それからのフェリクス様の仕事っぷりは凄まじかった。
国境の街に問題があると聞けば言って解決し、港で問題があると聞けば泳いで助けた。
そんな大変な一日を過ごしたのに、毎日エマと会う時間には戻ってきてエマを怖がらせていた。
俺もフェリクス様について行くだけで大変で、城に戻ると倒れるように眠った。
しかし、エマがメイド宿舎に戻ると起こされて、次の問題のある場所に向かう。
い、一体いつ寝てるんですか、フェリクス様は!?
一ヶ月どころか一年分の仕事を一週間で片付けて旅行の日になった。
エマはいつものメイド服で王子と旅行は出来ないので、何着かドレスを作らせていた。
メイド服でも王子が執着するのも納得する
美しさだったが、ドレスを着るとますます美しくなった。
王子に寵愛されるエマに嫉妬していたメイドたちも、これを見て黙った。
「エマ、綺麗だ愛してる」
フェリクス様はエマを見るなり我慢できずに抱きついていた。
まあ、いつものことか。
「い……いや」
いつもと違うのはエマがフェリクス様を拒否するようになっていることだ。
フェリクス様はしゅんとしてエマを抱く手を離したが、馬車の中ではもうメチャクチャに抱きしめていた。
あの場所では『いや』という解釈をしてるらしい。
そんなフェリクス様をエマは嫌がっている……と思ったんだが……そんなことないようで……。
逆に、フェリクス様の様子がおかしい……。
もしかして、気付きましたか?
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